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丁寧語の基本を身につけよう!尊敬語・謙譲語との違いや意味、変換表現

丁寧語は、さまざまな場面で使われる基本的な敬語の一つです。しかし、尊敬語や謙譲語との違いや、名詞につける「お」と「ご」の使い分けなどが難しいかもしれません。今回は、就活中の保育学生さん向けに丁寧語の基礎を紹介します。正しい意味や変換した表現を覚えて、入職に向けてビジネスマナーを身につけましょう。

面接を受ける女性

aijiro/shutterstock.com



丁寧語をマスターしよう

敬語は、話の聞き手や話題に上がっている人に対して敬意を表すための言葉です。なかでも丁寧語は、最も一般的に使われる敬語の一つでしょう。


特に就活中は、園とのやり取りが多く発生するため、きちんとした印象を与えるためにも、正しい表現を使うことが大切になります。 例えば、末尾につける「です」「ます」などが代表的な丁寧語です。日常会話でも広く使われているため、使う際に難しいと感じる保育学生さんは少ないかもしれません。


一方で、指示代名詞や副詞にも丁寧な言い回しがあります。これらは日常会話で頻繁に使うわけではないため、スムーズに話せるようにトレーニングしておくとよいですね。


さまざまなシーンで活用できる丁寧語をきちんとマスターしておき、就活や入職後に役立てましょう。



丁寧語の意味や使い分け

まずは、丁寧語の意味や尊敬語・謙譲語との違いについて説明します。



丁寧語の意味


丁寧語とは、話し手や書き手が言い回しを丁寧にすることで、話の聞き手に敬意を示す言葉です。話の相手や内容、動作主を問わず使うことができます。


代表的なものとして、「頑張ります」「きれいです」や、「お酒」「ご自宅」などの物事を美化する言い回しがあります。



尊敬語・謙譲語との違い



尊敬語とは

尊敬語は、相手や話題に上がっている人に対して述べる敬語です。動作や状態などを持ち上げて、その人物を立てる形で敬意を表します。


例えば、「召し上がる」「お聞きになる」「いらっしゃる」などが尊敬語にあたります。


謙譲語とは

謙譲語は、自分や自分の属する組織の動作をへりくだることで、話の相手や話題に上がっている人に対して敬意を表す表現です。


尊敬語のように相手を持ち上げるのではなく、自身の動作や状態を下げた言い回しをすることが特徴です。例として、「拝見する」「参る」「申し上げる」などが謙譲語にあたります。



つまり、尊敬語のように相手を立てたり謙譲語のように自分を下げたりすることなく、丁寧な言葉遣いで聞き手への敬意を表す表現が丁寧語です。



丁寧語に変換したよく使う言葉一覧

次に、就活やビジネスシーンなどで一般的に使われる表現を丁寧語に変換して一覧にまとめました。



動詞


動詞を丁寧語に変換する場合、基本的に語尾に「ます」をつけます。


動詞一覧

保育学生さんのなかには、「頑張ります」という言葉で自己PRをする場合もあるでしょう。

間違った表現ではないものの、「精進します」「尽力します」といった表現の方がより丁寧な印象を与えるので、シーンによって使い分けるとよいですね。


動詞の丁寧語は就活以外の場面でもよく使われるため、しっかり押さえておきましょう。



指示代名詞


一般的に「こ・そ・あ・ど」などと呼ばれる指示代名詞。丁寧語に変換すると、言い回しが変化します。


指示代名詞一覧

指示代名詞で押さえておくべきものは以上の4つです。

物や場所を指し示す言葉も丁寧語になると同じ表現になるので、比較的覚えやすいでしょう。



形容詞


形容詞を丁寧語にする場合、決まったパターンに沿って変化するものや、言葉自体が変わるものがあります。


形容詞一覧

語頭に「お」をつける以外にも、「お~て(で)いらっしゃる」をつけて敬語表現にすることもあります。


たとえば、「細い」は「細くていらっしゃる」、「小さい」は「小さくていらっしゃる」と変換されます。



副詞


形容詞や動詞を修飾する役割を持つ副詞。丁寧な表現に変換すると、以下のようになります。


副詞一覧

副詞にもビジネスシーンにふさわしい丁寧な表現があります。

友人や家族との会話のなかで用いられることは少ないため、就活に向けてしっかり覚えましょう。



接続詞・接続語


厳密に言うと、接続詞には敬語の使い分けはないようです。しかし、ビジネスシーンでは丁寧な表現に変換して用いることが望ましいでしょう。


接続語一覧

普段の会話の癖で「でも」「だから」「逆に」などと使ってしまう保育学生さんもいるかもしれません。これらは一般的に話し言葉として捉えられるため、面接や電話対応など丁寧さが求められる場面では用いないようにしましょう。



丁寧語の「お」と「ご」の使い方

先述したように、名詞の頭に「お」や「ご」をつけると、物事を美化したり上品に表現したりすることができます。ここでは、丁寧語の「お」と「ご」の使い方を紹介します。



基本原則


「お」は和語に、「ご」は漢語につくのが基本とされています。

ちなみに、和語とは日本固有の言葉で訓読みをする言葉です。一方、漢語とは中国語に由来する言葉で音読みをする熟語のことを言います。


以下に、代表的な表現をまとめました。


おとごの一覧


漢語に「お」がつくパターン


基本原則以外にも例外があります。その一つ目が、漢語に「お」がつくパターンです。

代表的な表現を以下にまとめました。


おがつく漢語


和語に「ご」がつくもの


二つ目が、和語に「ご」がつくパターンです。

以下に代表的な表現をまとめました。


ごがつく和語


「お」と「ご」の両方がつくもの


三つ目が、「お」と「ご」の両方がつくパターンです。

代表的な表現は以下です。


おとごお両方がつく言葉

「お」と「ご」をつけて丁寧な言葉にする場合、なじみがないと正しい表現なのか悩んでしまうかもしれません。

基本的に和語には「お」、漢語には「ご」というルールを覚えておき、例外のパターンをいくつか頭に入れておくとよいでしょう。



丁寧語の基礎を押さえて、正しい言葉遣いを身につけよう

今回は、就活中の保育学生さんに向けて丁寧語の基本的な使い方や変換例などを紹介しました。


丁寧語は、尊敬語や謙譲語とは異なり、丁寧な表現にすることで話の聞き手に敬意を表す言葉です。


「です」「ます」などは日常会話でも頻繁に使われますが、「逆に」「どのくらい」といった接続詞や副詞の丁寧な表現は使い慣れていないかもしれません。


敬語を正しく用いることは、ビジネスマナーの一つであり社会人としての基本です。就活や入職後に向けて、丁寧語の使い方をマスターしておきましょう。

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