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保育や実習に役立つ運動遊び。0歳児から5歳児の年齢別のアイデア33選

子どもがのびのびとした動きを楽しめる運動遊び。室内・室外それぞれの遊びのアイデアを覚え、実習や日々の保育に活かしたい保育学生さんや新卒保育士さんも多いでしょう。今回は、運動遊びのアイデアを、0歳児から5歳児までの年齢別にくわしく紹介します。指導案に役立つねらいについてもまとめました。

走り回る子どもたち

maruco/shutterstock.com



保育で運動遊びを取り入れるねらい

保育園で行う運動遊びは、開放感を味わえるだけでなく、子どもの好奇心を養ったり筋力をつけたりすることが期待できるでしょう。


ここでは、そんな運動遊びを保育に取り入れるねらいについて、指導案に活かせるようくわしく解説します。



走ったり跳んだりすることで、さまざまな動きを身につける


運動遊びを行えば、走ったり跳んだりするなど、多様な動きを経験できるでしょう。


子どもは「こんな動きもできるんだ」と気づきを得られ、新しい運動に挑戦する意欲を育むことにもつながるかもしれません。



身体を動かす楽しさや気持ちよさを感じる


マット運動などでのびのびと身体を動かせば、子どもは気持ちよさを感じることができるでしょう。


また、広々とした場所で自由に運動を行うことで、開放感も味わえるかもしれません。



多様な動きを習得し、達成感を味わう


逆立ちなど今まで行ったことのない運動に挑戦すれば、子どものチャレンジ精神を育めそうです。


何度も練習を重ね新しい動きを習得することで、達成感を味わったり自己肯定感を高めたりすることにもつながるでしょう。



【0歳児向け】保育に活かせる運動遊び

0歳児は月齢によって差が出やすく、なかにはまだ歩けない子どももいるため基本的に室内遊びを行うでしょう。

ずりばいやハイハイを促したり、手足をさわるなど、ふれ合いながらコミュニケーションを取ったりできる運動遊びを取り入れるとよいかもしれません。


まずは、0歳児にぴったりな運動遊びを紹介します。



お山登り


マットや布団をいくつか積み、上からさらにマットをかぶせて作った山を登る運動遊びです。

ずりばいができるようになると言われている、0歳児後半ごろから始めるとよいかもしれません。


保育学生さんや新卒保育士さんは山の上からぬいぐるみなどを使い、誘導してみるのもよさそうです。



風船タッチ


子どもが風船をさわったり、軽く飛ばしたりして楽しむ運動遊びです。

保育学生さんや新卒保育士さんは、子どもが風船に興味を持てるように、目の前でポンポンと風船を飛ばす姿を見せてみましょう。


また、赤や青など原色に近い色を揃え、視覚的に子どもの注意を引いてみてもよさそうです。



ハイハイ競争


保育学生さんや新卒保育士さんが、子どもとハイハイで競争しながら遊びます。

少しずつハイハイができるようになると言われている、0歳児後半の子どもに取り入れてみましょう。


ぬいぐるみやプルトイなどを子どもの前に置いて動かし、ハイハイを誘導するのもよいですね。



【1歳児向け】保育に活かせる運動遊び

1歳児は、歩けるようになる子どもも出てくる時期と言われています。

しゃがんだりくぐったり多様な動きが見られるので、1歳児クラスではバランス遊びや新聞紙トンネルなど、さまざまな運動を取り入れるとよいかもしれません。


続いて、1歳児向けの運動遊びについて見ていきましょう。



室内の遊び



ひっぱりっこ

子どもの目の前でタオルを揺らし、子どもがさわろうとしたら逃がしたり、つかんだら引っ張り合ったりして楽しむ運動遊びです。


保育学生さんや新卒保育士さんは子どもが転倒しないように、軽い力で引っ張りながら遊びましょう。


バランス遊び

子どもが保育学生さんや新卒保育士さんの膝の上に座り、揺らしたり上下に動かしたりする運動遊びです。

途中で膝の間にそっと落とすなど、さまざまな動きを行うと盛り上がるかもしれませんね。


また、子どもの好きな音楽を流しリズムに乗りながら膝を動かせば、よりよろこばれるでしょう。


新聞トンネル

広げた新聞の中央に穴を開け、子どもは新聞紙を破かないようにくぐる運動遊びです。

さまざまな大きさの穴を用意したり、四角やハートなど形を工夫したりするとおもしろいかもしれません。


最後は新聞紙を破ったり新聞紙の雨を降らせたりするなど、新聞紙ちぎり遊びを行ってみてもよさそうです。



室外の遊び



縄跳び歩き

縄跳びでさまざまな形を作り、道に見立ててその上を落ちないように歩きます。


保育学生さんや新卒保育士さんはくねくね道やグルグル道など自由に形を作り、手をつなぎながらいっしょにゴールを目指しましょう。


ボール渡し

ボールをゆっくり転がして、子どもとボールを渡し合う運動遊びです。子どもがうまくボールを転がせなくても、「ボールがあっちに行ったね」など声かけし、コミュニケーションを取りながら楽しみましょう。

また、できるだけ短い距離から始め、子どもがボールをキャッチしやすいように配慮することが大切です。


関連記事:【新卒保育士さん必見】新聞紙ちぎりの遊びの種類。ボールリレーやプールなど/保育士就活バンク!



