新年が始まる1月、新卒保育士さんのなかには、2歳児クラスの月案作成に悩む方もいるかもしれません。今月は、冬の自然やお正月の雰囲気を楽しめる活動を取り入れてみましょう。今回は、2歳児クラスの1月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮や反省の書き方もまとめました。
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■目次
1月の2歳児クラスの特徴とは?
新しい1年の訪れとともにお正月のおめでたいムードが漂う1月。2歳児の子どもたちもにぎやかな雰囲気を味わっている頃かもしれません。
そんな1月は、2歳児クラスの子どもたちに以下のような特徴が見られるでしょう。
- 友だちの存在を意識し始める子どもが増え、いっしょに遊ぼうとする。
- 冬の自然遊びやお正月遊びといったこの時期ならではの活動を楽しむ。
- 寒さや生活リズムの変化から感染症や風邪にかかる子どもがいる。
1月頃には、友だちといっしょに遊ぶ姿が増えたり、身の回りの自然物の名前を覚えたりと成長が垣間見られるかもしれません。
このような特徴をおさえて、1月の2歳児クラスの月案に活かしていきましょう。
【1月】2歳児の月案の文例:前月の子どもの様子
まずは、1月の月案に記入する前月の子どもの様子の文例をまとめました。
- 手洗い・うがいをこまめに行うことで、感染症を予防していけた。
- 冬の自然を発見し、友だちや保育者と共有して楽しむ姿がある。
- 集団遊びによろこんで参加する様子があるが、まだ個別の援助が必要な子どもが多い。
子どもたちの遊びの様子や、前月に重点的に取り組んだ内容について記載すると、今月の見通しが立ちやすいでしょう。
前月のクラスの状況をもとに、1月の月案を計画できるとよいですね。
【1月】2歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容
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1月の2歳児の月案に活用できる、ねらいや活動内容の文例をまとめました。
今月のねらい
ねらいの文例は、養護と教育の2つの視点に分けて紹介します。
養護のねらい
- 手洗いやうがいを積極的に行い、寒い季節を健康に過ごす。
- 休み明けの不安な気持ちを受け止めてもらい、園生活のリズムを取り戻す。
教育のねらい
- 友だちといっしょに遊ぶ楽しさを味わい、充実感を得る。
- お正月の風習や遊びを楽しみ、新年の雰囲気を味わう。
活動内容
ねらいをもとに、2歳児の子どもたちに経験してほしい、くわしい活動内容を考えていきます。
養護
<生命>
- 手洗い・うがいを進んで行い、風邪を予防しようとする。
- 戸外に出るときは服装を調節してもらい、しっかり防寒対策をして遊ぶ。
<情緒>
- 保育者とのスキンシップを通して気持ちを受け止めてもらい、安心感を得る。
- 個々のペースに配慮してもらい、ゆったりと過ごす。
教育
<健康>
- 冬の気候を味わいながら身体を動かして遊ぶ。
- 尿意を感じて自発的にトイレに行こうとする。
<人間関係>
- 簡単な集団遊びを通して、友だちといっしょに遊ぶ楽しさを味わう。
- 友だちや保育者とやり取りをしながら同じ遊びをすることをよろこぶ。
<環境>
- 製作や普段の遊びを通してお正月の風物詩にふれ、関心を持つ。
- 霜や氷など冬ならではの自然にふれて遊ぶ。
<言葉>
- 簡単な言葉で自分の思いや経験したことを表現し、話を聞いてもらう充実感を味わう。
- 絵本や紙芝居を通して、特徴的な言葉の響きやオノマトペを楽しむ。
<表現>
- のりや折り紙などを使い、自由に表現しながら製作する。
- 好きな音楽に合わせて楽器を鳴らしたり、身体を動かしたりすることを楽しむ。
お正月を迎える1月は、子どもたちが遊びのなかで行事に親しめるようにねらいや活動を工夫してみましょう。
また、友だちといっしょに遊ぶ様子も増えてくるため、かかわりを育めるような内容を月案で計画しておくのもよいかもしれません。
【1月】2歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮
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ねらいや活動内容をふまえ、1月の2歳児の月案に記入する環境構成・保育者の配慮の文例を紹介します。
養護
生命
- 室内にいるときは定期的に換気やドアノブ、玩具の消毒を行い、感染症を予防する。
- 戸外で遊ぶ前に、風が強すぎないかや、凍ってすべりやすいところがないかなどを確認して、安全を保障する。
情緒
- 休み明けで落ち着かない子どもには、スキンシップを増やしながらじっくりかかわるようにする。
- 食事量や午睡のタイミングなどはそれぞれの様子に合わせて柔軟に対応する。
教育
健康
- 跳ぶ、またぐなどさまざまな身体の動きを経験できるよう、遊具を使って遊びを提供していく。
- 排尿の間隔が短い子どもにはこまめに声をかけ、トイレに誘っていく。
人間関係
