面接における正しい言葉遣い。話し方のマナーや間違えやすい表現

保育学生さんのなかには、面接の言葉遣いについて悩んでいる方もいるかもしれません。新卒保育士の面接において話し方やマナーを重視されることも多いため、きちんとした言葉遣いを押さえておくことが大切になるでしょう。今回は、面接に役立てられる正しい言葉遣い、間違えやすい表現や受け答えのマナーを紹介します。

笑顔で面接をしている女性

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正しい言葉遣いをしないと面接に落ちる?

正しい言葉遣いになっていないことが原因で、就活時の面接に落ちることはあるのでしょうか。

面接で言葉遣いを間違えてしまっても、必ずしも不合格になることはないでしょう。
ただし、採用担当者によってはビジネスマナーが欠けていると判断され、マイナスな評価につながってしまうこともあるかもしれません。

一方で、面接での言葉遣いがきちんとしていれば好印象につながり、「入職後に園の職員や保護者とも問題なく対応できそうな人物だ」と思ってもらえそうです。

新卒保育士の面接で好印象を与えるためには、どのような言葉遣いをするといいのでしょうか。くわしく見ていきましょう。

面接における基本的な言葉遣い

一人称の言い方

面接において受け答えをするときの一人称は、「私」(わたし、又はわたくし)が基本です。

男性の場合、普段は俺や僕といった一人称を使用しているかもしれません。
しかし、面接でそういった一人称を使うのは望ましくないようです。

男女ともに、「私は~」と話し出すようにしましょう。

応募先の園や企業の言い表し方

面接では、応募した園や企業について話す場面があるかもしれません。

その際、企業に対しては「御社」という言葉を用います。
履歴書などの書面では「貴社」と表しますが、話すときは貴社という言葉を使わないことが一般的のようです。

園の採用担当者と直接話すときは「貴園」といいます。
「御園」という表現は使われていないようなので避けたほうがいいでしょう。

「です」「ます」で話す

新卒保育士の面接では、「です」「ます」調で話すといいでしょう。

履歴書やエントリーシートでは、体言止めや「~である」などを用いて入職への意志の強さを表す方もいるかもしれません。

しかし、面接などのビジネスシーンにおいては「~である」「~だ」は適切な言葉遣いとはいえないため、丁寧な印象になる「です」「ます」調が好まれています。

尊敬語・謙譲語の使い方

面接では尊敬語、もしくは謙譲語を用いて話すと、より先方へ敬意を表すことができそうです。

そもそも尊敬語は、目上の方を敬うときに使用するもので、相手を立てたい場合や敬意を表したいときに使います。
たとえば、「言う」は尊敬語で「おっしゃる」、「見る」は「ご覧になる」となり、面接では採用担当者の動作に対して用いられます。

一方、謙譲語とは自分のことを下げて、相手への敬意を表したいときに使われる話し方です。
たとえば「言う」は謙譲語で「申し上げる」、「見る」は「拝見する」となり、主に自分の動作に対して使用します。

普段から尊敬語や謙譲語を話す習慣がないと、面接の場では咄嗟に言葉が出てこないかもしれません。面接本番で失敗しないよう、事前にきちんと練習しておくとよさそうですね。

クッション言葉の使い方

クッション言葉は、質問するときや本題に入る前に一言添える言葉で、文章を柔らかく伝えるために使用するものです。

代表的なクッション言葉として以下の言い方が挙げられます。

  • 恐れ入りますが
  • 差し支えなければ
  • 失礼ですが
  • 早速ですが
  • お手数おかけしますが
  • ご迷惑をおかけしますが

クッション言葉は相手への配慮を示すものでもあるため、新卒保育士として入職した後にも活用することができるでしょう。

断りを入れるときの言葉の使い方

面接中や終盤など、園のイベントや行事などに招待されるケースもあるでしょう。
その際、都合が合わず断りを入れることもあるかもしれません。

以下のような言葉を文頭につけて話すと、失礼な印象を与えずに断ることができそうです。

  • せっかくお声をかけていただいたのですが
  • せっかくのお誘いですが
  • 申し上げにくいのですが
  • 誠に不本意ではございますが

園のご厚意を断るため、言葉遣いにはより一層注意が必要になります。
採用担当者が受け取る印象を左右する可能性もあるので、先方にきちんと配慮しながら話せるといいですね。

