保育実習に向けて、メモの取り方を知っておきたい保育学生さんもいるでしょう。実習中のメモは自由に取ってよいわけではなく、園によっては禁止されることもあります。今回は、メモが禁止される理由や取ってよい場合のタイミングやコツを紹介します。実習前の事前準備として参考にしてみてくださいね。なお、実習全体の流れは▶ 保育実習とは(全体ガイド)をご覧ください。

保育実習でメモは取ってもいい?対応は園によって異なる
保育実習中は覚えることがたくさんあるため、「忘れないようにメモを取りたい」と考える保育学生さんは多いでしょう。
結論として、保育実習中にメモを取ってよいかどうかは、実習先の方針によって異なります。
忘れないようにメモを取るよういわれる園もあれば、「子どもから目を離さず見て覚えて」といわれる園もあるようです。
同じ園でも保育士さんによって考え方が違うことも
同じ保育園の中でも、保育士さんによって考え方が違うことがあるかもしれません。
日頃保育についての共有はしていても、実習生への対応まで打ち合わせをする時間がない場合もあるでしょう。
「昨日のクラスではメモを取るよういわれ、今日のクラスでは注意された」ということも起こりえます。
メモを取ってよいかどうかは、実習前のオリエンテーションで確認しておくとよいでしょう。
そのほかに聞きたいことや心配事があれば、事前に整理しておくと、実習をスムーズに始められるでしょう。事前準備については▶ 保育実習オリエンテーションの記事をご覧ください。
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保育実習でメモが禁止されるのはなぜ?3つの理由
実習園の中には「メモ禁止」といわれることがあります。その理由について詳しく見ていきましょう。
子どもから目を離してはいけないから
保育士は、子どもの安全を守るため常に子どもに目を向けています。
メモを取るということは、その間子どもから目を離すことになるともいえるでしょう。
保育士として働くうえで、子どもの安全を守る意識を常に持っていてほしいという想いがあるのかもしれません。
とっさの対応ができなくなるから
保育中は、いつ何が起こるかわかりません。
子どもが転んだり、噛みつきが起こったりするのは一瞬のうちです。
メモを取っていると、そばで何かが起こってもとっさに動いたり止めたりすることができません。
ペンやメモ帳が危険につながることがあるから
乳児クラスでは、抱っこをしたり膝に乗せたりする場面が多くあります。
そのときにポケットにペンやメモ帳が入っていると、子どもが取り出して遊び出したり、ペン先で怪我をしたりする可能性があるでしょう。
パーツが外れるペンは、誤飲につながることも考えられます。
pickup:メモが取れないときに記憶を残す4つの裏技
メモ禁止は「実習生を困らせるため」ではなく、子どもの安全を守るための判断です。
禁止といわれても落ち込まず、その理由を理解して行動できるとよいですね。
メモが禁止されていても、記憶に残しやすくする工夫はいくつかあります。
① 頭文字だけを頭の中で唱える
「太郎くんが泣いた→絵本」なら「たろう・えほん」と心の中で繰り返すだけ。文章で覚えようとせず、単語2〜3個に絞るのがポイントです。
② すきま時間に単語だけ書き出す
トイレに立ったときや教室を移動するときなど、数十秒でも一人になれる時間を活用します。ただし頻繁な離席は避け、自然なタイミングを使いましょう。
③ 帰りの電車などで「3つだけ」書き出す
記憶が新しいうちに、印象に残った場面を3つだけ書き出します。3つ書くと、その前後の出来事も自然に思い出せることがありますよ。
④ 疑問を1つだけ持ち帰る
「なぜあの声かけをしたんだろう」という疑問は、メモがなくても覚えているもの。翌日質問して答えを聞くことで場面ごと記憶に定着し、日誌の考察にも活かせます。
いちばんのコツは「全部を残す」ことをあきらめて、「印象に残った出来事を残す」といった気持ちで切り替えること。完璧を目指さないほうが、かえって記憶に残りやすくなるでしょう。
保育実習でメモを取るメリット・デメリット
ここで改めてメモを取ることについての、メリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット
- 情報を整理できる
慌ただしい実習でも、文字にすることで時系列に沿って整理できる - 考えがまとまる
書いた内容を見返すことで、自分の気づきや考えが明確になる - 新しいアイデアが生まれる
気づきの記録が、責任実習の内容を考えるヒントになる - 気持ちに余裕が持てる
すべてを覚えておくプレッシャーから解放される
デメリット
- 子どもの姿を見落とす
何気ない姿から得られる気づきを逃してしまう - 保育士さんの援助の意図を見落とす
その場だけを見ていると、時間をかけた援助の意図が読み取れない - 「保育に集中していない」と思われる
書くことに一生懸命になっていると、そう受け取られることがある
メモは便利な手段ですが、目的は「日誌を埋めること」ではなく「保育を学ぶこと」だという点は忘れないようにしたいですね。
そんなときは、たくさんの園が一度に集まるイベントに足を運んでみるのもひとつの方法です。
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日誌が書きやすくなる保育実習のメモの取り方のコツ
メモを取ってよい場合、書き方を工夫することで実習日誌がぐんと書きやすくなります。
略語や記号を決めておく
あらかじめ略語を決めておくと書きやすいでしょう。

