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【新卒保育士必見】0歳児の担任になったら。この時期に見られる特徴と保育に役立つ遊び

乳児とも呼ばれ、目まぐるしく発達する時期である0歳児。新卒として働く際、0歳児クラスを務める場合もあるようなので、担任としてポイントなどを把握しておきたいですよね。そこで今回は、0歳児の担任になったらどのように子どもとかかわったらよいかなどを解説します。あわせて、年間目標例や0歳児が楽しめる遊びもまとめました。

笑う乳児

ucchie79/shutterstock.com



担任が知っておきたい0歳児の特徴

0歳児は乳児とも呼ばれ、月齢差の大きい時期でしょう。保育園では午前に遊びや午前睡、昼食後に遊びや午後睡などを行って過ごします。

新人保育士さんが複数担任の一人として受け持つこともあるようなので、あらかじめ0歳児の特徴について理解しておくことが大切です。


まずは、月齢別に0歳児に見られる姿を確認してみましょう。



【月齢別】0歳児に見られる姿のめやす


月齢ごとに寝返り→お座り→ハイハイ→つたい歩き→歩行とできることが増えてくるようです。


0〜1カ月

五感が発達し始める時期と言われているこの時期は、お散歩の時間で風や光などさまざまな刺激を与えるとよいでしょう。


また、子どもが言ったことを繰り返したり抱っこしたりして、コミュニケーションを取るとよいかもしれません。


2~3カ月

情緒が成長しやすい頃のため、スキンシップや手遊びで感受性を育みましょう。


目で物の動きを追えるようになってきたら、カラフルなおもちゃを使って興味を惹いてみると楽しんでくれるかもしれませんね。


4カ月~5カ月

首が座ったり、お座りが始まったりする時期と言われています。


寝ているだけの状態からさまざまな動きが見られるようになるので、保育士さんはケガが起こらないように注意しましょう。


6カ月

母乳・ミルクから、離乳食への切り替えが始まる子どももいるでしょう。


手づかみで食べたり服やテーブルを汚したりしやすいため、保育士さんは食事の時間が大変になってしまうかもしれません。しかし、子どもの安全を守るためにもゆっくり食べさせるなど、適切なサポートをすることが大切です。


7~9カ月

視界がはっきりするようになる時期と言われているため、人見知りが始まる子どもも出てくるかもしれません。

また、ハイハイするなど体の動きも活発になるため、「飛行機ぶんぶん」などバランス力を刺激する遊びを取り入れてみるとよいでしょう。


さらに、乳歯が生える子どももいるようなので、歯のケアも必要になります。


10~12カ月

つかまり立ちをするようになり、やがて立ったり歩いたりし始める時期と言われています。


喃語で自分の気持ちを表現する子どももいるかもしれないため、手遊びやおもちゃなど、スキンシップを図りながら興味を示したものは心ゆくまで遊ばせるとよいかもしれません。



0歳児クラスの保育士は何人?


国が定める配置基準によると0歳児クラスに配置される保育士さんの数は、子ども3人に対して保育者1人と決められています。

子どもが9人いれば保育士さんは3人以上、子どもが11人いれば保育士さんは4人以上と、基準値を下回ってはいけません。


しかし自治体によっては、より保育の質を上げるために国の基準を下回らない範囲で独自に設定されている場合があります。

出典:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準/厚生労働省

出典:保育の現状/厚生労働省



0歳児を担任するときのポイント・注意点

ここからは、0歳児を担任するときに気をつける点を紹介します。



保護者とこまめにコミュニケーションを取る


子どもの健康状態や様子に変わりはないかを把握するためにも、保護者とこまめなコミュニケーションを取ることが大切です。


また、保護者の方も初めての子育てで大変だと感じているかもしれないので、説明や報告をより丁寧に行いましょう。

こまめなやり取りを行うことで、保護者が相談しやすくなったり、不安な気持ちがやわらいだりするかもしれません。



部屋の温度を調整する


0歳児は体温を上手に調節できないと言われています。


そのため部屋の温度をこまめに調整し、子どもが体調を崩さないように注意しましょう。



ケガ・誤飲に気をつける


お座りしたり立ったりするなど活発に動き始める時期は、ケガが起きやすくなるかもしれません。床にある小さな物を飲み込む危険性もあるため、誤飲や誤食に注意する必要もあります。

