保育士就活ガイド
就活にあたって知っておきたい情報や先輩の体験談をご紹介。
保育士就活を成功させる秘訣は、まず、「就活のスケジュール」を把握すること。
どの時期に何をすればよいかわかっていれば、余裕をもって対策できます。
保育士就活の一般的な流れは上の図を参考にしてください。
保育学生さんの就活は、一般的な学生の就職活動のスケジュールよりも、開始時期が少し遅めといわれており、内定が出るのは最終学年(四年制大学の場合4年生、短大の場合2年生)の12~2月頃になるケースが多いようです。
内定の時期から逆算して、自分はどんな保育士になりたいのか、どんな環境で働きたいのか、といった自分の理想をしっかりと見極めて、納得のいく就職活動にしましょう!
続いて、就活を成功に導く、各ステップ別の対策ポイントについてご紹介します。
忙しい学生生活と就活を両立させるコツは、どの時期に何をしておくべきかポイントを押さえてくこと。
それぞれのステップ別に解説します。
なぜ保育士を目指したのか、どんな保育士になりたいのか。自分について考えてみましょう。
自己分析をしっかりしておくことが、理想の職場選びにつながります。
特に保育実習中は、自分の目指す保育士像を見つめる大チャンス。特に、四年制大学の方は3年生、短大の方は1年生のうちから、その視点を持って実習に取り組んでおけるとよいですね。
本格的に就活が始まってからやればいい、と思われがちな「求人選び」
しかし、たくさんの園を比較・検討し、自分の適性に合った園を探すためには、保育施設の特徴を知る「業界研究」や、就活イベントで現場の保育士さんの声を聞いてみる、など、事前の調査が不可欠です。
特に私立の保育園の場合、募集時期が園によってバラバラであることも多いので、自分がどんな求人に応募したいか、早めに考えておくと、チャンスを逃さずにすみますよ。
いよいよ、本格的な就職活動の始まりです。
これまでに準備した内容をもとに、実際に働いてみたい園の求人へエントリーします。
エントリーの際に必要なのが履歴書をはじめとした、応募書類の数々。
「保育士バンク!新卒」では、人事担当に響く書類の書き方を徹底解説していますので、参考にしてみてくださいね。
エントリーした書類が選考を通ると、次は面接です。
社会人になる第一歩として、身だしなみ、話し方など、気を付けるべきポイントがたくさん。
「面接のマナー」を参考に、面接の流れと注意点をしっかり確認して備えましょう。
面接に合格すると、多くの場合、晴れて内定獲得となります。
内定したらそれで終わり、ではありません。これからお世話になる園ですので、内定のお礼状を出したり、事前研修を受けるなど、就職先とのコミュニケーションが始まります。
就職後に充実した毎日を送る為にも、最後まで気を抜かずにいきましょう。
履歴書はパソコンと手書きでの作成がありますが、保育業界では手書きが一般的です。
そのため「パソコンでも可です」など、特に指定されていない場合は、履歴書は手書きで作成しましょう。大きさはB5サイズの履歴書が一般的で、種類によって項目が異なるのでよく確認して購入することをオススメします。
「字を書くのが苦手で…」という方もいるかもしれませんが、履歴書では字の上手さよりも丁寧さが大切。逆に、字が上手な人でも、走り書きのような雑な書き方では印象が悪くなっててしまいます。
あらかじめ下書きをしたり、原稿を作っておき、それを写すようにするとミスが減ります。
文字のチェックは全てのお仕事の基本。ここが抜けると、どんなにいいことを書いても台無しです。
履歴書を書いた日ではなく、履歴書を提出する日を記入しましょう。
郵送するならポストへ投函した日、面接に持参するならばその日付となります。
また、ここの日付が西暦の場合は、以降の経歴欄でも西暦を使用し、和暦(平成や昭和)なら和暦を使用するように統一しましょう。
「ふりがな」と書かれている場合は"ひらがな"で、「フリガナ」と記載されている時は、"カタカナ"で書きましょう。
また、印鑑はかすれないようにしっかり押印します。
(1)の日付を西暦で書いた場合は西暦、和暦で書いた場合は和暦でそろえます。「満年齢」とは、今現在の年齢のことを示します。ここでは(1)の日付時点でのご自身の年齢を記入しましょう。
