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【7月の月案】0歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

梅雨明けを迎え、じりじりと暑さが増してくる7月。0歳児の月案ではどんなことを計画すればいいのかと悩む新卒保育士さんもいるかもしれません。今回は、0歳児クラスで使える7月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめているので参考にしてみてくださいね。

6月の0歳児の写真

MIA Studio/shutterstock.com



7月の0歳児クラスの特徴とは?

日差しの強さが増して、夏らしくなってくる7月。開放的な雰囲気のなか、0歳児の子どもたちは水遊びや泥遊びなどを楽しむ頃かもしれません。


そんな7月の0歳児クラスには、以下のような特徴が見られることでしょう。


  • 名前を呼ばれると保育者の方を向いたり、「はーい」と手を挙げたりと反応する様子が見られる。
  • 初めての水遊びで、びっくりする姿もあるが水の感触や冷たさを味わいよろこんでいる。
  • 月齢によってはミルクから離乳食への移行がすすむ子もおり、手づかみ食べをする姿がある。

お返事をする子がいたり、水遊びにチャレンジしてみたりと、改めて成長を実感する場面も多いかもしれません。


引き続き、月齢差には配慮しながら、0歳児の子どもたちそれぞれの興味を満たせるようなかかわりを月案で計画していきましょう。



【7月】0歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

7月の0歳児の月案に記入する、前月の子どもの様子の例文を紹介します。


  • 特定の保育者とのかかわりをよろこび、後追いをしたり知らない人には人見知りをしたりすることもある。
  • 気になるものがあると手を伸ばして取ろうとし、口に入れてなめたり、落として感覚を確かめたりする。
  • 日によって気温差があり、体温調整ができずに鼻水が出ていたり、熱を出したりする子どももいた。

7月の月案では、0歳児の子どもの関心の育ちを書くのはもちろん、文例のように梅雨時期の過ごし方や遊びの様子を記入できるとよいですね。



【7月】0歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

7月の月案に記入する0歳児クラスのねらいや活動内容の例を見ていきましょう。



今月のねらい


ねらいの文例については養護と教育に分けてまとめました。


養護のねらい

  • 高温多湿の気候のなかでも、水分を補給したり汗を拭いてもらったりして健やかに過ごす。
  • 沐浴や水遊びを通して汗を流してもらい、心地よさを味わう。

教育のねらい

  • 水に触れることを楽しみ、身体の諸感覚を豊かにしていく。
  • 指先を使った遊びやボール遊びを通して、手先を使って玩具を操作することを楽しむ。


活動内容


ここでは、7月のねらいをもとに0歳児の子どもに経験してほしい活動内容をくわしく書いていきましょう。


養護

<生命>

  • 室内で過ごすときには冷房にあたりすぎないように室温を調整してもらい、健やかに過ごす。
  • こまめに水分を取りながら、風通しのよい環境で快適に活動する。

<情緒>

  • ゆったりとした雰囲気のなかで保育者や友だちといっしょに過ごすことをよろこぶ。
  • 安心できる保育者に気持ちを受け止めてもらいながら安心して過ごす。

教育

<健やかに伸び伸びと育つ>

  • 水遊びを通して、水の感触を味わいながらのびのびと遊ぶことを楽しむ。
  • ボールや風船などを使って十分に身体を動かして遊ぶ。
  • 個々のタイミングでしっかりと休息や睡眠を取り、午後も元気に過ごす。

<身近な人と気持ちが通じ合う>

  • 保育者の呼びかけに反応し、にっこりと笑ったり手を挙げたり、顔をこちらに向けたりする。
  • 安心できる保育者に見守られるなか、まだ慣れていない保育者ともスキンシップを取りながらかかわる。
  • 保育者のふれあい遊びをよろこび、何度も繰り返し楽しむ。

<身近なものと関わり感性が育つ>

  • 水遊びではじょうろやスポンジなどの玩具を使って遊び、水の心地よさや不思議さを感じる。
  • 短い時間で戸外に出てみて、夏の日差しを感じたり、植物の青々とした葉っぱを観察したりする。
  • 気に入った玩具で何度も繰り返し遊び、関心を深める。

夏本番となる7月、戸外の気温と子どもの体調を鑑みながら、水遊びや戸外遊びなどを取り入れられるよう月案を作成していきましょう。


また、0歳児の子どもたちは暑さや日光で体力を消耗しやすい年齢と言えます。
適度に水分補給をしたり休息を取ったりして、体調に合わせて活動できるよう月案を書いていけるとよいですね。



【7月】0歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

6月の0歳児の写真

ABWitzPix089/shutterstock.com


7月の月案のねらいや活動内容に沿って、保育士さんの援助や配慮の文例を考えていきましょう。



養護


生命

  • 冷房などで室温を調整しつつも、適宜窓を開けて戸外の空気を取り込むようにする。
  • 活動中は子どもの顔色や体温を確認しながら、暑くなりすぎないように配慮していく。

情緒

  • 泣いたり指差しをしたりといった子どもの訴えにはしっかりと目を合わせながら声をかけてかかわる。
  • ゆっくりと優しい声で話すようにして、子どもが安心して過ごせるようにする。


教育


健やかに伸び伸びと育つ

  • 水遊びに慣れられるよう、まずは安心できる保育者がかかわりながら、心地よさや面白さを伝えていく。
  • 子どもがつたい歩きやハイハイを十分楽しめるよう、室内の床面をフラットに整えたり手すりを用意したりする。
  • スムーズに入眠できるよう、室内の環境を整えるとともに、個別の入眠リズムを把握するように努める。

