保育士・幼稚園教諭を目指す「学生向け」就職活動情報サイト

【11月の月案】2歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

晩秋となる11月、2歳児クラスの月案の計画につまずいている新卒保育士さんもいるかもしれません。特に食育や情緒の安定に関する配慮などは悩むポイントですよね。今回は、2歳児クラスで使える11月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

11月の2歳児の写真

yamasan0708/shutterstock.com



11月の2歳児クラスの特徴とは?

秋から冬へと季節が移り変わっていく11月、2歳児の子どもたちは秋の自然に親しみながら活動している頃かもしれません。


そんな11月の2歳児クラスには、以下のような特徴が見られるでしょう。


  • 友だちと簡単な言葉のやり取りをしながらいっしょに活動する。
  • 秋の自然に親しみ、発見や収拾を楽しみながら過ごす。
  • つもりや見立てを通して、友だちとイメージを共有して遊ぶ。

子どもたちが行事や自然に関心を深めながら楽しく遊べるよう、月案を計画できるとよいですね。


今回は、2歳児クラスで使える11月の月案の文例を紹介します。



【11月】2歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、11月の月案に記入する前月の子どもの様子の文例をまとめました。


  • 身の回りのことを積極的に自分で行い、誇らしそうにしている。
  • 友だちといっしょに気に入った遊びを繰り返し楽しんでいた。
  • 尿意を感じてトイレに行こうとする姿が増えてきた。

身の回りの育ちや、気に入っている遊びなどを月案に書いておきましょう。
クラス全体の様子が掴めるよう、着目するポイントや記載の仕方を工夫するとよいですね。



【11月】2歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

11月の2歳児の月案に活用できる、ねらいや活動内容の文例をまとめました。



今月のねらい


ねらいの文例は、養護と教育の2つの視点に分けて紹介します。


養護のねらい

  • 日常のなかで衛生意識を育み、清潔を保ちながら意欲的に生活する。
  • 葛藤や甘えを保育者に受け止めてもらい、落ち着いて過ごす。

教育のねらい

  • 戸外遊びを通して秋の自然に関心を深める。
  • 保育者や友だちといっしょに表現遊びを楽しむ。


活動内容


ねらいをもとに、2歳児の子どもたちに経験してほしい、くわしい活動内容を考えていきます。


養護

<生命>

  • 手洗い・うがいや衣類の調節など、健康に必要な習慣に気づき、自発的に行おうとする。
  • 排泄のタイミングに気づき、トイレに行こうとする。

<情緒>

  • 自分でできることは自発的に行い、意欲を深める。
  • 保育者に見守られている安心感のなか、落ち着いて遊ぶ。

教育

<健康>

  • 跳ぶ、走る、つかまるなどさまざまな動きを使いながら運動遊びを楽しむ。
  • 心地よい気候を味わいながら、のびのびと身体を動かして遊ぶ。

<人間関係>

  • 友だちと玩具のやり取りをしながらいっしょに遊ぶことを楽しむ。
  • 簡単なルールやイメージを共有しながら友だちと遊ぶ楽しさを味わう。

<環境>

  • 気温の低下や木々の色の変化に気づき、保育者や友だちと面白さを共有する。
  • 秋の自然物に親しみ、収集したり遊びに使ったりすることを楽しむ。

<言葉>

  • トラブルの際には、保育者の仲裁のもと、自分の言葉で相手への思いや謝罪の言葉を伝えようとする。
  • 簡単な言葉でイメージを伝え合いながら友だちといっしょに遊ぶ。

<表現>

  • 秋の手遊びやわらべうたに親しみ、のびのびと表現する。
  • 身近な物語やキャラクターを再現しながら表現することを楽しむ。

自然に親しみながら過ごせるよう、戸外遊びや歌などを通じて子どもたちの気づきを促していきましょう。


身の回りのことが一通りできるようになる11月には、2歳児さんが自信を持って生活できるように活動内容を調整してみるとよさそうです。



【11月】2歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

11月の2歳児の写真

beeboys/shutterstock.com


ねらいや活動内容をふまえ、11月の2歳児の月案に記入する環境構成・保育者の配慮の文例を紹介します。



養護


生命

  • 風邪を引くことには細菌やウイルスが関係していることを簡単な言葉で伝え、清潔への意識を育む。
  • 個々のペースや気分にあわせてトイレに誘い、トイレで排尿できた達成感を味わえるようにする。

情緒

  • 簡単な片づけやお手伝いをお願いし、子どもの達成感や意欲を引き出す。
  • 友だちとのトラブルや疲れなどから来る情緒の不安定さを受け止め、個別にスキンシップを取りながら思いを代弁していく。


教育


健康

  • ケンケンパや鉄棒のぶら下がりなどは保育者が率先して手本を見せることで、子どもたちの意欲を引き出す。
  • 晴れた日には積極的に戸外遊びや散歩を実施して、身体を動かす機会を保障する。

人間関係

  • 玩具の取り合いになりそうな際には側で見守り、互いの思いを代弁しながら譲り合う気持ちを育んでいく。
  • 表現遊びや集団遊びを取り入れ、イメージを共有しながら遊ぶ楽しさを伝える。

環境

  • 「寒いね」「葉っぱが赤いよ」など、季節の移り変わりを簡単な言葉にして伝え、気づきを促す。
  • 拾い集めた木の実や落ち葉を使った見立て遊び・製作遊びを取り入れる。

