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保育士の実技試験とは。造形やピアノ、言語表現の内容や対策

保育士の実技試験について知りたい学生さんもいるのではないでしょうか。試験内容には造形や音楽、言語の3科目があるので、ピアノの練習の仕方なども気になりますよね。今回は、保育士実技試験を受けるまでの流れや対策、試験当日の服装、どんな資格があると免除されるのかなどについて紹介します。

ピアノを弾いている人

Lee Charlie/shutterstock.com



保育士の実技試験の概要

保育士試験とは、毎年2回行われている保育士になるための試験です。
この試験には9科目の筆記試験と3科目の実技試験があり、厚生労働省の資料を見ると2018年の合格率は約20%となっています。厳しい合格率である保育士の実技試験の流れや概要を紹介します。



保育士試験の受験の流れ


保育士の資格を取得するための、保育士試験の受験の流れを簡単にまとめました。


  • 受験申請の手引(受験申請書)を取得
  • 受験料の支払いと受験申請書の提出
  • 受験票を取得
  • 筆記試験を受験
  • 筆記試験の結果通知書と実技試験の受験票を受け取る
  • 実技試験
  • 実技試験の結果通知書を受け取る

保育士の実技試験に進むためには、筆記試験9科目全てに合格する必要があります。筆記試験は科目ごとの合格になり、3年間の有効期間があります。全て合格して実技試験の受験資格を得ると、実技試験の受験票が印刷された結果通知書が送付されます。



実技試験の内容と科目の選び方


実技試験の内容は音楽・造形・言語の3科目となっています。受験申請をする際にこの3科目から2科目を選択し、申請書に記載して提出します。申請後の変更はできないので、自分の持っているスキルにあわせて自信のある科目を選びましょう。


2019年の試験までは、それぞれ「音楽表現に関する技術」「造形表現に関する技術」「言語表現に関する記述」となっていましたが、2020年の試験から名称が「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」に変更されています。



実技試験が免除される条件


幼稚園教諭の免許を所有している方は、保育士試験の実技試験は免除になります。また、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士のいずれかの資格を持っている方で、指定保育士養成施設で実技試験に対応する教科目を習得した場合、実技試験が免除されるようです。免除を希望するときは、免除申請を忘れずにしましょう。


出典:保育士試験の実施状況(平成30年度)/厚生労働省

出典:未来を担う子どもを育む/一般社団法人 全国保育士養成協議会



保育士実技試験【音楽に関する技術】

音楽の実技試験では、実際に楽器を演奏しながら歌うことになります。
内容や試験対策をまとめました。



試験内容


音楽に関する表現の試験では課題曲が2曲あり、幼児に歌って聴かせることを想定して弾き歌いすることになります。2019年の過去問を見ると「どんぐりころころ」「バスごっこ」の2曲を、ピアノ・ギター・アコーディオンのいずれかを選んで弾き歌いをするようにと記載されています。この試験では、保育士として必要な歌や伴奏の技術、リズムなど、総合的に豊かな表現ができることが求められているそうです。



対策


音楽に関する技術の試験対策となるのは、楽器の選び方や練習ではないでしょうか。ギターやアコーディオンは技術に自信がある方が選ぶようなので、今回はピアノを中心とした対策を紹介します。


ピアノを練習するときのポイント

ピアノ伴奏の楽譜の選び方は、市販されているものを選ぶか、手引書に添付されている楽譜のコードを使うかのどちらかになります。


どちらを選んだ場合も、まず右手で旋律の練習をし、次に左手の練習をしましょう。それぞれスムーズに演奏できるようになったら、両手をあわせて練習します。速さやリズムが整うように難しい部分は取り出し練習をするとよいかもしれません。ピアノの鍵盤や楽譜から目を離して演奏できるようにしておくことも大切です。


実技試験の受け方

音楽の試験では子どもたちに聴かせることを想定して歌いながら演奏するので、子どもがいると仮定された方向を見ながら笑顔で演奏しましょう。試験官の方に声がしっかり届くように歌うことも大切です。いっしょに歌っている子どもたちを想像しながら試験を受けると、よい評価をもらえるかもしれません。


持ち物

音楽の試験をピアノで受ける場合は、必要な持ち物は楽譜のみとなります。アコーディオンやギターで受験する場合は、楽器を持参することとなっています。



保育士実技試験【造形に関する技術】

絵の具を使って絵を描こうとしている

Natalia Laurel/shutterstock.com

造形の実技試験では、当日出題された課題を読んで、絵画制作をすることになります。内容や試験対策をまとめました。



試験内容


造形に関する表現の実技試験では、保育の状況をイメージした造形表現ができることが求められているようです。試験当日に問題文と絵画に表現する条件が提示され、45分間で完成させることとなっています。保育の一場面の情景や人物を、条件を満たすように描き、色をつけて仕上げる技術が要求されます。



対策


造形に関する技術の試験対策となるのは、保育園の情景や人物のイラストをできるだけ多く描くことではないでしょうか。練習のポイントなどを紹介します。


練習のポイント

造形表現の試験では、保育園での活動の場面が問題文として出され、◯歳の子どもが◯人以上、保育士が◯人以上、秋の園庭の砂場などの条件がつけられます。音楽や言語の試験のように事前に問題が発表されないので、さまざまな場面を想定して数多く練習しておきましょう。


子どもや保育士などの人物は、立っているシーンや座っているシーン、横向きや前向き、後ろ向きなど、自由自在に描けるようにしておくとよさそうです。また、年齢による違いも表現できるようにしておきましょう。2019年以前の過去問を調べて練習してみてもいいですね。