面接で間違えやすい言葉遣いや受け答え方

ここでは、面接で失敗しやすい言葉遣いや受け答えのしかたを紹介します。

了解しました

了解しました⇒承知いたしました、かしこまりました

そもそも「了解しました」は、目上の方が目下の者に対して使用する言葉のようです。
そのため、面接の受け答えでは使わないようにしましょう。

大丈夫です

大丈夫です⇒問題ございません

「大丈夫です」という言葉は、面接で使用しても失礼にあたらないと思うかもしれません。
しかし、肯定にも否定にもとれる言葉なので、自分の意志を明確に伝えるためにも控えたほうがいいでしょう。

~になります

~になります⇒~です

「~になります」は時間の経過や状態が変化した場合などに使用される言葉です。
たとえば、「こちらが履歴書になります」は、履歴書自体が時間の経過によって変化するわけではないので誤りとなります。

そのため「こらちが履歴書です」と受け答えするのが正しい言葉遣いとされています。

~させていただいております

~させていただいております⇒~をしております

「~させていただいております」は敬語を重ねているため、二重敬語にあたります。
そのため、「~をしております」と簡潔に答えるようにしましょう。

拝見いたしました

拝見いたしました⇒拝見しました

「拝見いたしました」は、「拝見する」と「~いたす」という謙譲語を重ねて使用しているため、二重敬語になります。
一見丁寧な言葉に聞こえますが、受け答えの際には気をつけましょう。

なるほど・確かに

なるほど・確かに⇒おっしゃるとおりです

「なるほど」と「確かに」は使いやすい言葉ですが、目上の方に使用すると失礼にあたるようです。特に「なるほど」は相手の言葉を評価している、という意味に捉えられる可能性があるため控えたほうがいいようです。

なので・だから

~なので・~だから⇒~ですので、~のため

「なので」「だから」は日常生活でよく使う言葉かもしれませんが、敬語ではないため面接にはふさわしくない言葉遣いのようです。
何気なく使いがちな言葉のため、受け答えの際に使わないよう意識しましょう。

去年

去年⇒昨年

採用担当者の質問に答える際、「去年」という言葉を使用しても失礼にはあたらないようです。
しかし、昨年と話すことで社会人としてのマナーがある、という印象をもってもらえるかもしれません。

すみません

  • 謝罪の場合:すみません⇒申し訳ございません

  • 了承を得たい場合:すみませんが⇒恐れ入りますが、恐縮ですが

「すみません」は謝罪のときだけでなく、「すみません。業務で〇〇を使用したいのですが~」のように、了承を得たいときや先方に打診するときなどにも用いられます。

2つの意味があるため、面接で使用すると採用担当者を混乱させてしまうかもしれません。
また、ビジネスシーンにおいても適切な言葉遣いとはいえないため、控えたほうがいいでしょう。

すごく

すごく⇒非常に、大変

普通の会話では、「私はすごく〇〇だと思います」と話しても問題ないですが、面接の場ではより丁寧な言葉に言い換えて、「非常に〇〇だと思います」のように話すといいでしょう。

面接の言葉遣いや話し方で意識すること

面接で話している女性

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語尾を伸ばさない

新卒保育士の面接では、必要以上に語尾を伸ばさずに喋ることを意識しましょう。

語尾を伸ばして話すと、採用担当者に幼い印象やだらしない印象を持たれてしまうかもしれません。マイナスなイメージを与えないように、語尾を伸ばして話しがちな方は、ハキハキと話せるように本番までに練習しておきましょう。

話すときの癖に気をつける

話すときの癖を自覚して気をつけることも大切なことといえそうです。

無意識のうちに、「あのー」や「そのー」などのつなぎ言葉を使って、話している保育学生さんもいるかもしれません。

話のはじめに「あのー」という言葉がつくことで、会話のテンポが遅くなるだけでなく、採用担当者が話を聞きづらくなってしまうようです。
習慣になっている話し方を直すのは大変かもしれませんが、自身の癖を自覚して使わないように気をつけることが大切になります。

抽象的な言い方は避ける

「あのとき」や「それ」などの指示代名詞を使って話すと、話のなかで何を指しているのか曖昧になり、全体的に抽象的な印象になってしまいます。

また漠然とした表現が続くと、自分の考えや思いが上手く伝わらないかもしれません。
面接では、先方ができるだけイメージしやすいように、具体的な事柄を挙げて説明するよう心がけましょう。

正しい言葉遣いを意識して、新卒保育士の面接に臨もう

今回は、新卒保育士の面接における正しい言葉遣いや間違いやすい受け答え、話すときのポイントなどを紹介しました。

面接の言葉遣いで失敗してしまうと、採用担当者にマイナスな印象を与えてしまうかもしれません。一方、正しい言葉遣いで話すことができれば、社会人としてのマナーが備わっていることをアピールできるでしょう。

正しい言葉遣いをきちんと理解することで、本番でも自信をもって話すことができるかもしれませんね。

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