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保育士求人票の勤務時間の見方。シフト制や固定時間労働制などの違いやポイント

保育士の求人票のなかでも、勤務時間の見方について知りたい保育学生さんもいるかもしれません。「シフト制」や「固定時間制」などの働き方についても把握しておけば、入職後のイメージもつきやすいでしょう。今回は、保育士の求人票に記載されている勤務時間とは何かや労働制度の種類、見るときのポイントを紹介します。

保育園の様子

milatas/shutterstock.com



保育士求人票に記載されている勤務時間とは

求人票に示されている勤務時間とは、1日あたりの労働時間の目安を指します。


保育士求人においては「開園時間 7:00〜20:00 開園時間内で1カ月単位のシフト制」や「シフト制(実働8時間、1年単位の変形労働制)」など園によって記載方法も異なり、実際にどのような勤務時間になるのかわかりづらいと感じることもあるかもしれません。


そもそも労働基準法では、労働時間を1日8時間、週40時間以内としています。
休憩時間については、8時間以上働く場合は1時間以上、6時間以上働く場合は45分以上与えるよう定められています。


そのため、1日の勤務時間は休憩時間を除く実働8時間と設定しているところが多いでしょう。
ただし園が取り入れている労働制度によっては、1日の勤務時間が異なる場合もあるようです。


まずは働き方ごとの勤務時間のパターンから見ていきましょう。


出典:労働基準法「第四章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇」/厚生労働省



保育士求人票の勤務時間に関わる労働制度の種類

保育士求人票に記載されている労働制度の種類による、勤務時間のパターン例を紹介します。



シフト制


シフト制は、基本的に勤務時間や出勤日が固定されていない働き方のことで、多くの園で採用されているでしょう。
1日単位や週単位など園によってさまざまですが、出勤や退勤の時間、休日なども一定ではないのが特徴です。


シフト制を採用している園では、「早番・中番・遅番」の3交代としている園が多いかもしれません。


その場合の勤務時間の例は、以下のようになります。


  • 早番:7時~16時頃まで
  • 中番:8時半~17時半頃まで、または9時~18時頃まで
  • 遅番:10時~子どもが帰るまで、または10時半頃~閉園時間まで


このほか、4交代や5交代でのシフト体制を取り入れている園もあるようです。


公立の保育園では、早朝保育や延長保育を実施していないところもあり、保育時間が比較的短いため、2交代制(早番・遅番)を採用しているケースもあるかもしれません。



固定時間制


固定時間制は、就業規則によって出勤時間や終業時間、休日が定められており、それにしたがって勤務するパターンを指します。

一般的に企業などで多く導入されている勤務形態といえるでしょう。


勤務時間の例は、以下のようになります。


  • 毎日9時~17時までの固定時間勤務
  • 特定の曜日のみ10時~18時


決まった時間に働きたい方や、先々の予定を組みたい方などに向いている働き方かもしれません。



変形労働時間制


変形時間労働制とは、1週間、1カ月、あるいは1年の労働時間が、平均週40時間を超えない範囲であれば、1日の勤務時間や休みが変則的でもよいとする働き方です。


勤務時間の例は、以下のようになります。


  • 繁忙期は8時~18時など1日8時間を超えての勤務
  • 閑散期は9時~17時など1日8時間より短い勤務


変形労働時間制を導入している園では、労働時間を月や年単位で調整できるので、繁忙期に1日8時間を超えて労働した週があったとしても、他の週の労働時間を減らすことで時間外労働として扱わなくてよいこととなります。


そのため、繁忙期と閑散期のメリハリがある園で働きたいという学生さんに向いているかもしれません。



保育士求人票の勤務時間を見るときのポイント

実際に求人票の勤務時間を見るとき、どのようなところに気をつければよいのでしょうか。ポイントを紹介します。



園がどういった労働制度を取り入れているか確認する


先述したように、園が取り入れている労働制度によって、毎日の勤務時間は異なるでしょう。


日々始業と終業の時間が変動するシフト制なのか、毎日決まった時間に勤務する固定制なのかによって、スケジュールの立て方などが変わるかもしれません。


入職後の働き方や生活スタイルをイメージして、希望する園がどんな労働制度を取り入れているのか、しっかりと確認しておくとよさそうですね。



残業時間にも注意する


就活をするなかで、希望する園では勤務時間外の残業が発生するのか気になる学生さんもいるかもしれません。


保育士求人票の勤務時間の欄に、残業時間についても記載されている場合があるので注意して見てみましょう。


「基本的に残業なし」「残業少なめ」といった表記があっても、企業や園によって考え方が異なるかもしれません。


たとえば雇用側は「毎日30分くらいであれば、『残業少なめ』といえるだろう」と思っていても、労働者にとっては「毎日30分は多い」と感じることもあるでしょう。


「残業なし」「時間外労働なし」と書かれているところでは、実際に残業が発生していないという実績があるか、あるいは園が残業をなくすための取り組みを行なっていると予想できそうです。


具体的な時間数が記載されていない場合は、雇用側と労働者側でとらえ方が違う可能性もあることをふまえたうえで、残業についての表記に注目してみましょう。



求人票でわからないことは園に直接聞く


求人票の勤務時間についてよりくわしく知ったり、載っていないことを確かめたりするためには、保育園へ直接問い合わせるのも一つの方法といえそうです。


電話やメールで直接問い合わせれば、職員の対応の仕方や園の雰囲気の一面を知ることもできるかもしれません。


これから自分が働く可能性のある園ですから、大切なことはもちろん、気になる点は直接聞いてクリアにしておくとよいですね。



保育士求人票における勤務時間の見方を知って、就活を進めよう

今回は、保育士の求人票における勤務時間の概要や労働制度の種類、見るときのポイントについて紹介しました。


勤務時間は入職後の働き方にかかわる重要な項目の一つです。

求人票から情報を正しく読み取るためには、労働制度による実働時間のパターンなどを把握しておくことが大切なポイントといえるかもしれません。


勤務時間について不明な点や気になる点がある場合は、保育園に直接問い合わせるなどしながら、納得できる就職先を見つけられるとよいですね。

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