乳児向けの手作りおもちゃを知りたい保育学生さんもいるかも知れません。
牛乳パックやラップの芯、フェルトなど身の回りにあるもので簡単に作れるようなので、作り方を知って、実習や入職後に役立ててみましょう。
今回は、乳児向けの手作りおもちゃの製作アイデアを年齢別に紹介します。あわせてポイントをまとめました。
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■目次
乳児向けの手作りおもちゃを作ろう
園見学や実習や入職後、保育園で手作りおもちゃを見る機会があるでしょう。
牛乳パックのパペットやペットボトルのマラカス、布で無限ティッシュなど園によってさまざまな工夫がされているかもしれません。
特に乳児クラスでは、子どもの五感を育めるようにおもちゃを使って話しかけたり、見たり触ったりできるようなものを用意するのではないでしょうか。0歳児、1歳児、2歳児を担当したときのために簡単手作りおもちゃの作り方を知っておくとよいですね。
ここからは、乳児向けの手作りおもちゃの作り方を素材別に紹介します。
乳児向けの手作りおもちゃ:牛乳パック編
まずは、牛乳パックで作れるおもちゃのアイデアから見ていきましょう。
いないいないばあ
用意するもの
- 牛乳パック 2個
- 画用紙 20cm×28cm 1枚
- 画用紙(白) 1枚
- テープ
- ハサミ
- 色鉛筆
- のり
作り方
1.牛乳パックに色画用紙を貼りつけておきます。
2.(1)の口の四角に切り込みを入れます。
3.口を閉じてテープで止めます。同じものを2つ作ります。
4.並べた牛乳パックの側面に画用紙を貼ります。
5.牛乳パックを開け閉めして折り目をつけます。
6.裏面も同じように画用紙を貼りつけます。
7.画用紙1枚に男の子と女の子をかいてハサミで切り取ります。
9.(5)に男の子の顔と手を貼りつけます。
10.(6)に女の子の顔と手を貼りつければできあがりです。
遊び方やポイント
子どもの好きなキャラクターや動物を書いてもよいかもしれません。その際は、手など特徴をわかりやすくかいておくと「いないいない・・・」と「〇〇!」とクイズのように楽しめるかもしれません。
カエルのパペット
牛乳パックでカエルのパペットを作りましょう。
用意するもの
- 牛乳パック
- はさみ
- ペン
作り方
1.牛乳パック上の部分をハサミで切り取ります。
2.牛乳パックを2本並べて、角と角をテープで止めます。裏側も固定します。
3.牛乳パックに画用紙を貼って、閉じた状態と開いた状態でそれぞれに絵をかいたらできあがりです。
遊び方やポイント
動画はカエルになっていますが、他の動物に変えてもよいかもしれません。繰り返し遊んで子どもたちが慣れてきたら、子どもの腕や足をパクパクしてみるといっしょに楽しめそうです。
絵合わせキューブ
牛乳パックで絵合わせキューブを作りましょう。
用意するもの
- 牛乳パック 3個
- ゴム 20cm 1本
- 絵をかいた画用紙 7cm×21cm 4枚
- ハサミ
- キリ
- 両面テープ
遊び方やポイント
子どもたちに何が好きか聞いてから、絵をかくとよいかもしれません。2歳児の子どもであれば塗り絵をしてもらっていっしょに作ってもよいでしょう。完成してから透明なテープで絵を覆うと、画用紙が丈夫になりやぶれにくくなりますよ。
電車
牛乳パックで電車を作って遊んでみましょう。
用意するもの
- 牛乳パック
- ビニールテープ
- セロハンテープ
- キリ
- はさみ
- ペン
遊び方やポイント
窓などを貼る工程は子どもたちといっしょに行なうと、自分で電車を作れたという達成感を感じられるかもしれません。連結できるように複数個作っておくと、自分から電車をつなげて遊ぶ子も出てきそうですね。
乳児クラス向けの手作りおもちゃ:ペットボトル編
次に、ペットボトルを使った手作りおもちゃの作り方を紹介します。
ペットボトルカスタネット
用意するもの
- ペットボトル 2本
- ビニールテープ
- マスキングテープ
- ヘアゴム 2本
- カッター
- キリ
作り方
1.ペットボトルの底を切り取ります。
2.危険がないようにペットボトルの切口にビニールテープを1周巻きつけます。
3.(2)にマスキングテープをペットボトルが見えなくなるように貼りつけます。
4.キリでゴムを通す穴を2箇所ずつ開けます。
5.穴にヘアゴムを通してしっかり結んだらできあがりです。
遊び方やポイント
子どもたちといっしょに作る場合は、1歳児後半くらいを目安にするとよいかもしれません。そのときシールなどを用意しておくと楽しんで装飾できそうです。保育学生さんが実際に遊んで見せれば、子どもたちもやり方を理解して遊び出せるかもしれません。
マラカス
マラカスを作ってみましょう。
用意するもの
- ペットボトル 2本
- ビーズやおはじき
- マスキングテープ
- 紐
作り方
1.ペットボトルの中にビーズやおはじきを入れます。
2.蓋をして、2本のペットボトルを紐でつなぎます。
3.マスキングテープで蓋と紐が取れないように固定します。
5.飾り付けをしたらできあがりです。
遊び方やポイント
乳酸菌飲料の空き容器で作れば、0歳児の赤ちゃんにとって持ちやすくなるかもしれません。
この製作はラップの芯も代用することができます。カラーセロハンなどで芯の片側を蓋し、もう片方からビーズやおはじきを入れ、蓋をします。そのあと、マスキングテープなどで装飾すれば、ラップの芯で簡単に作れるマラカスのできあがりです。
素材を変えても作れるので状況にあわせて作ってみてくださいね。
関連動画:ラップの芯でレインスティックを作ってみよう/保育士バンク!