言葉

  • トラブルの際は状況を整理したうえでそれぞれの思いを聞き取り、相手に言葉で伝えられるよう促す。
  • 見立てやつもり遊びの場では遊びの仲間としてかかわり、それぞれのイメージを言葉やしぐさにして表現し、見本となるようふるまう。

表現

  • のびのびと秋の歌を楽しめるよう、親しみやすいリズムやメロディーの曲を取り入れる。
  • 子どもの気に入っている絵本のキャラクターなどを使って表現遊びに誘い、つもり遊びを楽しむ機会を作る。

ねらいや活動内容をもとに、環境設定や援助で配慮することを月案に記載していきます。


秋らしい季節感を味わいながら楽しめるよう、2歳児の関心や発達にあわせてさまざまな活動を考案しましょう。



【11月】2歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、11月の月案に記入する家庭連絡や安全、食育に関する注意点の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 排泄の自立に関しては、頻度や子どもの様子とともにこまめに伝え、連携してトレーニングを進められるようにする。
  • 保育園での手洗い・うがいの取り組みについて伝え、家庭でも感染症予防に向けて実施してもらえるようにする。


健康・安全・衛生


  • 戸外から戻った際には、爪の中まで念入りに洗うことを伝え、丁寧に手洗いを行えるようにする。
  • 厚着をしすぎると汗をかくので、日中はなるべく薄着で過ごせるように配慮する。


食育


  • 絵本や歌などを通して秋の食材について伝え、食べる意欲につなげていく。
  • 食具の使い方や食べるときに皿を持つことなどを伝え、きれいな姿勢で食べられたことを褒めていく。

冬季の感染症を予防するためには、保育園だけでなく家庭でも注意して対策してもらうことが大切です。おたよりや送迎時の申し送りなどで伝えられるよう、月案に記載して計画立てておきましょう。


また、秋の食材について知らせられるように、食育に関する配慮事項や声かけを考えておくとよいですね。



【11月】2歳児の月案の文例:反省・自己評価

11月の2歳児の写真

Purino/shutterstock.com


11月の2歳児クラスの月案における、反省と自己評価の観点となる文例を紹介します。



養護


  • 手洗い・うがいは先月から引き続き取り組んだことで、習慣がついて自発的に行う姿が見られた。慣れてきてやり方が雑になる子もいたので、見守りながら声かけをしていく。
  • いったん気持ちが崩れると切り替えに時間がかかる。スキンシップを取りながら思いに共感することを繰り返し、情緒の安定を図っていく。


教育


  • 戸外遊びの機会をたくさん設けたことで、秋の自然の観察を楽しむことができた。
  • 友だちとのかかわりが深まったぶん、トラブルも増えてきた。手が出る子どももいるので必ず側で見守り、言葉でやり取りできるよう仲裁していく。

11月の月案で重点を置いていたのはどの部分かを確認し、改めて振り返ってみましょう。


友だちとのかかわりといった子どもの育ちや、冬に向けた感染対策などに着目すると、来月に役立つ反省となりそうです。



月案に活用できる11月の2歳児保育のポイント

最後に、11月の2歳児クラスの月案や保育で活かせるポイントをまとめました。



秋の自然を使った遊びを取り入れる


11月になると、落ち葉やどんぐりをたくさん拾えるようになるため、自然遊びをするのにぴったりの時期と言えます。


2歳児の子どもたちが遊びのなかで自然にふれ合えるよう、どんぐり拾い競争や落ち葉のおままごとなど楽しい活動を月案で計画しましょう。


たくさん拾い集めることができたら、製作遊びに活用するのも楽しそうですね。



手洗いや着替えなどを意欲的に行えるように


11月になると、着替えが長袖になったり、手洗いうがいを念入りに行ったりと、冬に向けた身支度をするようになります。


そのため、子どもが意欲を持って取り組めるように、「お外から帰ってきたら何をするのかな?」とヒントになる声かけをしてみるとよいかもしれません。


2歳児クラスのうちから、自発的に身の回りのことをできるようになるための土台を築いていきましょう。



イメージを共有しながら表現遊びをしてみる


言葉の理解が進み、簡単な言葉を使って考えを伝えられるようになり始める2歳児さん。表現遊びやつもり遊びを通して、イメージを共有する楽しさを伝えていきましょう。


日頃から親しんでいる絵本のやり取りを再現したり、身近な動物になりきって音楽にあわせて模倣したりとさまざまな遊び方があります。


子どもたちの興味や関心にあわせて、楽しい活動を月案で計画してみてくださいね。



文例を知って11月の2歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、11月の2歳児クラスの月案に使えるねらいや反省などの文例を紹介しました。


11月は落ち葉や木の実など、たくさんの自然物にふれ合いながら遊べる時期であるため、2歳児クラスでの活動に積極的に取り入れるとよいですね。


秋らしい気候になる一方、季節の変わり目となり風邪を引きやすい季節です。衣類の調整や衛生管理などを心がけ、子どもたちが健康に過ごせるようにしましょう。


11月の月案の文例を参考に、2歳児クラスの保育計画に役立ててみてくださいね。


これから就活をはじめる方はこちら 就活ガイド 保育士バンク!新卒に就職相談してみる