身近な人と気持ちが通じ合う

  • パペットや指人形などさまざまな教具を使って子どもたちとかかわり、コミュニケーションを楽しめるようにする。
  • 慣れていない保育者に対しても、「安心できる大人だ」と認識して関係性を広げていけるよう、かかわりを支えていく。
  • ふれあい遊びを通して声を上げて楽しんだり、リズムに合わせて身体を動かしたりする楽しさを共有する。

身近なものと関わり感性が育つ

  • 水の不思議さに興味を持てるよう、ホースから水を流す様子を見せたり、カップに水を入れて手渡したりと遊びを促していく。
  • 砂場やテラスなどで戸外遊びをする機会を確保し、夏の自然にふれる機会をもつ。
  • 子どもの発見や楽しんでいることに寄り添い、十分に遊び込めるように見守っていく。

0歳児クラスの子どもたちが、水遊びや自然遊びなど、7月ならではの活動を楽しめるよう配慮を考えていきましょう。


つかまり立ちをする、離乳食に進んだなど、クラスの子どもの成長に合わせた援助方法も月案で記入することが大切です。



【7月】0歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、0歳児の7月の月案に活かせる家庭連絡、安全、食育の配慮事項の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 乳児の熱中症の症状と予防方法について周知し、家庭でも注意してもらえるようにする。
  • 水遊びの様子について、写真やおたよりなどを通じて伝えていく。


健康・安全・衛生


  • 夏に流行する伝染病を予防し、子どもの健康状態をしっかりと見守る。
  • 室温や水分補給などに配慮し、ここの体調に合わせた保育内容を配慮し、熱中症を予防する。


食育


  • 手づかみ食べが始まった子どもには、じゅうぶんに手づかみで食べられるよう、エプロンや布巾などを用意して介助していく。
  • 夏野菜や食事をモチーフにした絵本などを通して、食への意欲を育む。

熱中症の対策をはじめ、水いぼやとびひ、手足口病などの感染症予防などをする必要がある7月。


0歳児の子どもたちが夏を健康に過ごせるよう、保護者に周知したり、月案で対応方法を考えたりしてくことが重要です。



【7月】0歳児の月案の文例:反省・自己評価

6月の0歳児の写真

aslysun/shutterstock.com


7月の月案の振り返りや反省で意識するポイントを文例で紹介します。



養護


  • 子どもの体調や気温に合わせて活動内容を調整していけた。
  • 病休明けの登園では泣いたりぐずったりする姿が見られたが、スキンシップを多く取りながらかかわることで安心感を育んでいけた。


教育


  • じょうろやスポンジなどの玩具を使いながら水遊びに誘っていくことで、水の感触を楽しめるように促すことができた。
  • ゆったりとした雰囲気のなかでふれあい遊びを行い、スキンシップを取っていけた。

7月には、熱中症や感染症の予防や、水遊びの様子について適切だったかを振り返り、月案の反省として記入しましょう。


7月の月案を読み返し、0歳児の子どもたちの様子を思い出しながら書いていくとスムーズですよ。



月案に活用できる7月の0歳児保育のポイント

最後に、0歳児クラスの7月の保育に活かせるかかわり方のポイントをまとめました。



室温の調節をこまめに行い健やかに過ごせるよう配慮を


0歳児の子どもたちはまだうまく体温を調整できないことも多く、7月には室内であっても体調が悪くなってしまうかもしれません。


高温多湿の状況下や、日差しが長時間当たる環境などを避けて過ごすとともに、室温を調整しながら快適に過ごせるように月案に書いておきましょう。



水遊びでは水の感触や心地よさを味わえるように


保育園での水遊びを初めて行う0歳児ですが、水にふれることや遊び場に移動することを怖がる子どももいるでしょう。


なるべく安心できる保育者が側について、「冷たいよ」「ちゃぷちゃぷしてみよう」と楽しい声かけをしたり、水遊びの玩具を使って遊びに誘ったりしていくとよさそうです。


暑い日には少しでも水にふれて、冷たい感触や心地よさを味わえる機会を作っていけると、子どもたちの心に残るかもしれません。



戸外に出るときは虫刺されに注意


7月頃には戸外に出ると、蚊やアブなどの虫に刺されてしまう可能性があります。


デリケートな0歳児さんのなかには、虫刺されがぷっくりと腫れてしまい、かゆがる子どももいるかもしれません。


かゆみのあまり皮膚をかき壊してしまうと、とびひになるおそれもあるため、虫に刺されないようケアをすることが大切です。


戸外で虫の多い場所へ行くときには、虫除け対策をしっかりと行い、刺されてしまったら冷やすなど対策していきましょう。



文例を知って7月の0歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、7月の0歳児クラスの月案に活用できるねらいや配慮の文例を紹介しました。


水遊びや砂遊びを楽しめる7月、0歳児の子どもたちはおそるおそるながらも、不思議な感触や心地よさを味わっているかもしれません。


また暑い日が続き、体調を崩しやすい時期であるため、水分補給や気温の管理など熱中症の予防に加えて、活動内容や過ごし方も調整していけるよう月案で計画しておくと安心です。


月案の文例を参考に、7月の0歳児クラスの保育に役立てていきましょう。


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