【1歳児】部分実習の活動例5選!指導案に活かせるねらいや導入、援助のポイント

1歳児クラスで行う部分実習に向けて活動のネタを探している方もいるでしょう。月齢によって差が大きい時期なので、どんな遊びがよいのか悩んでしまいますよね。今回は絵本や感触遊びなど、1歳児クラスにぴったりな部分実習アイデアを5つ紹介します。指導案に活かせるねらいや導入例、援助のポイントもあわせてまとめました。

1歳児の部分実習の様子

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1歳児の部分実習でおさえておくポイント

1歳児クラスへ実習に入る方の中には、部分実習を任されてどんな活動をしようか悩んでいる方もいるでしょう。

部分実習を計画するときは、どのようなポイントをおさえておくとよいでしょうか。

月齢によるできることの差を把握しておく

1歳児クラスの子どもたちは、まだ月齢によってできることの差が大きい時期と言えるでしょう。

言葉の発達一つをとっても、1語文や2語文が出る子がいる一方で、喃語で発声することを楽しんでいる子など、子どもによってさまざまな姿が見られるかもしれません。

実習に入ったクラスの子どもたちをよく観察し、どんな活動なら楽しんでできるのかを考えてみるとよいですね。

自分でやりたい気持ちを尊重する

1歳児の子どもたちは、徐々に自我が芽生えはじめ、どんなことに対しても「自分でやりたい」という気持ちを持ち始める頃かもしれません。

そのため、やりたい気持ちを尊重して、実習生さんは手を貸し過ぎないことを意識すると子どもたちの意欲につながるでしょう。

実習生さん自身が遊びを楽しむ姿を見せる

1歳児の子どもたちは、保育者のまねを楽しむ時期のようです。

子どもたちの「やりたい」気持ちを引き出すには、まずは実習生さん自身が楽しむ姿勢を見せることが大切になると言えますね。

遊びのモデルとなるよう意識して、子どもたちに活動の楽しさを伝えていきましょう。

1歳児の部分実習で気をつけるポイントがわかったところで、具体的な活動例を紹介します。

【1歳児の部分実習】活動例①絵本の読み聞かせ

1歳児の部分実習の様子

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まずは、絵本「だるまさんが」の読み聞かせをテーマにした部分実習の活動例を見ていきましょう。

ねらい

  • 絵本の読み聞かせを聞いて、言葉の響きを楽しむ。

事前準備

  • 絵本「だるまさんが」を用意します。

活動の流れと援助のポイント

①準備

子どもたちが落ち着いて絵本の読み聞かせを聞けるよう、玩具などを片づけておきましょう。

実習生さんが壁に背を向けて座れるスペースを作ると、見ている子どもたちの気が散りにくいですよ。

②導入

手遊び「ぼうがいっぽん」を使って1歳児さんの興味を惹きつけます。

導入は簡単に済ませ、子どもたちの集中力が途切れないうちに読み聞かせを始めるとよいですね。

③活動

絵本の表紙をしっかり見せて、読み聞かせを始めましょう。

1歳児さんの中には、読み聞かせをしている途中に別のものに興味が移ったり、歩き周りたくなったりしてしまう子もいるかもしれません。

読み聞かせを中断すると活動が途切れてしまうため、個別対応については保育士さんに任せるとスムーズでしょう。そうした子どもたちへのかかわりは、事前に担当の保育士さんと相談しておくとよいですね。

④まとめ

「面白かったね。じゃあだるまさんにバイバイしよう!」などと声をかけて、読み聞かせを終えます。

子どもたちの様子に合わせて「また読もうね」など次回の活動に期待感を持てるような声かけをしてもよいかもしれません。


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【1歳児の部分実習】活動例②ペープサート

1歳児の部分実習の様子

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部分実習でペープサート「はたらくくるま」を行うときの指導案の書き方やポイントを紹介します。

ねらい

  • ペープサートを見てさまざまな車に興味を持つ。

事前準備

  • 「はたらくくるま」のペープサートを作っておきます。

前もって、歌いながらペープサートを動かす練習をしておきましょう。

活動の流れと援助のポイント

①準備

遊んでいた玩具などを片づけて、子どもたちが集中してペープサートを見ることができる環境を作ります。

②導入

導入として「はじまるよ」の手遊びをします。

1歳児の子どもたちが楽しめるように、ゆっくりとしたリズムで歌うとよいかもしれません。

③活動

子どもたちの注目をしっかりと集めたあとで、ペープサートを始めましょう。

「みんなの大好きなかっこいいブーブーがやってきたよ」と声かけをしてから開始してもよいですね。

④まとめ

ペープサートが終わったら、「楽しかったね、また見ようね」と気持ちに共感して終わりましょう。

指を差したり、喃語でお話をしたりする子どもがいたら、「そうだね、〇〇かっこよかったね」と共感することが大切ですよ。

【1歳児の部分実習】活動例③シール貼り

1歳児の部分実習の様子

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続いて、シール貼りを部分実習で取り入れる際のねらいや流れを見ていきましょう。

