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【1月の月案】4歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

新年が明け、にぎやかなお正月ムードを楽しめる1月。4歳児を担任する新卒保育士さんの中には、月案の作成に悩む方もいるかもしれません。今回は、4歳児クラスで使える1月の月案の文例を項目別にくわしく紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

1月の4歳児の写真

T.TATSU/shutterstock.com



1月の4歳児クラスの特徴とは?

新しい1年が始まり、お正月のにぎやかな雰囲気を楽しめる1月。4歳児クラスでも、コマ回しや凧あげといった遊びを楽しんでいるかもしれません。


そんな1月の4歳児クラスには、以下のような特徴があるでしょう。


  • 1月の行事や風習、冬の自然などに関心を持って過ごす姿がある
  • 友だち同士で思いを伝え合いながら遊ぶ姿が見られる
  • 生活発表会に向けて劇の題材決めや楽器選びなどを行う

この時期に一大イベントである生活発表会がある保育園も多いようです。4歳児の子どもが意欲を持って参加できるよう計画しておきたいですね。


このような4歳児クラスの特徴をもとに、1月の月案の文例を紹介します。



【1月】4歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

月案では、前月の子どもの様子をもとに1月の保育を組み立てていきます。くわしい文例を見てみましょう。


  • 大きく体調を崩す子どもはいなかったが、鼻水や咳が出ることもあった。
  • 音楽会を通して楽器に親しみ、遊びの中で自発的に使う姿が見られた。
  • 製作遊びに意欲的に取り組み、友だちと作品を見せ合いながら作ることを楽しんでいた。

特に1月頃には、体調面や衛生習慣について確認しておくとよいかもしれません。また、行事での姿も振り返って思い出すとよいでしょう。


上記のように4歳児クラスの実態を挙げ、それを踏まえて今月の月案を考えてみましょう。



【1月】4歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

1月の4歳児の写真

ANURAK PONGPATIMET/shutterstock.com


ここでは、1月の4歳児クラスの月案に使えるねらいや活動内容の文例を紹介します。



今月のねらい


ねらいは、養護と教育の2つの視点から文例をまとめました。


養護のねらい

  • 手洗い・うがいや衣類の調節を意識して、風邪を予防しながら健康に過ごす。
  • 園生活のリズムを取り戻し、落ち着いて生活する。

教育のねらい

  • お正月遊びを通して、日本の伝統的な遊びに関心を深める。
  • 冬の自然に関心を持ち、保育者や友だちと発見を共有しようとする。


活動内容


ねらいをもとに、4歳児に経験してほしい具体的な活動を書いていきます。


養護

<生命>

  • 健康に必要な衛生習慣を身につけ、丁寧に行おうとする。
  • 気温や活動に応じて衣類を調節して、健康に過ごす。

<情緒>

  • 期待や見通しを持って生活し、落ち着いて過ごす。
  • 「一人でできた」という経験を積み重ね、自信を深める。

教育

<健康>

  • 走る・止まるを繰り返す遊びなどを通して、さまざまな身体の動きを経験する。
  • 冬の感染症や風邪の原因に興味を持ち、予防する習慣を身につけようとする。

<人間関係>

  • 友だちとのかかわりを通して、自分の思いを出しながら過ごすことをよろこぶ。
  • ゲームや表現遊びなどを通して、集団で活動することを楽しむ。

<環境>

  • 園庭に昆虫の姿が少なくなってきたことに気づき、季節の変化と生き物の暮らしの関係に興味を持つ。
  • 雪や氷を使った遊びを取り入れ、水の性質の面白さに気づく。

<言葉>

  • 思いを言葉で表現し、人に伝わるよろこびを味わう。
  • 絵本やお語を聞いて、感じたことや考えたことを自分なりに言葉で表現する。

<表現>

  • 友だちと共通のイメージを持って、役割を分担しながら表現することを楽しむ。
  • 絵本の登場人物になりきって遊び、物語の世界に入り込んで遊ぶことをよろこぶ。

1月頃になると、4歳児クラスでは子ども同士で思いを伝え合ったり、イメージや世界観を共有して遊んだりする姿が増えてくるかもしれません。


子ども同士の世界を尊重しながら、それぞれの興味に合わせて楽しめるような活動を考案していきましょう。



【1月】4歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

1月の4歳児の写真

Purino/shutterstock.com


1月のねらいや活動内容をもとに、月案に記入する環境構成や援助、配慮の文例をまとめました。



養護


生命

  • 自ら進んで手洗い、うがいができるように、声をかけたり見守ったりしていく。
  • 冬の健康に必要な習慣について改めて確認し、身についていくよう声をかける。

情緒

  • 年末年始の休み明けは、生活リズムが整うようゆったりとした流れで過ごせるよう配慮する。
  • 一人ひとりの成長やがんばりを認め、自信を育む。


教育


健康

  • 寒さから戸外に出ることを躊躇する子どももいるので、上着を着るよう促したり、戸外遊びの楽しさを伝えたりしながら無理のない範囲で誘っていく。
  • 冬時期の生活のしかたや風邪を予防する習慣について伝え、自ら実践できるようにする。

