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保育園で行なう進級式とは?ねらいや当日の流れ、出し物のアイデア

保育園の進級式がどのような内容なのか気になる保育学生さんもいるかもしれません。新入園児の紹介や、子どもたちの歌、保育士の出し物など当日の動きはもちろん、事前に準備することなどを把握して、新卒として働く際に役立てられるとよいですね。今回は保育園の進級式についてくわしく紹介します。

入園式を迎える子ども

milatas/shutterstock.com



保育園で行なう進級式とは?

保育園の進級式とは、1つ学年が進級したことをお祝いして、新しい先生や友だちを紹介する式です。入園式といっしょに行なう場合や、新入園児は入園式、進級式は在園児のみなど、園によってもやり方が異なるようです。 また、進級式を兼ねて行なう園は、在園児も入園式に参加するケースもあるでしょう。


そもそも、保育園での進級式や入園式には、以下のようなねらいが挙げられます。


  • 進級することによろこびを感じる
  • 新しい保育士や友だちの存在を知る
  • 園生活の楽しい雰囲気を感じ、子どもの期待を高める


進級したことへのよろこびを感じるとともに、これからの生活への期待感を持たせるために、保育士さんは事前に出し物や装飾の準備をしましょう。
また、進級する子どもたちと歌の練習をしておくことも大切ですね。


今回は保育園で行う進級式について、くわしく解説します。



保育園で進級式を行うときの事前準備

保育園の進級式を楽しく行なうために、事前に準備することをまとめました。




当日の流れを決める


まずは、20分から30分で終了できるように当日の流れを決めることが大切です。
長すぎると子どもたちが飽きて遊びだしてしまうことも考えられるので、短い時間で子どもたちが楽しめるプログラムを組めるとよいですね。



役割分担を決める


職員の役割分担を決めておきましょう。


  • 司会進行をする人
  • 在園児・新入園児のそばで見守る、いっしょに座る人
  • 出し物をする人
  • ピアノを弾く人 など

上記のように分担をしておくと、当日職員同士の連携がスムーズにできるでしょう。子どもたちが式中安心して過ごせるように、それぞれの役割を確認しておくとよいですね。




出し物を準備する


パネルシアターやペープサートなどの出し物の準備をしてから進級式に臨みましょう。ぶっつけ本番で行なってしまうとスムーズに進まない場合もあるかもしれません。
事前に練習をしておけば、当日子どもたちが楽しんで見ることができるでしょう。




園内の整頓や飾り付けを行う


進級式は、新しい年が始まる大事な式になります。園内の整理整頓や清掃をきちんと行いましょう。


園内が華やかな雰囲気になるように虹やチューリップなどの飾り付けをすると春の訪れや爽やかな印象になりそうです。
進級式で写真を撮るときには、装飾が写るようにするとよいかもしれません。



保護者へ事前にお知らせを出す


進級式は、保護者の方が参加する場合と、園児と保育士さんだけで行なう場合など園によって異なるようです。
一般的に平日に開催することが多いため、保護者の方の参加の可否を確認するためにも早めにお知らせを出すことが大切でしょう。




保育園で行なう進級式の流れ

手を挙げている子ども

T.TATSU/shutterstock.com

ここからは、保育園で行なう進級式の流れを紹介します。




1.園長先生のあいさつ


まず、園長先生の挨拶を行ないます。司会担当の保育士さんが式を進行しましょう。


乳児クラスの子どもたちの場合、いつもと違う雰囲気のなかで泣き出してしまうことも考えられます。 そのため、保育士さんはできるだけ子どもたちが安心できるようにそばについたり、抱っこをしたりとその場に応じて援助する必要があります。



2.新入園児の紹介


新入園児の紹介をします。進行役の保育士さんが進入園児の名前を呼び、その場に立ったり、返事をしたりする場合があるようです。
保護者といっしょに出席している場合は、子どもの様子に合わせて代わりに返事をしてもらったり、いっしょに立ったりしてもらうとよいでしょう。



3.職員の紹介


次は職員の紹介です。


進行役の保育士さんが〇〇組〇〇先生と言ったら、「〇〇組担任になりました〇〇です。身体を動かして遊ぶことが好きなので、外でいっぱい遊びましょう。よろしくお願いします」というように簡潔にわかりやすく自己紹介をするとよいでしょう。