現住所は都道府県やアパート・マンション名を省略することなく書きましょう。番地などは「〇-〇-〇」とは書かず、「〇丁目〇番地〇号」と正しく記載します。
携帯電話でも構いませんので、連絡のつく番号を記入しましょう。
一般的には高校以降の入学・卒業年月を記入します。
現在在学中の学校については、卒業予定の年を「〇〇年〇〇月〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み」のように記入します。
抜け漏れがないように気をつけながら、学校名、学科・コース名など省略せず正式名称で書きましょう。
「保育士資格」「幼稚園教諭第〇種免許」と、必ず正式名で書きましょう。
学校卒業前の記入の場合は、さらに「取得見込み」と加えます。
複数の資格を持っている場合は、取得した順(古い順)に書きます。
ただし、仕事や保育に関係のあるものに限定し、あまりに趣味的な資格の記入は避けましょう。
志望動機は、保育士を目指す理由と、その園を選んだ理由を区別して書くのがポイント。文量としては、最低でも記載スペースの半分は埋めるようにしましょう。志望動機と自己PRは、下記も参考にしてみてくださいね。
配属先の希望や、福利厚生制度の利用有無などを記入する欄です。
もし希望があれば、明確にしておきましょう。借り上げ住宅制度の利用や、社員寮(ある場合)の希望などがある場合もこちらに記載します。
給与や休日などの希望に関しては、よほど絶対条件でない限り、控えたほうがよいでしょう。
趣味・特技も最低1つは書くようにしましょう。面接の際に趣味から保育につながるようなエピソードがあると、会話の糸口になりますし、好印象を与えるポイントにもなります。
例:旅行が趣味なのですが、旅先でも、つい見ず知らずの子どもと仲良くなってしまいます、など。
志望動機や自己PRは最も苦戦する人が多いところです。「ありきたりな言葉しか思いつかない......」とお悩みではありませんか?それだけに、周りと差が付く重要な項目でもあります。書き方のポイントを押さえて、アピールにつなげましょう!
志望動機をまとめる際には、「その園を志望する理由」と「保育士という職業を目指す理由」を分けて考えつつ、関連させて伝えることが大切です。
例えば「私自身も保育園出身で、園で長い時間を過ごす子どもたちの気持ちに寄り添っていきたいという思っています。貴園は、7時から22時の長時間の保育なので、子どもと関われる時間が多く取れる点から、私の希望と合致しましたので〇〇保育園を志望しました」など、自身の思いと、その園の特色がつながるような志望動機にしていきましょう。
やはり子どもが好きだという思いは、保育士の原点です。
ただ、それだけで終わるのではなく、子どもが好きだからこそ、「その成長をともに喜びたい」「保育の安全性を高めたい」「健康や栄養に気を配りたい」「保護者を支えたい」など、保育のプロとしての具体的な思いも付け加えましょう。
「自分らしさ」を伝える一番早くて効果のある方法は、自分自身が経験してきたことを書き加えるということ。
自分の価値観を変えた出来事や、感動したことなど、心が動いたり、自分にとって大きな出来事は、"自分らしさ"を伝える為に有効です。
新卒の保育士の場合は、保育の経験がないために、熱意や体力が重要になります。
例えば、スポーツを経験していた人は「学生時代は〇〇部でしたので体力には自信があります」とアピールするとよいでしょう。また、経験がないことを弱点としてとらえるのではなく、今後、先輩方から積極的に吸収していきたいという熱意を伝えましょう。
履歴書はあなたのことを一番最初に知ってもらう、大切なもの。
それだけに丁寧に書き、誤字脱字などもないように心掛けましょう。
面接での第一印象が決まるのは、何といっても身だしなみです。
服装は保育園によって、スーツやカジュアルで良かったりと様々ですが、大切なのは、社会人として常識ある服装で面接にのぞむこと。
また、面接で「きちんとした人だな」という第一印象を与えるには、"清潔感"が重要です!
面接の場で清潔感が感じられないと、普段の保育にもだらしなさが出てしまうのでは、と思われてしまいます。
保育士は、子どもはもちろん、保護者とも毎日顔を合わせるお仕事です。清潔感については余計に気を付ける必要があるでしょう。
家を出る前に鏡の前に立ち、自分の身なりから清潔感を感じられるか、必ずチェックしてください!
