新卒向け保育士求人・就職・就活情報サイト

担当制保育とは?保育のやり方や1日の流れ、導入園で働くメリット

担当制保育とは、それぞれの子どもに対して決まった保育士さんが、食事やトイレなど身の回りのお世話を受け持つ制度です。愛着形成に役立つと言われているため、乳児クラスに導入している園も多いようです。今回は、担当制保育とは何か、やり方や流れ、実践するポイントを紹介します。また、導入園に就職するメリットもまとめました。

乳児の子どもと保育士の写真

polkadot_photo/shutterstock.com



担当制保育とは

担当制保育とは、決まった保育士さんが子どものお世話を担当することで、子どもとの愛着関係を結びやすくなるという保育の手法です。


就活中の保育学生さんは、園のホームページなどで「担当制保育」を導入しているのを見かることもあるかもしれません。


実際にどのように取り入れられているのか、詳しい内容をみていきましょう。



担当制保育の概要と特徴


担当制保育(育児担当制)とは、乳児クラスで取り入れられることの多い保育の手法で、子どものお世話を担当する保育士を決めておくという制度です。
おむつ替えや食事など身の回りの介助を主に担当するため、育児担当制と呼ばれることもあるようです。



担当制保育による効果やメリット


0歳児や1歳児では、身の回りのお世話をしてくれる大人に対して信頼感や愛着を持つと言われています。決まった保育士さんが生活面でのお世話をすることで、子どもは「この人は信頼できる人だ」と安心して過ごせるようになるようです。


また、子ども一人ひとりの状況に合わせた保育ができるため、トイレやご飯など、適切なタイミングで行いやすいこともメリットのひとつでしょう。



担当制保育のやり方

例えば8人の子どもを3人の保育士で見ているクラスであれば、以下のように割り振ることが多いでしょう。


  • 保育士A:3人の子どもを担当
  • 保育士B:3人の子どもを担当
  • 保育士C:2人の子どもを担当

担当した子どもについては、主に生活習慣につながるお世話をしたり、児童票(個別の保育記録)を作成したりすることがあるでしょう。
その他にも、以下のようにさまざまなケースがあるようです。


  • トイレのお世話や離乳食やミルクなど身の回りのお世話をメインで担当する
  • 担当保育士の他にも、副担当の保育士を決める
  • 食事の時間は保育士と子ども1対1でかかわる

就職先の園の方針や、クラスの子どもの年齢や様子に合わせて対応できるとよいですね。



担当制保育の1日の流れ

担当制保育では「流れる日課」と言われる、規則的な生活リズムが大切にされているようです。特に、トイレや食事など身の回りのことは、担当のグループごとに交代制で行うケースが多いかもしれません。


それぞれの場面で、どのように保育が進められているのかをみていきましょう。



登園


登園したら、基本的には担当保育士さんが受け入れを行います。


その日の体調について聞き取り、起きるのが早かった、朝ご飯を食べられていないなど変化があるときは保護者から伝えてもらうなど、コミュニケーションを取るようです。



主活動


遊びの時間は全員とかかわることが一般的なようです。
子どもが泣いていたり、おむつ替えが必要になったりしたら、安心できるよう担当の保育士さんが対応します。



おむつ交換、着替え


子どもが遊んでいる時間、担当グループの着替えを順番に行っていきます。


交代制で行うことで、子どもが待たされる時間がなくなったり、なるべく個々のタイミング(おむつが濡れたなど)で着替えをできたりといったメリットにもつながるでしょう。


毎日順番に着替えることで、「○○ちゃんの次はぼくの番」など子どもたちも見通しがつくようになるそうですよ。



食事


給食は食育や健康を育むための大切な時間であるため、なるべく少人数ずつのグループでかかわることが多いでしょう。0歳児などでは保育士さんと1対1でかかわる園もあるようです。


担当グループごとに交代しながら給食を食べ、他の子どもたちは別の空間で遊びながら待つというやり方もあるかもしれません。



午睡


午睡の時間には、安心して眠れるように担当保育士が寝かしつけを行います。


毎日同じ子どもにかかわることで、だんだんと子どもが心地よく眠れる方法がわかってきたり、何時頃眠くなるなど睡眠リズムが掴めてきたりすると言われています。生活習慣のことは担当の保育士さんがお世話をすることが多いようです。


次に、スムーズに保育するにはどのようなポイントに気をつけるとよいか、みていきましょう。



担当制保育を実践するときのポイント

乳児の子どもと保育士の写真

ucchie79/shutterstock.com


担当制保育を実践するうえで、意識するとよいポイントを紹介します。



まずは担当の子どものことをよく知る


担当の子どもたちは、保育士さんに身の回りのお世話をしてもらって、先生のことを信頼し、安心できる大人だと感じるようになります。


担当の保育士さんとの愛着関係ができることで、その子どもにとって保育園は安心な居場所になるかもしれません。信頼してもらうには、自分が担当した子どもたちの性格や特徴、好みなどをしっかりと把握することが大切です。


すぐに関係を作るのは難しいですが、たくさん子どものことを観察し、気持ちを汲み取ろうとすれば少しずつ子どものことが分かってくるかもしれませんね。



子ども一人ひとりに合わせた生活リズムを意識する


担当制保育では、「流れる日課」の基本となる生活リズムを整えることが大切にされています。


保育園に通う子どもは、それぞれ起きる時間やご飯の時間、排泄のタイミングなどもさまざまなため、個々に合わせた柔軟なリズムを作っていくことが求められるでしょう。
また、毎日の生活リズムを整えることで、子どもは見通しを持って生活し、安心して過ごすことができるようです。