ねらい

  • 指先を使って自由にシールを貼ることを楽しむ。

事前準備

  • 丸シールと画用紙を用意します。

台紙は列に沿ってカットしておくと、1歳児の子どもたちも剥がしやすくなるでしょう。

シールを貼るための画用紙も人数分用意しておきます。無地のもので構いませんが、お皿や動物などのイラストを描いておくと、より子どもたちの興味を惹けてよいですね。

活動の流れと援助のポイント

①準備

机と椅子を用意して、シール貼りの準備をします。

子どもたちが席についたら活動が始められるように、シールと画用紙を椅子の前に並べておきましょう。

②導入

導入として、画用紙にシールを貼るところを見せて子どもたちの関心を集めましょう。

「ペったん」などのオノマトペを使えば、より楽しい雰囲気を表せるかもしれませんね。

③活動

席についてシール貼りに取り組みます。
指先の発達は子どもによってさまざまなので、なかには難しいと感じる子どももいるでしょう。

台紙からシールを剥がしてから手渡したり、指先からシールを剥がすのに手を添えたりするなど、子どもの様子に合わせて関わることがポイントです。

④まとめ

十分にシール貼りを楽しんだら、一人ひとりに「上手に貼れたね」と声をかけて活動を締めましょう。

子どもたちの作品を保育室に貼っておくのもよいですね。

【1歳児の部分実習】活動例④新聞遊び

1歳児の部分実習の様子

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新聞遊びも、1歳児の部分実習で人気の活動の一つ。ねらいや活動の流れをくわしく紹介します。

ねらい

  • 新聞紙をちぎったり投げたりする動作を通して、全身を動かして遊ぶ。
  • 新聞紙の形の変化や破るときの音を楽しむ。

事前準備

  • 1日分程度の新聞紙と片づけに使用する大きなポリ袋を用意する。

活動の流れと援助のポイント

①準備

新聞遊びができるよう、玩具や机などを片づけて広いスペースを用意しましょう。

子どもたちが歩き回ることが予想されるので、転倒しないよう床面をフラットにしておくと安心です。

②導入

導入として、子どもたちの前で新聞紙をびりびりとちぎってみましょう。

興味を持った子から新聞紙を手渡していきます。最初は一人1枚ずつ渡すことで、遊び込むきっかけとなるかもしれません。

③活動

子どもたちといっしょに思い切り新聞紙をちぎって遊びます。

くしゃくしゃと丸めてボールにしたり、身体に巻きつけてスカートのようにしたりと、実習生さんが率先していろいろな遊び方を試すことで、子どもたちの意欲を引き出せるかもしれません。

1歳児クラスでは新聞紙を口に入れてしまう子どもがいるかもしれないため、担当の保育士さんと協力しながら注意して見守ることが大切ですね。

④まとめ

20分ほどしっかり身体を動かして遊んだら、ビニール袋を出して新聞紙を入れてもらいましょう。袋の口をパクパクと動かして怪獣に見立てて遊びながら片づけることができます。

袋に目玉をつけて保育室に飾っておけば、子どもたちも活動の余韻を味わえるかもしれません。

また、細かい破片などが床に残ってしまうことも考えられるので、次の活動に移る前にほうきなどできれいに片づけましょう。

【1歳児の部分実習】活動例⑤ひっぱり遊び

1歳児の部分実習の様子

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1歳児さんは、保育室にロープを張って、洗濯バサミでぶら下げたカードをひっぱって遊ぶ活動も楽しめるかもしれません。

ねらい

  • 指先を使ってカードをひっぱることを楽しむ。
  • カードをひっぱったり集めたりすることで達成感を味わう。

事前準備

  • 前もってカードを準備します。

イラストをかいてラミネートしておきましょう。子どもたちの好きな動物や食べ物などのデザインにすれば、関心を集められそうです。

ロープ、洗濯バサミといった必要物品も合わせて準備しておきます。

  • 保育室内にロープを張る準備をしておきます。

子どもたちの手が届く高さになるよう調整しておくとスムーズです。身長差を考慮して、高さを変えて作るのも手ですね。

活動の流れと援助のポイント

①準備

まずは保育室内にロープを張り、洗濯バサミでカードを挟みます。
危険のないよう、子どもたちには別の場所で遊んでもらっておくとよいかもしれません。

②導入

子どもたちにラミネートカードを見せて、関心を集めてみましょう。

イラストを指差して「これなんだ?」と質問したり、ちらっとイラストを見せてみたりと、子どもたちの「気になる」という気持ちを刺激できるよう工夫してみるとよいですね。

③活動

子どもたちにカードをひっぱってもらいます。カードを取れた子は保育者のところに持ってくるように伝えましょう。

カードを取れたら「取れたね、やった!」と声をかけて、達成感が味わえるように関わることもポイントです。
うまく取れない子には、手を貸したりカードを掴みやすいよう抱っこしたりするとよいかもしれません。

④まとめ

十分にひっぱり遊びを楽しめたら、取れたカードを子どもたちから返してもらって片づけに移ります。

子どもによっては他のものに集中が移ってしまうことも考えられるため、20分ほどを目安に活動をまとめるとよいかもしれません。

楽しかった気持ちに共感しつつ、「ありがとう、また遊ぼうね」と声をかけるとよいですね。

1歳児の特徴をおさえて部分実習を成功させよう

今回は、1歳児の部分実習にぴったりな活動例をねらいや導入とともに紹介しました。

1歳児の子どもたちは、実習生さんが行うペープサートや絵本はもちろん、新聞遊びやシール貼りといった指先を使った遊びも楽しめるかもしれません。

1歳児クラスの部分実習のアイデアを知って、指導案の計画に役立ててくださいね。

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