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柔軟な対応で人気!「私立保育園」とは?

私立保育園とは、家庭において保育に欠ける子どもたちを家庭に替わって保育をする、民間運営の施設のことです。
私立保育園には、認可保育園と、認可外保育園があります。
また、民営化により、公立と名乗りながら、中身の運営は私立というパターンも最近は増えて来ています。

柔軟な対応で人気!「私立保育園」とは?
私立保育園とは、社会福祉法人が一般的ですが、2000年から規制緩和によって株式会社やNPOでも設立が可能になりました。
また、私立保育園とは経営母体が民間、家族経営などになるため公立とは違い、保育園ごとにそれぞれ特色があります。


◆私立保育園とは、独自の保育で多様な特徴が魅力

私立保育園は、園長の方針で自由に保育をすることが出来ると言えます。
例えば、

・キリスト教や仏教などの宗教をベースにして、保育中に礼拝、座禅など取り入れている。
・英語、中国語、空手などユニークな保育を行っている。
・運動会、発表会などの行事に力を入れ、日々保育の中に取り入れ練習をしたり意識して取り組んでいる。

このように、園ごとに独自の保育カリキュラムを組んでいるのが特徴です。
その他、冷暖房完備、園庭の芝生化、色彩豊かな遊具、玩具など、環境面にも独自の考えで配慮することも可能なので、園の方針が保育の環境面にも大きく反映されていると言えるでしょう。
ニーズに合わせ、早朝保育、園長保育、休日保育など柔軟な保育が出来るというメリットもあります。
私立保育園とは、独自の考えを活かした保育が魅力的な反面、行事に追われてゆっくりと子ども主体の保育が出来ていない、保育内容が偏ったり派閥があったりなど、様々なデメリットもあるようです。
また、園のアピールポイントになる保育内容の数が増えることにより、中身が薄く中途半端な保育になっている場合もあります。
ついメリットに目が行きがちですが、デメリットも理解していくことが大切です。


◆私立保育園で働く保育士について

私立保育士の勤続年数は公立と比べると短く、年齢も若い傾向にあります。
若い保育士が多いので活気がありますが、職員の入れ替わりが激しく、ベテランの先生が少ないことが多いこともあるようです。
その原因として、公立保育園の保育士の採用が少ないことと関係があります。
公立保育園の運営母体は自治体であり、公立保育園の保育士は公務員として位置付けられます。
研修や、福利厚生面(産休、育休後の復帰もしやすい)などのサポートもきちんとしており、長く勤めやすい環境にあるため、退職する職員も少ないようです。


◆「私立保育園」の運営主体は?

保育園、保育所には、公営、民営の二つの運営主体があります。
その中でも私立保育園とは、民間独自の運営により、様々な教育方針、保育方針を掲げ、保育を行っている園のことです。
民営の保育園にはそれぞれ特徴があり、個性的な園が多いです。
また、民営化に伴い、公立と名乗っていても中身は私立の保育園という、公設民営保育所というものも増えてきています。

〇社会福祉法人が運営主体の場合
私立保育園の運営は、主に「社会福祉法人」が_ほとんどで、社会福祉法人とは福祉を実践していくための非営利組織です。
設立には厳しい条件が設けられていますが、2000年に待機児童問題を解消すべく、認可保育園の設置主体制限が廃止され、企業(株式会社、有限会社立)、NPO法人、公益法人、日赤、学校法人、宗教法人、個人立などでも運営できるようになりました。
それぞれに特徴があり、まず社会福祉法人が運営主体の私立保育園は、営利目的ではないため、税制や補助、福利厚生の面で優遇されています。
また、保育園としての歴史が長く、基盤や保育方針などがしっかりとしていて、運営は比較的安定しているというメリットがある一方、備品や遊具などに充当な予算が当てられないなど、営利目的ではないことが裏目に出てしまう点や、社会福祉法人への指導監査もあり、新しい取り組みなどが、なかなか始めにくいという特徴があります。

〇株式会社、有限会社が運営主体の場合
一方で株式会社、有限会社運営の私立保育園とは、社会福祉法人と比べて歴史が浅く、保育の実績もあまりないので、小規模な企業などでは破綻リスクが大きいと言われています。
しかし、保育実績が浅いからこそ、色々な保育カリキュラムを導入するなど、努力を惜しまず、取り組んでいると考えられます。

〇NPO法人が運営主体の場合
NPO法人運営の私立保育園とは、NPO法(特定非営利活動促進法)に基づいて都道府県の認証を受け設立された法人のことで、簡単に言えば、こちらも営利を目的とせず、社会の利益のために行っているものです。

