ラップの芯を使って子どもがよろこぶおもちゃを工作してみましょう。細長く硬い特性を活用すれば、音が鳴る楽器や引っ張って遊ぶアイテムに変身させることができます。今回は、保育学生さんや新卒保育士さんが作る乳児・幼児別のラップの芯の工作アイデアを紹介します。実習や入職後に子どもたちと遊んでみてくださいね。
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■目次
ラップの芯をおもちゃの工作に活用しよう
子どもたちがよろこぶおもちゃを工作して、実習や入職後の保育活動を充実させましょう。
手作りおもちゃに使える素材として紙コップやトイレットペーパーなどがありますが、身近な廃材の一つであるラップの芯を使ってみるのもよいかもしれません。
ラップの芯には、「細長い」「硬い」「筒状」といった特徴があります。
この特性を活かせば、おもちゃの持ち手にしたり、細長い体が特徴の生き物に見立てたりすることができます。
また、筒状になっているため、中にビーズなどを入れて上下に蓋をすれば簡単に音が鳴る楽器に変身させることもできるでしょう。
このように、アイデア次第でさまざまなおもちゃに活用できるものの、材質が硬いためはさみで切るのが難しく、形を変えにくいといった特徴もあわせ持っています。もし、扱いにくく難易度が高いものを作るときは、土台部分をあらかじめ作っておき、装飾や組み立てなどの工程をメインに取り組んでもらうとよいでしょう。
今回は、保育学生さんや新卒保育士さんが作って子どもたちに遊んでもらうものを中心に、ラップの芯を使った工作アイデアを紹介します。
【乳児向け】ラップの芯を使った手作りおもちゃの工作
まずは、乳児クラスの子どもたちが楽しめるおもちゃの工作を紹介します。
レインスティック
用意するもの
- ラップの芯
- 紙テープ
- 定規
- つまようじ
- 爪切り
- ふせん
- 丸い画用紙
- 小豆
- 接着剤
- 両面テープ
- キリ
- テープ
- はさみ
- ペン
ポイント
等間隔に穴をあけたり爪楊枝を刺したりと、細かい作業が多くキリを多用するため、保育学生さんや新卒保育士さんが作りましょう。
筒を塞ぐ丸い画用紙を取り外しやすいようにして中の材料を変えれば、子どもたちに音の違いを楽しんでもらうことができます。お米や小石、どんぐりなど、さまざまなものを入れてアレンジしてみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
無限ロール
壁にかけて引っ張る動きを楽しめる無限ロールの作り方を紹介します。
用意するもの
- ラップの芯
- 布のハギレやフェルト
- 布用接着剤
- 太めのアクリル紐
作り方
1.布同士を接着剤でつなぎ合わせ、一枚の布を作ります。
2.(1)の端を、接着剤でラップの芯に貼りつけます。
3.ラップの芯にアクリル紐を通し、両端を結びます。
4.(3)を保育室の壁にかければ、無限ロールのできあがりです。
ポイント
0歳児や1歳児頃の子どもは、繰り返す動きを好むと言われています。そのため、無限ロールのおもちゃはその時期の子どもにぴったりかもしれません。
子どもが勢いよく布を引っ張ってもバラバラにならないように、しっかりと接着剤でつなぎ合わせておきましょう。
関連動画:0歳児向けおもちゃ作り♪ライブ配信/保育士バンク!