【2歳児向け】保育に活かせる運動遊び

運動する2歳くらいの子ども

Waridsara_HappyChildren/shutterstock.com


2歳児は歩くことが上手になり、活発に動くようになる時期と言われています。

走ったりジャンプしたりする子どもも出てくるようなので、好奇心を刺激できる遊びを取り入れるとよいかもしれませんね。


2歳児にぴったりな運動遊びについて、具体的にまとめました。



室内の遊び



ゆりかご

マットの上で自由に身体を揺らし、楽しむ運動遊びです。


保育学生さんや新卒保育士さんは子どもの腕をやさしく持ち、ゆらゆらと揺らしてみてもおもしろいでしょう。

また、子どもの好きな曲を流して、リズムに乗って揺らすとより楽しめるかもしれません。


ティッシュつかみ

保育学生さんや新卒保育士さんが上からティッシュを落とし、何枚取れるかを競う運動遊びです。


ティッシュをうちわであおぎ、予測不能な動きを楽しみながらキャッチしてみても楽しいでしょう。

ただし、遊びに夢中になって子ども同士がぶつかってしまうことも考えられるため、十分に広い場所を用意してから行うことが大切です。


カード探し

動物のカードを2枚ずつ用意し、保育学生さんや新卒保育士さんが見せたカードと同じものを、子どもが動物になりきりながら探します。


うさぎのカードのときはジャンプしたり、鳥のカードのときは大きく手を動かしたりしながら、カードをめくりましょう。

他にも、カードをめくるときは保育学生さんや新卒保育士さんの周りを1周回るなど、さまざまなアレンジを加えてみても楽しそうです。




室外の遊び


しっぽ取り

タオルなどをしっぽに見立ててズボンやスカートにはさみ、子どもたち同士でしっぽを取り合う運動遊びです。


子どもたち同士でぶつかってしまうなどトラブルが起きる可能性もあるので、保育学生さんや新卒保育士さんは、物が周りに置かれていない十分に広い場所を用意しましょう。


あてっこゲーム

園庭に大きな円をかき、子どもがその中に入って、転がってくるボールから逃げる運動遊びです。


保育学生さんや新卒保育士さんは子どもがしっかり逃げられるよう、軽く転がすとよいかもしれませんね。

また、子どもが自由に逃げられるように、できるだけ大きな円を作ることもポイントです。


大玉転がし

子どもが持てないような大きな玉を用意し、子どもたちと保育学生さんや新卒保育士さんで協力してゴールまで運びます。


保育学生さんや新卒保育士さんは、子どもたちが押し合わないように、事前に「皆で仲よく転がそうね」と声かけするなど援助しましょう。

また、大玉転がしは盛り上がりやすいため、運動会の競技として取り入れてみてもよいかもしれませんね。



【3歳児向け】保育に活かせる運動遊び

3歳児になると、片足跳びができるようになる子も出てくるなど、ちょっと難しい動きに挑戦したくなる時期かもしれません。


そこで、バウンドキャッチやシュート遊びのように、子どものチャレンジ精神を育めるような遊びを積極的に取り入れてみましょう。

ここでは、3歳児向けの運動遊びを解説します。



室内の遊び



へびさんのお昼寝

保育学生さんや新卒保育士さんが大繩を持ち、子どもが飛び越えたりくぐったりして楽しむ運動遊びです。

大繩をへびに見立て、子どもがふれてしまったら縄をにょろにょろ動かし、「だれだー!」と言って盛り上げてみましょう。


慣れてきたら大繩を少しずつ動かし、大縄跳びにつなげてみてもよいかもしれません。


かみなり小僧

<遊び方>

1.子どもたちは仰向けに寝転がります。

2.保育学生さんや新卒保育士さんは「ゴロゴロゴロ」と言いながら子どもに近づきます。

3.保育学生さんや新卒保育士さんが「どーん!」と言ったら、子どもたちはおへそを取られないようにうつ伏せになります。


<ポイント>

子どもたちは寝転がって遊ぶため、下にマットを敷くなどやわらかい場所を用意しましょう。うつ伏せにならなかった子どもを捕まえたら、くすぐってコミュニケーションを取ってみてもよいですね。


