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地域限定保育士とは

◆新しいタイプの保育士が登場

平成27年通常国会で成立した「国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律」により、「地域限定保育士(正式名称:国家戦略特別区域限定保育士)」が新たに創設されました。

地域限定保育士とは
そこで今回は地域限定保育士の概要や試験内容についてご紹介したいと思います。


◆地域限定保育士創設の目的と特徴

地域限定保育士とはそもそもどのような目的で導入された制度なのでしょうか。
また地域限定保育士の特徴とはどのようなものでしょうか。

◯保育士不足対策へ向けたもの
地域限定保育士は全国で問題となっている保育士不足に対応するために創設されました。
国家戦略特区に指定されている地域で保育士の試験回数を増やすことで保育士不足問題に対処する、という目的があります。
専用の試験に合格すると地域限定保育士として登録され、3年間受験した特区区域内のみで保育士として働くことが出来ます。
登録から3年がたてば全国で「保育士」として働くことが出来ます。
通常の「保育士試験」で合格した科目は「地域限定保育士試験」でも免除され、逆に地域限定保育士試験で合格した科目も次回以降の保育士試験で免除されます。
対象となる地域は、神奈川県、大阪府、沖縄県、千葉県(成田市のみ)で、こちらの地域に住んでいない方も受験することが出来ます。

◯地域限定保育士の特徴
地域限定保育士試験合格者は、受験した自治体で一度も働かなくても3年を経過すれば全国で働ける保育士となります。
また、合格者が通常の保育士試験を受験する場合は筆記試験の過去の合格科目は免除対象外となり、初受験扱いとなっています。
試験会場は実施される神奈川・大阪・沖縄・千葉の自治体以外には設置されません。


◆地域限定保育士の試験科目

◯筆記試験
1日目
1.保育原理(60分)
2.教育原理(30分)・社会的養護(30分)
3.児童家庭福祉(60分)
4.社会福祉(60分)

2日目
5.保育の心理学(60分)
6.子どもの保健(60分)
7.子どもの食と栄養(60分)
8.保育実習理論(60分)

◯実技試験
3日目
1.音楽表現に関する技術
2.造形表現に関する技術
3.言語表現に関する技術
(必ず2分野を選択)

試験内容は保育士試験と基本的に同じとなっています。
また受験科目免除についての規定ですが、地域限定保育士で筆記科目を合格した場合、保育士試験の筆記試験科目が免除されます。
つまり、地域限定保育士で筆記科目のみ受験し、保育士試験で実技試験を受けて合格すれば全国で働ける「保育士試験」を来年度で取得することも可能、となっています。


◆複数回試験のメリット・デメリット

◯複数回行うことによるメリットは?
試験を複数回実施することによって、保育士試験取得の機会が増加し、保持者が増えること。
たとえば、1度目の試験で不合格であった場合、今までは再試験までに1年の時間を要しましたが、試験が年に2度行われることによって、半年程度の凝縮した勉強時間で、再試験が受けられるのは、資格取得を目指す否保育士資格保持者にとってはうれしいことではないでしょうか。
何らかの要因によって試験が受けられなかった、という方も同様です。
また、施設での無資格者の採用も積極的になり、施設で働きながら、実務経験を踏み、実習を行い、座学を学んだ保育士が、資格取得後、即戦力として働ける状況も十分に考えられます。

◯デメリットは考えられる?
一番のデメリットとしては、現状、特区外では働く資格を持たないということ。
3年程度の経験を積めば特区外でも働けるとのことですが、特区外の地域へ引っ越した場合等を考えると、通常の保育士試験を受験した方がいい場合もあるのではないでしょうか。
また、試験の実施にはお金もかかります。
会場費等の支払い、問題の作成の手間を考えると、予算の関係上、すべての都道府県が全国一律で保育士試験を複数回実施するのは不可能といえるのではないでしょうか。


◆恒久の制度に!

トータルで考えると、保育士資格を取るチャンスが増えた、というのが保育士志望者にとっての地域限定保育士のメリットです。
保育士志望者にとってチャンスが増えるのは悪いことではありませんし、保育士不足解消のためにも有効な手立てです。
制度の恒久制度化が望まれるところですね。