ペットボトルキャップは、さまざまな工作に役立てられる材料の一つではないでしょうか。
実習などで活用できるネタを知ることができれば、子どもたちと製作を楽しめるかもしれません。
今回は、貯金箱や帽子など、幼児クラス向けのペットボトルキャップの工作のアイデアと作るときのポイントを紹介します。
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■目次
ペットボトルキャップを使って工作してみよう
ペットボトルキャップというと、保育園の製作に使いやすい材料の一つかもしれません。
どんな工作に活用できるのかを知って、実習などに活かしたいと考える学生さんも多いのではないでしょうか。
一般的にペットボトルのキャップの形状は
- 大きさ:28mm~30mm
- 素材:プラスチック
- 色:白、緑、青など
以上のようになっており、大きさも変わらないものが多く、組み合わせることも可能です。またプラスチックでできていることから洗って使うことができ、色もカラフルなものでそのまま製作に利用できます。
また廃材の一つでもあるので、保育園や家庭に呼びかけると集めやすい材料と言えるでしょう。サイズも小さいため、たくさん集めても場所をとらず保管できるのも利点ですね。
ペットボトルキャップを使って工作をするポイント
では、ペットボトルキャップを工作に使うときの気をつけるポイントについて見ていきましょう。
子どもが誤飲しないようにする
ペットボトルキャップを使った製作は、だいたい幼児クラスの子どもたちですが、誤飲してしまう危険性があります。
製作をするときは、担当保育士さんと保育学生さんがきちんと見守り、子どもたちから目を離さないようにしましょう。また、工作前にペットボトルキャップの数を正確に確認しておくことが大切です。
子どもと保育学生さんの工程を役割分担しておく
子どもたちができることと、保育学生さんがすることを分担しておきましょう。
ペットボトルキャップは硬いプラスチックでできているため、キリで穴を開けたり、カッターで切れ目を入れたりする工程については、事前に保育学生さんが行なうとよいですね。
ペットボトルキャップの工作するときのポイントが分かったところで、次に工作アイデアを見ていきましょう。
ペットボトルキャップの工作アイデア~おもちゃ編~
ペットボトルキャップを使ったアイデアをまとめました。
動く車
動く車の作り方を見ていきましょう。
用意するもの
- ティッシュペーパーの箱 1個
- ストロー 2本
- カッター
- セロハンテープ
- ペットボトルキャップ 4個
- キリ
- 竹串 2本
- 接着剤
作り方
1.ストローを2本ティッシュ箱の幅に切って、箱の裏面にセロハンテープを貼り付けます。
2.箱の表面に3分の1になるところに切り込みを入れ、折り曲げて起こします。
3.折り曲げた部分にセロハンテープを貼って固定します。
4.ティッシュ箱に画用紙などを貼り付けて装飾します。
5.キリでペットボトルキャップの中心に穴を開けます。
6.開けた穴に接着剤を付けて竹串を差し込んで、ストローに通します。
反対側も同じようにペットボトルキャップを付けます。
7.(6)と同じようにストローに通すとできあがりです。
製作のポイント
事前にペットボトルキャップにキリで穴を開けておきましょう。接着剤がきちんと乾くまでは車を動かさないようにするとよいかもしれません。いろいろな色の画用紙を用意しておくと、子どもたちは思い通りの装飾ができるでしょう。
カスタネット
ペットボトルキャップを使ったカスタネットの作り方を見ていきましょう。
アイデア①
牛乳パックとペットボトルキャップを使って簡単に作れるカスタネットを作ってみましょう。
用意するもの
- 牛乳パック 1面
- ペットボトルキャップ 2個
- はさみ
- テープ
作り方
1.牛乳パックの口の部分を切り落とします。
2.牛乳パックを半分に切ります。
3.真ん中にペットボトルキャップを置いてテープで止めます。
4.(3)をペットボトルキャップが内側にくるように重ねます。
5.牛乳パックの両端をテープで止めます。
6.マスキングテープで牛乳パックに飾りを付ければできあがりです。
製作の
牛乳パックを切るところがわかりにくいこともあるので、保育学生さんがあらかじめ切る線を書いておくとよいかもしれません。ペットボトルキャップの貼る位置は確認しながら付けるとカスタネットが鳴りやすくなりそうです。
アイデア②
紙皿とペットボトルキャップでかばのカスタネットを作ってみましょう。
用意するもの
作り方
1.紙皿を2枚絵の具で灰色に塗っておきます。
2.紙皿の表にピンク色の画用紙を貼ります。
3.紙皿を半分に折って開きます。
4.上下対象になるようにペットボトルキャップを接着剤で貼り付けます。