けんかの場面でどのように介入するべきか悩んだ場合

実習中、すべてのことをメモを取る必要はないでしょう。
文章にせず、名詞やキーワードだけを書き残すようにするとスピーディーにメモできます。
メモ帳に余白ができるくらいの量だと、あとから見直しやすいですよ。
使いやすいメモ帳とペンを準備する
簡潔にメモが取れるよう、道具も事前に準備しておきましょう。
- エプロンのポケットに入るサイズのメモ帳を選ぶ
- 線が引いてあるものだと書きやすい
- 子どもの目につきにくいシンプルなデザインにする
- ペンはノック式にして、ペン先を必ずしまう
- パーツが外れるペンは避ける
場面ごとに見出しを付けたりページを変えたりしておくと、後から見やすくなるでしょう。
保育実習でメモを取るタイミング4つ
メモを取るタイミングは、子どもの様子に合わせて見極める必要があります。
1日の流れとメモが取りやすいタイミング
子どもの動きが活発なため、目を離さないことを優先する
安全が保たれている場面。短くメモを取りやすい
室内が落ち着いている場面。運動遊びなどはすぐに活動が始まることもあるため、避ける
製作準備や掃除がある場合は優先する
帰宅後の日誌の負担を減らせる、もっとも安心な時間
※あくまでも一例です。園の方針や子どもの様子によって判断しましょう。
担任の先生に注目が集まっている時は、どんな風に遊びの導入を進めているのかメモしておくとよいでしょう。
また、休憩がある場合は、メモをまとめたり整理したりできそうです。
帰宅してから日誌を書く際の負担軽減につながるかもしれません。
また、午睡中は担任の保育士さんに質問や振り返りができる時間かもしれません。
聞きたいことは事前にメモにまとめておくとよいですね。
メモが禁止されている場合の対策4つ
メモが取れない場合も、事前の準備で乗り切ることができます。
1日の流れを事前に把握しておく
1日の流れは、オリエンテーションで確認しておきましょう。
難しい場合は、各年齢の保育園での生活リズムを調べて参考にするとよいですね。
事前に得た流れと当日の流れを照らし合わせることで、記憶の負担が減るかもしれません。
休憩や午睡の時間にまとめて書く
活動中のメモが禁止されていても、休憩時間なら書き出せる場合があります。
休憩がない場合は、午睡中に少しだけ時間をもらえるか担任の先生に確認してみるのもよいでしょう。
わからないことは積極的に質問する
振り返りの時間に質問したり、自分の理解が正しいか確認したりできれば、メモがなくても理解が深まります。
実習は現場の保育士さんとのコミュニケーションから学べることも多いですよ。
事前学習を怠らない
子どもの姿や必要な援助、保育士さんの視点などを事前にしっかり学習しておきましょう。
年齢にあった成長を理解しておくと保育が捉えやすくなり、メモがなくても覚えておけるかもしれません。
保育学生さんからの相談多数!自宅周辺の新卒歓迎園を聞く完璧にメモを取れなくても大丈夫!必要な時のみでOK
実習中は緊張しているため、「すべて書き残さなければ」と気負ってしまう保育学生さんもいるでしょう。
書けなかった時間を思い出して、帰り道で落ち込んでしまう日もあるかもしれません。
けれど、メモが目的になってしまうと本来の学びが薄れてしまいます。
こんなときは気持ちを切り替えて
・メモを完璧に取ろうとしすぎている
・書くことに集中して子どもと関われていない
・メモできなかったことを責めてしまう
実習が終わったあとに心に残っているのは、書き残した文字よりも、子どもと過ごした時間そのものかもしれません。
短いメモでも十分に役立ちます。
まずは子どもと関わることを優先し、必要なときに短くメモをする意識でいるとよいですね。
保育実習のメモに関するよくある質問
Q. 実習中、自分のスマホでメモを取ってもいいですか?
保育中のスマホ使用は、園によって明確なルールが定められている場合が多くあります。
たとえメモ目的であっても、周囲からは私用でスマホを触っているように見えてしまう可能性があります。
紙のメモ帳を使うのが無難です。どうしても使いたい事情がある場合は、事前に必ず確認しましょう。
Q. メモを取っていたら注意されました。どうすればいいですか?
注意されると、自分が否定されたように感じてしまうかもしれません。
けれど、それは子どもの安全や保育への集中を大切にしてほしいという思いから伝えられた言葉です。
振り返りの時間などに「どのタイミングであればメモを取ってもよいか」を確認できると、次の日から動きやすくなりますよ。
Q. 子どもに「何書いてるの?」と聞かれたらどう答えますか?
詳しく説明すると、遊びや活動のさまたげになってしまうかもしれません。
そもそも子どもの目に触れにくい場所やタイミングで書くよう心がけたいですね。
Q. メモは何を書けばいいのかわかりません。
ねらいが「保育者の動きを学ぶ」であれば、保育士さんの言葉かけや行動を「いつ・どこで・誰と・何を・どのようにしていたか」の視点で書き残します。
疑問に感じたことも書いておき、振り返りの時間に質問できるとよいですね。
メモの取り方を知って保育実習の学びを深めよう
保育実習中のメモは、園の方針によって取ってよい場合と禁止される場合があります。
禁止されるのは子どもの安全を守るためであり、実習生を困らせるためではありません。
取ってよい場合は、略語や記号を活用し、タイミングを見極めて短く書くことを意識してみてください。
適切なメモの取り方を知っておくことで、実習日誌が書きやすくなるだけでなく、学びそのものを深めることができるでしょう。
実習日誌の書き方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
実習全体の流れをおさらいしたい方は、▶ 保育実習とは(全体ガイド)をご覧ください。
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