乳児クラス向けの手作りおもちゃ:布編
最後に布で作れるおもちゃを紹介します。
にぎにぎドーナツ
布を握って遊べるドーナツを作りましょう。
用意するもの
布 7cm×27cm 2枚
- 安全ピン 1個
- 綿 適量
- 鈴 1個
- 裁縫セット
作り方
1.布を中表になるように重ねます。
2.長い辺を筒状になるように縫います。
3.片方の口を安全ピンでとめておきます。
4.安全ピンを引っ張りながら裏返します。
5.裏返したら鈴と綿を入れます。
6.口同士を合わせ、縫い合わせるとできあがりです。
遊び方やポイント
保育学生さんが遊び方を見せるとよいでしょう。また子どもたちが自由に遊べるように、おもちゃの箱の中に作ったものを入れておいてもよいかもしれません。
遊ぶときに「音が鳴るね」などと声をかけて鈴の音を聞いてみたり握ってみたりしながら、いっしょに遊んでみましょう。
無限ティッシュ
引っ張る動作を楽しめる無限ティッシュの作り方を紹介します。
用意するもの
- 空のティッシュ箱
- ガーゼ
- キリ
- テープ
作り方
1.ティッシュ箱の側面にキリで穴を開けます。
2.ガーゼの角と角を結んでつなげます。
3.ガーゼをティッシュ箱の中から出して結びます。
4.結んだところをテープで固定します。
5.ガーゼをティッシュ箱の中に入れるとできあがりです。
遊び方やポイント
何個か作ると子どもたちの待つ時間が少なくなり、自由に遊べるかもしれません。初めに保育学生さんが遊んで見せれば子どもたちも遊び出しやすくなりそうです。全部ガーゼを出してしまったら入れ直すなど対応をしましょう。
ボタンかけ
折るとおにぎりになるボタンかけを作ってみましょう。
用意するもの
- フェルト(白、黒、赤など)
- チャコペン
- 針
- 糸
- はさみ
作り方
1.折ったときをイメージしておにぎりの型をかきます。
2.(1)の先に沿って切ります。
3.おにぎりの上部にはボタンを付け、下部にはボタンをはめられるように切り込みを入れます。
4.ボタンをつけた下におにぎりの具をつけます。
5.ボタンをはめたら、のりの黒いフェルトをつければできあがりです。
遊び方やポイント
保育学生さんがボタンを付けるところまで行い、おにぎりの具やのりを巻く工程は子どもたちに作ってもらってもよいでしょう。はじめは「何の具かな」と子どもたちに見せながら遊び始めるのもよいかもしれません。
乳児クラス向けのおもちゃを手作りするときのポイント
乳児クラス向けの手作りおもちゃを作るときのポイントをまとめました。
色使いを工夫する
子どもたちの目が引くような赤、黄色、オレンジ、青のようにカラフルな色を選ぶとよいでしょう。そうすると子どもたちが、「これは何だろう」と興味を持って遊び出せるかもしれません。
遊びやすい大きさにする
大きすぎたり小さすぎたりとサイズが合わないと、子どもたちは遊びにくいと感じてしまうかもしれません。子どもの手にあった、持ちやすい大きさに考慮して作るようにしましょう。
また、0歳、1歳、2歳と手先の器用さも異なるので、年齢に合わせて子どもの工程を割り振りましょう。
小さな部品は取れないようにする
小さな部品がある場合、接着剤などで固定して取れにくくすることが大切です。保育園の室内で遊ぶときに取れてしまうと、口に入れてしまうなどの危険につながる可能性があるので、事前に数を数えて把握をしたり、糸でしっかり留めたりしておきましょう。
乳児クラスの子どもたちが楽しめる手作りおもちゃを作ろう
今回は、乳児クラスの子どもたちがよろこぶ手作りおもちゃのアイデアを紹介しました。
牛乳パックやペットボトル、布など廃材や身近な素材で簡単に作ることができます。それら素材を活用しながら作り方を工夫すれば、音が鳴ったり感触を楽しめたり、引っ張って遊べたりと子どもたちにとって楽しめるおもちゃになるでしょう。
この記事を参考にしながら、保育園での実習や入職後に手作りおもちゃを作って子どもたちと遊んでみてくださいね。