5.(4)の紙皿半分に接着剤を塗り、もう1枚の紙皿に貼り付けます。
6.紙皿の両端をはさみで切ります。
7.灰色のところにかばの顔を描くとできあがりです。
製作のポイント
前日などに紙皿に色を塗っておくとスムーズに製作がしやすくなるかもしれません。ペットボトルキャップを貼り付ける場所が上下でそろっていないと音が鳴らなくなってしまうこともありそうです。貼り付ける位置に印を付けたり、確認をしながら製作を進めるようにしましょう。
ペットボトルキャップのスタンプ
用意するもの
- ペットボトルキャップ 1個
- 食品トレー 1個
- 水性マジック 各色
- 画用紙
- はさみ
- 鉛筆
- 接着剤
- 絵の具
- 絵の具を入れる容器
作り方
1.食品トレーの底の部分を切り取ります。
2.ペットボトルのキャップを(1)に当てて鉛筆でなぞります。
3.(2)でできた円の内側に絵をかきます。(星、ハート、花など)
4.絵をはさみで切ります。
5.(4)をペットボトルのふたに接着剤で貼り付けます。
6.(5)に水性マジックで色を付けてスタンプ遊びのできあがりです。
製作のポイント
食品トレーを人数分、ペットボトルキャップより少し大きめに切っておきましょう。そうすることで、子どもたちが好きな絵やスタンプしたいものを自由にかくことができそうです。
切るのが難しい場合は、保育学生さんが食品トレーを切って子どもが貼り付けるだけで、スタンプが完成できるでしょう。
ペットボトルキャップの工作アイデア~実用できるもの編
ペットボトルキャップで実用できるものの工作アイデアをまとめました。
ぶたの貯金箱
ペットボトルキャップを使ってぶたの貯金箱の作ってみましょう。
用意するもの
- ペットボトル
- ペットボトルのキャップ 黒色1個、ほか4個
- 画用紙
- 画用紙などで作ったぶたのパーツ
- モール
- はさみ
- カッター
- セロハンテープ
- 両面テープ
製作のポイント
ぶたのパーツは、保育学生さんが画用紙に切る線を書いておくと子どもたちが切りやすくなりそうです。カッターでお金を入れる場所を作る場合、画用紙が貼れた子から1人ずつ対応するようにしましょう。
麦わら帽子
ペットボトルキャップの小さい麦わら帽子を作ってみましょう。
用意するもの
- ペットボトルのキャップ
- 厚紙
- 紙ひも(麻ひも)
- 両面テープ
- はさみ
- リボン
製作のポイント
押さえながらひもを巻くのが難しいときは、保育学生さんがひもを押さえて子どもが作りやすいようにフォローしましょう。また、ひもの中心がずれたり、離れたりしないように気をつけることも伝えるとよいですね。子どもたちが何個でも作れるように材料を多めに用意するとよさそうです。
クリスマスツリー
簡単に作れる松ぼっくりのクリスマスツリーを作ってみましょう。
用意するもの
- 松ぼっくり 1個
- 絵の具、ペン、ラメなど
- ビーズ
- 砂(白)
- ペットボトルキャップ 1個
- 接着剤
製作のポイント
接着剤が乾く前に動かしてしまうと、ビーズや砂が取れてしまうかもしれません。乾かすときは、棚の上など子どもたちが手の届かない場所にするとよいでしょう。
マグネットのカレンダー
用紙するもの
- ホワイトボード
- 油性マジック
- ペットボトルキャップ 43個
- マグネット
- 紙粘土
作り方
1.ホワイトボードにカレンダーのマス目になるように縦と横にマジックで線を引き、曜日も記入しておきます。
2.ペットボトルキャップの底に接着剤を付けます。
3.接着剤を付けたところに紙粘土を詰め、マグネットが入るくらいへこませます。
4.(3)でへこませたところに接着剤を入れマグネットを付けます。
5.ペットボトルキャップにマスキングテープを巻きます。
6.月と日付の数字を描きます。
7.(1)のホワイトボードに(5)を並べるとできあがりです。
製作のポイント
ペットボトルキャップの数が多いので、クラス全体で1つカレンダーを作ってもよいかもしれません。
ペットボトルキャップにいろいろな色を貼れるようにマスキングテープも多めに用意しておくとよいですね。マジックで数字を書くときは、見やすい色にするとよいかもしれません。
ペットボトルキャップの工作アイデアを知って保育で活用しよう
今回は、ペットボトルのキャップを使った製作のポイントとアイデアを紹介しました。
ペットボトルキャップは、製作で使いやすくポイントとして使える材料です。
動く車のおもちゃやカスタネット、実用的に使えるカレンダーやクリスマスツリーなどさまざまなものが製作できるかもしれません。
今回紹介したアイデアも参考にしながら、保育学生さんが考えたものも取り入れながら子どもたちとペットボトルキャップの工作を楽しんでみてくださいね。