また、保育学生さんや新卒保育士さんは、おもちゃの太鼓を持ったり黄色と黒色のパンツを履いたりして、かみなり小僧になりきると、より盛り上がるかもしれません。


ケンケンパ

フラフープでケンケンパのコースを作り、片足跳びや両足跳びでゴールまで進む運動遊びです。

3歳児頃から片足跳びができるようになると言われているため、実習や保育に取り入れてみてもよいかもしれません。


万が一片足跳びが難しそうな子どもがいた場合は、保育学生さんや新卒保育士さんは身体を支えるなどして援助しましょう。



室外の遊び



シュート遊び

段ボールや牛乳パックなどの廃材で作ったゴールに、やわらかいボールを投げたり蹴ったりして楽しむ運動遊びです。


さまざまな大きさのゴールを用意すれば、子どもは自分の意思で小さなゴールに入れようとするなど、チャレンジ精神を育みやすくなるかもしれません。

また、ゴールに画用紙を貼り、動物の顔を作ったり色をつけたりすれば、子どもの目を引きやすくなるでしょう。


動物かけっこ

動物のまねっこをしながら走り回るかけっこ遊びです。


保育学生さんや新卒保育士さんがクマやライオンのお面をつけ、「がおー」と言いながら追いかけてみれば、より遊びが盛り上がるかもしれません。

子どもはウサギや犬など好きなお面をつけ、まねっこしながら逃げましょう。


バウンドキャッチ

保育学生さんや新卒保育士さんがバウンドしたボールを、子どもたちにキャッチしてもらう運動遊びです。


慣れていないうちは転がしたボールをキャッチするところから始め、少しずつバウンドを取り入れるとよいでしょう。

遊んでいるうちに子どもが動きをまねするようになり、バウンドできるようになるかもしれませんね。


友だちタッチ

保育学生さんや新卒保育士さんが子どもの名前を呼び、呼ばれた子どもを皆でタッチする運動遊びです。


子どもたちが呼ばれた子をすぐに見つけられるように、少人数から行うと遊びやすいかもしれません。

保育学生さんや新卒保育士さんは呼ばれていない子どもが出ないように、事前にカードを作って順番に呼ぶなど、配慮することが大切です。



【4歳児向け】保育に活かせる運動遊び

4歳児は、簡単なルールであれば理解できるようになると言われています。


また、友だちとのかかわりが生まれる時期のようなので、だるまさんがころんだなど複数人で遊べる遊びを取り入れるとよいかもしれません。

4歳児向けの遊びについて、くわしく解説します。



室内の遊び



足じゃんけん

マットなどやわらかい場所の上で、寝転がりながら足でじゃんけんする運動遊びです。

足を上げながら、グーは両足をそろえ、チョキは前後に開き、パーは大きく足を広げましょう。


保育学生さんや新卒保育士さんが前に立ち、じゃんけん大会をしてみても楽しそうですね。


手押し車

一人の子どもが床に手をつき、もう一人が後ろに立って子どもの両足を持ち上げ、そのまま両手の力だけを使って前に進む運動遊びです。

保育学生さんや新卒保育士さんは「後ろの人は無理に押さないようにしようね」と声かけしたり、ケガをしないように見守ったりするなど、十分に配慮する必要があります。


手押し車でリレーを行ってもよさそうですが、スピードを出しすぎないように注意しましょう。


だるまさんがころんだ

【遊び方】

1.鬼を1人決めます。

2.鬼は他の子どもたちに背を向けながら、「だーるーまーさーんーが」と言います。他の子どもたちはその間に、鬼に近づきます。

3.鬼は「転んだ!」と言いながら振り返ります。他の子どもたちは身体の動きを止めます。

4.(1)から(3)を何度か繰り返し、(3)で動いてしまった人の負けです。

5.鬼にタッチできた子どもは勝ちとなります。


<ポイント>

(3)で動いてしまった人は鬼につかまってしまいますが、(5)で誰かが鬼をタッチできたら復活できるというルールを取り入れてもおもしろそうです。


他にも「だるまさんがジャンプした」「だるまさんがお昼寝した」など鬼が指示し、他の子どもたちがその通りに動くというアレンジをすれば、より盛り上がるかもしれませんね。



