保育実習や幼稚園実習で仲良くなった子どもたちに「何かプレゼントして喜んでもらいたい」と考え、実習最終日にメッセージや簡単な手作りプレゼントを渡そうと思う方もいるかもしれません。保育実習でプレゼントを渡すには、園の保育方針の確認や渡すタイミングなど、注意や配慮が必要な点もあります。注意点や考え方、簡単なプレゼントの作り方やメッセージ文例をまとめました。

■目次
保育実習や幼稚園実習最終日の子どもたちへのプレゼント
実習に子どもに渡すプレゼントとは
実習で仲良くなった子どもたちにメッセージや簡単な手作りプレゼントを渡そうと思う方もいるのではないでしょうか。実習最終日に渡すプレゼントについて調べてみました。
手作りできるものが主流
基本的にはすぐ身近に合って、安価で手に入る材料を使った手作りのものが多く選ばれます。例えば、折り紙やフェルトなどを使った手作りメダルや腕時計など、身につけられるような手作りの制作物は子どもが喜んでくれるでしょう。
また、色紙やカードなどに、1人ひとりの子どもへのメッセージを書いて渡すのも、思い出になるプレゼントの1つです。
購入したものやお金をかけたものは避ける
基本的に、保育園や幼稚園の子どもにふさわしくないものをプレゼントとして贈ることは避けましょう。例えば、お金をかけて購入したもの(既製品)があげられます。
食べ物は、アレルギーのある子どもが増えていたり衛生上の問題もあるので贈らないようにしましょう。
子どもへのプレゼントは必要か不要か
大切なのは実習でお世話になった子どもへの愛情や感謝の気持ちをプレゼントで表したいという気持ち。しかし中には、プレゼントを用意するかしないかということが実習の評価につながるのではと考え、不安になってしまう保育学生もいるかもしれません。
一般的に、実習最終日に子どもへのプレゼントを用意する必要は特にないようです。
プレゼントを用意したい場合には、園や担当保育士に用意してもいいか確認をとる必要があります。
一般的に、実習で評価されるのは、実習中の態度や実習日誌の内容などがメインです。プレゼントを「あげた」「あげない」で評価が変わることはないと考えていいでしょう。
プレゼントをあげるには保育園幼稚園側に確認が必要
プレゼントを子どもたちに渡してよいのか、実習先の園の担当の先生に確認をとる必要があります。
園や施設によっては、方針で子ども1人1人に渡すことを禁止にしていたり、一部のクラスにだけ特別な物が配られるのをよしとしないこともあるでしょう。
また、プレゼントを手作りするのは多くの時間や労力が必要なため、その時間を実習への学びに集中してほしい、といった考え方もあります。
実習で子どもへの手作りプレゼントの選び方や注意点
プレゼントは必ずしも必要ではないようですが、個人的な気持ちとして用意しようと考えている方もいるのではないでしょうか。手作りプレゼントの選び方や注意点について調べました。
手作りプレゼントをあげる範囲
プレゼントをどの範囲まであげるのかを決めることは、プレゼントで何を作るか決めるためにも非常に重要です。
クラス、または園の子ども全員
配属になったクラスやかかわったクラスの子ども全員にあげたいと考えた場合、まとまった数のプレゼントが必要になり、その分作る時間も材料費もかかります。手作りする手間や時間、材料費を検討して、プレゼントするものを決めましょう。
クラスに1つ
クラスに1つ、または各クラスに1つずつ、プレゼントを贈るといった考え方もあります。そういった場合は、クラスのみんなで遊んでもらえる手作り玩具や、整頓に役立つおもちゃ入れ、クラスに飾ってもらえる写真立てや色紙、壁面工作などをプレゼントとして選ぶことが多いようです。
手作りプレゼントは子どもの年齢に配慮を
0歳、1歳、2歳児の乳児クラス
安全性を配慮して、怪我をするような硬い素材は避け、万が一子どもが舐めたり口に入れたりしても比較的危険が少ない素材で作る配慮をしましょう。柔らかいフェルトなどの素材がよく選ばれるようです。
3歳・4歳・5歳
手作りおもちゃや、折り紙で作ったメダルや手裏剣などの製作物がとても喜ばれるようです。また、文字に興味を持つ年齢になってくるので、簡単な手書きのメッセージなども喜ばれます。どちらも思い出に残るプレゼントになりそうですね。
手作りプレゼントの材料や金額への配慮
材料
手作りプレゼントの材料としてよく選ばれるものは、折り紙、画用紙、紙コップや紙皿、フェルトなど、身近にあり安価で求めやすいものが多い傾向です。園でもよく使い、子どもたちが身近に感じられる、安全性に配慮した材料を選びましょう。
材料費の金額
クラス全員分など、まとまった数のプレゼントを作る場合は、材料費はそこまでかからないように工夫しましょう。
お金のかかったプレゼントは、受け取る園側が実習生にかかった負担を気にして、逆に気を使わせてしまうでしょう。
手作りプレゼントでのキャラクター使用の配慮
子どもがよろこぶキャラクターのデザインやシールをプレゼントで使用したい場合は、園側に使っていいかどうかの確認を取りましょう。