おもちゃのギター
用意するもの
- ティッシュ箱 1個
- 割り箸 2本
- 輪ゴム 3本
- ビニールテープ
- ラップの芯 1個
- 接着剤
ポイント
ギターの持ち手部分にラップの芯を使った工作です。
保育学生さんや新卒保育士さんが音を出して子どもたちに聞いてもらうほか、1歳児や2歳児であれば自分で輪ゴムを弾いて音を出すのにチャレンジしてみてもよいかもしれません。
輪ゴムの本数や長さを調節して、いろいろな音色を楽しめるギターを工作してみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
【幼児向け】ラップの芯を使った手作りおもちゃの工作
次に、幼児クラスの子どもたちが遊んで楽しめるおもちゃの工作を紹介します。
ひらひらトンボ
用意するもの
- ラップの芯
- 画用紙
- PEテープ(30cmx2本)
- セロハンテープ
- のり
ポイント
ラップの芯に画用紙を巻きつけ、PEテープを結ぶだけで簡単にトンボのおもちゃを作ることができます。はさみを使う工程もないため、幼児クラスの子どもであれば作れるでしょう。
PEテープ細く裂いて、細かい羽を表現してみるのも面白そうですね。(詳しい作り方はこちら)
ごっこ遊びに活躍するおもちゃ
魔法のステッキ
<用意するもの>
- ペットボトル 1本
- キラキラする素材(リボンやテープなど)
- ラップの芯 1本
- カッター
- はさみ
- テープ
<ポイント>
ペットボトルをカットする工程とラップの芯に切り込みを入れる工程を済ませておけば、組み立てや飾りつけの作業は子どもたちだけでできるかもしれません。その際、ペットボトルの切り口でけがをしないようにテープなどで覆っておくと安全ですね。
ラップの芯が長い場合はカッターで少し切り落とし、子どもが扱いやすいサイズに揃えておきましょう。魔法使いごっこや変身ごっこなどに活用して遊んでみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
おもちゃのマイク
<用意するもの>
- おもちゃのカプセル 1個
- ビーズ 適量
- ペットボトル 1本
- 細めのラップの芯 1本
- 新聞紙
- ひも 10cm 1本
- ビニールテープ
- カッター
- はさみ
<作り方>
1.カプセルの中にビーズを入れます。
2.外れないようにビニールテープでしっかり留めます。
3.ペットボトルの飲み口をカットします。
4.(3)をカプセルに組み合わせ、ビニールテープで留めます。
5.ラップの芯を3分の1の長さにカットします。
6.(5)を飲み口に合わせてビニールテープで留め、芯を固定します。
7.マイクの底にひもを貼りつけます。
8.周りを装飾したらできあがりです。
<ポイント>
ラップの芯を3分の1にカットし、ペットボトルの飲み口を切り落としたものを用意しておけば、幼児クラスの子どもなら一人で作れるかもしれません。
カプセルの中にビーズが入っているので、振ると音が鳴るおもちゃとして遊ぶこともできるでしょう。カラオケ大会を開催したりアイドルごっこをしたりして、歌手になりきって遊んでみてくださいね。
関連動画:おもちゃのカプセルを使って専用マイクを作ってみよう♪/保育士バンク!
フライパン
用意するもの
- 段ボール
- ラップの芯
- 黒い画用紙
- 黒いガムテープ
- はさみ
- のり
ポイント
子どもが遊びやすいように、フライパンの底部分になる段ボールはあまり大きくカットしないようにしましょう。また、ラップの芯は細いものを用意すると持ちやすいかもしれません。
保育学生さんや新卒保育士さんは、段ボールとラップの芯のパーツを準備しておき、子どもたちには組み立てる作業を行ってもらいましょう。料理ごっこに使える食べ物もいっしょに工作してみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
輪投げ
用意するもの
- ラップの芯
- 画用紙
- セロハンテープの芯
- ペンやクレヨン
- マスキングテープ
- はさみ
- 接着剤
作り方
1.画用紙に絵をかいたり点数をかいたりして装飾します。
2.ラップの芯に(1)を貼りつけ、底に切り込みを入れます。
3.(2)で入れた切り込みに接着剤をつけ、台紙に貼りつけます。
4.セロハンテープの芯にマスキングテープで装飾を施せばできあがりです。
ポイント
ラップの芯の筒状の形を活かしたおもちゃの工作です。
子どもの年齢に応じて、芯をカットしたり長いまま使ったりと難易度をアレンジしましょう。
ラップの芯は素材が硬くてしっかりしているので、繰り返し遊ぶことができます。実習や入職後の室内遊びで活躍しそうですね。
関連動画:【工作あそび】ハロウィンの遊びは輪投げで決まり!ハロウィン輪投げの作り方/保育士バンク!
ラップの芯でおもちゃを工作して子どもたちと遊ぼう
今回は、実習や入職後の保育に役立つラップの芯を使ったおもちゃの工作アイデアを紹介しました。
ラップの芯には、「硬くて丈夫」「筒状の形を活かせる」といった特性があります。
この特性を活かせば、乳児クラスの子どもにぴったりな楽器のおもちゃのほか、幼児クラスの子どもが好むごっこ遊びやゲームのアイテムなどを簡単に手作りするができますよ。
受け持つ子どもの年齢や興味に合わせて、ラップの芯を使ったおもちゃを工作してみてくださいね。