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【実習に役立つ】保育に活かせる布遊び。オーガンジーを使ったアイデアなど

結んだり引っ張ったり形を自由に変えて楽しめる布遊び。展開方法やアイデアを知って、実習に活かしたい保育学生さんも多いでしょう。遊び方を工夫すれば、幼児だけでなく乳児も楽しめるかもしれません。今回は、オーガンジーなどを使った布遊びのアイデアや注意点、指導案に活かせるねらいなどをくわしく紹介します。

布を踏んで遊ぶ子ども

JOAN PHOTO/shutterstock.com



保育で行う布遊びの概要とねらい

大きい布やふんわりとした布など、さまざまな特徴を持つ布を使って楽しむ布遊び。室内で気軽に遊べるため、保育実習の活動にも取り入れやすいかもしれません。


そんな布遊びの概要やねらいを、具体的にまとめました。



布遊びとは


布遊びとは、透けている生地で作られたオーガンジーやタオルを使い、上から落としてひらひらとした動きを楽しむなど、布の特徴を活かした遊びです。


ハンカチやバスタオルのように多様な種類の布を使えば、それぞれで結びやすさや厚さが異なるため、より楽しめるかもしれません。

また布によってサラサラする、ふんわりしているなどさわり心地もさまざまなので、感触遊びにも使うことができそうです。



布遊びのねらい


指導案の作成に活かせるような、布遊びのねらいについて見ていきます。


布を丸めたり結んだりして、手先をさまざまに動かす

ハンカチやバスタオルなどさまざまな布をさわれば、手先の動きが活発になるでしょう。


丸めたり結んだりする動きを通して、手指の器用さを身につけることにつながるかもしれません。


なめらかな布ややわらかい布などをさわり、多様な感触を楽しむ

オーガンジーやフェイスタオルのように、さわり心地が異なる布に触れることで、感触遊びを楽しむことができます。


子どもがさわりながら「これはツルツルしている!」「これはやわらかくて気持ちいいな」など、気づきを得られることもあるかもしれません。


友だちといっしょに布遊びを楽しみ、交流を深める

ごっこ遊びのように、友だちといっしょに楽しめる布遊びを取り入れれば、信頼関係を深めるというねらいも挙げられます。


いっしょに遊びながら「楽しいね」「次はこれをやってみよう」など言葉を交わすことで、子ども同士のコミュニケーションが活発になるかもしれませんね。

 



【乳児向け】保育で行う布遊びのアイデア

ここからは、乳児クラスの子どもがよろこぶ布遊びのアイデアを紹介します。



顔にかぶせる


顔の上にやさしく布をかけ、笑ったりびっくりしたりする子どもの反応を楽しむ遊びです。


オーガンジーであれば透けているので子どもの表情がわかりやすく、安心して遊ぶことができるでしょう。

子どもが興味を持ったら布を渡し、握ったり引っ張ったりするなど感触遊びへ展開してみてもよさそうです。



いもむしごっこ


大きなオーガンジーで0歳児をくるくると包み、子どもをいもむしに見立てます。


布団やマットの上でゆっくり転がしたり、オーガンジーの上からくすぐったりして、スキンシップを取りながら楽しみましょう。



つながるオーガンジー


初めに5枚くらいのオーガンジーの端と端を結び、列車のように連ねます。ティッシュの箱に1枚ずつつなげたオーガンジーを入れ、最後の1枚を取り出し口から少し出せば、ティッシュのように引き出して遊ぶことができるでしょう。


