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保育士試験にはどんな科目がある?実技試験の内容、科目免除、合格率について

保育士になるために受験する保育士試験では、さまざま科目があります。また、受験するにも条件があり、手続きも必要になるので初めて受験される方は迷うことが多いのではないでしょうか。今回は、保育士の試験科目について、受験するための条件や申請手続き、試験の合格率についてくわしく解説します。


勉強をしている人の写真

maroke/shutterstock.com



保育士試験とは

保育士試験とは、保育士資格を取得するために必要となる試験です。都道府県知事が指定する指定試験機関が実施しており、各都道府県に1会場以上は設けられているようです。1年間で前期と後期の2回行われ、受験したい科目だけ受験することもできます。


一般的な保育士試験の流れは以下のようになります。


保育士試験を受験するときの流れ

筆記試験は1つでも科目を落としてしまうと、その時点で不合格になってしまいます。9科目全てに合格する必要があるため、保育士試験は合格難易度が高めのようです。

保育士試験の難易度が高い理由として、保育士さんが保護者に代わって子どもの命を預かる仕事であり、指導者として子どもの成長を導く役目があることが挙げられるでしょう。


保護者が安心して任せられるように、正しい知識や技術を身につけているか保育士試験で判断し、合格することで能力があることの証の一つになります。

今回は、保育士試験科目や受験するための条件、試験の合格率についてもくわしく説明します。


まずは保育士試験科目について見ていきましょう。



保育士試験の科目

保育士試験には大きく分けて、筆記と実技の2つがあります。両方の試験に合格しなければ保育士資格は取得できません。


それぞれどのような科目があるのか見ていきましょう。



筆記試験の科目


筆記の試験科目は全部で9科目あります。


  • 保育原理
  • 教育原理
  • 社会的養護
  • 子ども家庭福祉
  • 社会福祉
  • 保育の心理学
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論

2020年より、筆記試験科目の「児童家庭福祉」は「子ども家庭福祉」として名称が変更になっています。


筆記試験の9科目はマークシート形式で、それぞれ10問~20問出題されます。科目ごとに6割以上正解すると合格なり、1科目でも落としてしまうと不合格となってしまうので注意しましょう。


合格した科目は、「合格科目免除期間延長申請用勤務証明書」が掲出できれば、合格した年を含めて3年間は受験が免除となります。不合格だった科目だけを勉強し直して、再度保育士試験を受験することも可能です。



実技試験科目


実技の試験科目は以下の3つです。


  • 音楽に関する技術
  • 造形に関する技術
  • 言語に関する技術

2019年までは、それぞれ「音楽表現に関する技術」、「造形表現に関する技術」、「言語表現に関する技術」でしたが、2020年度から名称が変更となりました。しかし、実技内容はほぼ過去のものと同じです。


実技の場合は3科目のうち2つを選択し、50点満点で6割以上の得点をとった方が合格となります。自分が得意なものを選ぶことで、合格率を上げることにつながるかもしれません。



保育士試験を受験するための条件

保育士試験は保育士資格を取得するために必要なものですが、誰でも受験できるものではありません。受験する前に、必要となる条件をクリアできているか、再度確認しておくといいでしょう。


大学、短大、専門学校と、通っている学校別に保育士試験の受験における条件を紹介します。



大学


大学では学科や学部は不問としているため、保育以外の分野を学んだ方でも条件を満たしていれば受験できます。

以下が、大学に通っている場合の条件になります。


  • 大学を卒業した方
  • 大学院に在学、もしくは修了した方
  • 満2年以上在学していて、62単位以上を修得済みの方(卒業見込、中退者も含む)
  • 現在在学中、かつ令和3年3月までに在学2年以上になる方で62単位以上の修得が見込まれる方
  • 編入学した在学中の方

これらを満たしていれば受験資格がありますが、卒業証明書や単位修得証明書などの掲出が別途必要になります。



短大


短大も大学と同様に学科や学部は不問としており、条件を満たしている方であれば受験できます。

以下が、短大に通っている場合の条件になります。


  • 短大を卒業した方
  • 現在在学中、かつ令和3年3月までに卒業が見込まれる方
  • 短期大学専攻科に在学、もしくは修了した方

短期大学に2年以上在学し、かつ62単位以上を修得していたけれど中退した方は、受験の申請前に保育士試験事務センターへ連絡が必須となっているので気をつけましょう。



専修(専門)学校


専修(専門)学校では学科は不問ですが、修業期間が2年以上のところに限られます。

以下の条件を満たすことで受験できます。


  • 専修学校の専門課程を卒業した方
  • 専修学校の専門課程に在学中で、令和3年3月までに卒業が見込まれる方

2020年に保育士試験を見込み受験した方は、2021年3月までに卒業できなかったり、62単位以上修得できなかったり、あるいは在学期間が2年間に満たなかった場合は、合格が無効になることがあるので注意しましょう。


