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【6月の月案】3歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

梅雨入りする6月。雨の日が続くことから、3歳児クラスの新卒保育士さんは月案の作成に悩むこともあるでしょう。ねらいや文例があると、保育計画も立てやすいですよね。今回は、3歳児クラスで使える6月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動内容に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

6月の3歳児の子どもの写真

Sakura Image Inc/shutterstock.com



6月の3歳児クラスの特徴とは?

雨の日が多くなる6月は室内で過ごすことも多いため、ねらいや活動内容に困る保育士さんもいるかもしれません。
3歳児クラスの月案ではどのように計画するとよいのでしょうか。


まずは、6月の3歳児クラスによく見られる特徴を把握しましょう。


  • 身支度や生活のしかたなど園生活の流れに慣れて、意欲を持って過ごすようになる。
  • 梅雨時期の生き物や植物に興味を持ち、観察することを楽しむ。
  • 室内で過ごすことが増え、身体を動かし足りない様子がある。

以上のような特徴をふまえて、対応方法やかかわり方を月案で計画できるとよいですね。
それでは、6月の3歳児クラスの月案の文例を見ていきましょう。



【6月】3歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、前月末の子どもの様子の文例を紹介します。


  • 連休明けの園生活は泣いて過ごすこともあったが、保育者の励ましや友だちとの遊びのなかで落ち着くようになった。
  • 戸外で身体を動かして遊ぶことを楽しんでおり、固定遊具を使ったりかけっこをしたりしている。
  • 身の回りの準備にも慣れてきており、自信を持って過ごせるようになった。

5月の大型連休前後の様子や、子どもが楽しんでいる遊びなどに焦点を当てるとよいかもしれません。


月案では子どもの姿をもとに、6月のねらいや保育の進め方を考えていきます。



【6月】3歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

6月の3歳児クラスの月案にぴったりなねらいや活動内容の文例を紹介します。



今月のねらい


養護と教育の2つの観点から、ねらいの文例をまとめました。


養護のねらい

  • 湿度や室温に配慮してもらいながら、衣類を調整したり汗を拭いたりして心地よく過ごす。
  • 生活の流れに見通しを持ち、身の回りのことを自分でやろうとする。

教育のねらい

  • 好きな遊びを思い切り楽しむ充実感を味わう。
  • 梅雨時期の自然に興味を持ち、友だち同士でかかわり合いながら観察することを楽しむ。


活動内容


月案に記載したねらいをもとに、3歳児の子どもに経験してほしい活動内容を考えてみましょう。


養護

<生命>

  • 保育者に促され、気温に合わせて衣類を調節しようとする。
  • こまめに水分補給を行い、熱中症の予防に努める。

<情緒>

  • 保育者との信頼関係を深め、安定的に過ごす。
  • 保育者に見守られている安心感のなか、好きな遊びを楽しむ。

教育

<健康>

  • 歯磨きに関心を持ち、正しいやり方を知ろうとする。
  • 気候のよい日には泥んこ遊びを楽しみ、感触の心地よさを味わう。

<人間関係>

  • 生活に必要な言葉がわかり、自発的に挨拶や返事をして周囲の人とかかわる。
  • 集団遊びや簡単なゲーム遊びを通して、友だちといっしょに遊ぶよろこびを味わう。

<環境>

  • 雨上がりには戸外に出て、梅雨の生き物や植物を見つけに行く。
  • 雨の日の支度のしかたを覚え、濡れたものは拭いたり傘を所定の場所にしまったりする。

<言葉>

  • 「貸して」「代わって」など遊びのなかで要求を伝える言葉を知る。
  • 言葉や身振りを使って思いを伝えようとする。

<表現>

  • 季節の歌を通して梅雨の自然に親しむとともに、表現する楽しさを味わう。
  • 遊びのなかでお絵かきや粘土遊びを行い自由に表現することを楽しむ。

月案のねらいをもとに、3歳児が楽しめる活動や生活のなかで経験してほしいことを具体的に記載します。


6月の月案では、梅雨の自然にかかわる活動や、室内での過ごし方についても計画できるとよいですね。



【6月】3歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

6月の3歳児の子どもの写真

Purino/shutterstock.com


6月のねらいや活動内容に合わせて、月案で保育者の援助と配慮を考えていきましょう。
文例を紹介します。



養護


生命

  • 室温や湿度に配慮するとともに、暑さに合わせて衣類を調整したり汗の始末をしたりできるよう声をかける。
  • 梅雨時期の感染症を予防するため、こまめな手洗いうがいを促す。

情緒

  • 登園時に子どもの体調や表情を観察し、必要に応じてスキンシップを取り情緒の安定に配慮する。
  • 保育室に絵本や机上遊びなどゆったり遊べるコーナーを設け、落ち着いて過ごせるようにする。


教育


健康

  • 虫歯予防デーにちなんだ読み聞かせや活動を取り入れ、歯の健康への関心を育む。
  • 泥んこ遊びや水遊びなどを十分に楽しめるよう、戸外の環境や衣類などを準備する。

人間関係

  • 園生活のなかで友だちとの関係を育めるよう、遊びの仲立ちをしたり声のかけ方を知らせたりする。
  • 玩具の取り合いなど遊びのなかでトラブルになったときには仲介して、子どもの気持ちに共感しながら仲直りできるよう援助する。

