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保育活動で行うリトミックとは。簡単な内容や指導をするうえでのポイント

保育活動で行うリトミックについて気になっている保育学生さんや新卒保育士さんもいるのではないでしょうか。簡単なリトミックの指導法を知っていると、乳児さんにも楽しんでもらえそうですね。今回は、保育活動にリトミックを取り入れる場合の方法や、ねらいを明確にするといった指導のポイントを紹介します。

太鼓をたたく子どもの様子

MIA Studio/shutterstock.com




リトミックとは

リトミックとは音やリズムにあわせて体を動かす、子どもの感性を豊かにする音楽教育法のことです。保育園では乳児さんのクラスから行われることもあり、保育実習などで指導の様子を見たり自分で経験したりした新卒保育士さんや保育学生さんもいるかもしれません。


保育園では、自由に体を動かせるリトミック活動を楽しみにしている子どもも多いため、指導法を知っていると役立てられそうです。
今回は、新卒保育士さんが簡単に取り入れられるリトミックについてまとめました。



リトミックで期待される効果

保育園などでリトミックを取り入れることで、さまざまな効果が期待されるようです。ここでは主なものを4つ紹介します。



リズム感


リトミック活動ではリズムにあわせて手を叩いたり歩いたりといった動作をするので、リズム感が身につくと言われています。リトミックは打楽器だけでリズムを刻みながら活動することもあれば、ピアノなどでメロディーを奏でて活動することもあります。子どもの年齢や活動のねらいを考えて行うことで、楽しみながらリズム感が身につきそうですね。



運動能力


運動能力の発達も、リトミックの効果と言えるかもしれません。音にあわせて手足を動かしたり、歩いたりジャンプをしたりといった活動を繰り返し行うため、体の動きが俊敏になるようです。子どもの年齢に応じて座ったり立ったりする動きを取り入れると、運動能力がさらに発達しそうです。



表現力や想像力


リトミックではゾウやキリンなど、子どもたちが親しみを持っている動物になりきって動く活動もあり、表現力や想像力がつく効果もあるようです。5歳児クラスのように年齢が上がると、たんぽぽの綿毛や葉っぱのような動物以外のものの動きを想像して表現できるようになるかもしれません。



協調性


4歳児クラスや5歳児クラスになると、友だちと同じ動きをすることで協調性も身につくようです。リトミックでは身体を使って自由に動くことを大切に考えていますが、一部を同じ動きにすることで友だち同士の協調性が育まれ、楽しさが増すかもしれません。



保育活動で行う簡単なリトミックの方法

新卒保育士さんが保育活動を考えるときに、簡単に行えるリトミックがあると助かりますよね。保育園で取り入れやすいリトミックの方法を4つ紹介します。



音楽にあわせて体を動かす


一般的なリトミックの方法は、音楽にあわせて体を動かすことでしょう。年齢別の方法をまとめました。


体を揺らす

乳児さんにリトミックを取り入れる場合は、保育士さんが抱っこして体を揺らすとよいようです。保育士さんが歌いながらゆっくり揺らすと、乳児さんも心地よく感じてくれそうですね。毎回同じ曲をCDプレーヤーなどで流すようにすると、前奏を聴くだけで楽しいと感じてくれるかもしれません。


リズムにあわせて歩く

3歳くらいになると、リズムにあわせて歩くリトミック活動も楽しめます。タンバリンやカスタネットなどを使って、リズムと音の大きさだけで動くという方法も取り入れてみましょう。


例えば、3拍子のリズムでは1拍目の歩幅を大きく、2拍目と3拍目を小さくするなどの工夫もよいかもしれません。慣れてきたら4拍子の3拍目と4拍目でしゃがむといった動きを取り入れると、リトミック活動が盛り上がりそうですね。


音階を聞いて動く

4歳児クラスや5歳児クラスになると、音階を聴き分けられる子どももいるようです。音階を使ってリトミック活動を行うのも楽しいかもしれません。低い音のときは手をひざに、真ん中辺の音のときは腰に、高い音では頭に、など子どもたちに自由に考えてもらいましょう。保育士さんや保育学生さんが考える以上に、おもしろいアイデアが生まれそうです。



身近な動物を表現する


次に紹介するのは、身近な動物を表現するというリトミックの方法です。初めは保育士さんが「ゾウさんになって動いてみましょう」などと声をかけ、みんなでいっしょに表現すると、子どもたちにもコツがつかみやすいかもしれません。慣れてきたら自分が好きな動物になってみましょう。それぞれに工夫して表現すると、にぎやかな動物園になりそうです。



動き方を決めて行う


リトミック活動には、動き方を決めて行う方法もあります。保育士さんが「歌のこの部分では両手を広げて歩く」などのルールを決めると、全員で同じ動きをする場面が生まれて面白いかもしれません。グループに分かれて行う場合は、先頭の子どものまねをするというルールにしても面白そうですね。時には子どもたちからアイデアを集めて活動に取り入れてみましょう。



道具を使って行う


年齢の高いクラスの保育活動では、道具を使うリトミックもよいかもしれません。例えば、音楽にあわせてボールを渡していくという方法はどうでしょう。初めは3拍目や4拍目で隣の友だちに渡す練習をし、慣れてきたら2拍目で渡したり音楽のテンポを速くしたりすると、リトミック活動が盛り上がりそうですね。



リトミックにおける指導のポイント

手作りたいこで遊ぶ子ども

HappyChildren/shutterstock.com

保育活動にリトミックを取り入れる場合、どのようなことを意識するとよいのでしょう。指導のポイントをまとめました。



ねらいを明確にする


リトミックは子どもたちにとって自由で楽しい活動ですが、保育士さんはねらいを明確にしておくことが大切です。導入から集結までの流れのなかで、どのような力をつけたいかを事前にしっかり考えておきましょう。指導案を作成するときは、前回のリトミック活動の様子や普段の子どもの様子から、主活動としてのねらいを設定するとよいかもしれません。



年齢にあわせて時間を設定する


保育園の子どもたちは年齢によって集中できる時間が異なるので、リトミック活動を取り入れるときには、時間設定をしっかり考えましょう。3歳児クラスの場合は、緊張をほぐす、簡単な動きを行う、リトミックを行うといった活動を5分刻みで設定すると、飽きたり疲れたりせずに楽しめるかもしれません。指導案を作成するときも、活動の時間を明記しておくとよさそうです。



子どもが飽きない工夫をする


30分ほどの保育活動中に同じ動きを繰り返していると、子どもたちが飽きてしまうかもしれません。手拍子、歩行、座る、立つなどの動きや、動物や乗り物を表現するなどの動きを取り入れ、変化のあるリトミック活動にしましょう。指導案を作る際は、子どもたちが最後まで楽しめるように、活動にメリハリがあるかをシミュレーションしてみることも大切です。



保育活動に子どもが楽しめるリトミックを取り入れよう

今回は新卒保育士さんや保育学生さんが保育活動で行う、リトミックについて紹介しました。


リトミックは音にあわせて体を動かすことで、リズム感や運動能力が発達するなどの効果があるようです。保育園では乳児さんのクラスから取り入れるため、簡単な方法をいくつか知っているとよさそうですね。リトミックを行うときには、ねらいを明確にした指導案を作るなどして、子どもが楽しめる活動にしましょう。

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