〇公益法人が運営主体の場合
公益法人の私立保育園とは、公共の利益をはかり、営利を目的としない保育園のことで、同じく非営利を目的とするNPO法人に比べて、制約は少なくなっています。
また、株式会社立などに比べ、維持コストも安くなっている上、幅広く寄付金を集めることが期待できます。

〇日赤立が運営主体の場合
日赤立の私立保育園とは、赤十字の基本原則(人道、公平、中立、独特、奉仕、単一、世界制)をもとに、設立された保育園のことです。

〇学校法人が運営主体の場合
学校法人立の私立保育園とは私立学校の設置を目的として、私立学校法の定めるところにより設立される法人のことで、文部科学相の管轄になります。

〇宗教法人が運営主体の場合
宗教法人立の私立保育園とは、あまり聞きなれないかもしれませんが、元々昔から教育の場は寺や、宗教関係であり、その名残で引き継がれ、運営されてきました。
ただ、資産など、言葉とおり、宗教団体のものであるため、政教分離の観点から、学校法人より補助金は減らされています。

〇個人立が運営主体の場合
個人立の私立保育園とは、学校法人に比べ、補助金の金額が少ないので、必要最低限の人数で運営されることがあります。

このように私立保育園には様々な運営主体があり、それぞれの特徴をよく理解し、吟味した上で、子どもにあった保育園のスタイルや、親の教育方針にマッチした保育園を選ぶことが大切になってきます。


◆個性的な園がたくさん!私立保育園の運営スタイル

私立保育園の運営を大きく分けると、認可保育園と認可外保育園に分けられます。
イメージとして認可外保育園と言えば、認可保育園に比べ、保育の質が劣っているのではないかという偏見も多く見られているのではないでしょうか。

近年、待機児童問題が深刻化し、国も対策として、認可保育園の設立などを掲げていますが、その一方で、認可保育園が増えることにより、認可外保育所は経営的に厳しい局面を迎えていることも事実です。

休日保育、早朝保育、夜間保育、24時間保育、新生児保育、病児保育など、保護者の様々な就労形態のニーズに応えることが出来るのが認可外保育園です。
また、このように認可保育園では預かってもらえない子どもたちにとって、なくてはならない存在です。

しかし、認可保育園の定員拡充により、保育料の安い認可保育園に子どもたちは流れ、本当に保育を要する家庭に応えることが出来ず、ただでさえ経営が苦しい認可外保育園にしわ寄せがきて、経営難になっているところもあります。

母子家庭や父子家庭など、本当に保育が必要な家庭が実際問題待機児童となってしまっているのです。
そのような事態をなんとか食い止めようと、認可外保育園の経営者や、保育士などが日々試行錯誤し、努力している現状があります。

〇認可外保育園で働く保育士とは?
次にこのような認可外保育園で働く保育士について触れていきたいと思います。
基本的に認可外の保育園は認可私立保育園と違って設置者が自由に設置、運営することが出来るため、保育士資格がなくても働けるところもあり、仕事内容も様々です。
また、保育時間も施設によって早朝保育、深夜保育、長時間預かり保育、など、様々なため、シフト勤務が多く、施設により、経営状態も異なるため、給与の面でもかなり差があるようです。
また、福利厚生なども認可私立保育園の方が、安定しています。
近年保育士不足ということもあり、認可外保育園の募集は比較的多いようです。
また、認可外の保育園は民間企業や個人など、運営が様々で、公立の保育園とは違い、スポーツや英語、モンテッソーリ、シュタイナー教育など専門性の高い教育に力を入れているところもあります。
このように、「自分が保育士としてどのように子どもたちと接したいか」「どのような教育をしたいか」など、自分に合った働き方を選びやすいのが、認可外保育士の特徴でもあります。


◆人気のある私立保育園の特徴4選

保育園には、大きく分けると公立保育園と私立保育園の2種類の保育園があります。
昔は保育園と言えば公立保育園が多く存在していましたが、最近では私立保育園の方が多いという地域もたくさんありますよね。
特にここ数年の間で、私立保育園に通わせたいと思う保護者が増加しているそうです。
ですが、私立保育園と言えば、運営団体によっては教育方針も様々。
今回は、そんな数多くある私立保育園の中から、保護者が選ぶ、人気の私立保育園の特徴をお伝えします。

〇人気の特徴1:小学校受験に対応している
ここ数年の間、小学校受験をする子どもたちも多いです。
私立保育園の中には、小学校受験に向けた少人数制での教育をしているなど、普段の保育に受験に必要な教育を取り入れている私立保育園もあり、子どもに小学校受験をさせたいと思っている保護者にとっては絶大な人気があります。
特に仕事をかかえている忙しい保護者にとっては、園内で受験対策をしてくれるので助かっているようです。