園の方針でキャラクターの使用を避けている場合もありますし、あげる子どもごとにキャラクターを変えた場合、「そっちのキャラクターがいい」といった理由で子ども同士がけんかになってしまうことも考えられるため、全員が平等になるようにする工夫が必要です。
プレゼントの渡し方
お別れ会の最後など
プレゼントは保育実習の最終日、保育実習の締めくくりの場で渡すことが多いようです。園側が開いてくれる「お別れ会」などで渡すために、ある程度まとまった時間と機会を作ってもらいましょう。
プレゼントを渡すことの了解を事前に得た上で、お別れ会のどのタイミングでプレゼントを渡すか考えておきましょう。
渡し方のタイミングは挨拶の後で
プレゼントを渡す前に、実習中に子どもたちと一緒に過ごした感想や思い出、感謝の気持ちなど、子どもたちに伝えたいことをしっかり伝えましょう。
プレゼントを渡すと、子どもの興味や集中力はそちらに移ってしまうため、プレゼントを渡すのは、挨拶後にするとよさそうです。

折り紙や画用紙で簡単に手作りできるプレゼント例と作り方
折り紙や画用紙で簡単に作れる、手作りメダルやコマなど、プレゼントにぴったりな工作の例と作り方をご紹介します。
手作りメダルの作り方
保育実習最終日の子どもたちへのプレゼントで大人気の手作りメダル。リボンや紐を通して首からかけられるようにすれば、0歳児~6歳児のどの年齢の子どもも喜んでくれるでしょう。
折り紙で桜のメダルを折ってみよう
両面に色がついている折り紙、もしくは2枚の折り紙を貼り合わせたものを使って、素敵なさくらのメダルを作ることができます。春など、さくらに季節にぴったりですね。
紙コップで写真付きメダル作り
紙コップの形を利用して、写真つきのメダルを作ることができます。真ん中には子どもへのメッセージを書きこむこともできますよ。
手作り腕時計やブレスレットの作り方
時計やブレスレットなど、身につけられるものが子どもは大好きです。
折り紙でかっこいい腕時計の折り方
折り紙1枚で腕時計を作ることができます。文字盤をつける立体的な部分や、ベルト部分も再現でき、しっかり手首に装着することもできますよ。
リンリンと音が鳴る紙コップでアラーム腕時計
鈴の音が鳴る、アラーム腕時計です。文字盤や長針・短針はもちろんのこと、ベルトをかけるところもきちんとある、本格的な腕時計です。
メガネ・指輪・ブレスレット、モールで作るアクセサリー
季節の素材のドングリとモールを使って、ブレスレット、指輪、メガネを作りましょう。ドングリの代わり大きめのビーズを使ってもかわいいですよ。
手作りコマの作り方
折り紙でもコマで遊べる機会はなかなかないので、子どもたちにとっては新しい発見の機会になるかもしれません。
折り紙でよく回るコマを作ろう
3つのパーツでよく回る、折り紙のコマが作れます。折り紙で作ったとは思えないほど、しっかり回りますよ。
段ボールで色が混ざる混色をコマを作って体験しよう
交互に色をつけたコマを速く回転させると、それぞれの色が混ざったように見えます。コマは身近な素材を使って簡単に作ることができるので、子どもたちみんなに不思議な体験をプレゼントできますよ。
男の子も女の子も大好きな手裏剣。忍者ごっこ用だけでなく、ひもやリボンを通せばメダルとして首にかけることもできますよ。
懐かしい折り紙♪折り紙手裏剣を作ってみよう
折り紙を2枚使って、忍者の飛び道具である手裏剣を本格的に作ることができます。
プレゼントとして贈りたいメッセージと例文
担当したクラスの子どもたちが字に興味を持っているようであれば、色紙やカードに、子どもたち1人1人にメッセージを書いて渡すことも、心がつたわるプレゼントになりますよ。手作りプレゼントのメダルや手裏剣に、メッセージを添えて渡す工夫をすることもできます。
メッセージを書くポイント
子どもの心に残るメッセージにするために、書く際のポイントをまとめました。
子どもの名前を添える
メッセージの冒頭に「〇〇ちゃん」や「〇〇くん」と、子ども1人1人の名前を書いてあげると、自分だけのメッセージとしての特別感が出て、子どもがとても喜んでくれるようです。手作りプレゼントなどに1つ1つ、名前を書いて渡してあげるのもいいでしょう。
簡潔な長さとひらがなで書く
メッセージは子どもがなるべく読みやすく理解しやすいよう、シンプルにひらがなで書き、一言か二言程度の短さを心がけましょう。
保育実習の終わりに子どもに贈るメッセージ例文
ありがとう
だいすきだよ
わすれないよ
がんばってね
保育実習のプレゼント選びは自分にも園にも負担のかからない配慮を
「子どもたちの笑顔が見たい」という気持ちを、保育実習の最終日に渡す子どもたちへのプレゼントに込めるのは、実習での素敵な経験と思い出になるでしょう。ただ、園や子どもへの配慮と、実習本来の意図に配慮して、プレゼントを決める必要があります。
保育実習では現場で学ぶことだけでなく、実習日誌や指導案の記入など帰宅後の課題も多いスケジュールになっています。自分ができる範囲で、子どもに喜んでもらえることが何なのかを考えましょう。