4.在園児の紹介


職員紹介が終わった後、1つお兄さんやお姉さんになった在園児の紹介をしましょう。


担任がその場で名前を呼んで返事をしてもらったり、前に出たりしてもらうとよいかもしれません。
保育士さんは笑顔で子どもの名前を呼ぶことを意識しましょう。自己紹介の時は、低年齢の子どもたちの見本として5歳児から紹介していくとよいかもしれませんね。



5.在園児の出し物


進級式では、5歳児の出し物を取り入れている園があるようです。新入園児さんや自分より小さい子どもたちの前で発表することで自信につながるかもしれません。


出し物は、みんなが知っている歌を歌ったり手遊びをしたりするケースが多いようです。「ちゅうりっぷ」「ちょうちょ」など慣れ親しんだ題材にすると、進級式に参加している子どもたち全員が楽しめるでしょう。


事前にイラストなどを用意しておき、年長児の子どもが持ちながら歌ってもよいかもしれません。

そのとき保育士さんは子どもたちといっしょに立ち、緊張をほぐすよう「笑顔でね」「大きな声で歌おう」など言葉がけをしたり、その場に合った援助をしたりすることが大切です。



6.保育士の出し物


最後に保育士さんの出し物を行います。短い時間かつ、子どもが見たときにはわかりやすいものを選びましょう。
子どもたちに楽しい雰囲気を感じてもらえるように、子どもたちの顔を見ながら笑顔で演じるようにするとよいですね。


保育士さんの出し物の例として以下が挙げられます。


  • ペープサート
  • 大型絵本

導入として手遊びを取り入れると、子どもたちをひきつけることができるでしょう。



保育園の進級式を行うときのポイント

保育園の進級式を行うときの気をつけたいポイントをまとめました。



保育士の服装や持ち物に気をつける



服装

進級式にスーツで参加する場合と、保育を行うときと同じ服装で参加をする場合があるようです。


保護者の方が出席する場合は、スーツで参加することが多いかもしれません。ベージュや白っぽいスーツなど、春らしく明るい色にするとよさそうです。

外で見送りをする場合に備えて、スーツに合うパンプスも用意しておくとよいですね。 新年度の始まりの式なので普段の保育と同じ服装で参加する場合は、清潔感を心掛けましょう。


持ち物

ポケットティッシュがあると子どもの鼻をかんだり、涙を拭いたりできるでしょう。また、メモ帳、ペンなどを用意しておくと保護者の方から質問があったときすぐにメモを取ることができますよ。



泣いてしまう子どものために別の部屋を用意する


いつもとは違う雰囲気のなかで不安になったり泣いて閉まったりする子もいるかもしれません。そのときのために別の部屋を確保し、おもちゃを用意しておきましょう。


特に乳児クラスの子どもたちが静かに過ごし続けるのは難しいかもしれません。子どもの様子を見ながら可能な範囲で参加させて、他の時間は別の部屋で過ごせるように環境作りをしておくとよいですね。




事前に保護者の対応をする


保護者の方を招く場合、事前におたよりを出し、参加可否の確認をすることが大切です。


参加できない保護者の方のために、保育士さんが子どものフォローをしたり、写真や連絡帳、お便りなどで子どもの様子を伝えたりするなど工夫するとよいでしょう。


もしも保護者の方を招かない場合は、その理由をきちんと説明し、トラブル防止に努めましょう。



事前準備をきちんとして保育園の進級式を行なおう

今回は、保育園で行なう進級式の流れやねらいなどについて紹介しました。


当日までにスケジュールを把握し、園内の飾りつけなど事前準備をすると進級したよろこびや園の温かい雰囲気が感じられそうです。
出し物では、子どもたちが歌を歌ったり、保育士さんがペープサートや大型絵本などを見せたりすることで式が和やかに進んでいくかもしれません。


保育士さんは、子どもたちが安心して過ごせるようにその場に合った援助が大切になります。

進級式に向けて早めの用意をし、流れや内容を職員間でしっかりと確認したうえで、進行できるとよいですね。


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