〇人気の特徴2:特別教育が充実している
小学校受験をする・しないに関わらず人気があるのが、特別教育が充実している私立保育園です。
特別教育とは、例えば、英語・リトミック・運動・プールなど、専門の先生を招いて教育を受けられるものです。
普段の保育にもそういった遊びだけではない教育的要素を活かし、取り入れていることが多いため、子どもに様々な教育を受けさせたいと思っている保護者に人気です。
特に保育園に子どもを預け忙しく働いている保護者にとっては、保育園の外で習い事に行かせる手間や時間も省けて人気のようです。

〇人気の特徴3:遊びや教養にも熱心
私立保育園によっては、園舎や園庭に様々な仕掛けがあったり、子どもたちの自由な発想力を養える点があるなど、勉学以外にも力を入れている私立保育園もあります。
自由に子どもの感性を豊かに育て、子どもには勉強だけではなく、遊びや教養などもしっかり身に付けてほしいと思っている保護者に人気のようです。

〇人気の特徴4:延長保育などのサービスが充実している
仕事をかかえる保護者たちにとって、一番重要視されているのが、この早朝保育・延長保育などの保育サービスが充実した私立保育園だと思います。
特にフルタイムで働く保護者にとっては、長時間の延長保育や夜間保育、休日保育などの保育サービスがある私立保育園は必要不可欠であり、人気のようです。
なお、私立保育園によっては、病後児保育などの保育サービスも充実している園もあります。


◆私立保育園の「園長」先生って、どんな人?

私立保育園は、主に社会福祉法人やNPO団体、財団法人や企業などが運営しています。
公立保育園のように行政が決めた基準にのっとって運営をしている訳ではありません。
そのため、公立保育園に比べると、私立保育園は運営者である「園長」先生の能力の差で、経営方針や教育方針が大きく左右されることもあるようです。
「園長」先生の存在は、これから保育士を目指す人はもちろん、現役保育士の方々にも大きな影響を与えている存在ではないでしょうか。
今回は、そんな私立保育園の柱とも言える園長にはどんな人が多いのか、園長にとって必要不可欠な勉強内容をまじえ、皆さんにお伝えしていきたいと思います。

〇園長は元○○?
園長にはどんな人が多いのか、気になるポイントですよね。
保育士になるための教育には、運営や会計の勉強などはなかったのではないでしょうか。
ですから、運営・経営をしている園長はその道の勉強をした人だと思う人も多いかもしれません。
確かに、中には、そういった運営学や会計学を学び、私立保育園の園長になった人もいます。
ですが、基本的には私立保育園の園長は元保育士であるケースが多いようです。

〇園長は運営や会計の勉強が必須
元保育士であるケースが多い園長は、元々は運営や経営の素人であることがほとんどです。
ですが、運営や会計の知識を身に付ける必要があるので、園長になると決定してからかなりの勉強をしているようです。
運営・会計が苦手な園長の中には、場合によって、会計士や社会労務士に業務を依頼している私立保育園もあるようです。
ですが、会計士や社会労務士に依頼する場合は、多額の費用がかかる現実も出てくるので、経費削減の観点から考えると、園長が出来るだけの勉強することが大切になってくると思います。
将来的に園長を目指している人は、運営面や会計面での勉強をしておくことも一つの手だと思います。

〇園長が受け持つ運営や会計って?
園長は運営面・会計面で、どのような仕事をしているのでしょうか。
簡単にまとめると、私立保育園にとっては、事務員・保育士などの人材をどう効率的に上手く配置し、今ある物やお金を効率的かつ適切に使って園の活動を進めていく仕事だと思います。
また、将来を考えて、継続した利益を得て発展させていくことも園長に課せられる重要な仕事だと思います。
ですから、中には人件費がかかって施設の修繕に手がまわらないという私立保育園もあったりと、園長の力量によって内情は様々です。


◆あなた自身が描く保育士像は?

同じ保育士を目指す学生でも、人によって描いている保育士像は異なるはずです。
どんなに難しいことでも子どもたちと一緒に打ち込み、その成果を子どもたちと一緒に喜び合いたいなら独自の保育を行っている園が合うでしょう。

逆に、行事や習い事などに縛られず、子どもたちを温かく見守り、1人ひとりに寄り添った保育を行いたいと望んでいる人はここで紹介したような特色ある園は向いていないかもしれません。
私立保育園は特に園によって運営方針が決まるので、様々な園が多くなります。
就職先を決める時にはこういった部分に目を向けて、あなた自身が働きやすい環境を選びましょう。


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