室外の遊び



123ジャンプ

スタートからゴールまで同じくらいの大きさの円をいくつかかき、その中に1,2,3の数字をかきます。


子どもは1,2,3の順で円を踏み、両足ジャンプしながらゴールまで向かう運動遊びです。

片足跳びにしたり、さまざまな大きさの円を作ったりしてみても楽しめるでしょう。


鬼ごっこ

鬼を何人か決め、鬼は捕まえようと走り、他の子どもたちは逃げ回るというシンプルな運動遊びです。


他にも、タッチされたら動けなくなるものの、仲間にタッチされたら復活するという氷鬼、鬼が指定した色にふれる色鬼などもあるため、さまざまなアレンジを加えて取り入れてみるとよいでしょう。


キャッチボール

何人かでチームを作り、ボールを空高く飛ばしたり、飛んできたボールをキャッチしたりして楽しむ運動遊びです。

ボールを投げるときに数を数え、何回落とさずに続けられるかを競ってもおもしろいかもしれません。


しかし、キャッチボールが苦手な子どももいるかもしれないので、その場合は保育学生さんや新卒保育士さんがペアを組むなど、状況に応じて援助をしましょう。



【5歳児向け】保育に活かせる運動遊び

運動する5歳くらいの子ども

MIA Studio/shutterstock.com


5歳児になると、大人と同じくらいの速度で歩けるようになる子どもも出てくるかもしれません。

バランスを取ったり、筋力を使う遊びにチャレンジできたりする子もいるかもしれないので、逆立ちやピンポン玉リレーを取り入れてみるとよいでしょう。


ここでは、5歳児向けの運動遊びをくわしくまとめました。



室内の遊び



逆立ち

マットをしっかりと敷き、逆立ちに挑戦してみてもよいかもしれませんね。


手を逆ハの字で床につける、顔を前方に向ける、足を振り上げて足先を壁につけるなど、ポイントを確認してから始めるようにしましょう。

しかし、子どもが逆立ちに慣れていないうちは、崩れてしまうこともあるため、保育学生さんや新卒保育士さんは横から子どもの腰を支えるなど援助することが大切です。


縄跳び

縄跳びは室内でも気軽に行える運動遊びです。個々で前跳びや後ろ跳び、片足跳びに挑戦するなど、さまざまな技を行ってみてもよいでしょう。


また、5歳児クラス全員で遊ぶのであれば、大縄を使って歌を歌いながら跳んだり、続けて何回跳べるのか挑戦したりしてもおもしろいかもしれません。


ピンポン玉リレー

シャベルやおたまなどにピンポン玉を乗せ、子どもたちで落とさないようにリレーする運動遊びです。

途中でコーンを回ったり、ジャンプしたりするコーナーを設けると、難易度がアップして盛り上がるかもしれません。


落としたら5秒動けなくなるなど、アレンジを加えてみてもよさそうです。



室外の遊び



ティッシュ鬼

ティッシュをお腹に当てて、落とさないように鬼ごっこを行います。


ティッシュを落とさないためには、スピードや体勢を工夫する必要があるので、走ることが苦手な子どもも楽しめる遊びです。

落としてしまったときは仲間にタッチしてもらえるまで動けないなど、さまざまなアレンジを加えてみましょう。


スキップリレー

スキップをしながらリレーを行う運動遊びです。


いくつかのチームに分かれ、運動会に取り入れてみても盛り上がるかもしれません。

すべての子どもがスキップを習得する必要があるので、保育学生さんや新卒保育士さんは事前に教えておく必要があるでしょう。


ドッジボール

【遊び方】

1.長方形の中央に線を引いた、2面のコートを用意します。

2.2チームに分け、それぞれのチームで内野と外野を決めます。外野は相手チームのコートの外側に立ちます。

3.お互いに相手チームの内野を狙い、ボールを投げます。ボールに当たってしまったら外野となります。

4.内野がいなくなってしまったり、制限時間内に多く当たったりしてしまったほうのチームが負けです。


<ポイント>

最初は転がしドッジから取り入れ、慣れてきたら通常のドッジボールを行うとよいかもしれません。

ゲームが円滑に進むように、保育学生さんや新卒保育士さんは「当たっちゃったからお外に出ようね」と声かけするなど、必要な援助を行いましょう。


関連記事:【転がしドッジ】基本的なルールやねらい。保育に活かせるアレンジルール/保育士就活バンク!

0歳児から5歳児の運動遊びのアイデアを覚え、保育に役立てよう

今回は、0歳児から5歳児の運動遊びや、指導案に活かせるようにねらいについて紹介しました。

運動遊びは子どもの筋力を養うだけでなく、開放感を味わったり好奇心を育んだりすることが期待できるようです。


しかし、状況によっては子どもがケガをしてしまう可能性もあるため、保育学生さんや新卒保育士さんは子どもを後方で支えるなど、援助を行う必要があるでしょう。

年齢別の運動遊びのアイデアを覚え、実習や保育に役立ててみてくださいね。

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