そのため、床など周囲に危険なものが落ちていないか念入りに確認したり、保育士さんの目の届く範囲で見守ったりと配慮することが大切です。


また、固いおもちゃを渡すときは落として顔にぶつけないようにするなど、きちんと子どもの様子を見ておく必要もありますね。



うつぶせ寝に注意する


寝返りをしてうつぶせになってしまうと窒息する危険性があるため、保育士さんは子どもから目を離さないようにし、常にあおむけ寝の状態を保つ必要があります。

特にやわらかい寝具は、うつぶせ寝をしたときに窒息しやすいと言われているのでできるだけ避けましょう。


また、乳幼児突然死症候群などのリスクを避けるためにも、5分に1回は呼吸確認を行うことが大切です。

出典:乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防及び睡眠中の事故防止/厚生労働省



乳歯のケアを行う


子どもの乳歯が生えてきたら、虫歯を予防するためにケアを行う必要があります。


食事後はガーゼなどのやわらかい布でやさしく拭きましょう。



0歳児クラスの年間目標の例

眠る乳児

ucchie79/shutterstock.com

続いて、0歳児クラスの目標例をまとめました。0歳児クラスを初めて担当し、どのような目標を作ればよいか悩んでいる新卒保育士さんは参考にしてみましょう。



目標1.安全な環境を保証してもらい、保育者に見守られながら安心して過ごす


0歳児は保育士さんに安全な環境を整えてもらうことで、安心して過ごせるようになります。


不安のない環境の中で遊びを楽しみ、生活することに注目したねらいを考えてみましょう。



目標2.一人ひとりの発達に応じて、のびのびと体を動かす心地よさを味わう


体の成長には個人差があるので、それぞれのペースで体を動かすことをねらいにしてみましょう。


子どもの成長に合わせた運動を行い、楽しさを味わってもらえるとよいですね。



目標3.情緒の安定を図る


スキンシップを取ったりさまざまな遊びを経験したりすることで、子どもの感受性を育てることを目指した目標です。


安定した生活リズムの中で過ごしたり、保育士さんと信頼関係を築いたりして情緒を安定させていきましょう。



0歳児が楽しめる遊びの例

0歳児とコミュニケーションを取りやすくなる遊びについて紹介します。



一本橋こちょこちょ


くすぐったり触ったりして、子どもとスキンシップを行える遊びです。

1.「いっぽんばし こちょこちょ」で子どもの手のひらに指を立て、くすぐる

2.「すべって たたいて つねって」で指をすべらせ、軽くたたいてつねる

3.「かいだん のぼって」で、二本指を使って肩まで上がる

4.「こちょこちょ」で体をくすぐる


簡単な手遊びですが、子どもによろこばれやすいので笑顔を見せてくれるかもしれません。


参考動画:【手遊び歌】いっぽんばしこちょこちょ/保育士バンク!



きゅうりができた


「きゅうりができた」は子どもをきゅうりに見立て、以下のようにさまざまなスキンシップを楽しめる遊びです。

リズミカルな動きを楽しめるため、0歳児の子どもたちも楽しめるかもしれませんね。



0歳児担任として、子ども一人ひとりに合わせた保育を心がけよう

今回は、0歳児の成長の流れや心がけるポイント、何人の保育士を設置するかなどを紹介しました。

0歳児クラスは子どもの初めてにたくさん立ち会えるので、保育士さんはよろこびを感じられる機会も多いですが、大変だと思ってしまう点もあるでしょう。


しかし、子どもは保育士さんに環境を整えてもらうことで安心して過ごすことができるため、睡眠や遊びなど生活の中にある危険を見定め、事故が起こらないよう気をつけることが大切です。

一人ひとりの成長に合わせた保育を行い、0歳児が不安なく生活できる環境を整えましょう。

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