実技試験の受け方

問題文と条件は実技試験当日に発表されるので、慌てずにしっかり読み込むことが大切です。読みながら絵画の構成や色使いなどを考えると、製作がスムーズに進められるかもしれません。時間制限があるので、下描きに20分、彩色に15分など大まかな計画を立ててから始めましょう。保育士としての技術を見る試験なので、楽しそうな情景や明るい色使いを意識するとよさそうです。


持ち物

造形に関する表現の実技試験の持ち物は、次のように指定されています。


  • 鉛筆またはシャープペン(HB~2B)
  • 色鉛筆(12色~24色程度)
  • 消しゴム
  • 腕時計(アラームや計算機、電話などの機能がついていないもの)

色鉛筆には種類やケースについての条件があるので、受験前に手引書をしっかり読んで確認しましょう。消しゴムもケースなどに人物のイラストが描かれていないものを選ぴます。



保育士実技試験【言語に関する技術】

本を持って話している女性

siro46/shutterstock.com

言語の実技試験では、保育士として必要な、基本的な声の出し方や表現上の技術、幼児に対する話し方ができることが求められています。言語に関する実技試験の内容や試験対策をまとめました。



試験内容


3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、子どもが集中して聴けるようにお話しする試験です。


課題は4つあり、そのなかから1つを選択することとなっています。2019年の過去問を見ると「おむすびころりん」「3びきのこぶた」「ももたろう」「3びきのやぎのがらがらどん」となっています。きびきびとした話し方が得意な方は「ももたろう」を、怖そうな表現が得意な方は「3びきのやぎのがらがらどん」を、のように自分の個性を活かせる課題を選ぶとよいかもしれません。



対策


言語に関する技術の試験対策となるのは、子どもたちが集中してお話を聞くことができる話し方を工夫することではないでしょうか。練習のポイントなどを紹介します。


練習のポイント

  • 3歳の子どもが理解しやすいように、お話の内容を取捨選択する。
  • 言葉の速さを工夫して、3分間でお話の楽しさを伝えられるようにする。
  • 子どもたちに分かりやすく話せるように、滑舌や発声の練習をする。
  • 身振り手振りを加えるときは、鏡を使って適切かどうかを確かめる。
  • 自分のお話をする様子を子どもの目線で録画し、第三者にも見てもらう。

上記のポイントを参考に試験に落ち着いて臨めるよう、正確に時間を計りながら何度も練習を重ねましょう。


実技試験の受け方

言語表現の実技試験は、子どもに見立てた椅子を並べて行われるようです。椅子に子どもが座っている様子を想像しながら、保育士になったつもりで試験を受けましょう。緊張した場合は、始める前に大きく深呼吸するとよいかもしれません。話し方に緩急をつけるなど、3分間を自信を持って有効に使えるとよさそうです。
試験開始時は子どもたちに向かってはっきりと題名を言うようにしましょう。


持ち物

  • 腕時計
  • お話の本

試験では絵本を見ることは禁止されています。また、道具を使うことも不正行為となるので、気をつけましょう。


出典:未来を担う子どもを育む/一般社団法人 全国保育士養成協議会



実技試験に合格するために意識すること

保育士試験は合格率が低く難関なので、筆記試験を通ることができたら、なんとしても実技試験に合格したいですよね。実技試験で意識することを3つまとめました。



保育士としてふさわしい服装


保育士試験の試験官の方は、学生さんが保育士としてふさわしいかを実技試験の様子で見るそうです。試験時の服装は自由となっていますが、保育士としてふさわしいかを考えて選びましょう。Tシャツやハーフパンツ、ジャージといった服装は避け、ポロシャツのように襟のついたトップスや、座ったときに膝の出ない丈のスカートなどがよいかもしれません。靴はスニーカーのように靴底がやわらかく、歩くときに大きな音の出ないものがよさそうです。



笑顔を絶やさない


実技試験の音楽と言語の表現では、子どもたちが目の前にいることを想定して歌ったり話したりすることになっています。実際に保育士になったつもりで、笑顔を絶やさないようにしましょう。学生さんの身近にいる幼児を思い浮かべると、自然な笑顔で試験を受けられるかもしれません。



試験官の方への挨拶


保育士試験の実技試験では、保育園の園長先生などが試験官になっており、保育士として働くときに、保護者の方や職員の方と上手にコミュニケーションを取れるかも見られるようです。試験中はもちろん、試験の前後にも、試験官の方へ明るく丁寧な挨拶をすることを意識しましょう。お辞儀の仕方などもしっかり練習しておくと安心ですね。



造形・音楽・言語それぞれの内容や対策を知り、保育士の実技試験に臨もう

今回は、保育士試験の実技試験について紹介しました。


実技試験には、音楽・造形・言語に関する表現の3科目があり、そのなかの2科目を選択して受験することになっています。試験内容と自分の技術をしっかり見極めることが選び方のポイントとなりそうです。


合格率が低く難関とされる保育士試験の流れを見ると、筆記試験の9科目全てに合格してから実技試験に進めるので、2019年以前の過去問の分析を行うなどの対策を立てるとよいかもしれません。


試験当日は保育士としてふさわしい服装や挨拶を意識できるとよさそうです。なお、幼稚園教諭の資格のある方などは実技試験が免除されるので、確認して忘れずに申請しましょう。
保育士試験でよい結果を出せるように、ピアノなどの実技試験の練習を計画的に重ねられるとよいですね。