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【3月の月案】4歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

年度末となる3月、4歳児クラスの月案作成に悩む新卒保育士さんもいるかもしれません。子どもたちが自信を持って進級できるよう、活動や援助を考えていきたいですね。今回は、4歳児クラスで使える3月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と反省の書き方などもまとめました。

3月の4歳児

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3月の4歳児クラスの特徴とは?

寒さの中にも、少しずつ春の兆しが感じられるようになる3月。4歳児の子どもたちも春らしい気候の心地よさを味わっているかもしれません。


そんな3月の4歳児クラスには、以下のような特徴が見られるでしょう。


  • 子ども同士で考えを出し合ったり、ルールを作ったりしながら遊ぶことを楽しむ。
  • 結びつきが強まり、進級までの月日を意識して保育者や友だちとの時間を大切に過ごす。
  • 春の自然に親しみ、季節の移り変わりに気づいて友だちと発見を共有する。

今のクラスで過ごすのも残り1カ月となります。楽しい思い出をたくさん作り、明るい気持ちで進級できるとよいですね。


このような4歳児クラスの特徴をもとに、3月の月案の文例を紹介します。



【3月】4歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

月案では、前月の子どもの様子をもとに3月の保育を計画することがポイントです。くわしい文例を見てみましょう。


  • 生活発表会でやったことを再現して遊び、友だちと役割を交代しながら繰り返し楽しんでいる。
  • 友だちと思いを出し合いながら遊びを広げる姿がある。
  • 年長になることをよろこび、充実感を持って過ごしている。

来月から年長さんになることをよろこぶ一方で、不安を感じている子どももいるかもしれません。


4歳児の子どもたちの心情に寄り添いながら意欲を育んでいけるよう、3月の月案を考えていきましょう。



【3月】4歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

3月の4歳児

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ここでは、3月の4歳児クラスの月案に使えるねらいや活動内容の文例を紹介します。



今月のねらい


養護と教育の2つの視点からねらいの文例をまとめました。


養護のねらい

  • 生活の流れに見通しを持って、自立して過ごす。
  • 年長児になることを自覚し、自信を持って生活する。

教育のねらい

  • 友だちと思いや考えを伝え合い、共通の見通しを持って取り組む。
  • 春の自然にふれ、日差しの暖かさを感じながら戸外でのびのびと遊ぶ。


活動内容


ねらいをもとに、4歳児に経験してほしい具体的な活動内容を書いていきます。


養護

<生命>

  • 体温や気温の変化に合わせて衣類を調整し、快適に過ごす。
  • 安全に遊ぶための約束を理解して、遊びの内容を調整する。

<情緒>

  • 進級への期待や不安を保育者に受け止めてもらい、安定的に生活する。
  • 友だちとのかかわりの中で自分の思いを発揮し、安心して過ごす。

教育

<健康>

  • 健康に必要な習慣がわかり、自発的に行動する。
  • 戸外でたくさん身体を動かし、心地よさを味わう。

<人間関係>

  • 活動の中で、新しくルールを決めたり、遊びの内容を発展させたりすることを楽しむ。
  • 年長児の卒園を意識して、積極的に遊ぼうとしたり感謝の気持ちを持ったりする。

<環境>

  • 卒園式やお別れ会で使う飾りを自分たちで製作し、行事への思いを深める。
  • 草花の芽吹きや日差しの暖かさに気づき、季節の変化を味わう。

<言葉>

  • 会話の中で自分の考えを友だちに伝え、共通の認識を持って過ごす。
  • お別れの言葉や挨拶を覚えて、大勢の前で発表することをよろこぶ。

<表現>

  • 忍者や動物、絵本の登場人物になりきり、身体の動きや言葉で表現することを楽しむ。
  • 絵の具やペンを使ってのびのびと自由に描画する。

3月は卒園式やお別れ会などの行事もあるため、子どもたちが意欲的に参加できるような活動内容を月案で考えてみましょう。


4歳児クラスでは友だちと思いを出し合って遊ぶ姿も見られるので、かかわりが深まるよう工夫するとよいですね。



【3月】4歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

3月の4歳児

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3月のねらいや活動内容をもとに、月案に記入する環境構成や援助、配慮の文例を紹介します。



養護


生命

  • 暑さ・寒さに気づいて衣類を調整できるよう、個別に声をかけたり今日の天気を知らせたりしていく。
  • 身の回りの危険な場所や危ない遊び方に気づけるように、場面に合わせて話をする。

情緒

  • 年長児の姿を伝え、「自分たちもこうなりたい」という意欲を育む。
  • 思いをなかなか言い出せない子には、個別に声をかけたり、自己表現をする時間を設けたりする。


教育


健康

  • 手洗い・うがいや歯磨きなどの衛生習慣の目的や正しいやり方について繰り返し伝え、意欲を持てるようにする。
  • ボールや縄跳びなどの道具を用意しておき、積極的に戸外に出て遊べるよう誘っていく。

人間関係

  • 集団での活動の中で、子どもの意見を遊びに取り入れたり、ルールの必要性を考えるきっかけを与えたりする。
  • 年長児へ向けてプレゼントを作ったり、手紙を書いたりして、思いを伝える大切さに気づけるようにする。

