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設定保育とは。内容や導入方法、学生や新卒時に役立つ指導案の書き方

保育園や幼稚園で取り入れられることもある設定保育。実習や入職先でも設定保育を行ったり、指導案を書いたりする機会があるかもしれません。このコラムでは、設定保育を行うねらいや導入のしかた、指導案の書き方について紹介します。あわせて、自由保育との違いも解説するので参考にしてみてくださいね。


保育室内の先生と子どもたち

milatas/shutterstock.com



設定保育とは

保育学生さんは保育実習などを行う中で、設定保育を行うこともあるでしょう。 新卒保育士さんも設定保育の導入方法や指導案の書き方で、悩むこともあるかもしれません。


そもそも設定保育は、一斉保育とも呼ばれており、保育士さんが指導目標をもとにあらかじめ子どもたちの遊びなどを決め、クラス全員で同じ活動をする保育のことをいいます。たとえば、設定保育で折り紙の製作をすると計画した場合は、クラス全員でいっしょに製作を行う、ということになります。


設定保育を行っている園では、年間計画として行うことが決まっているので、保護者の方にどのような活動をしているのか、おたよりなどで提示しているところもあるようです。



設定保育を行うねらい

設定保育は、保育士さんが目標をもって計画した保育活動を子どもたちみんなで行う保育方法の一つです。クラス全員で一斉に同じ活動をすることにより、子どもたちの学びに偏りをなくしたり、個人の成長や発達を確認しやすくなったりします。


そのため、子どもたち全員がほぼ同じことを経験できるため、偏りなく学べるようにすることがねらいといえるでしょう。



設定保育と自由保育の違い

設定保育は自由保育と比較されることがありますが、両者にどのような違いがあるのか説明します。



活動内容


設定保育は保育士さんがねらいに則って指導案を考え、クラスの子どもたち全員で一斉に同じ活動をします。


一方、自由保育では保育士がねらいにそって園の屋内や屋外にいくつか遊び場を作り、子どもたちは自主的に遊び場を選択肢して遊びます。



指導方法


設定保育では一斉に同じ活動をするため、保育士さんはクラス全員を指導することになります。クラス全員に目を配りつつ、つまずいている子どもがいれば適切にフォローすることになるでしょう。


自由保育では、屋内外に設定された遊び場で子どもたちが自由に遊ぶため、ケンカをしたり、困っていたりする子どもがいないか常に確認し、より遊びが広がるように声掛けをすることが大切になります。


参考記事:「設定保育と自由保育の違い/就活バンク!」



設定保育の導入のしかた

設定保育を行う際、活動ごとに導入のしかたを考えなくてはいけません。導入方法を知っておくことで、指導案に書くときもスムーズに書き進めることにつながるでしょう。


設定保育を行うときの導入例を紹介します。



季節に応じた遊び:プール遊び


季節に応じた遊びはさまざまありますが、ここではプール遊びを例にして説明します。 設定保育でプール遊びを取れ入れるときは、どのような導入方法を活用するといいのでしょうか。


プールに関連した絵本を読む


実際にプール遊びをする前の導入方法として、プールや水を題材にした絵本を読んでみるのもいいでしょう。


プールで遊ぶのが好きな子もいれば、苦手に感じている子もいるため、水が怖いものではないことを伝えることも大切です。
プールや水に関する絵本では、水の出す音をテーマにしているものや、プール開きをテーマにした物語形式のものなど、年齢に合わせたものを読むことで水に興味を持てるかもしれません。


道具を使って疑似体験をする


プール遊びの導入では、道具を使用してプールの疑似体験を行う方法もあります。


室内にボールプールを用意し、プラスチック製のボールを敷き詰めて、子どもたちに遊んでもらいます。ボールの上に寝転ぶことで体が地面から離れ、柔らかなボールの上にいることで水の中にいるような浮遊感を体験をすることができるでしょう。


顔や手足が水に触れるのが怖いと感じる子どもも、ボールプールであれば濡れることがないので楽しく遊ぶことができそうです。


プールで遊べるおもちゃを製作する


身近にある素材を活用して、水で遊べるおもちゃを作る導入方法もいいでしょう。


水遊びをするときは牛乳パックやペットボトルを使用すると、水を弾くので長く遊ぶことができます。牛乳パックで水の上に浮く船を作ったり、ペットボトルで水鉄砲を作ったりと、水で遊べるものを作るとさらにプール遊びが楽しみになりそうですね。


参考動画:「色々な動力で進む♪牛乳パック船3種/保育士バンク!」



日常遊び:室内で行う運動遊び


室内でも運動能力を高められる遊びとして、保育園や幼稚園ではサーキット遊びを行うことがあります。


サーキット遊びをテーマにした設定保育の導入方法について具体的に説明します。


マット運動をする

マットを使用することで室内でも運動遊びができるだけでなく、転がったり、坂を作って登ったりと色々な動きをすることができます。繰り返し遊んでマットに慣れてみましょう。


