保育実習や入職後にしっぽ取りゲームをしたいと考える保育学生さんもいるでしょう。ひもや紙テープをしっぽに見立てて鬼ごっこのように楽しめるゲームなので、ルールなどを知って保育活動に役立てられるとよいですね。
今回は、しっぽ取りゲームのねらいや基本的な遊び方を紹介します。あわせて、指導案作成に役立つ導入や書き方のポイントもまとめました。
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■目次
しっぽ取りゲームで遊ぼう
保育園で楽しめる集団遊びには、しっぽ取りゲームや椅子取りゲーム、じゃんけん列車やハンカチ落しなどさまざまなゲームがあります。
その中でも友だちとしっぽを取り合って遊ぶしっぽ取りゲームは、ルールも簡単なので、2歳児ころから楽しめる遊びかもしれません。
スムーズに活動に取り入れるためにも、基本的な遊び方や子どもへ説明の仕方、準備するものなどを知っておくことが大切です。
保育園でのしっぽ取りゲームには以下のようなねらいが挙げられます。
- 体を動かして楽しむ
- 友だちや保育士と関わりを持って遊ぶ
- 簡単なルールを知る
しっぽ取りゲームを通して、子どもたちが友だちや保育士とルールを守りながら楽しめるとよいですね。
指導案を作成する際も、これらのねらいをもとに考えてみましょう。
しっぽ取りゲームの指導案の書き方
まずは、しっぽ取りゲームの指導案の書き方をみていきましょう。
導入の仕方
絵本を読む
導入として、ねことねずみが登場し、追いかけっこをするような絵本を読んでみましょう。
ねずみのしっぽをねこが追いかけている様子がわかれば、しっぽ取りゲームのイメージがしやすくなり、子どもたちも興味を持ってくれるかもしれませんね。
見本を見せる
わかりやすくルールを伝えるために、保育学生さんや新卒保育士さんが実際にしっぽを付けて子どもたちに見せましょう。
その際、「先生を追いかけてしっぽを取ってね」と伝えて遊び始めると、子どもたちも挑戦してくれるかもしれません。
子どもの姿
しっぽ取りゲームで想定される子どもの姿には、以下などが挙げられるでしょう。
- しっぽを取られないように逃げる
- 友だちのしっぽを取りに行く
- しっぽを取られてしまい悔しがる
- しっぽを取られてしまった子は友だちの応援をする
体を動かすのが好きな子やそうでない子もいるかもしれません。
無理強いはせず、遊びに誘ったり他の子の応援したりと、子どもの気持ちを受け入れながら適宜配慮するとよいでしょう。
保育士の関わり
しっぽ取りゲームで考えられる保育士のかかわりには以下が挙げられます。
- わかりやすい説明をする
- いっしょに遊んで楽しむ
- 子どもの気持ちを共感する
- できたことをほめて、しっぽを取られてしまった子が応援できるように声かけをする
保育学生さんは、子どもたちといっしょに遊んで楽しむことが大切です。
子どもの気持ちを共感したり、わかりやすいルールの説明の仕方を考えたりしておくとよいでしょう。
援助や配慮すること
しっぽ取りゲームでは、以下のような援助や配慮ができるとよいでしょう。
- 制限時間を決める
- 気持ちを切り替えられるように何回か繰り返して遊ぶ
- 広い場所を用意しておく
子どもたちが飽きないように、時間を短めに設定するとよさそうです。
走っているときにぶつからないように「前を見て走ってね」と声をかけたり、園庭の場合は範囲を決いたりすると安全に楽しめそうですね。
指導案の作成ポイントを押さえたうえで、基本的な遊び方をみていきましょう。
しっぽ取りゲームの基本の遊び方
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しっぽ取りゲームの遊び方を紹介します
用意するもの(しっぽになるようなもの)
- ひも
- ビニールテープ
- 紙テープなど
遊び方
1.逃げる範囲を決めます。
2.1人ずつお尻にしっぽをつけます。
3.取られないように友だちのしっぽを取りにいきます。
4.しっぽを取られてしまった人は範囲の外に出ます。
しっぽは、ズボンのゴムのところに挟むなど取りやすい位置に付けるようにしましょう。また、しっぽを取られてしまった子が待つ場所をあらかじめ作っておいたり、「しっぽを◯本取ったら鬼が交代する」など約束事やルールを決めたりすると、繰り返し楽しめるでしょう。
しっぽ以外にも、カラー帽子に代用するなど遊び方を工夫しても楽しめそうですね。
その場合、友だち同士がぶつかるなど危険が発生する子とも考えられます。広い場所を用意したり、勢いよく取りに行ったりしないように声がけするなど、十分に配慮しましょう。
しっぽ取りゲームのアレンジの仕方
しっぽ取りゲームのアレンジルールを紹介します。
ルールを変えて遊ぶ
ゲームのルールを変えて遊びましょう。
アレンジとして以下などが挙げられます。
- 最後までしっぽを残した人が勝ち
- 一番多くしっぽを取った人が勝ち
ゲームに慣れてきたら、子どもたちからも意見を聞いてみるとよいでしょう。子どもたちから出たルールにするとよりいっそう盛り上がりそうですね。
チームを決めて遊ぶ
クラスを2つに分けて、チームを決めて遊びましょう。
同じチームの子がわかりやすいようにしっぽや帽子の色を変えるのがポイントです。そうすることで、友だちと話したり相談したりしながらゲームを楽しめるでしょう。
もし人数が多いと感じたときは、3つや4つのチームに分け、2回に分けるなどの工夫をするとよいですね
しっぽ取りゲームで気をつけるポイント
しっぽ取りゲームで気をつけるポイントをまとめました。
広い場所で遊ぶ
保育室だと狭く、走るとぶつかって危険な場合があるためホールや戸外で遊ぶようにしましょう。
戸外の場合は、逃げる範囲をきちんと決めておくことが大切です。その際に、子どもがわかりやすいように線を引くとよいでしょう。
きちんとルールを確認する
子どもたちがわかりやすいようにルールを説明しましょう。その後、子どもたちに「しっぽが付いている人はどうするの?」「しっぽを取られてしまった人はどこで待っているのかな」など質問をしてルールの確認をすると楽しく遊べそうです。
しっぽ取りゲームをわかりやすく説明して子どもといっしょに遊ぼう
今回は、保育で子どもと楽しめるしっぽ取りゲームの遊び方や指導案の書き方を紹介しました。
このゲームは、しっぽを取られないように逃げるという簡単なルールのため、2歳児頃から楽しめるでしょう。遊ぶ場所は広い場ところを選び、始める前に子どもたちとルールを確認したりすることが大切です。
子どもたちとしっぽ取りゲームで遊ぶときは、わかりやすくルールを説明して、慣れてきたらアレンジを加えるなど工夫をしながら遊んでみてくださいね。