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【7月の月案】4歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

日差しが強さを増す7月。保育園の4歳児クラスではどのようなねらいを立てようと月案作成に頭を悩ませる新卒保育士さんもいるかもしれません。今回は、7月の4歳児クラスで使える月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

4歳児の子どもの写真

hanapon1002/shutterstock.com



7月の4歳児クラスの特徴とは?

梅雨が明けるとともに、夏らしい気候になる7月。
4歳児の子どもたちは、夏のプール遊びや七夕祭りなどを心待ちにしているのではないでしょうか。


そんな7月の4歳児クラスには、以下のような特徴が見られる頃でしょう。


  • 水の感触を楽しみながら、バケツ、じょうろ、水鉄砲などの玩具を工夫して遊ぶ。
  • 友だち同士でかかわるなかで、思いが食い違ったりトラブルになったりすることもある。
  • 短冊を通して、文字に興味を持ち自分で書きたいという願いを持つ子どももいる。

4歳児頃に見られるようになる、子ども同士の言い合いやトラブルは、必要に応じて代弁したり仲介をしたりしていくことが大切になりそうです。


このような4歳児の特徴をおさえて、7月の月案作成に活かしていきましょう。



【7月】4歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

前月の子どもの様子をもとに、7月の月案の計画をしていきます。詳しい文例を見てみましょう。


  • 雨上がりには積極的に戸外に出て、水たまりやカタツムリなど自然に親しみながら遊んでいた。
  • 暑い日には半袖に着替えるなど、気温に合わせて衣類を調節する姿が増えてきた。
  • 虫歯予防デーの集まりを通じて、歯の大切さに気づき、丁寧に磨こうとする姿が見られた。

梅雨時期の活動の様子や、行事での取り組みについて振り返るとよいかもしれません。


以上のような前月の4歳児の様子をもとに、月案作成に活かせるとよいですね。



【7月】4歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

7月の4歳児にぴったりな、月案のねらいや活動内容の文例を紹介します。



今月のねらい


ねらいの文例は、養護・教育の2つの視点から見ていきましょう。


養護のねらい

  • 水分補給や衣類の調整を行いながら夏の気候のなかでも健康に過ごす。
  • 夏季の生活の流れに慣れて、身の回りのことを自らやろうとする。

教育のねらい

  • プール遊びや虫捕りなど、夏ならではの遊びを思い切り楽しむ。
  • 七夕行事を楽しみ、願いごとを持ったり夜空に思いを馳せたりしながら過ごす。


活動内容


7月のねらいをもとに、具体的な子どもたちの活動内容の文例を紹介します。


養護

<生命>

  • 暑い日には適度に休息を取りながら活動し、健やかに過ごす。
  • 夏季の感染症や食中毒について知り、衛生への意識を高める。

<情緒>

  • 友だちとのかかわりなどうまくいかない気持ちを受け止めてもらい、安心感を味わう。
  • プール遊びの支度の仕方や生活の流れを身につけて、自信を持って過ごす。

教育

<健康>

  • プール遊びのなかで、水中でさまざまに身体を動かすことに慣れる。
  • 気温差に合わせて衣類を調整しながら過ごす。

<人間関係>

  • 友だちといっしょに遊ぶなかで、思いを伝えることの大切さに気づく。
  • 保育者や友だちと話し合いながら遊びを発展させる楽しさを味わう。

<環境>

  • 夏の草花を使った色水遊びやままごと遊びを楽しみ、自然に親しみを持つ。
  • プール遊びを通して玩具を使ったり水中で身体を動かしたりするなかで水の性質に気づき、発見を楽しむ。

<言葉>

  • 保育者の仲立ちのもと子ども同士で思いを伝え合おうとする。
  • 自分の気持ちを言葉で表現し、相手に伝えるよろこびを味わう。

<表現>

  • 夏の歌や盆踊りの練習などを通して、夏らしい雰囲気を楽しみながら音楽に合わせて身体を動かすことを楽しむ。
  • 身近な素材を使って七夕の製作を楽しみながら、行事への期待感を育む。

行事や遊びが充実する7月には、子どもたちが期待感を持って楽しめるように月案を作成していきましょう。


また、友だちとの関係が芽生え始める4歳児クラスでは、伝え合いやかかわり合いを促すような活動も取り入れることが大切と言えそうです。



【7月】4歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

4歳児の子どもの写真

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7月のねらいや活動内容をもとに、月案に記入する環境構成や援助、配慮の文例をまとめました。



養護



生命

  • 園庭にはテントなどを設置し、小蔭で休息を取れるスペースを用意する。
  • 細菌は目に見えないものであるため、子どもたちが目的意識を持って手洗いやうがいに取り組めるよう、図鑑やペープサートなどで伝えていく。

情緒

  • 子ども同士のかかわりを見守りながらも、疲れやトラブルなどの心の動きを汲み取り受容的にかかわっていく。
  • プール遊びの支度は、手本を見せながら丁寧に伝えるとともに、わからない様子の子どもには声をかける。


教育



健康

  • プール遊びでは「あしか」や「わに」など動物に見立てた動きを楽しみながら身体を動かせるようにかかわりを工夫していく。
  • 暑いときには涼しい衣服に着替えることができるが、夕立などで気温が下がっても気がつかずにそのまま遊ぶことがあるので注意する。

