【新卒保育士向け】入社して3カ月で辞めることは可能?退職のリスクと転職先の見つけ方

保育士として働き始めて3カ月。徐々に仕事に慣れてくる頃ですが、「私って保育士に向いていないかも…」と辞めることが頭をよぎる方もいるのではないでしょうか。子どもはかわいいと思う反面、なかなか思うように保育ができず、苦労する場面もあるでしょう。今回は入社3カ月で辞める場合の注意点と、転職先の見つけ方を紹介します。

保育士

garage38/stock.adobe.com

新卒保育士が入社3カ月で辞めることは可能?

さまざまな理由から、入社3カ月のタイミングで辞めたいと思うことがあるでしょう。その際に真っ先に浮かぶのは「入社3カ月で辞めても大丈夫?」ということではないでしょうか?

結論から言うと、入社3カ月で辞めることは可能です。

ですが、退職のタイミングとしてはかなり早いので、さまざまなリスクがあるということは把握しておいた方がいいでしょう。

入社3カ月の新卒保育士が辞めることを考える理由

まずは、新卒保育士さんがどんな理由で辞めることを考え始めるのか見ていきましょう。

子どもとうまくかかわることができない

保育士の仕事を語る上で、子どもとの関わりは欠かせません。1日の業務のほとんどにあたる保育業務では、多くの子どもと接しながら過ごします。

その中で、思っていたような保育ができない、先輩保育士のようにうまく子どもと関わりを持てないと感じる新卒保育士さんも多いのではないでしょうか。

仕事についていけない

勉強が本分だった学生時代とは違い、やらなくてはいけない業務や降りかかる責任が重くなる社会人。想像以上にその負荷が重く、仕事についていけないと悩むこともあるようです。

同時期に入社した同期の保育士さんと自分を比較して、「同期は楽しそうに仕事をしているのに自分は全くだ」とモチベーションが下がることもあるでしょう。

園の方針と自分がしたい保育に違いがある

保育士として働く上で大切にしたいのが保育観。自分がしたい保育と園の方針として求められる保育が異なる場合、その狭間で悩みを抱えるかもしれません。

就活から間もない入社3カ月であれば、「就活当時に聞いた園の保育理念と実際の保育方針が全然違う」とギャップを体感し、辞めたいと感じることもあるでしょう。

入社前に聞いていた内容にギャップを感じている

前述した保育観のギャップだけでなく仕事の内容や職場環境にギャップを感じ、辞めたいと思う新卒保育士さんもいるようです。

思ったよりも書類仕事が多い、聞いていたよりも人間関係が悪いなど、社会人としての新しい生活に胸躍らせていた場合、その落差が重く感じられるでしょう。

苦手な職員がいる

同僚同士での関わりも多い保育士の仕事。苦手な職員がいると辞めたいと悩むかもしれません。高圧的な態度で接してきたり、強い口調で叱責されたりすると、精神的に辛く感じますよね。

入社してすぐというタイミングもあり、他の保育士とのコミュニケーションがうまく取れていない時期かもしれません。自分だけがその職員のことを苦手に感じているのかも……と周りに相談することもできない場合、さらに辞めたいと思ってしまうでしょう。

園の雰囲気になじめない

入社して3カ月ほどたつと、園見学などで感じ取れなかった本来の園の雰囲気を感じられるはずです。長く働いている職員同士は仲が良く和気あいあいとしていても、自分はその輪に入れないということも。

園の雰囲気になじめていないのではないかと不安に感じ、辞めたいと思ってしまうかもしれません。

他に興味のある園が出てきた

学校の同期と話す機会もあるでしょう。

会話の中で、待遇や仕事内容、園の雰囲気が自分の働いている園よりもよく感じてしまう可能性もあるようです。同じように新卒で入職したにも関わらず差を感じてしまうと、自分の選択に嫌気がさしてしまうのかも。できるのであれば、より魅力的な園に移りたいと思ってしまうのかもしれませんね。

新卒保育士が3カ月で辞める場合のリスク

保育士と子ども

siro46/stock.adobe.com

新卒保育士さんが辞めたいと思ってしまう場合、いくつかの理由がありそうですね。しかし、その勢いのまま3カ月で辞めてしまうとリスクもあります。それも考慮した上で辞めるかどうかを決めるとよいでしょう。

