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【6月の月案】5歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

雨が続く6月、5歳児クラスの月案ではどんなねらいや活動が考えられるでしょうか。子どもの姿や季節に合った文例があると、新卒保育士さんも書類を書きやすいですよね。今回は、5歳児クラスで使える6月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや、安全や健康に関する配慮、反省の書き方などもまとめました。

6月の5歳児の子どもの写真

Purino/shutterstock.com



6月の5歳児クラスの特徴とは?

梅雨入りする6月は、雨上がりの戸外遊びや室内でのゆったりした活動を楽しめる時期です。


この頃の5歳児クラスでは、以下のような特徴が見られると言えるでしょう。


  • 梅雨の自然を探しに行ったり、図鑑で調べたりする。
  • 雨の日は室内で過ごすが、外に出られない日が続くと落ち着きがなくなる。
  • 暑さや疲れから体調を崩しやすくなる。

6月には梅雨の生き物や植物に親しめるという利点がある一方で、室内活動が続き退屈に感じる子どももいるかもしれません。


小雨になったら戸外に出てみたり、普段は出さない玩具を出して特別な活動をしてみたりと、5歳児クラスでは雨の日ならではの楽しみを作って期待につなげていきましょう。


月案の文例を参考に、保育の進め方を考えていけるとよいですね。



【6月】5歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、6月の月案に記入する前月の子どもの様子の文例を紹介します。


  • 連休明けには生活リズムが乱れもあったが、家庭でのことを保育者に話したり、登園を楽しみにしたりしていた。
  • 戸外で集団遊びを楽しむ一方、なかなか遊びに入れなかったり、うまくできずにすぐ遊びを抜けてしまったりする姿もあった。
  • 遠足をじゅうぶんに楽しみ、友だち同士でお弁当の歌を歌ったり遠足ごっこをしたりと余韻のなかで遊ぶ様子が見られた。

上記のように、子どもの遊びの内容や生活習慣に着目してみるとよいですね。


5歳児クラスで行っている当番活動や行事の準備の様子も月案で記述できるとよさそうです。



【6月】5歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

ここでは、5歳児の月案に活かせる6月のねらいや活動内容の文例を見ていきましょう。



今月のねらい


ねらいの文例は養護・教育の2つに分けて紹介します。


養護のねらい

  • 暑さや湿度に合わせて衣類の調整をしたり汗を拭いたりする
  • 当番活動に意欲を持って、友だちと声をかけ合いながら積極的にやろうとする。

教育のねらい

  • 梅雨の自然を見つけて、興味をもって観察したりくわしく知ろうとしたりする。
  • 友だちとイメージを共有して遊び、遊びに必要なものを工夫して作ることを楽しむ。


活動内容


6月のねらいの文例をもとに、5歳児が楽しめる活動内容を月案で考えていきましょう。


養護

<生命>

  • 手洗いやうがいを自発的に行い、梅雨時期も健やかにすごす。
  • 汗の始末や水分補給の大切さを知り、活動中にも自分で気づいてやろうとする。

<情緒>

  • 十分に遊び込む経験を通じて、満足感を持って過ごす。
  • 係や当番活動を通して自信をつけ、意欲的に行動できるようになる。

教育

<健康>

  • 室内でものびのびと身体を動かして遊び、解放感を味わう。
  • 虫歯予防デーにちなんで歯の健康について知り、歯磨きを丁寧に行おうと意欲を持つ。

<人間関係>

  • 園生活のルールについて知り、お互いに教え合って守ろうとする。
  • 友だちと共通のイメージのなかで遊ぶ楽しさを味わい、いっそう中を深める。

<環境>

  • 梅雨の自然にふれて不思議さを味わい、図鑑などを使って植物や生き物の名前や性質を知ろうとする。
  • 身の回りの道具や玩具を丁寧に使い、大切にしようとする。

<言葉>

  • 友だち同士で自分の思いを言葉にして伝え合い、思いが通じるよろこびを味わう。
  • 絵本や紙芝居を通して、「しとしと」「ざあざあ」など雨にまつわるオノマトペに親しみ、遊びのなかで使ってみる。

<表現>

  • 泥遊びや6月の植物を使って遊びのなかで自由な形作りを楽しみ、想像力を養う。
  • 雨の音を聞いて自分なりに身振りや言葉で表現することを楽しむ。

5歳児の子どもたちは、梅雨の自然に親しみ、自ら遊びのなかで興味を深めることができる頃かもしれません。


植物や生き物だけでなく、音や言葉、お絵かきなどを通して子どもたちといっしょに6月の自然を楽しめるとよいですね。



【6月】5歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

6月の5歳児の子どもの写真

ANURAK PONGPATIMET/shutterstock.com


月案のねらいや活動内容をもとに、保育士さんの配慮や援助の内容の文例を紹介します。



養護


生命

  • 衣服が汚れたり汗をかいたりした場合には、自分で気づいて着替えたり拭いたりする姿を認め、他児も気づけるよう大きな声で褒めるようにする。
  • 蒸し蒸しと湿気の多い日には、積極的に水分を摂れるよう朝の会や活動中に伝えていく。

情緒

  • 子どもが好きな遊びに集中できるようにさまざまな玩具や遊びを用意しておき、興味に合わせて誘っていく。
  • 当番活動に緊張してしまう子どもには、やり方を伝えるとともに友だちといっしょにできるように声をかける。


教育


健康

  • 雨の日には濡れたカバンや衣服を自分で拭いたり着替えたりできるよう、タオルなどを準備して声をかける。
  • 見本を見せながら正しい歯磨きのやり方を伝え、きれいになったか鏡を見て自分で確認できる機会を作る。

