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保育学生が就職前にもらう労働条件通知書とは?記載内容や雇用契約書との違いを知ろう

入社手続きの際にもらう、労働条件通知書とはなにかご存知ですか?労働条件通知書は、働く際のさまざまな条件が書かれており、保育学生さん自身でしっかり確認することが大切です。また、労働条件通知書と似ている書類に、雇用契約書というものがあります。今回の記事では、労働条件通知書の内容と、雇用契約書との違いを紹介します。

手帳見ながら考える

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労働条件通知書とはどのような書面なのか

保育学生さんは就活の際、さまざまな労働条件を見ながら就職先を選んだのではないでしょうか。

保育士として長く働くためには、条件が自分にあったところを選ぶことが大切ですね。


労働条件通知書には、給料や就業時間など、労働するにあたって定められている条件が書かれています。

入社後の生活にかかわる内容といえるので、何が書かれているのかをきちんと把握してしっかりと確認するようにしましょう。



保育学生の就職:労働条件通知書とは?

契約書

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労働条件通知書とは、保育学生さんが入社する前に受け取る書類です。


労働者を守るための法律「労働基準法」のもとに通知が義務付けられている書類であり、会社は書面または電子交付で通知することが義務付けられています。



発行される理由

入社する際は、保育学生さんと園側双方の合意を得たうえで契約を結ぶことになります。

労働条件通知書は、労働条件を明確に記すことで双方の認識違いをなくしトラブルを避けるため、そして、労働者を保護する通知といえるでしょう。



雇用契約書との違い

労働条件通知書と似ているとされるのが「雇用契約書」です。雇用契約書にも同じように、労働に関する条件が記されています。


では、この2つの書類の違いとはなんでしょうか。くわしく紹介します。


交付義務があるかないか

紹介している労働条件通知書には交付義務があります。

厚生労働省から、事業者向けの労働条件通知書テンプレートが出ており、とても重要な書類だということが伺えるでしょう。


就労者に通知をしなかったり、記載内容が漏れていたりすると、罰則の対象となります。

一方雇用契約書は、就労者に書面を提示する義務はありません。


署名捺印するかしないか

労働条件通知書は、企業が就労者に通知するものであるため署名捺印は不要です。


一方雇用契約書は、双方が条件に合意した意思を示すもののため合意のうえ署名捺印を行います。


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保育学生の就職:労働条件通知書とはどんな内容?

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労働条件通知書に記載する内容は、労働基準法によって定められています。

内容は大きく分けて2つあります。必ず記載しなければならない「絶対的明示事項」と、会社で定めがある場合に記載することが望ましいとされる「相対的明示事項」です。


厚生労働省のホームページに書かれている内容をもとにくわしく紹介します。


絶対的明示事項

  • 労働期間に関する内容
  • 就業場所や業務に関する内容
  • 始業時刻と終業時刻、残業、休憩や休暇、二組以上のグループで就労する場合の交代制について
  • 賃金の決定、計算及び支払い方法、締切及び支払い時期、昇給に関する内容
  • 解雇を含む退職に関する内容

絶対的明示事項の内容は、必ず紙あるいは電子交付されるため、記録として残るでしょう。

保育士さんは、厳しい労働環境や、条件にはないサービス残業が日常化してしまっている場合もあるため、労働条件通知書は大切に保管するようにした方がよいかもしれません。



相対的明示事項

  • 退職手当について内容
  • 賞与などの臨時に支払われる賃金についての内容
  • 作業用品や食費など、労働者が負担する費用についての内容
  • 安全、衛生についての内容
  • 職業訓練についての内容
  • 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する内容
  • 表彰や制裁に関する内容
  • 休職に関する内容

相対的明示事項については、口頭説明でもよいとされています。


しかし、会社と就労者の食い違いなどトラブルを避けるため、口頭ではなく書面で説明する企業も多いようです。

絶対的明示事項とともに書面でもらえた方が、保育学生さんたちも安心かもしれませんね。

出典:政策について/厚生労働省



労働条件通知書とは保育学生がこれから働く条件が明記されている!

就職する際にもらう、労働条件通知書について紹介しました。

労働条件通知書で、就労するにあたっての内容を明示することは会社の義務となっています。


就職する際必ずもらうもののため、保育学生さんもきちんと目を通すようにしましょう。

もし疑問を持つ内容があれば、企業に質問してみることも大切ですね。


労働基準法などについては、厚生労働省に記載がある内容を確認してみるとよいかもしれません。

条件に納得したうえで、入社手続きを進めましょう!

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