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園外保育とは?目的やねらい、配慮するポイント、就活生に役立つ指導案の書き方

保育園や幼稚園では、園外保育として近所の公園や動物園など遠足へ行くことがあるようです。その場合、新卒保育士の方も指導案を書いたり、マニュアルを作成したりすることもあるかもしれません。今回は、園外保育を行うねらいや行うときの流れ、配慮するポイントに加え、指導案の書き方についても説明します。

外で散歩する子どもと先生

milatas/shutterstock.com



園外保育のねらい・目的

園外保育とは、園の周りを散歩したり、遠足に行ったりと園の外に出て行う活動です。園内では見られない外の景色を間近で感じて見ることができるため、楽しみにしている子ども多いことでしょう。


まずは、園外保育を行うねらいや目的について具体的に紹介します。



子どもたちの興味を惹きつける


園外保育を行うことで子どもたちの興味を惹きつけ、豊かな心を育むというねらいがあります。


たとえば、園外保育で電車やバスを利用するといつもとは違う景色が見れますし、目的地によっては自分が知らなかった動植物に出会うこともあるでしょう。そうした豊かな体験を通して、子どもの興味や関心が高まるきっかけにもなりそうです。



外の刺激を受けて子どもの五感を育む


園外保育では、外の刺激を受けて子どもの五感を育むというねらいがあります。


季節を身体で感じたり、植物や動物などに触れたりすることで園内保育では体験できない外の様子を実感することができます。また、絵本に登場していた建物などを見つけられるかもしれません。


自分の目を通してさまざまなものを見ることができれば、子どもの五感が刺激され、心をくすぐるきっかけを作ることにもつながるでしょう。園外保育は園内にはない刺激を受けられる重要な活動といえそうです。



社会のルールを身につける


園外保育は社会のルールを身につけるねらいもあります。


公共の乗り物を使用するときは、ほかの利用者に気を遣った立ち振る舞いや交通のルールを覚えることもできるでしょう。公共交通を利用せずに近所の公園に移動する際も、歩道の歩き方や道路に飛び出さないといった、基本的な交通ルールを知ることができそうです。



コミュニケーション力を養う


園外保育を行うねらいとして、コミュニケーション力を養うということが挙げられます。


動物園や水族館に初めて行った子どもたちは、園外保育を終えて帰宅後にさまざまな感想を家族に伝えるでしょう。家族間で会話を交わすことで、自分の感じた気持ちを人に伝える力を育むことができそうです。



園外保育の活動内容

園外保育では、公共の交通を利用して目的地に行く遠足としての活動と、園の周囲を散歩するといった日々の活動の2つに分けられるようです。



園の近くを散歩したり、近所の公園で遊ぶ


園外保育の一つは、公園に行って遊んだり、散歩をしたりすることです。


広い公園であれば、子どもたちは思い切り走り回ったり、遊具で遊んだりして楽しむことができるでしょう。遊び慣れていない遊具に戸惑いながらも興味を持つなど、園内では味わえない感情を生み出すかもしれません。


さらに、自然豊かな公園や散歩する道のりに草木があれば、季節による変化を観察したり、虫と触れ合ったりすることもできそうです。



遠足へ行く


園外保育では公共の交通を利用して、動物園や水族館へ遠足に行くこともあるでしょう。


動物園や水族館では日頃目にすることがない生き物が見られるため、子どもたちの好奇心が刺激されるかもしれません。また、小動物や海に住む生き物に触れる体験ができるところでは、触れた感想を友だち同士で共有できるだけでなく、命の尊さを知るきっかけになりそうです。


ほかにも、園によって近所の小学校に訪問することもあるようです。校内を見学させてもらったり、在校生と話したりすることで、卒業後に通う小学校をより身近に感じられそうですね。



園外保育を行うときの流れ

落ち葉で遊ぶ男の子

MIAStudio/shutterstock.com


園外保育は園の外に出て活動するため、さまざまなことに配慮しなくてはいけません。 園外保育を行うときの流れに沿ってくわしく説明します。



1.事前準備


園外保育では、事前準備しておくことでスムーズに行えるようになるだけでなく、安全に配慮しながら実施できるようになるでしょう。


マニュアルを確認する

自治体や園によっては、園外保育のマニュアルが作成されていることがあります。 内容は異なる部分があるかもしれませんが、基本的には園外保育で配慮することや必要になるであろう持ち物が記載されているようです。


マニュアルがあるときは事前に内容をきちんと理解し、持ち物や安全面でのチェックリストがあったときは活用するといいでしょう。園外保育のマニュアルがない場合は、当日までの流れや必要となるものを洗い出し、作成することが大切です。新卒保育士さんは先輩保育士や園長先生に相談しながら、どんなマニュアルにするとよいのか内容を明確にしてから作ってみてくださいね。