環境

  • 雨の日には登園の準備がやりにくくなっていることに配慮し、足ふきマットの用意をしたり傘のしまい方を伝えたりする。
  • 雨上がりの生き物や自然現象を取り入れた絵本を読み、雨の日が楽しみになるように期待感を育む。

言葉

  • 雨の日には戸外を観察して「しとしと降っているね」などと声をかけ、雨にまつわる語彙を獲得できるようにする。
  • 言葉を補いながら子ども同士の関係作りを支え、遊びに必要な言葉が身につくよう援助する。

表現

  • 実際に梅雨の生き物や自然にふれて、歌や製作のなかで子どもなりに表現を楽しめるようにする。
  • 子どもの素朴な表現を受け止め、しっかり褒めていくことで表現への意欲につなげる。

6月には、特に雨の日の遊びや室内活動について書くと、時期に適した月案を作成することにつながるでしょう。


3歳児の子どもの遊びや友だちとのかかわりの育ちを促せるよう、援助のしかたを考えられるとよいですね。



【6月】3歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、6月の3歳児の月案に書く家庭連絡、安全、食育に関する配慮事項の文例を紹介します。



家庭連絡


  • 登園時には家庭での過ごし方や体調について簡単に聞き取り、園での活動内容に反映させる。
  • 泥遊びや雨の日の戸外遊びに使えるよう、長靴の用意をお願いしていく。


健康・安全・衛生


  • 梅雨時期の衛生に配慮し、食事の前や戸外から帰ったときには手を洗うよう繰り返し伝える。
  • 汗をかいたら自分のタオルで拭けるよう、使いやすいところに準備して適宜声をかけていく。


食育


  • 食具の使い方を伝え、正しい持ち方ができるようお手本を見せていく。
  • 絵本などを通して歯の健康を保つことの大切さを伝え、歯磨きのやり方を丁寧に教える。

6月になると水遊びや泥遊びを実施する保育園も多いでしょう。
あらかじめ保護者の方に用意のしかたや準備物を伝えておくよう、月案でも計画しておくとスムーズです。



【6月】3歳児の月案の文例:反省・自己評価

6月の3歳児の子どもの写真

ucchie79/shutterstock.com


3歳児の6月の月案の反省で使える、反省や自己評価の文例を見ていきましょう。



養護


  • 雨の日の準備のしかたを丁寧に伝えていった。
  • 感染症の予防として手洗いやうがいを行えるよう、適切な声かけや援助を行っていけた。


教育


  • 虫歯予防デーにちなんで歯磨きのやり方を伝えると、積極的に歯磨きを行ったり、保育者に口の中を見せに来たりする姿があった。
  • 友だちと玩具を貸し借りしながらいっしょに遊ぶ姿が増えた。

6月のねらいに関して、子どもの実態と照らし合わせて反省を記入できるとよいですね。
3歳児クラスの活動内容や、保育士さんのかかわりの結果なども書いていきましょう。



月案に活用できる6月の3歳児保育のポイント

最後に、月案にも活かせる6月の3歳児クラスの保育のポイントをまとめました。



遊びのなかで梅雨の自然に親しむきっかけづくりを


雨が続く6月ですが、この時季ならではの生き物や植物を見つけるよい機会でもあります。


絵本や紙芝居を通して子どもたちの興味を育んでおくと、戸外遊びや散歩の時間に発見したときによりうれしさを味わえるかもしれません。


3歳児の子どもたちが、遊びのなかで親しみを持てるきっかけを月案で計画しておきましょう。



高温多湿の環境では熱中症にも注意を


雨の日には、遊戯室や保育室など、室内で走ったり動き回ったりと活発に活動することもあるでしょう。


その際気をつけたいのが、室内で起こる子どもの熱中症です。
特に高温多湿になりやすい6月の時期にはリスクが高まるうえ、まだ身体の小さい3歳児は体温調整がうまくできないことも考えられます。


適切に換気をしたり、汗をかいていなくてもこまめに水分を摂ったりして予防に気をつけていきましょう。



虫歯予防デーには歯磨きの正しいやり方を伝える


6月4日には虫歯予防デーがあるため、歯磨き指導に力を入れたり歯科検診を行ったりする保育園も多いようです。


歯をきれいに保って虫歯を防ごうという意欲を育むため、虫歯の危険性とともに正しい歯磨きのやり方を伝えていくとよさそうです。


3歳児の子どもが親しみやすいよう、遊びの一環で歯磨きのやり方を覚えらえるよう、月案に記載できるとよいですね。



文例を知って6月の3歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、6月の3歳児クラスの月案で活用できるねらいや配慮の文例を紹介しました。


6月の雨の日が増えますが、梅雨の自然や気候に親しめるよう、絵本や歌、製作などを積極的に活動に取り入れると、3歳児の子どもの関心を育んでいけるでしょう。


また、虫歯予防デーを踏まえて、子どもたちに改めて歯磨きの方法を伝えることも大切です。
楽しみながら取り組めるよう、援助のしかたや伝え方を工夫してみてくださいね。


文例を活かして、6月の月案の作成および保育に活かしていきましょう。


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