人間関係

  • トラブルになった際には、保育者が話を整理して、両者の言葉を聞き取っていくことで、仲直りをする方法を少しずつ身につけていく。
  • 子どもの発想や思いを汲み取りながら遊びを広げていき、誰かといっしょに遊ぶ楽しさを味わえるようにする。

環境

  • 自然遊びで花を摘む際には、全部の草花を摘んでしまわないことや、遊びにはしおれかけた花を使用することなどを伝えていく。
  • じょうろや船などを用意して、水の動きや浮力などを利用した遊びを知らせる。

言葉

  • 子どもの気持ちを代弁するときには、簡単な言葉で簡潔に汲み取るようにして、思いを伝える言葉を知らせていくようにする。
  • 思いを言葉にして伝えるのが苦手な子どもには、静かな場所を用意して保育者が丁寧に汲み取っていく。

表現

  • 夏の歌を取り入れる際には、子どもが自然な環境で親しめるように、自由遊びの時間に音楽を流すようにする。
  • 七夕行事にちなんで、天の川や夜空のイメージをしっかりと持てるよう、壁面や大型絵本などを用意しておく。

7月には水遊びや七夕、自然遊びなどを予定するクラスが多いでしょう。
導入となる活動や、遊びのなかでのかかわりなどをしっかりと月案で考えていくことが大切になりそうですね。



【7月】4歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

7月の4歳児の月案の作成に活かせる、家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。



家庭連絡


  • プール遊びの日には健康チェック表の記入を欠かさず行ってもらうようにする。
  • 家庭でもクーラーなどに当たりすぎず、こまめに換気をしたり扇風機を使ったりしながら過ごせるよう呼びかける。


健康・安全・衛生


  • 食中毒に配慮し、給食のおかわりが残ったときには窓からの日光が当たらない涼しい場所で保管するようにする。
  • 戸外で活動するときは、熱中症チェッカーなどを使用するとともに、こまめに水分補給を行うようにする。


食育


  • 食器を配膳するときには、ご飯を左、汁物を右側など正しい位置に置くよう声をかける。
  • 年長児が育てた夏野菜を観察させてもらい、栽培への興味や食べ物への関心を育む。

夏の保育活動を健やかに行うには、プール活動時の健康管理を徹底したり、家庭でも過ごし方に配慮してもらったりすることが大切となるため、月案であらかじめ計画立てておきましょう。


また、夏野菜を栽培している園では実際に観察しに行くことで、食材への興味や感謝の気持ちを持つことにつながるかもしれません。



【7月】4歳児の月案の文例:反省・自己評価

4歳児の子どもの写真

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7月の4歳児クラスの月案に記入する、反省や自己評価の文例を紹介します。



養護


  • 戸外活動や水遊びなどで疲れている様子が見られたので、パーテーションで分けて休息を取れるコーナーを設けた。
  • プール遊びや汗をかいたあとの着替えなどでは丁寧に衣類を畳もうとする姿が増えた。


教育


  • 七夕で天の川のお話をすると、降園後に自宅で夜空を見上げたという子どもが何人かいた。天体や星座への興味を持てるように、図鑑や絵本を用意して関心を引き出していけた。
  • お気に入りの友だちができ始め、繰り返し同じ遊びを楽しむ姿も見られた。いっしょに遊ぶことを楽しめるよう、玩具の数や種類を充実させていく。

反省欄では、7月の遊びや生活の様子をもとに、保育でのかかわりを振り返って記入しましょう。


7月の月案では、夏の遊びや健康管理に着目してみるとよいかもしれませんね。



月案に活用できる7月の4歳児保育のポイント

最後に、7月の月案に活かせる4歳児クラスの保育のポイントをまとめました。



プール遊びはしっかりと約束を確認して事故のないように


7月頃になるとプール開きを行い、本格的にプール遊びを開始する保育園も多いでしょう。


4歳児クラスでは、去年確認したプールの約束ごとを思い出し、安全への意識を育むことが大切です。


約束を守らないとケガや事故につながるということをしっかりと伝え、約束を守りながら遊ぼうという意識を持てるとよいですね。



七夕では行事の由来や伝説についても伝えてみる


4歳児クラスでは、少し長い物語にも親しめるようになる子どもが多いでしょう。


織姫と彦星の伝説については簡単に知っている子どもが多いかもしれませんが、物語に加えて笹の葉や短冊を飾る由来について説明してみてもよいかもしれません。


織姫と彦星の由来となった星座、ベガとアルタイルについても伝えれば、天体への関心も育めるかもしれませんね。



夏ならではの遊びをたくさん取り入れて活動しよう


暑さが増す7月には、虫探しや色水遊び、ボディペインティングなど、夏の遊びを取り入れるのにぴったりな時期と言えます。


4歳児の子どもたちが興味を持ってのびのびと楽しめるように、月案で活動についてあらかじめ考えてみましょう。


戸外に出るときは、帽子を被り、水筒を持参するなど熱中症対策をしっかりと行うことが大切ですよ。



文例を知って7月の4歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、7月の4歳児クラスの月案に活用できるねらいや配慮などの文例を紹介しました。


各地で徐々に梅雨明けしていく7月には、プール開きや泥遊び、七夕会などさまざまな行事がある頃かもしれません。
4歳児の子どもが行事を通じて、身近な物事に関心を持ったり、伝統文化に親しんだりできるよう月案で計画していきましょう。


文例を参考に、4歳児クラス月案の作成はもちろん、来月の保育にも活かしてみてくださいね。


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