レポートの参考文献の書き方がわからず、悩む保育学生さんも多いでしょう。しっかり記載していない場合、評価が下がってしまうこともあるようなので、正しい書き方を理解しておきたいですよね。今回は、参考文献の記載方法を本・サイト・論文などの場合別に紹介します。あわせて、基本体裁や文献の探し方もまとめました。
leungchopan/shutterstock.com
大学でレポートの参考文献を書く目的
レポートでの参考とは、引用とは異なり、既存の著作物の内容を自分なりに解釈し、レポートに落とし込むことです。
しかし、勝手に参考にしてよいわけではなく、使用した文献はレポートの文中や最後にしっかりと明記する必要があります。
まずは、参考文献を記載する目的について、見ていきましょう。
レポートの信ぴょう性を高めるため
参考文献を確認すれば、作成したレポートがどれだけ正確であるかを客観的に評価することができます。
その反面、元の文献の信ぴょう性が高ければ信頼性の高いレポート、根拠に欠けた文献であれば信頼性の低いレポートと判断される可能性もあるかもしれません。
そのため、参考にするものはなぜそのような結果へ至ったのか、他の研究者からはどのように評価されているのかなどをしっかり調べておくとよさそうです。
盗用と評価されることを防ぐため
参考文献が記載されていなければ、他の文献から黙って情報を取ったことになるので、著作権法に違反してしまう可能性があります。
盗用・剽窃したものと評価されないように、参考文献は余すことなく記載しましょう。
レポートの参考文献の基本体裁
では、大学で作成するレポートの参考文献について、基本的な体裁を紹介していきます。
参考にした文献はすべて記載する
レポートを書くうえで少しでも参考にしたのであれば、参考文献としてすべて記載しましょう。
厳密に書くことで著作権法を守ったり、元の文献に敬意を表したりすることにつながります。
ページの表記はpとppを使い分ける
参考文献でページを表記する際は、ページが一つのときはp、複数のときはppと使い分けることが多いようです。
しかし、教員によってはpで統一する場合もあるかもしれないため、気になる保育学生さんは事前に確認しておきましょう。
本文中には通し番号を表記する
参考文献をもとに書いた文章には、文末に(1)のように通し番号を記載し、レポートの最後で通し番号の若い順に紹介するとわかりやすいかもしれません。
しかし、場合によっては文章の文末に「~である(著者名発行年,ページ)。」と、簡単に参考文献を紹介し、レポートの最後にくわしい情報をあいうえお順で書くこともあるようです。
大学教員から指示がある場合は優先する
レポートを書く際は、基本的に所属の大学や教員の指導方針に従うことが大切です。事前に教員から指示があった場合は、その通りに書き上げたほうがよいでしょう。
しかし、とくに指示がないときはフォーマットをひとつに絞り、次に紹介するような書き方を参考に作成してみてくださいね。
【ケース別】レポートの参考文献の書き方例
metamorworks/shutterstock.com
レポートの参考文献には、基本的に以下の内容を記載することが多いです。
- 著作者や編者
- 書籍名
- 発行年
- 刊行した出版社や発行者
- 参考にしたページ
参考文献の記載方法は媒体ごとに少し異なるため、本や新聞記事などのケース別に書き方例をくわしく紹介していきます。
本や教科書
著作者や編者『書籍名』,発行年,出版社,pp〇-〇
参考にした本がネットに掲載されている電子書籍の場合、文章の最後に「電子書籍」などと書きます。電子書籍ではページ番号が特定できない場合もあるかもしれませんが、その際は章・項・段落などをくわしく記載しましょう。
また、教科書を参考にした際も基本的には同じように書きますが、大学や教員によっては参考文献に含まないとするケースもあるようなので注意が必要です。
WEBサイト
著作者「タイトル」『サイト名』(情報公開日,URL,参照日日付)
〇〇省「タイトル」(情報公開日,URL,参照日日付)
官公庁のように著作者がわからない場合は、最初に〇〇省と記載しましょう。
情報公開日が不明な場合は書かなくてもよいようですが、ネット上の記事は書き換えたり削除したりしやすいので、参照日はしっかり記載することが大切です。
また、WEBサイトのなかには個人が作成したブログもあるため、公的機関が作成しているサイトなど、情報源が信頼できるものを選ぶよう心がけましょう。
新聞
著者(わかる場合)「記事タイトル」『新聞名』(発行日),刊や版,p〇
新聞を参考にしたときは、朝刊や夕刊、ページなどもしっかり書くことがポイントです。
また、電子版を参考にした際は、最後に「電子版」と記載し、WEBサイトの書き方にならってURL・閲覧日も記載しましょう。
論文
著者「論文のタイトル」、図書の著者や編者『書名』出版社、出版年,pp〇-〇
論文は雑誌にまとめて掲載されていることが多いので、論文の著者やタイトルだけでなく、母体となる雑誌名や号数を『書名』の部分に書くとよいようです。
また、学会や大学から出されている場合は、出版社の部分に名称を書くようにしましょう。
レポートの参考文献の探し方
最後に、レポートに使用する参考文献の探し方をまとめました。
図書館で探す
大学の図書館には、見たい文献のキーワード・タイトル・著者名などで検索できるシステムが設置されていることが多いようです。
図書館内で書籍の置いてある場所がすぐにわかったり、貸出状況が把握できたりするので文献を探しやすいでしょう。
大学によっては、新聞や論文の電子版が読めるシステムもいっしょに設置されているかもしれないので、活用してみるとよいですね。
インターネットで調べる
インターネット上でも電子版の論文が読めたり、信頼できるWEBサイトを見つけて情報を入手したりすることができます。
実物の書籍が欲しいときは、オンラインショップから本を購入することもできるため、気軽に参考文献を探したい方に向いているでしょう。
参考文献の書き方を覚え、好印象なレポートを作成しよう
今回は、レポートの参考文献の書き方例を紹介しました。
参考文献はレポートの信頼性を高めたり、盗用と評価されることを防いだりするために記載します。
本や教科書・WEBサイト・新聞記事など媒体によって記載方法は異なるため、それぞれの書き方を理解しておきましょう。
今回紹介したのは一般的な書き方ですが、教員から指示がある場合はそれにならって作成することが大切です。
保育学生さんは参考文献の書き方をしっかり覚え、よい印象を与えられるレポートを仕上げてみてくださいね。