人間関係

  • 一斉活動では、子どもの発想をもとに遊びのルールをつけ足すなど、自分たちで遊びを広げる経験ができるよう配慮する。
  • 「友だちを誘ってきてほしい」とお願いしたり、先生役を任せたりすることで、集団での自己発揮の場を作る。

環境

  • 冬の自然や昆虫の暮らしについて知れるよう、図鑑や絵本などを室内に用意しておく。
  • お正月遊びを取り入れるときは、簡単な由来もあわせて伝えることで、伝統的な遊びのよさを味わえるようにする。

言葉

  • トラブルがあって泣いたり、友だちになかなか思いを言えないでいたりする子には、個別に思いを聞き取りながら代弁して、気持ちを整理できるようにする。
  • 集まりの場で今日のできごとなどについて発表する機会を設け、大勢の前で話すことに慣れていけるようにする。

表現

  • 子どもが持つ想像の世界を大切にしながら、さらにイメージが膨らむよう環境設定や声かけを工夫する。
  • 繰り返しのある簡単な絵本を劇遊びに取り入れて、友だちといっしょに物語を再現して遊ぶ楽しみを伝えていく。

1月や2月に生活発表会を予定している保育園では、4歳児の子どもたちが劇や楽器に意欲を持てるように導入しましょう。


また、風邪や感染症を予防するための衛生対策についても配慮するよう月案に記載しておくとよいですね。



【1月】4歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

1月の4歳児の月案の作成に活かせる、家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 個人懇談の内容を学年間で改めて共有し、各家庭の理解につなげる。
  • 生活発表会に向けて日程や内容を周知し、練習の様子を伝えていく。


健康・安全・衛生


  • 感染症が出た場合、職員同士で連携して設備や玩具などの消毒を行い、感染予防につとめる。
  • 気温が低い日には、園周辺の凍結や積雪状況を確認し、安全に遊べるよう対策する。


食育


  • 行事食を通して、お正月や餅つきといった風習を伝えていく。
  • 保育者も会話に加わりながら楽しく食事をして、和やかな雰囲気を作る。

生活発表会の開催が近づく1月頃には、おたよりなどを通して保護者に日程やプログラムなどの連絡をしておくことが大切です。


また、4歳児さんのがんばりや意気込みが伝わるよう、練習風景や子どもの様子を記載するのもよいですね。しっかり伝えるためにも、月案で計画しておきましょう。



【1月】4歳児の月案の文例:反省・自己評価

4歳児クラスの1月の月案を振り返り、来月の計画に活かすための反省・自己評価の文例をまとめました。



養護


  • 寒さが厳しい日は、衣類を調整するよう声をかけ、気温に合わせた服装ができるよう伝えていくことができた。
  • 体調不良の子どもが出た際は、職員で連携して子どもの見守りや消毒などの対応を行い、さらなる感染を防いだ。


教育


  • 子ども同士のトラブルを受け止め、解決に向けて話ができるよう援助した。
  • 劇の配役決めやゲームのルール決めなど、子ども同士で話し合う場を設けられた。

1月の月案でも特に重点を置いていた点について、子どもの様子を踏まえて振り返りをしてみましょう。


生活発表会を行った保育園では、行事への取り組みや練習・本番での姿を含めて反省を記載するとよいですね。



月案に活用できる1月の4歳児保育のポイント

1月の4歳児の写真

Purino/shutterstock.com


最後に、4歳児クラスの1月の月案に活用できる保育のポイントをまとめました。



子ども同士の伝え合いを促し、支える援助を心がける


言葉で自分の思いや考えを表し、友だちといっしょに活動できるようになる4歳児さん。


しかし、中にはまだうまく気持ちを表現できない子や、複数人の前では恥ずかしさから言葉が出てこない子もいるかもしれません。


そうした子どもの特徴を理解したうえで、そっと励ましたり思いを汲み取ったりと、個々に合わせた援助ができるよう考えておきましょう。



集団で過ごす楽しさを伝えていく


子ども同士のつながりが深まる4歳児クラスでは、1月頃になると集団で考えを出し合いながら遊ぶ姿や、友だちを励ます姿なども見られるようになるかもしれません。


友だちとコミュニケーションを取りながらイメージを共有して遊ぶことは、一人遊びではできない集団ならではのよさと言えます。


集団の中で自分らしさを発揮しながら遊ぶことで、4歳児の子どもが友だちといっしょに過ごす楽しさを十分に味わえるよう、子ども同士の関係を取り持つ援助を月案で計画しましょう。



生活発表会の題材は子どもの実態に合わせて決定を


1月に生活発表会を実施するクラスでは、劇や合奏、歌などの題材を決める必要があるでしょう。


4歳児の子どもにとってちょうどよい難易度であるとともに、意欲を持って参加できる題材選びをすることがポイントです。


普段から楽しんでいるお話や歌など、子どもの興味に合ったものを取り入れて、楽しく練習できるとよいですね。



文例を知って1月の4歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、1月の4歳児クラスで活用できる月案のねらいや反省の文例を紹介しました。


お正月遊びや冬の自然遊びを楽しめる1月。4歳児の子どもの興味や関心を育みながら取り入れてみましょう。


また、生活発表会に向けて練習を始める園では、子どもの実態に合った題材選びなどを工夫するとよいかもしれません。


月案の文例を参考に、1月の4歳児クラスの保育に役立ててみてくださいね。



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