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保育活動の導入とは?実習や入職後に役立つ、手遊びやペープサートなどのネタ

保育活動に入る前に行う導入について、くわしく知りたい保育学生さんもいるのではないでしょうか。導入に役立つ手遊びやペープサートなどをネタとしていくつか用意しておけば、実習や入職後も役立つかもしれませんね。今回は、保育活動の導入の役割や行うときのポイント、実際に役立つスキルやアイテムを紹介します。


歯磨きをパペットを使って説明する先生

milatas/shutterstock.com



保育活動の導入とは

設定保育において、その活動に入るときに必要になるのが「導入」です。
導入とは、設定保育をはじめる前に、子どもたちにその活動への興味関心をもってもらえるような働きかけをすることをいいます。


実際に、現役保育士さんの中から、「入職前に子どもを惹き付ける導入を知っておくと便利!」などといった意見も聞かれました。


導入の役割やポイントを知ることができれば、活動に活かすことができそうですね。



導入の役割


では、保育活動の導入にはどのような役割があるのでしょうか。


導入には、文字通り保育の活動内容に「導き入れる」大切な役割があります。
導入で子どもたちの心をしっかり惹きつけておくと、遊びや製作などの保育活動がやりやすくなり、子どもたちの集中力も高まるかもしれません。


活動内容に対して子どもを惹きつけ、「早く作りたい」「早く描きたい」といった、活動に対する子どもの気持ちを高められるでしょう。


そのため、設定保育につながる道筋となる導入も、しっかりと組み立てることが大切です。



導入のタイミング


次に導入を行うタイミングを紹介します。


導入は、保育活動に入る前や活動を切り替えたいときに行います。
中には、遊びを続けたいという気持ちからなかなか次の活動に移りたがらない子どももいるかもしれません。そのようなときに、効果的な導入を取り入れることで子どもたちの気持ちが切り替わりやすくなるでしょう。


導入の役割とタイミングを押さえたところで、次に導入を行うときのポイントを紹介します。



保育活動の導入を行うときのポイント

保育活動の導入を行うとき、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。



次の活動へのつながりを意識する


先ほども述べたように、導入は、保育活動への道筋となります。


季節に応じたイベントであればそれにまつわるもの、製作なら作る物にまつわるものといったように、次の活動への興味や関心を高めることが大切です。



子どもの好奇心を引き出す


導入では、子どもの好奇心を引き出す働きかけも意識しましょう。


「〇〇って知っているかな?」と問いかけてやりとりを楽しんだり、導入となる話をしたあとに「今日はさっきのお話に出てきた、〇〇を作ってみよう!」というように、子どもたちの「なんだろう?」「おもしろそう!」という気持ちを引き出せるとよいですね。



保育の導入に役立つスキルやアイテム

保育の導入には、以下のようなスキルやアイテムが役立つようです。


  • 手遊び
  • ペープサート
  • 素話

それぞれについて、やり方やポイントを交えながら紹介します。



手遊び


手遊びとは、歌と手の動作がひとつになった遊びのことです。中には手先だけでなく、腕や体全体をリズムに合わせて動かすものもあります。そのメリットは、なんと言っても道具などを準備しなくても楽しめることでしょう。


手遊びにはさまざまな言葉や歌、テーマがあります。
導入として手遊びをする場合は、子どもの興味を引きたいとき、コミュニケーションをとりたいとき、次の活動につなげたいときなど、場面に合った手遊びを選ぶとよいかもしれません。



ペープサート


ペープサートとは、紙の人形劇のことです。画用紙や割りばしなどを使って簡単に手作りすることができます。


子どもたちがなかなかまとまらないとき、集中してほしいときに、ペープサートを使って子どもたち視聴覚を刺激するのも導入方法の一つです。


ペープサートが出てくると、子どもたちも動く紙の人形やストーリーが気になって、注目してくれるかもしれませんね。


好きな人物や動物などいくつかのペープサートを作っておけば、さまざまなストーリーに応用できそうです。伝えたいテーマに合わせて選びながら演じるとよいでしょう。



素話


素話は、絵本や紙芝居など一切の小道具を使わずに話す素朴なお話のことです。


既存のストーリーでも、オリジナルのストーリーでも構いません。素話をするときは、次の活動につながる話をするとよさそうです。話したい内容を頭の中で整理し、子どもに伝わるよう噛み砕いて話しましょう。


素話は、「楽しいお話を一緒に聞いて!」という気持ちで、話すことや聞かせることをあなた自身が楽しむのがポイントです。


素話を始めるときは、「あ、向こうから誰かの声が聞こえてきたよ」といった、子どもの注意を引く声かけをしてから話し始めるとよいかもしれませんね。



【動画あり】保育の導入の実践例

手遊び

IKO-studio/shutterstock.com


ここからは、実際の導入の実践例を、動画を交えて紹介します。
取り入れられる年齢やアレンジ方法などもありますので、保育実習や入職の予定のある保育学生さんは参考にしてみてくださいね。



手遊びの導入


まずは、手遊びの導入例と参考動画を紹介します。


まぁるいたまご

「まぁるいたまご」は、卵の大きさによって中から生まれる生き物が変わります。
簡単な手遊びなので、0歳児クラスから取り入れらるかもしれません。


アレンジとして、小さい生き物は小さい声、大きい生き物は低い声としたり、歌にはない別の生き物を加えたりしてみても面白いかもしれません。


子どもの活動を切り替えたいときなどに、「あ、たまごが落ちてるよ!何のたまごかな?」と注目を集める言葉をかけてから手遊びに入ると、より子どもたちを惹きつけられそうですね。


参考:「まぁるいたまご」の演じ方


魚が跳ねて

「魚が跳ねて」は、魚が跳ねた場所によって、さまざまなアイテムに変身するという手遊びです。これをアレンジして、首はマフラー、おしりはパンツなどさまざまなアイテムを加えてもよいかもしれません。


0歳児クラスから取り入れられますが、アイテムの名前がわかる年少クラス頃からは、「何になると思う?」とクイズ形式にしてもよさそうです。


アレンジの幅が広いので、子どもたちを集合させたいときや並んでから活動に入るのを待つ時間など、必要な「間」に応じて長さを調整するとよいでしょう。


参考:「魚が跳ねて」の演じ方



手作りアイテムを使った導入


次に、手作りアイテムを使った導入例と参考動画を紹介します。


パタパタ人形劇

パタパタ人形は、両手をパタパタと動かすのが可愛らしい人形です。劇の内容をアレンジすれば、0歳児クラスから全学年で取り入れられるでしょう。


何種類か作っておき、ストーリーによって演じ方をアレンジしても面白そうです。 遊びのルール説明など、これからすることの簡単な説明にも役立つかもしれませんね。


参考:パタパタ人形の作り方


ペープサートでシルエットクイズ

ペープサートでシルエットクイズは、まずシルエットを子どもたちに示し、何の影か当ててもらうクイズです。


発想力が必要となるので、年少クラス頃から取り入れるのをおすすめします。
クイズの内容を次の活動にまつわるものにアレンジすれば、つながりができやすいでしょう。


参考:ペープサートでシルエットクイズ



子どもを惹きつける導入をして、スムーズに保育活動に移ろう

今回は、保育活動の導入の役割やポイント、導入に役立つスキルやアイテム、手遊びなどの実践例を紹介しました。


導入は、保育活動への道筋となる重要な入口です。保育をするクラスの年齢や発達段階、状況に応じてイメージを膨らませ、どのように行うのかを具体的に考えておきましょう。


子どもを惹きつける導入をして、保育活動へスムーズに移れるとよいですね。

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