【転がしドッジ】基本的なルールやねらい。保育に活かせるアレンジルール

ボールを使い、子ども同士がいっしょに遊べる転がしドッジ。実習や入職後に取り入れたいものの、ルールが分からない保育学生さんや新人保育士さんもいるのではないでしょうか。
今回は転がしドッジの基本的なルールやねらい、アレンジ方法などを紹介します。ボールの扱いに慣れてくる、3歳児頃から取り入れてみましょう。

ボールを転がす女の子

Benoist/shutterstock.com

転がしドッジのねらい

通常のドッジボールより気軽に行うことができ、保育に取り入れやすい転がしドッジ。

転がしドッジを通して、どのような部分を伸ばせるのか期待できる効果と、保育のねらいの例を紹介します。

友だちとのかかわりを楽しむ

友だちと一つのゲームに打ち込むことで、いっしょに遊ぶことの楽しさを味わえるかもしれません。

協力して内野を当てようとしたり、声をかけあって逃げたりすることで友だちとのかかわり方を知り、コミュニケーション力や協調性を育めるでしょう。

転がしドッジを通して悔しい、うれしいなど感情の表現力を養う

転がしドッジには勝ち負けがあるので当たって悔しい、よけられてうれしいなど、遊びの中でさまざまな感情が生まれるでしょう。

悔しいときは「次は負けないぞ」と意気込んだり、うれしいときはジャンプしてよろこんだりするなど感情を動きや言葉で表すことで、自分の気持ちを表現する力を養えるかもしれません。

ルールの大切さを知る

転がしドッジはそれぞれの子どもがボールをよける、当たったら円の外に出るなど、ルールを理解することで成り立つ遊びと言えるでしょう。

遊びの中でルールを守ることの大切さを学ぶことができれば、社会性を身につけられるかもしれませんね。

転がしドッジの導入例と基本的なルール

続いて、転がしドッジの導入例や基本ルールをまとめました。

導入例

まずは転がしドッジをスムーズに始めるための、導入例を紹介します。

ボールしりとりやばくだんゲームのように、子ども全員がボールをさわれる遊びを取り入れるとよいでしょう。

ボールしりとり

<遊び方>

1.子どもに円形に立ってもらいます。

2.一人がボールを持ち、しりとりしながら隣へパスしていきます。

<ポイント>

リズムに乗ってしりとりしたり、どれくらい続けられるか挑戦したりしてみても面白そうです。

一人ひとりがボールをさわれるため、転がしドッジでボールをさわりたいことから取り合いになってしまうことも防げるかもしれませんね。

ばくだんゲーム

<遊び方>

1.子どもに円形に立ってもらいます。

2.一人がボールを持ち、皆で歌を歌い始めたら隣へパスしていきます。

3.歌い終わったらボールのパスを止めます。

4.ボールを持っている子に保育士さんが質問をし、答えてもらいます。

<ポイント>

歌の代わりにCDで曲を流してもよさそうです。

ボールを持っている子が答えやすいように、「〇〇ちゃんの好きな動物が知りたいな」「一番好きな食べ物は何かな」など、簡単な質問をしましょう。

基本的なルール

導入が終わったら、転がしドッジの基本ルールを実践していきましょう。

1.ラインテープや白線で大きな円を書きます。

2.内野と外野を決め、内野は円の中、外野は円の外へ出ます。(基本的に内野を多めにしましょう。)

3.外野は内野に向かってボールを転がします。内野はボールを避け、当たってしまった場合は外野になります。(内野を当てたら、内野として復活できます。)

4.内野が一人になるまで続け、残った内野はチャンピオンとなります。

転がしドッジはボールを転がして行うため、通常のドッジボールより取り入れやすいでしょう。

保育士さんが声かけを行ったり誘導したりすれば、2歳児や3歳児でも遊べるかもしれませんね。

転がしドッジのアレンジルール

ボールで遊ぶ子ども

Waridsara_HappyChildren/shutterstock.com

転がしドッジの基本ルールに慣れたら、アレンジして遊んでみましょう。

ここでは、アレンジルールの例を紹介します。

円の大きさを変える

内野が入る円の大きさを調整すれば、ゲームの難易度を変えることができます。

小さくすれば逃げるスペースが狭くなるため難しくなり、大きくすれば範囲が広がるため動き回りやすくなるでしょう。

ただしあまりにも円が小さいと、子ども同士がぶつかり転びやすくなってしまうため、2歳児や3歳児クラスで取り入れるときは大きめの円を描きましょう。

途中でボールの数を増やす

ボールの数を増やせば、内野は多くのボールから逃げなければいけないため、ゲームの難易度を上げることができるでしょう。

その際、さまざまな大きさのボールを混ぜてみても面白いかもしれませんね。

保育に転がしドッジを取り入れる際の注意点

最後に転がしドッジで遊ぶときに、気をつけるポイントをまとめました。

安全な場所で行う

転がしドッジで遊ぶ場合、子どもたちが夢中になって走り回ることが考えられます。

周りに物が置かれていない、広く安全な場所で行うように心がけましょう。

ルールを丁寧に伝える

転がしドッジは、子どもたちがある程度ルールを理解したうえで行うとよいでしょう。

そのため、ルールを説明する際は絵やマグネットなど視覚的なものを使い、子どもが理解できるような工夫を行うとよさそうです。

遊びが円滑に進むようなサポートを行う

子どもたちだけでゲームを進めることは難しいかもしれないので、保育士さんは最初の外野を行ったり、ボールが円内で止まったときは出してあげたりしましょう。

ボールの転がし方やゲームの面白さなども伝えながら、サポートを行えるとよいですね。

転がしドッジのねらいや基本ルールを知って保育に活かそう

今回は転がしドッジの基本的なルールや、アレンジ方法を紹介しました。

転がしドッジはボールを転がして遊べるゲームなので、保育士さんが「当たったら円の外に出ようね」のような声かけをすることで、2歳児や3歳児でも遊べるかもしれません。

慣れてきたらボールを増やすなど、ルールをアレンジしてみるのもよさそうです。転がしドッジのねらいや基本的なルールを理解し、日々の保育に取り入れてみてくださいね。

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