0歳児や1歳児は引っ張って遊べるおもちゃに興味を持ちやすいため、乳児クラスにぴったりのおもちゃと言えるかもしれません。

オーガンジーの色をそれぞれ変えて、子どもの目を引きやすいように工夫してみるのもよいですね。



わらべうた



子どもをより歌の世界に引き込めるように、わらべうたで布を使ってみるのもよいでしょう。

例えば「キャベツの中から」では、緑の布を丸めてキャベツに見立て、布の陰からにょきにょきと手を出すのもおもしろそうですね。


最後のちょうちょになった場面では、白い布をちょうちょに見立てて上へ飛ばしたら盛り上がるかもしれません。



【幼児向け】保育で行う布遊びのアイデア

さまざまな布

SpelaG91/shutterstock.com


次に、幼児向けの布遊びのアイデアを具体的にまとめました。



しっぽとり


布をズボンやスカートにはさんでしっぽに見立て、友だちどうしでしっぽの取り合いをするゲームです。

簡単なルールで理解しやすいため、走れるようになる2歳児頃から行えるかもしれません。


遊ぶ際に子ども同士のトラブルが起きないよう、保育学生さんは事前に「お友だちを押したらバツだよ」「お友だちをたたかないようにしようね」など、声をかけて援助することが大切です。



草木染め


草花を煮詰めてできた液に大きな白い布を入れ、植物由来の色で染めていきます。

タンポポ、マリーゴールド、ブルーベリーなど身近な草木で染められるので、実習の活動にも気軽に取り入れやすいでしょう。


初めに戸外活動で草木を観察し、そこから草木染めへ展開していくとスムーズに遊びへ移れるかもしれません。

ただし、麻や綿など植物由来の布を使うときは、事前に牛乳などへ漬けてタンパク質処理しないと色がつかないため注意しましょう。また、ポリエステルなどの合成繊維は草木染めすることができないので、事前によく素材を調べておくことが大切です。



ポップコーン遊び


保育学生さんが2人でバスタオルの両端を持ち、上にタオルで作ったボールを乗せます。その後バスタオルを2人でいっしょに下から上へ持ち上げ、ポップコーンに見立てたタオルボールを跳ねさせたり、外へ飛び出たりする様子を見て楽しみましょう。


導入としてポップコーンが出てくる絵本を読み、ポップコーン遊びへ展開すればより子どもを遊びに引き込めるかもしれません。

絵本に出てきたフレーズを使ったり、「さっきの絵本みたいにポップコーンが跳んでるね」など声かけしたりしてみるとよさそうです。



ごっこ遊び


布を肩にかけてヒーローになりきったり、スカートに見立てて遊んだりしてごっこ遊びを楽しみましょう。


子どもが食べ物や飲み物などさまざまなものに見立てられるように、布は複数の色を用意しておくとよいでしょう。


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保育で布遊びを行うときの注意点

最後に、保育実習で布遊びを取り入れるときの注意点について解説します。



事前に洗ってから使う


布を購入したままの状態で使うと水や汗などで色が落ち、手や洋服が汚れてしまう可能性があります。そのため、事前に洗濯しておくとよいでしょう。


保育学生さんは担当の保育士さんにお願いしておくか、自分で洗ってから保育園へ持ち込むとよいですね。



遊び終わったら洗濯する


子どもが布をなめたり噛んだりすることもあるため、遊び終わったときは汚れてしまっているかもしれません。


衛生的な状態を保つためにも、遊び終わった後はしっかり洗うように心がけましょう。



目を離さない


大きな布を身体に巻きつけてしまうと、場合によっては窒息したり血が止まったりする危険性があります。

子どもが遊んでいるときは目を離さないようにし、布を首に巻きつけるなど子どもが危ない行為をとらないように見守りましょう。


また、オーガンジーなど薄くてツルツルする布は、床に置いて踏んでしまった場合滑って転ぶことも考えられます。「転んじゃうから床に置いちゃバツだよ」と声かけするなど、保育学生さんは適切な場面で援助していきましょう。



保育にオーガンジーなどを使った布遊びを取り入れよう

今回は、オーガンジーなどの布を使った遊びのアイデアを紹介しました。

布遊びでは布を引っ張ったり握ったりすることで、ツルツルしている、やわらかいなど布それぞれの感触を味わいながら楽しめるでしょう。


わらべうたに使うなど遊び方を工夫すれば、0歳児から取り入れられるかもしれません。

布遊びのアイデアを参考に、日々の保育や保育実習へ活かしてみてくださいね。

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