目的地を決める・下見をする

園外保育を実施するときは必ず目的地を決めることになるでしょう。


目的地を決めたあとは、当日の経路を同行する職員に共有したり、移動する道のりで危険な場所がないかを確認したりするといいでしょう。目的地が園から離れている場所は、一度自分で訪れてみることで子どもたちが待機できそうな場所や歩きやすい場所などに気づけるかもしれません。


園の近くにある公園であっても、工事が始まっていて道幅が狭くなっていたり、何らかの理由で道が通れなくなっていたりすることも考えられます。いつもと違うことを発見したときは、全職員に共有すると園全体で安全意識を高められそうですね。


子どもたちに目的地や注意事項を伝える

目的地や注意事項は、当日だけでなく前もって子どもたちに伝えておくといいでしょう。


目的地を伝えることは、子どもたちの期待感を高めることにもつながります。遠足として動物園や水族館に行く場合は、友だち同士見たい動物や魚の話で盛り上がるかもしれません。
さらに、前もって園外保育の当日のルールや注意点を子どもたちに共有しておくことも大切です。


ルールや注意点を伝えるときは、視覚的な表現で伝えるといいかもしれません。信号機や横断歩道の絵を見せながら「信号が赤のときは車が通るから横断歩道の手前で止まるんだよ」、「ふざけて歩いていると転んじゃうから前を見て歩こうね」のように、気を付けることを分かりやすく伝えましょう。


ほかにも、電車やバスに乗るときは乗り物が動き出すときに注意すること、徒歩のときは安全な歩き方についてなどが挙げられます。電車やバスを利用する場合と、徒歩の場合ではそれぞれに配慮することが異なりますので、適した内容を伝えることが大切です。


職員の引率体制を整える

園外保育を実施するうえで、職員の引率体制を整えることも大事な準備の一つです。子どもの人数が多い場合には2人以上で実施することになるでしょう。


子どもの人数や年齢に応じて、適した職員の人数にするのはもちろんのこと、引率する職員同士で打ち合わせを行い、きちんと情報共有をして連携しやすい体制を整えるようにすることが重要です。


緊急時の対応を確認する

園外保育は、園内とは違い、何が起こるか想定しにくいでしょう。


そのため、いざという事態に配慮して、目的地の周囲にある病院や交番、AEDが設置されている場所を確認しておくと焦らずに行動できそうですね。緊急時の連絡先は当日持っていく携帯電話にあらかじめ登録しておくと、すぐに連絡をとることができるでしょう。



2.園を出発する前


園を出発する前に確認しておくことや配慮することを見ていきましょう。
特に目的地が園から離れているときは、すぐに園へ戻ってこられないので出発する前にきちんと確認しておく必要があります。


当日の天候

天気予報を確認をしていても、当日の天候は変わることが考えられます。


当日の状況によっては、園外保育が中止になるかもしれません。そのため、中止になったときに行う保育内容や雨天の場合でも利用できる目的地を考える必要があるでしょう。


梅雨の季節など、天候が不安定な時期は突然の雨に配慮して、事前に用意する持ち物の中に雨具を追加しておくといいかもしれません。


必要な持ち物の確認

園外保育では園を離れることになるため、保育士さんは必ず持っていくものを確認します。


携帯電話や救護用品、筆記用具とメモ、必要に応じて着替えやタオルなど、目的に合わせて足りないものがないか再度点検しましょう。乳児と散歩に行くときは、ベビーカーや散歩カートなどの動作や破損している箇所がないか見ておくことも大切です。


遠足など持ち物が多い場合は、チェックリストを作成して子どもたちのリュックの中身を確認しておくと、目的地に着いてから慌てずに済むでしょう。


子どもたちの状態

園を出発する前に、子どもの人数や当日の健康状態を確認しておくことも大切です。


子どもの人数が多いときは、参加する子どもの名前が記載されたチェックリストを作成しておくと出欠が分かりやすくなるでしょう。さらに、当日具合が悪い子どもがいないか視診することで、無用なトラブルを防ぐことができそうです。


目的地まで移動するのに時間がかかるときは、園を出る前に子どもたちのトイレを済ましておくと、スムーズに移動できそうですね。



3.目的地に移動中


目的地に移動する際は、園の近所にある公園であっても、さまざまなことに気を配らなくてはいけません。


周囲の安全確認・歩き方の指導

園外保育では車道の歩行はできるだけ避け、安全に配慮して歩道を歩くようにします。歩道を歩くときは白線の内側、もしくはガードレールの内側を歩くようにし、保育士さんを車道側に配置して子どもの様子を確認しながら移動できるといいですね。


また、公道を歩くときは他の利用者のことも考えて端に寄ったり、広がらないように列を作ったりと工夫しましょう。


公共施設の利用のしかた

電車やバスを使用して移動する際、駅の構内や駐車場などで子どもたちを待機させるときは、周囲の人々の邪魔にならない場所に子どもたちを整列させます。


電車を利用するときはドアの戸袋に手を引き込まれたり、電車とホームの間に落ちたりしないよう注意しましょう。


駅や見学する施設ではエレベーターやエスカレーターが設置されていることがありますが、本当に必要としている方が利用できるように、子どもたちの年齢に応じて階段を使用するといいかもしれません。