幼児クラスであればマットの上で前転をしてもらうのもいいですし、乳児クラスではハイハイで進んでもらうなど、年齢に合わせて体を動かすとよいかもしれません。


バランスを鍛える運動をする

サーキット遊びでは跳んだり、道具を使ったりするだけでなく、バランスを取る動きを取り入れることがあります。


そのため、平均台を用意してその上を歩いてもらうのもいいかもしれません。幼児クラスでは平均台の周囲にマットを敷くなど、周囲の安全に配慮して行うことが大切です。乳児クラスの場合は床の上に紐やPEテープなどを置いてそこを歩ける範囲とし、保育士さんと手をつないでバランスを取りながら歩いてみましょう。


ジャンプをする遊びを取り入れる

跳ぶという動きもサーキット遊びで取り入れられている運動の一つです。


乳児クラスでは、保育士さんと子どもが向き合って手をつなぎ、動きに合わせて両腕を上下させてジャンプする動きを補佐するなど、上手く跳ぶことよりも体を動かす楽しさを知ってもらいましょう。幼児クラスでは少し高めの台からジャンプしたり、フラフープを床に置いてジャンプで移動したりすると、楽しんで取り組んでもらえるかもしれません。



設定保育における指導案の書き方

ペンを持つ手元

arin Nonthamand/shutterstock.com

設定保育を行う上で指導案が重要になります。
設定保育における指導案の書き方について具体的に説明します。



設定保育を行うねらいを決める


冒頭でも説明したように、設定保育を行うことにより子どもたちの学びに偏りをなくし、個人の成長や発達が確認しやすくなります。


指導案を書くときは、子どもたちがきちんと学べるように活動内容一つひとつに対して、達成感を味わう、行事や季節に親しみを持つなどのねらいを定めたうえで書くといいでしょう。


また、ねらいをきちんと決めることで、それを達成するために何が必要なのかが明確になり、指導方法や導入が考えやすくなるかもしれません。



年齢に合った活動内容を考える


子どもは年齢によってできることが異なるため、設定保育では年齢に合った活動内容を考えることが大切です。


乳児クラスでは保育士の援助が必要になるケースが多いため、フォローする部分や事前に準備しておくものを想定しながら指導案を考える必要があるでしょう。一方、幼児クラスでは自分でできることが増えてくるため、どこまで子どもたち自身で行うのか決めることが大切になります。


子どもの年齢に合わせた設定保育にすることで、楽しく遊ぶことができそうです。



子どもたちの行動を想定した環境設定をする


クラス全員で同じ活動内容を行う設定保育では、子どもの行動を想定した環境づくりが重要になります。


子どもたちの好奇心を活かせる人や物、場所などの環境構成を考え、その構成に適した場所を設定します。環境設定では設定保育を行う際の子どもたちの行動を想定し、子どもが安全に楽しめるものを考えて指導案に書きましょう。



保育士としてどのように援助するといいのか、工夫ポイントをかく


設定保育では一斉に行うため、年齢に合った活動を行うなかでつまずいてしまう子も出てくるかもしれません。


困っている子がいないように現場で気を配るのはもちろんのこと、あらゆるシーンを想定して保育士がフォローするときのポイントや活動内容で気をつけること、子どもへの声掛けのしかたなどを書いておくと、当日も対応がしやすくなるでしょう。


指導案に援助、工夫することを書くことは、スムーズに設定保育を行うことにつながります。ポイントをしっかり抑えてかくようにしましょう。



設定保育を行ううえで意識するポイント

設定保育を考えるときに意識するポイントを説明します。



年齢に適した設定保育を計画する


子どもたちは年齢によってできることが異なりますし、興味を持つものも変わってきます。そのため、成長や発達に合った設定保育を計画することで、子どもたちも楽しく取り組むことができるでしょう。


製作であれば、年齢に合わせて自分でやる工程を増やすことで、物を作ることの楽しさや達成感が得られるかもしれません。友だちと協力して一つのものを作るなど、年齢によってできることを考えると、設定保育の活動内容も広がりそうですね。



子どもたちの自主性を促すような声掛けをする


設定保育は保育士さんが活動内容を考えて、クラス全員で一斉に行うことから自主性が損なわれるのではないかと心配される側面もあるようです。


しかし、設定保育は保育士さんが強制的に活動をさせる保育ではなく、自由保育と同じように子どもたちの自主性を重視してしています。クラス全員で同じ活動をするという特徴を活かして、「〇〇を作ったら、みんなで見せあいっこしてみよう」と、子どもたちの自主性を促すような声掛けをしましょう。


クラスで一斉に同じことをするので子どもたちは迷わず取り組むことができ、クラスの友だちが楽しそうにやっているから自分もやってみようと、興味を持って遊んでくれるかもしれません。



設定保育では子どもたちの年齢や成長を意識して導入しよう

今回は、保育設定のねらいや自由保育との違い、導入例や指導案の書き方について紹介しました。


設定保育を行うときは、保育士さんは事前に指導案を考えることになりますが、決して子どもたちに活動を強制するものではありません。子どもたちが興味を持て取り組めるように、発達や成長を考えながら指導案に計画を書きましょう。


子どもたちの興味を惹くためには、設定保育を行う前の導入が大切になります。今回紹介した導入例を参考にしながら、子どもたちが楽しめる設定保育を考えてみてくださいね。