柔らかくて扱いやすいPEテープ。保育に活かしたいものの、どのような遊びを取り入れればよいか悩む保育学生さんや新人保育士さんもいるでしょう。PEテープを使えば、遊びの幅がグンと広がりそうですね。
今回は段ボールや静電気を活かした、PEテープの遊びをまとめました。
ねらいや配慮点もあわせて紹介します。
yamasan0708/shutterstock.com
保育でPEテープ遊びを行うねらい
PEテープは、柔らかい素材のため0歳児でも扱いやすく、裂いたり結んだりすることでさまざまな遊び方ができるのが特徴です。
まずは、保育でPEテープ遊びを取り入れるねらいについて、具体的に見ていきましょう。
手先のこまかな動きを身につける
PEテープを遊びに取り入れれば、裂く、結ぶなどこまかな手の動きを身につけられるかもしれません。
ハイハイが始まり手を使う機会が多くなったら、PEテープを活かした遊びを行ってみましょう。
豊かな想像力を育む
PEテープは色のバリエーションが豊富で扱いやすいため、製作に向いた素材と言えます。
子どもの想像力を伸ばすことにも役立つので、製作を行うときは積極的に取り入れるとよいかもしれません。
のびのびと体を動かすことを楽しむ
PEテープは壁に貼って下をくぐらせるなど、遊び方によっては体を思いきり動かす遊びも楽しめます。
室内でも気軽に行えるため、天候に左右されず運動できる点もメリットです。
保育園でのPEテープ遊びのアイデア
ここからは、PEテープを活かした遊びのアイデアをまとめました。
製作遊び
まずは、製作遊びについて紹介します。
PEテープカーテン
壁の端と端にひもを取り付け、ひもにいくつものPEテープを結ぶことでカーテンができます。
0歳児でもハイハイでくぐったり、タッチしたりして遊んだりできるのでよろこばれやすいでしょう。複数の色のPEテープを使えば、カラフルなカーテンに仕上がって子どもの気を引きやすいかもしれませんね。
タコさん作り
1.紙皿をタコの形に切ります。
2.紙皿にペンでタコの絵を描きます。
3.タコの足部分に、穴あけパンチなどで穴を開けます。
4.PEテープを穴に数本通して結びます。
5.PEテープをそれぞれ割いたらできあがりです。
水に浮いて泳がせることができるのでプール遊びで浮かべたり、ごっこ遊びをしたりしてもおもしろいでしょう。
タコだけでなく、イカやエイなどさまざまな形を作り、水族館ごっこを行うと遊びの幅が広がりそうです。
体を動かす遊び
buritora/shutterstock.com
続いて、PEテープを活かした体を動かせる遊びをまとめました。
すもうゲーム
保育士さんがPEテープの片側を持ち、子どもと引っ張り合って遊ぶゲームです。
PEテープの中央にポンポンや鈴を付ければ、音が鳴ってより子どもの興味を引けるかもしれません。
立って引っ張り合う際は子どもが転んでケガしないように、下にマットを敷くなど配慮しておくと安全に遊べそうです。
また乳児クラスですもうゲームを取り入れる際は、座った状態でPEテープを軽く持ち、中央に付けた鈴などが鳴るように揺らすとよろこばれるかもしれません。
風船タッチ
上記で紹介したPEテープカーテンを作り、テープの先に風船を付けてタッチする遊びです。
子どもの手が届くぎりぎりの高さに風船を付けることで、子どもは必死にジャンプするかもしれません。両足でジャンプできると言われている、2歳児くらいから取り入れてみましょう。
段ボールトンネル
段ボールを3つほどつなげ、出口にPEテープカーテンを付けてトンネルを作ります。
保育士さんはゴールから声かけしたり、楽器を鳴らしたりして子どもがゴールできるように誘導してみましょう。
子どもが段ボールの中で不安にならないように、光を通すための小窓を作っておくとよいですね。
ハイハイできれば遊べるため、0歳児からも行いやすいゲームと言えるでしょう。
静電気を活かした遊び
最後は、PEテープの静電気がおきやすい特性を活かした遊びを紹介します。
電気クラゲ
1.電気クラゲの長さを事前に決め、PEテープに印を付けます。
2.PEテープを印まで折り、30回ほど折り返してから切ります。
3.2.の中心をPEテープでしっかり結びます。
4.PEテープが輪になっている部分をはさみで切ります。
5.PEテープをこまかく裂き、ボールのような形に整えます。
6.丸めたティッシュペーパーで(5)をこすったらできあがりです。
ふくらませた風船をティッシュでこすり、電気クラゲを近づければふわふわと浮きます。皆で風船を持ち、電気クラゲをバトンにしたリレーを行ってみても盛り上がりそうです。
ハサミを使い始めると言われている、2歳児くらいから取り入れてみましょう。
ふわふわ静電気宇宙人
1.宇宙人の長さを事前に決め、PEテープに印を付けます。
2.PEテープを印まで折り、30回ほど折り返してから切ります。
3.2.の中心をPEテープでしっかり結びます。
4.PEテープが輪になっている部分をはさみで切ります。
5.PEテープをこまかく裂きます。(外側を重点的に裂きましょう。)
6.(3)の部分に、つるすための紐を付けます。
7.天井など高い場所に宇宙人を結びつけ、テープや画用紙で顔を作ります。
8.ティッシュで宇宙人をこすってできあがりです。
手で触ると静電気が起き、PEテープで作った触手が伸びるようになります。
宇宙人と握手している気分を味わえるので、保育園でいくつか作り、天井からつるしておいてもよさそうですね。
保育園でPEテープ遊びをするときの配慮点
PEテープは子どもでも扱いやすいものの、遊びを行ううえでの注意すべきポイントがあります。
配慮点について、詳しく解説します。
誤飲が起こらないように気をつける
PEテープをこまかく裂くと、子どもの口に入れやすい大きさになってしまうこともあります。
口にふくませたり飲み込んだりすることも考えられるので、PEテープで遊ぶときは目を離さないようにしましょう。
とくに2歳頃までは何でも口に入れやすい時期と言われているため、注意深く見守ることが大切です。
ケガの予防に注力する
興味本位で、PEテープを体に巻きつけて遊ぶ子どももいるかもしれません。
体に巻きつけてしまうと窒息したり、体の血が止まったりする恐れもあるので、目を離さないよう心がけましょう。
また、PEテープに引っかかって転んでしまうことも考えられるため、床に置かないよう事前に呼びかけることもポイントです。
広く安全な場所を準備する
体を動かす遊びを行う際は、子どもが夢中になって物にぶつかってしまうことも考えられます。
子どもが安心して遊べるように危険な物がおいていないか確認し、できるだけ広い場所を用意しておきましょう。
PEテープの遊び方を知って保育に活かそう
今回は、PEテープを活かした遊びやねらいを紹介しました。
PEテープを使えば水に浮かせたり静電気を発生させたりできるなど、多様な遊びを楽しむことができます。
また、段ボールで作ったトンネルをくぐるなど、遊び方によっては体を思いきり動かすことにもつながりそうです。
子どものペースに合った遊びを取り入れ、日々の保育に活かしてみてくださいね。