園外保育で博物館や動物園といった公共の場所を見学する場合は、一箇所に固まってしまうと他の利用者が通れなくなってしまったり、鑑賞できなかったりすることが考えられます。保育士さんは場所を占領しないように様子を見て子どもたちに声をかけ、譲り合って見学することを心がけましょう。



4.帰園時~帰園後


園外保育では園に帰るときや帰ってからも確認することや配慮することがあります。
帰園時や帰園後で気を付けることについて見ていきましょう。


子どもたちの人数を確認する

帰園する前に、参加した子どもたちの人数を確認することが大切です。出発時と同じくェックリストがあると数えやすくなりそうですね。


さらに、具合が悪くなった子どもがいないか声をかけ、できれば一人ひとり問題がないか見るといいでしょう。園内とは違った環境に子どもの疲労が溜まっていることも配慮し、目的地へ向かうとき以上に安全に気を配ることが大切です。


帰園後に園長先生や責任者に報告

帰園後は再度子どもたちの人数を数えて、園長先生や責任者に園へ戻ってきたことを報告することも重要です。園によっては、園外保育の帰園時間を記載しているところもあるため、帰園後に行うことや報告する人を確認しておきましょう。


事前に自分がすることを把握しておくことで、帰園後もスムーズに行動できそうです。


園外保育で気づいたことを共有

他の職員も園外保育で同じ場所に行く可能性があるために、気づいたことはできるだけ共有しましょう。


危険な場所やヒヤリ・ハット事例を共有することで、園外保育をより安全に楽しく実施できるようになるかもしれません。子どもたちの行動や状態などを伝えることで、移動経路や実施時間を考えるときの参考になりそうですね。



園外保育で配慮すべきポイント

花を観察する男の子

ANURAK PONGPATIMET/shutterstock.com


園外保育は園の外に出て活動を行うため、周囲の安全や緊急時の対応などに配慮が必要になります。
園外保育で配慮すべきポイントについてくわしく説明します。



事前準備をきちんと整える


園外保育では事前に道のりや持ち物を確認しておくことが大切です。


近所の公園に出かけるという場合でも、公園までの道のりに工事中の場所や車の交通量が多い場所があるときは、誘導のしかたを工夫し、できるだけ子どもたちに危険が及ばないよう配慮しましょう。


また、けがをしたり、迷子が発生したりといった最悪の事態も想定し、緊急時の対応や連絡先も確認が必要になりそうです。


いつでも連絡ができるように保育士さんは社用携帯を持ち歩き、子どもたちに危険を知らせるための笛や救急箱を常備するなど事前準備をきちんと行うことで、安全に園外保育を実施することができるでしょう。



安全性の確保をする


近所の公園で遊ぶときは、子どもたちが不用意に道路へ飛び出さないように行動範囲を決めたり、遊具の正しい使い方を教えたりと、安全に配慮することが大切になります。


園外保育で公共の交通を利用する場合や博物館、動物園といった施設を利用するときは、他の利用者の迷惑にならないように行動する必要があるでしょう。



園外保育における指導案の書き方

園外保育を実施する際の指導案の書き方について悩む方もいるかもしれません。園外保育の指導案は園内の保育と同様に、ねらいを決め、配慮する点などを考えることになります。


園外保育で水族館に行くことを一例とした場合、


  • 期待感をもって遠足に参加する
  • 海の生き物に興味を持つ
  • 生き物への関心を高める

など子どもにどんなねらいを持って取り組んでもらいたいか、という点に視点をおいて設定するとよいかもしれません。


環境構成では、持ち物や援助の工夫などについて書くことになるため、保育士さんや子ども自身の持ち物だけでなく、援助するために必要な声かけについても考えておく必要があります。さらに、公共の場所を利用するときは、周囲の人々に配慮した整列についても考えたほうがいいでしょう。


園外保育は園から離れた場所に行くこともあるため、配慮することが多くなるかもしれませんが、安全に実施するためにもきちんと書いておくと安心ですね。



園外保育は事前準備をしっかり行ってから実施しよう

今回は、園外保育のねらいや意味、全体の流れと配慮するポイントを紹介しました。


近所の公園で遊んだり、遠足で動物園に行ったりすることがある園外保育で新たな発見をすることによって、子どもたちの好奇心が育まれるだけでなく、さまざまな感情を知ることで気持ちをコントロールすることにつながるかもしれません。


一方で、園外保育は園内とは違った環境で行われるため、安全や子どもたちの様子に配慮する必要があります。園外保育のマニュアルがあるときはしっかりと読み込み、公共交通を利用する場合はほかの利用者のことを考えて指導案を作成することで、事前準備や当日の行動が円滑に進められそうですね。