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企業内保育とは?運営スタイルを解説

◆最近注目の保育サービス


最近注目を集めている「企業内保育所」とは、企業等が従業員の子どもを対象として、企業内または近接地などに設置する「認可外保育施設」のことです。

企業内保育とは?運営スタイルを解説
認可保育園に比べ運営に柔軟性があるのが特徴で、その普及に期待が集まっています。
そこで今回は企業内保育とはどのような特徴を持つ保育サービスなのか、どのような運営スタイルなのかについて解説します。

◆「企業内保育」とは


それでは企業内保育とはどのような特徴を備えたサービスなのでしょうか。

◯企業内保育とは?
企業内保育とは、企業などが従業員のために、企業内や近隣に施設を設置し、保育サービスを提供することです。
以前から一部の医療機関には職員向けの託児施設が設置されていましたが、近年では一般企業でも保育施設の導入が行われるようになりました。
厚生労働省によると、全国の企業内保育所施設数は平成27年3月調査では約4593カ所となっています(うち院内保育施設は2811カ所)。

◯企業内保育のメリット
従業員にとっては良好なライフワークバランスを保ち、仕事と家庭・育児の両立を図ることができるという点において企業内保育は大きなメリットがあります。
また企業内保育を提供する企業にとっては、従業員の育児を支援することで企業イメージを向上したり、有能な人材の流出防止を図れるというメリットがあります。
2015年4月から政府の支援策として企業内保育所への補助金が支給されるようになり、益々の設置拡大が期待されています。

◆企業内保育の運営スタイルについて


企業内保育と一言でいっても、様々なタイプが存在します。
企業内保育の運営スタイルについて検討してみましょう。

◯企業内保育所の種類
企業内保育所にはその設置・運営によって、4つのタイプに分類することができます。
第一に単独利用型です。
企業が単独で設置・運営されるもので、自社の従業員の子どものみを対象としています。
第二に、地域開放型です。
企業が単独で設置・運営されるもので、自社従業員の子どものみならず、地域児童にも門戸を開いている点が特徴的です。
第三に、共同利用型です。
企業が単独で設置される保育所ですが、近隣企業と共同利用することでスケールメリットを狙っている点が特徴的です。
第四に、共同設置型です。
複数の企業で共同設置・共同運営するタイプで、コストシェアリングを狙っている点が特徴的です。

◯企業内保育所の運営に対する補助金
企業内保育所は認可外保育施設ですが、各種基準を満たすことによって自治体からの補助金を享受することができます。
自治体の補助金は、企業内保育所の設置を促進し、子育て中の社員の働きやすい職場環境づくりと待機児童の解消の一助となることを目的としています。
埼玉県の場合、企業内保育所に対しては2つの補助金が準備されています。
第一に施設整備費補助です。
単独設置の場合も、共同設置の場合も利用できる補助金です。
企業内保育所を整備したり、定員増を伴う拡充整備を行ったりする場合に支給され、企業内保育所1件当たり上限は500万円です。
第二に運営費補助です。
これは共同設置の企業内保育所のみが対象です。
共同設置で新たに企業内保育所を設立・運営する場合、3年間にわたって運営費の補助が受けられるというものです。
1年目は上限300万円、2年目は225万円、3年目は150万円の補助金が支給されます。

◆企業内保育に対する、厚生労働省からの支援状況


厚生労働省は待機児童問題の解消を図り、育児と仕事が両立できる社会を構築するために、企業内保育所に対して支援を行っています。
具体的にはどのような支援を行っているのでしょうか。

◯厚生労働省の支援(1)設置費
厚生労働省は企業内保育所の設置費の補助を行っています。
大企業が企業内保育所を設立する場合は設置費の2分の1を、設立主体が中小企業の場合は3分の2を助成しています。
助成限度額は2300万円となっています。
そのため大企業なら助成金を合わせて最大で4600万円を、中小企業なら助成金を合わせて3450万円を企業内保育所の開設に投じることができます。

◯厚生労働省の支援(2)増改築費
5人以上の定員増を伴う増築、体調不調児のための安静室等の整備などのために行われる増築の場合、増築費の2分の1を厚生労働省が負担してくれます。
助成の上限は1150万円です。
5人以上の定員増を伴う建替えの場合、建替え費用の2分の1に、増加する定員/建替え後の施設の定員を乗じた割合の助成金が支給されます。
上限は2300万円です。

◯厚生労働省の支援(3)運営費
厚生労働省は運営費の支援も行っています。
企業内保育所は1〜5年目の運営費のうち2分の1(大企業)もしくは3分の2(中小企業)の助成が受けられます。
6年目以降は企業規模に関わらず3分の1の助成金が受けられます。
助成金の上限額は定員によって異なりますが、通常型の企業内保育所の場合は年379.2万円〜699.6万円、時間延長型の企業内保育所の場合は年505.2万円〜951.6万円、深夜延長型の場合は年533.2万円〜1014.6万円が上限となります。
設立6年目以降、運営費助成は削減されます。
一方で、体調不調児対応型の企業内保育所は165万円の上乗せ助成金を受けることができます。

◯厚生労働省の支援(4)保育遊具等購入費
企業内保育所が保育遊具等を購入した場合、厚生労働省より助成金が支給されます。
助成額は遊具等の購入に要した額から10万円を控除した額となります。
またこの助成金の限度額は40万円に設定されています(購入する遊具等は1品の単価が1万円以上、総額20万円以上の場合に限定されています)。

◆持続的な制度の構築を!


企業内保育所が普及すれば、雇用主も従業員も政府や自治体にもメリットがあります。
ただ、制度が定着し、普及するためには政府や自治体による支援が必要不可欠です。
上記の支援を充実させ、制度が本格的に普及することが期待されます。