- 一斉活動で集団遊びを取り入れる際は、気分が乗らない子どもやついていけない子どものフォローができるよう職員の配置を整える。
- 友だちと同じ遊びを楽しめるよう、玩具の数を多めに用意したうえで、複数人で遊べるスペースを設けるようにする。
環境
- お正月の歌や製作を通して、行事の雰囲気を楽しめるようにする。
- 水や氷の冷たさを味わえる遊びを取り入れ、冬の自然の面白さを伝える。
言葉
- 年末年始で経験したことや楽しかったことを子どもに聞き、話すよろこびを味わえるようにする。
- 繰り返しのある物語や、言葉の響きを楽しめる絵本を読み聞かせる。
表現
- 子どもが自分なりの表現を楽しめるよう、肯定的な声かけを心がける。
- 簡単なリズム遊びを取り入れて、音楽を通して表現する楽しさを伝えていく。
1月の休み明けには、家庭で経験したことについて楽しそうに話す姿が見られるでしょう。それぞれの話にしっかり耳を傾けられるとよいですね。
また、厳しい寒さや生活リズムの変化から、感染症が流行りやすい時期と言えます。2歳児の子どもが健康に過ごせるよう、月案で援助の内容を考えておきましょう。
【1月】2歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育
ここでは、1月の月案に記入する家庭連絡や安全、食育に関する注意点の文例をまとめました。
家庭連絡
- 感染症にかかりやすい時期なので、子どもの体調についてこまめに連絡を取り合い、予防に努める。
- 個人懇談の日程を早めに伝え、参加を促す。
健康・安全・衛生
- 感染症の流行に備えて、嘔吐があったときの対応や代表的な症状などについて職員間で確認しておく。
- 園外に散歩に行く際は、職員同士で連携して危険な場所を確認し、注意して見守るようにする。
食育
- 個々の様子や食べ進みに合わせて食事量を調整する。
- 絵本などで冬の食材について伝え、野菜などに興味を持てるようにする。
1月に個人懇談を予定している保育園では、各家庭に日程を調整してもらえるようにお願いしておきましょう。
また、2歳児クラスでは食育の一環として冬の食材を紹介するのもよいかもしれません。文例のように、絵本やペープサートなどわかりやすい伝え方を月案で計画してみてくださいね。
【1月】2歳児の月案の文例:反省・自己評価
1月の2歳児クラスの月案における、反省と自己評価の観点となる文例を紹介します。
養護
- 休み明けは泣いて登園する子どもや、午睡時になかなか寝付けない子どももいた。活動計画を調整し、ゆったりかかわることで、無理なく過ごすことができた。
- 感染症で長期間休む子どもが多かった。定期的に消毒や換気を行い、感染予防に努めた。
教育
- 同じ遊びをして楽しめるよう、玩具の量や遊びのスペースなどを調整することができた。
- 身体が温まる遊びや自然遊びなどを通して、冬の気候を味わう機会を作っていけた。
1月の月案で計画したねらいや活動をもとに、保育を振り返ってみましょう。
体調や情緒など養護面はもちろん、遊びの様子をもとに教育面についても子どもの姿や保育士さん自身のかかわりをもとに反省を記載することがポイントです。
月案に活用できる1月の2歳児保育のポイント
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最後に、1月の2歳児クラスの月案や保育で活かせるポイントをまとめました。
年末年始の休み明けはゆったりとかかわる
休み明けの登園では、2歳児の子どもたちは寂しさや不安から落ち着かないことが予想されます。
不安定な気持ちをしっかり受け止めるとともに、無理をしないようゆったりとした過ごし方ができるとよいでしょう。
個々の様子に合わせて食事量や午睡の時間なども微調整するとよいかもしれません。
冬の自然遊びを取り入れてみる
1年のなかでも特に寒くなる1月は、氷や霜など冬ならではの自然遊びができる時期と言えます。
風が強すぎない日を狙って、午前中の陽が高くないうちに、凍った水たまりやつらら、霜を探してみましょう。
バケツやカップに水を入れておいて、氷を作るのも面白そうですね。適切なタイミングで取り入れられるよう、月案で計画することが大切です。
個人懇談に向けて子どもの姿を整理しておく
1月から2月頃にかけて個人懇談を実施する保育園も多いようです。
園での子どもの様子や育ちなどを保護者にしっかり伝えられるよう、これまでの記録や書類をもとに整理しておくとよいかもしれません。
クラスの職員同士で連携して情報をまとめられるよう、月案に記載しておくとよいですね。
文例を知って1月の2歳児クラスの月案を作成しよう
今回は、1月の2歳児クラスの月案に使える、ねらいや反省などの文例を紹介しました。
2歳児の子どもたちが冬の雰囲気を楽しめるよう、実態に沿って活動を考えてみましょう。また、1月頃に個人懇談を実施する保育園が多いため、家庭と連携して進められるよう見通しを持っておくことも大切です。
1月の月案の文例を参考に、2歳児クラスの保育計画に役立ててみてくださいね。
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