保育士の就活も、「自己紹介」や「志望動機」など、一般企業の就活と同様の質問が来ることが多いもの。ただし、中には保育士ならではの質問もあります。あらかじめ質問を想定し、自分の考えをイメージしておけば、本番でも落ち着いて答えられますよ。
自己紹介では、学校名、氏名の後に、ひとこと付け加えるとスムーズに入ることができます。例えば、「〇〇学校から参りました〇〇です。得意な〇〇を生かした保育士になりたいと考えております。本日はよろしくお願い致します」のように答えます。
ひとことの部分は、子どもと触れ合う上で得意なものがある場合は、その内容を含めるといいですね。ピアノ・音楽や絵画表現、運動遊び、手遊び、絵本の読み聞かせなど、学校で学んできたことの中で得意なことなどを盛り込むとよいでしょう。保育系以外の資格を持っている場合は、それもアピールになりますよ。
志望動機を答える際、面接官は、あなたの保育士としての強みや、、自園の保育への理解度、自園への思いを見ています。たくさんある保育園から、どうしてその園を選んだのか。
調べてきたことをしっかりと盛り込み、「どうしても貴園で働きたい」という具体的な内容をいれてみてください。
保育士を目指したいと思った具体的なエピソードがあると、なお良いです。「子どもが好きだから保育士になりたいと思いました」というような答えでは、あまりに当然すぎますね。"子どもが好き+α"という理由になるように気を配りましょう。
面接の最後に、必ず聞く言葉「何か質問はありますか?」。
「聞くことが何もない…」と慌てることはありません。この「逆質問」では、その保育園への興味や関心の高さをアピールして、自分を売り込むチャンス。次の4つのポイントに気をつけてのぞみましょう。
面接の会話をしながら、質問を考えるのは難しいもの。質問は事前に用意しましょう。
ホームぺ―ジを見ればわかることは×。
「運営方針には〇〇とありますが…、など」話を深めるような方向で。
特に給与面などは、正面からたずねるのは控えましょう。
多くの場合、採用担当者は、あなたが共に働くことになる同僚です。
積極的に質問、会話してコミュニケーションを図りましょう。
面接の質問準備はバッチリできましたか?
いざ迎えた転職面接の当日に気を付ければよいことを確認しましょう。
面接では、外見・態度・言葉遣いに問題がないと判断されて、やっと受け答えに注目してくれるようになります。いくらいいことを言っていても、清潔感に欠けていたり、社会人として基本的な言葉遣いができていなければ、それだけで印象は悪くなってしまいます。
面接に遅刻は厳禁です。5分~10分、早めに到着できるようにしておきましょう。(早すぎても迷惑になってしまうので注意!)保育園は駅から遠かったり、分かり辛い場所にあるケースも多いので、遅れないよう地図や場所の確認は入念に。もし電車遅延など、やむを得ず遅刻する場合には、必ず面接先に連絡をしておきましょう。
入室から着席までの最初の数分間で、あなたの印象はほとんど決まってしまいます。面接する部屋へ入室するよう言われたら、必ず3回ノックします。「どうぞ」と言われたら「失礼します」と言って入室します。その際、ドアは両手でしっかり閉めてください。後ろ手でドアをしめるのは×。「◯◯と申します。本日はよろしくお願いします。」と言って再度一礼。着席をうながされてから「失礼します」と言って座りましょう。
保育士は特に子ども相手のお仕事ですから、緊張していても笑顔が出せていないと「この人大丈夫かしら......」なんて思われてしまうことも。面接の時はもちろん、園内で通りがかった他職員の人にも、笑顔で元気良く挨拶しましょう。
面接の基本は、一般的なマナーを守ることです。また、面接は、面接する側からすると「新しく採用する人を選ぶ場」ですが、面接を受けるあなたからしても「新しく働く職場を選ぶ場」でもあります。
面接で出会った面接官(=一緒に働くことになる同僚や先輩)と話が合いそうか。保育に対する考えが自分と大きく違わないかなど、あなた自身も面接を通して「自分の職場としてふさわしい場所なのか」をよく考えてみてくださいね。