人間関係

  • 気持ちよい挨拶ができるよう、保育者が見本を示して声をかけていく。
  • 絵本や空想の世界を共有して遊べるよう、保育者から遊びに誘ったり、必要な道具や素材を用意したりしておく。

環境

  • 子どもが採ってきた草花や生き物はクラスで観察したり飾ったりする時間を設け、他児にも興味を広げていく。
  • 6月の自然をモチーフにした絵本やシアターを行い、梅雨時期の自然に親しめるようにする。
  • 時の記念日にちなんで時計の製作を行い、数字や時計への関心や時間を知ろうとする意欲につなげる。

言葉

  • 子ども同士の伝え合いを見守り、状況に応じて言葉を補っていく。
  • 簡単な言葉遊びを取り入れ、響きの面白さを味わえるようにする。

表現

  • 子どもの表現を受け止めて、いっしょに楽しんだり褒めたりして意欲を育む。
  • 音楽を使った表現遊びを行い、友だちといっしょに身体を動かすことを楽しんだり、表現を共有する嬉しさを味わったりする機会を作る。

6月には雨上がりの泥んこ遊びや、梅雨の生き物探しなど、自然に親しむ機会がたくさんあります。


月案で配慮や環境構成を計画し、5歳児の子どもたちが楽しく活動できるよう考えてみましょう。



【6月】5歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、6月の月案に活かせる、家庭連絡・安全・食育の文例を紹介します。



家庭連絡


  • 初夏の感染症について知らせ、家庭でも手洗いやうがいなど予防をしてもらうよう伝える。
  • 子どもが自分で水分補給や雨に濡れた衣類の始末をすることを伝え、袋や水筒など使いやすいものを用意してもらえるようお願いする。


健康・安全・衛生


  • 水遊びや汗拭きに使用するタオルは個別に用意し、自分のものを間違いなく使えるよう、棚にマークなど印をつけておく。
  • 活動中も適宜換気や水分補給を行い、室内でも熱中症対策に配慮する。


食育


  • よく噛んで食べるよう伝え、食感や味の変化を楽しむとともに健康的に食事できるようにする。
  • 夏野菜の栽培やお世話を取り入れて、食材への興味や関心を育む。

自分で身の回りのことを一通り行う5歳児ですが、雨の日の支度や汗のついた衣類の始末には戸惑うこともあるでしょう。


自分で行うことを保護者の方に伝えることで、家庭でも自発的に行えるよう配慮してもらったり、子どもが自分の力で行えるよう道具を点検してもらったりすることにつながりそうですね。



【6月】5歳児の月案の文例:反省・自己評価

6月の5歳児の子どもの写真

Purino/shutterstock.com


ここでは、5歳児クラスの6月の月案における反省や自己評価の文例を紹介します。



養護


  • 歯磨きのあとに鏡で汚れをチェックするようにしたところ、磨き残しがないよう丁寧に歯磨きをしようとする姿が増えた。
  • 当番活動の際には、頑張っている子どもをみんなの前で褒めることで、その子の自信や他児の意欲を育んでいけた。


教育


  • 雨の日には室内でごっこ遊びを盛り上げていった。遊びに使うカバンやお金などを工作する姿も見られ、自分たちなりに工夫して遊びを膨らませていくようになった。
  • 栽培している野菜の水やりを積極的に行ったり、戸外遊びで観察したりすることで興味や関心につなげていけた。

6月に力を入れた活動や、子どもたちがじっくり楽しんでいた遊びなどを中心にまとめましょう。


保育士さんのかかわりの内容についても振り返って反省するとよいですね。



月案に活用できる6月の5歳児保育のポイント

最後に、月案にも活かしていける、6月の5歳児クラスの保育のポイントをまとめました。



水分補給や衣類の調節を習慣づける


蒸し蒸しとした気候が続く6月には、気温や天候を踏まえて自分で衣類の調整や水分補給を行うことが大切です。


また、5歳児になると自分で気がついて行動する子どももいるため、その姿を他児にも伝えていきましょう。


月案に書いておけば、月初の姿と比較して振り返ることにもつながりそうですね。



雨を楽しめる活動を取り入れてみる


雨が続くと室内活動が増え、退屈に感じる子どももいるかもしれません。


6月には、雨の音を聞いてみたり、雨上がりには水滴のついたクモの巣探しや水たまりでの泥んこ遊びをしたりと、雨の日を楽しみにできる活動を取り入れてみましょう。


また、レインコートなどを準備して、小雨の日に戸外に出てみると、雨の中で遊ぶ解放感を味わえて楽しいかもしれませんよ。



きれいに磨ける歯磨きのしかたを知る機会を


6月には虫歯予防デーがあるため、5歳児の子どもたちに歯の健康の大切さを改めて伝えていきましょう。


歯茎はピンクのところだけ磨く、奥歯までしっかりと掃除するなど、細かいところもしっかり綺麗にできるよう繰り返し声をかけることが大切です。


自分でもやり方を確かめられるよう、手鏡や水道の鏡などを使って、口の中をチェックしながら歯磨きができるとよいですね。



文例を知って6月の5歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、6月の5歳児クラスの月案に使えるねらいや活動、配慮の文例を紹介しました。


梅雨がやってくる6月には、雨の日ならではの自然探しや遊びなどを取り入れると5歳児の子どもたちの好奇心や創造性を育むことにつながるかもしれません。


また、虫歯予防デーや梅雨の感染症対策などを通して、健康に対する関心や態度を養うことも大切になるでしょう。


5歳児の月案の文例を参考に、6月の保育や書類作成に活かしてみてくださいね。


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