出典:公式ホームページ/一般社団法人 全国保育士養成協議会



保育士試験を受験するための手続き方法

保育士試験の受験条件を満たしている方は、保育士試験を受けるための手続きを行うことになります。

どのような手続きをすればいいのか具体的な方法を説明します。



はじめて保育士試験を受験する場合


はじめて保育士試験を受験するときは、一般社団法人 全国保育士養成協議会「公式ホームページ」から受験申請の手引きというものを発行することになります。


受験申請の手引きを申請する

「受験申請の手引き」には、受験申請書と受験料を支払うための払込取扱票が同封されているだけでなく、必要な書類や試験科目についても記載されているので、きちんと中身を読み込むことが大切です。


また、手引きの発行はいつでもできるわけではなく、期間が決まっているので期日内に忘れずに申請しましょう。


必要な書類

受験申請書に必要事項を記入し、証明写真を貼り付けます。裏面に振替払込受付証明書といって払込取扱票の一部を貼るところがありますので、支払い完了後は忘れずに貼り付けましょう。


  • 大学:学校所定の卒業証明書、学校所定の修了証明書、在学期間・単位修得証明書、学校所定の在学証明書など
  • 短大:学校所定の卒業証明書、学校所定の卒業見込証明書書または在学証明書、学校所定の在学(修了)証明書など
  • 専門学校:専修学校卒業(在学)証明書など

それぞれの条件ごとに必要な書類が異なるので注意しましょう。書類によっては、原本の掲出を求められることがあるので、送付前に確認しておくといいかもしれません。


保育士試験の受験料

必要な書類がすべて揃い、問題がないことを確認したら受験料を支払います。


保育士試験の受験料は受験申請の手引きの中に入っている払込取扱票で行い、郵便局で支払うことになります。そのときATMではなくデータ管理の都合上、必ず窓口で支払うことになっているので気をつけましょう。


筆記試験、または実技試験のいずれかを受験する場合は、12,950円となります。その内訳は、受験手数料12,700円、受験申請手引き郵送料250円です。


幼稚園教諭免許を所有していて筆記試験、実技試験が全て免除の方は2,650円です。内訳は受験手数料2,400円+受験申請の手引き郵送料250円となっています。



保育士試験で免除される科目がある場合の手続き


基本的な手続きははじめて保育士試験を受験する方と同じです。


ただし、指定保育士養成施設に通う保育学生さんには特例制度が実施されており、修得した科目によっては筆記の試験科目が免除されます。

また、幼稚園教諭免許を所有している方は実技試験と筆記試験の一部が免除になります。


養成施設で修得した科目が筆記の試験科目に対応しているかどうかは、養成施設に直接確認するといいでしょう。保育士試験で指定されている科目を全て専修し、養成施設を卒業した方は「保育士試験免除指定科目専修証明書」の原本の送付が必要になります。



保育士試験の合格率や難易度

保育士試験は筆記の9科目すべてに合格し、併せて実技でも合格しなければなりません。厚生労働省「H30保育士試験の実施状況【合格者数/受験申請者数】」の資料によると、2018年度の合格率は約20%となっています。2017年度では21%ですので、合格率は2割程度といえるでしょう。


このように、保育士試験の合格率は決して高いとはいえません。

しかし、筆記試験は学校によって一部免除となる項目もありますし、一度合格した科目は合格した年を含めて3年間有効ですので、不合格になった科目を重点的に勉強すると合格率を上げることにつながりそうです。


実技試験は3科目のうち自分で2つ選択できるので、自分の得意な科目を選択したり、2科目だけを集中して勉強したりすると、合格率を上げられるかもしれません。


出典:H30保育士試験の実施状況【合格者数/受験申請者数】)/厚生労働省

出典:H29保育士試験の実施状況【合格者数/受験申請者数】)/厚生労働省



保育士の試験科目の内容をきちんと理解して合格につなげよう

今回は、保育士試験の科目について科目の内容や受験資格、受験するための手続き方法について説明しました。


試験科目は筆記と実技の両方があり、どちらも合格しなければなりません。合格率は20%と決して高い合格率ではありませんが、幼稚園教諭免許を所有している方や養成学校によっては筆記の一部の科目が免除になる場合もあります。


保育士試験は受験資格があるため、誰でも受けられるものではありませんが、大学や短大に通う方は、条件を満たしていれば学科や学部に関係なく受験することができます。 1年間に2回行われるので、自分に合った勉強法を見つけながら合格を目指してみましょう。