わからないことは先輩保育士に相談する


食事の介助やおむつ交換の時間、担当グループで交代制になっていることも多く、先輩保育士さんが行っている声かけやかかわりをじっくり観察する機会が少ないかもしれません。


そのため、保育スキルを見て学ぶことができず、自身のかかわり方が適切なのか不安になることもあるでしょう。わからないことや気になることは、こまめに先輩保育士に相談することで、いろいろな知識を吸収していけそうですね。



担当の以外の子どもともかかわる機会を持つ


担当制保育では、担当外の子どもと接する機会が少なくなってしまいがちです。
子どもの性格や特徴などがなかなか掴めず、その子へのかかわり方を覚えるのに時間がかかることもあるでしょう。


遊びの時間などを使って、担当外の子どもとも積極的にかかわり、クラス全体のことを把握できるとよいですね。



担当制保育の園に就職するメリット・デメリット

担当制保育の園に就職するときには、どんなメリットやデメリットがあるでしょうか。



メリット


子どもとのかかわり方に慣れやすい

まず、決まった子どもにかかわることが多いため、子どもとのかかわり方に慣れやすいという点があるでしょう。


毎日身の回りのお世話をすることで、少しずつ子どもも保育士さんに馴染んでくるかもしれません。数名の子どもとじっくりかかわることで、新卒の保育士さんでも子どもが落ち着きやすくなりそうです。


子どもの特徴や性格を把握しやすい

次に、子どものことを把握しやすいというメリットがあります。


担当制保育では、毎日同じ子どもにかかわるため、子どもの性格や好みなどを早く掴めるでしょう。特に、食事や睡眠など、子どもの成長に大きくかかわる部分を知れるため、その子の様子を理解する手助けになるかもしれません。


身の回りのことをじっくり教えられる

担当制保育では、着替えやトイレなど身の回りのことをする時間をゆったりと取っていることが多いでしょう。これには基本的な生活習慣の自立を育むという目的があり、保育士さんも落ち着いて一人ひとりの子どもにかかわれるという効果につながるようです。


経験の少ない新卒保育士さんでも、着替えや排泄のことをじっくりと教えられるため、個々の発達に合わせたかかわりができそうですね。


保護者との関係も作りやすい

また、子どもの申し送りは担当の保育士さんが行うため、保護者の方とも関係を築きやすいかもしれません。


毎日かかわる子どものことは把握しやすいため、子どもの体調や様子について詳しく伝えられるでしょう。そのため、保護者の方からの信頼にもつながりやすそうです。



デメリット


担当以外の子どもに対応しづらい

担当制保育では、どうしても担当外の子どもとはかかわりが少なくなりがちでしょう。


シフトの関係や職員の急なお休みで、担当外の子どもを見ることになったときに、かかわり方がわからず困ってしまうかもしれません。遊びの時間や早朝・延長保育の時間などには、担当でない子どもとも積極的にかかわりをもつようにするなど対策をすることが大切ですね。


休みを取るのに罪悪感がある場合も

先述した通り、担当の保育士がいないと子どもの情緒が安定しない傾向があるようです。そのため、「自分が休んだら担当の子どもが泣いてしまうかも」といった不安が生じて、休みを取ることに罪悪感が芽生えることもあるでしょう。


休んだときにも、経験のあるフリー保育士さんやパート職員がフォローに入れるような環境が整っている園選びをするとよいかもしれません。


担当の子どもや保護者との相性に悩まされる

保育士さんと子どもの間にも、性格や好みなどの相性があるようです。また、子どもだけでなく保護者との相性からトラブルになることもあるかもしれません。


もし、担当した子どもや保護者との相性がうまくいかない場合、仕事をするうえでの負担が大きくなってしまうことも考えられます。保育士さん向けの相談窓口を設置している、定期的に職員の面談を実施しているなどを、悩みを相談しやすい職場であるかどうかを見極めるポイントにするとよいかもしれません。


保育の進め方が難しい

担当制保育では、流れる日課が大切にされていたり、トイレや食事がグループごとで交代制になっていたりと、保育の進みに関して慣れるまで大変かもしれません。


特に新卒の保育士さんの場合、子どもを見ながら着替えの後片付けや配膳の用意などをするのに、手間取ってしまうこともあるでしょう。


保育園でアルバイトやボランティアをして保育に慣れておくことや、子どもとのかかわりに使える手遊び歌やふれあい遊びを練習しておくと、とっさのときに役立ちそうですね。



担当制保育を理解して、保育園選びに役立てよう

今回は、担当制保育とは何か、やり方や1日の流れ、メリットについて紹介しました。


乳児クラスで取り入れることが多い担当制保育とは、決まった保育士が担当の子どもの身の回りのお世話をするという保育のやり方です。子どもとのかかわり方に慣れやすく、じっくりと生活習慣を教えられるというメリットがある一方で、担当以外の子どもに対応しづらかったり、保育の進め方に慣れるのが大変だったりといったデメリットもあるようです。


担当制保育とは何かを知って、就職での園選びに役立ててみてくださいね。