転職のハードルが高くなる

経験やスキルが浅いために、転職先がなかなか決まりにくいという可能性があります。

人材の育成には大きなコストがかかるので、園側からすると、経験やスキルを充分に持った人材を採用したいものです。

その視点でみると、入職から3カ月で退職した新卒保育士を採用するのはかなり懸念が多いように感じられてしまうでしょう。また、転職先でも何かあればすぐに辞めてしまうのではないかという印象で見られてしまうかもしれません。

生活が安定しにくい

転職活動には時間と労力、そしてお金がかかることが大半。新卒で入職したばかりであれば、充分な貯金がなく、求人探しや面接対策に時間を割くのも難しいという人がほとんどでしょう。

転職先を見つける前に退職した場合、次の仕事が決まるまでの生活費や転職活動にかかる費用の不安がつきまとうはずです。

一方、新卒3カ月の段階で仕事をしながら転職活動を行なうとなると、新しく覚えることだらけの日々の業務をこなしながら、スキマ時間を見つけて履歴書を作成したり面接をしたり……。

かなり慌ただしい生活となるため、ストレスを感じてしまうかもしれません。

新卒保育士が3カ月で辞めることを決意したら

退職届

tamayura39/stock.adobe.com

前述したようなリスクをふまえた上で退職を決意した方に向けて、退職に向けて必要な手順を紹介します。

退職理由を整理する

まずは、退職理由を整理しましょう。なぜ自分はこの園を辞めたいと思ったのか、どういった要素が退職を決意する大きな要素となったのか、冷静に考えるとよいですね。

ここで整理をしておくと、転職先を検討する際にも、自分が大切にしたいポイントが分かったり、逆に避けたい要素が何なのか気づけたりします。

さらに、「勢いで決めたのではなく、しっかりと理由があって退職を決意した」と分かってもらえる伝え方も合わせて考えてみましょう。現在の園に退職を申し出る際や転職活動など、退職理由を他者に伝える機会はたくさんあります。

「長時間の勤務が辛かった」という表現よりも「より仕事とプライベートのメリハリをつけて働ける環境に身を置きたい」という伝え方の方が、相手に与える印象もよくなります。

退職を申し出る

退職の意向を伝えたらすぐに辞められるわけではありません。

民法上、退職を希望する日の2週間前までに退職の意向を伝える必要があると定められています。ですので、少なくとも退職希望日の2週間前までには、上司に退職の意向を申し出ましょう。

出典:民法|e-Gov法令検索

引き継ぎを徹底する

3カ月の勤務とはいえ、退職の際には円満に去りたいところ。周りに迷惑をかけずに退職するために必要な要素の1つに、業務の引き継ぎがあります。3カ月間自分が担当していた業務は、退職してしまうと宙に浮いてしまいますよね。その後の園の運営のことも考慮して、後任者にしっかりと引き継ぎたいものです。

子どものことや保護者のこと、小さなことでも引き継いでおくと後任者も安心します。自分なりに工夫していた業務の方法なども引き継ぎの際に伝えるとよいですね。

業務を最後までやりきる

退職が決まったからと言って業務の手を抜いていいわけではありません。退職する日までは園の職員であり、子どもたちの保育者であることは変わりません。責任感を持って最後までやりきるのが社会人として求められる行動です。

退職の挨拶をする

退職日が近づいたら、お世話になった人たちへしっかりと退職の挨拶をしましょう。仕事を教わった先輩保育士、何度もコミュニケーションを取った子どもや保護者など、関わりが多くあった人には、退職の理由や感謝の気持ちを直接伝えられるとよいですね。

入社3カ月で辞める決意をした新卒保育士さんへ

今回は、入社3カ月の保育士さんが辞めたいと思う理由や、早期離職のリスク、辞めることが決まったあとの動き方について紹介しました。

入社3カ月で辞めることは正解なのだろうかと悩むこともあるかもしれません。自分の人生、正解を決められるのは自分自身だけです。新しい道を正解にできるよう、自分を信じて行動するのがよいのではないでしょうか。

もし、転職活動に悩んだ場合は保育士バンク!新卒にご相談ください。

保育士の就活に対して確かな経験と知識を持つプロが、二人三脚であなたの就活をサポートします。

これから就活をはじめる方はこちら 就活ガイド 保育士バンク!新卒に就職相談してみる
新卒募集中の園を探してみる