保育実習にふれあい遊びを取り入れたいと考えている保育学生さんもいるのではないでしょうか。親子でも楽しめる手遊び歌などを知っていると、乳児さんとのふれあいに活かせそうですね。今回は、ふれあい遊びの効果や「きゅうりができた」「ぞうきんのうた」などのわらべうた、ふれあい遊びを行うときのポイントについて紹介します。
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ふれあい遊びとは
ふれあい遊びとは、赤ちゃんや子どもとスキンシップを楽しむ遊びです。ふれあい遊びを行うときには、わらべうたや手遊びなど、音楽にあわせて身体を動かすことが多いようです。親子で行う赤ちゃんマッサージなども、ふれあい遊びの一つといえるでしょう。
ふれあい遊びを行うことでさまざまな感覚が養われたり関わりが深まったりするので、保育園でも活動の1つとして日常的に取り入れている保育園も多いかもしれません。いくつか知っていると保育実習などにも活かせそうですね。
今回は、乳児用のふれあい遊びの効果や具体的な例をまとめてみました。
ふれあい遊びの効果
乳児さんといっしょに行うふれあい遊びには、さまざまな効果があるようです。そのなかから主な効果を4つ紹介します。
心の安定が図れる
保育園に預けられている乳児さんは、ママやパパと長時間離れてすごすことに寂しさを感じているかもしれません。保育実習中に何度か機会を作って、ふれあい遊びを行なってみましょう。指を握ったり身体をさすってもらったりしてぬくもりを感じることで、乳児さんの気持ちが安定する効果があるようです。
運動能力やリズム感が養われる
ふれあい遊びには運動能力やリズム感が養われるという効果もあるそうです。わらべうたや手遊び歌などの音楽にあわせて手足を動かすことで、自然にリズム感が身につくのかもしれません。また、ふれあい遊びには手指や足の曲げ伸ばしの他に、回転させる動きなどもあるので、繰り返し遊ぶ間に運動能力も発達しそうですね。
記憶力や想像力が養われる
保育園では同じ手遊びを何度も繰り返して楽しむので、乳児さんの記憶力が養われるかもしれません。お気に入りの手遊び歌が始まると、嬉しそうな表情をする乳児さんもいるようです。手遊び歌には動物の動きや鳴き声などを取り入れたものもあり、想像力が養われる効果があるともいわれています。
感情が豊かになる
ふれあい遊びの効果には、乳児さんの感情が豊かになるということもあるようです。親子で手遊び歌を楽しむ乳児さんを見ると、ママやパパとふれあう喜びや嬉しさが伝わってきますよね。保育学生さんが乳児さんとふれあい遊びをするときも、さまざまな感情をもってもらえるかもしれません。乳児さんがたくさん笑ったり次の動きを期待したりできるように、遊び方を工夫してみましょう。
乳児さんと楽しめるふれあい遊びのアイデア
保育学生さんが実習などで取り入れるふれあい遊びには、どのようなものがあるのでしょう。乳児さんと楽しめるふれあい遊びのアイデアを紹介します。
わらべうた
昔から親子のふれあいに使われるわらべうたは、保育園でのふれあい遊びにも取り入れやすいでしょう。「きゅうりができた」「ぞうきんのうた」は、最初に乳児さんの頭からお腹までなでる動作があるので、保育学生さんに親しみを感じてくれそうです。
次の動作は「きゅうりができた」では5本の指で、「ぞうきんのうた」では人差し指で乳児さんのお腹の辺りをつつくので、くすぐったくて笑ってくれるかもしれません。わらべうたにあわせて乳児さんの手や足を動かしたり、頬をつついたりすることで、保育学生さんとの距離も縮まりそうですね。乳児さんが慣れてきたら、自分で考えた動作なども取り入れてみましょう。
手遊び
乳児さんとのふれあい遊びができる手遊びはいくつかありますが、今回はそのなかの2つを紹介します。
りんごのうた
りんごのうたは、歌にあわせて手をぐるぐる回したり頭にさわったりする手遊び歌です。みかんやカボチャなどの食べ物が次々に登場するおもしろさや、言葉を繰り返すという楽しさも感じられるでしょう。とても短い手遊び歌なので、乳児さんにも覚えやすいかもしれません。保育実習中の隙間時間を使って、乳児さんと楽しむこともできそうですね。
いっぽんばしこちょこちょ
いっぽんばしこちょこちょは、家庭でも親子でよく遊ぶ定番の手遊びです。乳児さんの手のひらをやさしくつついたり摘んだりすると、次はどんな楽しいことが起きるのかと期待してもらえそうですね。
「こちょこちょ」という言葉から、くすぐったいという感覚を想像できるようになる乳児さんもいるかもしれません。くすぐるのが好きな乳児さんには、こちょこちょを少し長めにしてみるのもよいでしょう。
身体遊び
ふれあい遊びでは、歌などを使わずに身体を動かす「身体遊び」も楽しいかもしれません。乳児さんを抱っこして数を数えながら揺れたり、1、2、3で軽くジャンプしたりするのも喜んでもらえそうです。
ハイハイができる乳児さんの場合は、保育学生さんもいっしょにハイハイをしてみてはいかがでしょう。歩き始めた乳児さんを担当するときは、自分の足の甲に乳児さんを乗せて、いっしょに歩くといったふれあい遊びも楽しそうですね。
乳児さんとふれあい遊びを行うときのポイント
乳児さんとふれあい遊びを行う場合、いくつか気をつけることもあるようです。ふれあい遊びで意識するポイントをまとめました。
目を見ながら行う
向きあって行う手遊びや身体遊びなどのふれあい遊びは、乳児さんの目を見ながら行うようにしましょう。ふれあい遊びを通して心の安定を図るためにも、活動中は乳児さんと視線をあわせることが大切になります。
乳児さんの目を見て遊ぶことで、保育学生さんへの信頼も深まるのではないでしょうか。向きあわずに行うふれあい遊びでは、絶え間なく声をかけるようにしましょう。
ゆっくり歌ったり動いたりする
乳児さんとふれあい遊びを行うときには、できるだけゆっくり歌ったり動いたりするとよいかもしれません。乳児さんに保育学生さんの声をよく聞いてもらうためには、やさしくゆっくり話しかけることがポイントといえるでしょう。
手遊びの動作などがわかりやすいように、乳児さんが目で追える速さで動くことも大切です。
乳児さんの様子にあわせる
乳児さんの手指や足を持って手遊びなどを行う場合は、乳児さんの様子にあわせてやさしく動かすようにしましょう。月齢の低い乳児さんは、身体の機能が発達途中です。ふれあい遊びの見本に手足を伸ばす動作があるとしても、乳児さんの身体の動きを見ながら無理のないように動かすように意識すると、保育学生さんとの遊びを楽しいと感じてくれるでしょう。
乳児向けのふれあい遊びを実習に取り入れよう
今回は、保育実習などで乳児さんと行うふれあい遊びについて紹介しました。
ふれあい遊びには、心の安定が図れたり感情が豊かになったりと、さまざまな効果があるようです。普段から手遊び歌やわらべうたなどにあわせて、親子で身体を動かしている乳児さんも多いかもしれません。「きゅうりができた」とか「ぞうきんのうた」など、乳児向けのふれあい遊びを選んで、保育実習に取り入れてみてはいかがでしょうか。