環境

  • 行事に必要なものを製作する体験を通して、自分たちで考えを出しながら準備する楽しさを味わえるようにする。
  • 春の自然に気づけるよう、保育室内に草花を飾ったり、写真を掲示したりといった環境を整える。

言葉

  • 思いが通じ合わず遊びが収束してしまいそうな場面では、保育者が間に入ってそれぞれの考えを汲み取って仲介していく。
  • 感謝の思いを言葉で伝えられるよう、交流の機会を設ける。

表現

  • 表現のイメージが広がるよう、保育者が遊びのモデルとして参加したり、場の雰囲気を作ったりと工夫してかかわる。
  • 絵の具やペンといった道具を組み合わせて表現する面白さを十分に味わえるよう、使いやすい環境を整え、わかりやすい言葉で説明していく。

4歳児の子どもたちがやりたい遊びを十分楽しむためには、保育士さんの援助や環境構成が不可欠です。


子どもの姿に合わせて声かけやかかわりを工夫できるよう、月案を通して考えていくとよいでしょう。



【3月】4歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

3月の4歳児の月案の作成に活かせる、家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 一人ひとりの1年間の成長を保護者に伝え、よろこびを共有するとともに今後のサポートにつなげる。
  • 新年度に向けて持ち物の確認をしてもらい、必要な物品を新たに揃えてもらうよう声をかける。


健康・安全・衛生


  • 戸外で昆虫や草花、土などにさわったら、爪の間まできれいに洗うよう伝える。
  • 危険な場所や遊び方について、どうしてやってはいけないかを伝えることで、見通しを持てるようにする。


食育


  • 春の食材についてクイズやペープサートを使って楽しく伝え、関心を育む。
  • ひな祭りの行事食を通して、ひなあられや菱餅などの由来や色の意味を伝える。

3月は、4歳児クラスになってからの成長や子どもの姿を保護者に伝え、成長を改めて実感してもらえるような機会を作るとよいでしょう。


また、新年度が始まる前に持ち物の記名や状態を確認してもらうこともポイントです。クレヨンやマーカーなども、インク切れや不足している色がないかを詳細に見てもらうよう伝えましょう。



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【3月】4歳児の月案の文例:反省・自己評価

4歳児クラスの3月の月案を振り返り、来月の計画に活かすための反省・自己評価の文例をまとめました。



養護


  • 友だちとのかかわりのなかで思いを受け止めてもらうことで、安心する姿があった。上手に気持ちを伝えられたことを褒め、より結びつきや信頼を強められたと思う。
  • 一人ひとりの成長を見つけ、言葉にして伝えたり集団の中で自己を発揮する場面を設けたりすることで、自信につなげていった。


教育


  • 年長児との交流の時間では、ゲームや工作など協力して過ごすことで、より感謝や憧れの思いを強める姿が見られた。
  • 子どもたちの伝え合いを見守り、自分の言葉で思いを表現できるように促していくことができた。

3月の月案では、4歳児クラスの子どもたちが進級に向けてそれぞれ自信や意欲を持てたかを振り返るとよいかもしれません。


友だち同士や異年齢でのかかわり、遊びの充実度などを思い返して、反省として記載してみましょう。



月案に活用できる3月の4歳児保育のポイント

3月の4歳児

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最後に、4歳児クラスの3月の月案に活用できる保育のポイントを解説します。



進級に向けて思いを育み、自立して行動できるようサポートする


4歳児の子どもたちが進級に意欲を持てるように、年長児の姿を伝えて憧れの気持ちを育んでいきましょう。


来年度の活動について話題にすれば、子どもたちの中で見通しがつきやすいかもしれません。


また、生活の流れや遊びの中では、自発的に行動できるように見守っていくこともポイントです。指示をするだけでなく、気づきを促すような声かけを心がけるとよいですね。



年長さんへの感謝を伝える機会を作る


これまでいっしょに遊んできた年長さんの卒園にあたって、ありがとうの気持ちを伝えられるよう、交流の時間を設けるのもよさそうです。


また、自分たちが主体となって贈る言葉を考えたり、会の装飾を準備したりすることで、行事を作り上げる楽しさを味わえるかもしれません。


進級すると年長児として活動を引っ張っていく場面が増えるため、3月頃からそうした取り組みを少しずつ取り入れていきましょう。



子どもが考えを出し合って遊びを広げられるよう仲介していく


4歳児の3月頃になると、友だち同士で考えを出し合いながら遊ぶ様子も増えてくるでしょう。


ただし、イメージはあるもののうまく言葉で共有できなかったり、思いがすれ違ってしまったりして、遊びが停滞してしまうこともあるかもしれません。


保育士さんは様子を見守りながら、互いの思いを汲み取ったり、よい方法や折衷案を提案したりしてみましょう。4歳児さんが、自分たちのアイデアをもとに遊びが広がる楽しさを存分に味わえるとよいですね。



文例を知って3月の4歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、3月の4歳児クラスで活用できる月案のねらいや反省の文例を紹介しました。


いよいよ年長クラスが目前となる3月、子どもたち一人ひとりが意欲や目標を持って進級できるよう支えていきましょう。


また、友だち同士で話し合いながら遊ぶ姿も見られる頃です。子どもたちの伝え合いを見守り、必要に応じて援助していくとよいかもしれません。


月案の文例を参考に、3月の4歳児クラスの保育に役立ててみてくださいね。



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