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【1月の月案】3歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

3歳児クラスの1月の月案を計画している新卒保育士さんもいるでしょう。お正月の雰囲気を味わうとともに、冬らしい気候を楽しめる遊びを取り入れたいですよね。今回は、3歳児クラスで使える1月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動に加え、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

1月の3歳児の写真

Purino/shutterstock.com



1月の3歳児クラスの特徴とは?

新しい1年を迎える1月。いっそう寒さが強まる時期ですが、3歳児の子どもたちは元気に戸外遊びを楽しんでいるかもしれません。


そんな1月の3歳児には、以下のような特徴が見られるでしょう。


  • 年末年始休みを経て、お正月に関心を持ったり、経験したことを友だちや保育者に伝えようとしたりする。
  • 身の回りのことが一通りできるようになり、自信を持って過ごす。
  • 生活発表会に向けた練習が始まる。

まだまだ寒い日が続きますが、しっかりと身体を動かす活動を取り入れながら、健康に過ごせるとよいですね。


上記のようなポイントをおさえて、1月の月案を計画していきましょう。



【1月】3歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、1月の月案に記入する前月の子どもの様子の文例をまとめました。


  • 手洗いに意欲を持ち、進んで行っていた。
  • 思いをうまく言葉にできず、友だちとすれ違って葛藤する姿が見られた。
  • 落ち葉や木の実といった自然物に興味を持ち、造形活動に取り入れながら遊んでいた。

気の合う友だちが少しずつできてくる頃ですが、まだうまく言葉のやり取りができずにトラブルになることもあるようです。


上記の文例のように、前月の様子をもとに1月のねらいや援助の内容を考えていくとスムーズですよ。



【1月】3歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

1月の3歳児の写真

Purino/shutterstock.com


3歳児の1月の月案に活用できるねらいや活動内容の文例を紹介します。



今月のねらい


養護と教育、2つの視点からねらいの文例をまとめました。


養護のねらい

  • 衛生習慣を身につけ、丁寧に実践しようとする。
  • 身の回りのことを自分でやろうとし、できたことを認めてもらいよろこぶ。

教育のねらい

  • 寒さの中でも活発に身体を動かして遊ぶ。
  • 友だちとやり取りをしながらいっしょに過ごすことを楽しむ。


活動内容


月案のねらいや子どもの姿をふまえ、活動内容を考えていきましょう。


養護

<生命>

  • 冬の衣類の着脱に慣れ、保育者に促されながら身支度を整える。
  • 手洗い、うがいをすすんで行い、風邪を予防する。

<情緒>

  • 園生活の流れに慣れて、落ち着いて過ごす。
  • 保育者に言いたいことを代弁してもらい、安心感を得る。

教育

<健康>

  • 戸外で鬼ごっこやかけっこを楽しみ、身体が温まる心地よさを味わう。
  • 冬の食材や料理に関心を寄せ、名前や見た目に興味を持つ。

<人間関係>

  • 友だちと思いを出し合いながら同じ遊びをすることをよろこぶ。
  • 友だちと過ごす中で、自分と相手の気持ちが違うことに気づく。

<環境>

  • コマ回しやカルタなどのお正月遊びを楽しみ、楽しい雰囲気を味わう。
  • 雪や氷を始めとする冬の自然に興味を持ち、自発的にかかわる。

<言葉>

  • 絵本に出てくる表現を真似することを楽しむ。
  • 年末年始に経験したことを、保育者や友だちに自分の知っている言葉で伝えようとする。

<表現>

  • 日常の中で観察したことや経験したことを再現しながら遊ぶ。
  • 友だちとイメージを共有しながら、身近な動物などになりきることを楽しむ。

休み明けには、家庭であったことや印象に残っていることをうれしそうに話す子どももいるかもしれません。


また、子どもによっては久しぶりの登園で落ち着かないこともあるでしょう。安心して過ごせるように、ゆったりとした活動を月案で計画していくとよいですね。



【1月】3歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

1月の3歳児の写真

Purino/shutterstock.com


1月のねらいや活動内容に合わせて、保育者の援助と配慮の文例を紹介します。



養護


生命

  • 手洗い中は歌を歌いながら取り組み、すみずみまで丁寧に洗えるようにする。
  • 気温に合わせた衣類の調整について伝え、楽しみながら被服への関心を育む。

情緒

  • 休み明けはゆったりとしたリズムで過ごせるように時間の配分に配慮する。
  • 子どもの思いを受け止め、寄り添うことで安心して気持ちを表現できるようにする。


教育


健康

  • 走る・止まるを繰り返す遊びなどを通して、さまざまな身体の動きを経験できるようにする。
  • 食べ物を題材にしたクイズを取り入れて、楽しみながら食事に親しめる機会を作る。

人間関係

  • なかなか友だちの輪に入れないでいる子どもには、様子を見ながら保育者自身が誘ったり、他児に声をかけてもらったりする。
  • 言い合いになった際には、状況を整理しながら相手の思いに気づけるような声かけをする。

環境

  • 異年齢児と交流しながらお正月遊びを楽しめる機会を作り、憧れの気持ちを引き出せるようにする。
  • 絵本を通して冬眠について紹介し、大きな石の裏や落ち葉の下などを探し、冬眠している虫を観察する機会を作る。

言葉

  • 言葉の響きや表現を楽しめる絵本を読み聞かせ、遊びの中でも子どもとともに真似して楽しむ姿を見せる。
  • 子どもたちが経験したことを思い出しながら表現できるよう、言葉を補足したり、相槌を打ったりしながら話を聞く。

表現

  • 見立てやつもりを楽しめるよう、イメージが広がるような素材や道具を用意する。
  • なりきり遊びに関心を持てるように、保育者がモデルとなって表現する。

1月になると、3歳児クラスでは生活発表会に向けて練習を始めることになるかもしれません。


子どもが遊びの延長線で楽しく活動できるよう、劇遊びや表現遊びから導入していくとよさそうです。月案であらかじめ計画しておくとスムーズですね。



【1月】3歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

3歳児の月案に記入する、1月の家庭連絡・安全・食育の文例をまとめました。



家庭連絡


  • 個人懇談では、園生活や子どもの成長に関する不安がないか丁寧に聞き取っていく。
  • 生活発表会の練習での出来事を伝え、子どもの様子がわかるようにする。


健康・安全・衛生


  • 寒さからしもやけやあかぎれができてしまう子どももいるので、注意して見守っていく。
  • 戸外で遊ぶときは、風の強さや気温、凍結している部分がないかなどを確認し、安全に遊べるよう配慮する。


食育


  • だいこんやかぶといった冬の食材に実際にふれる機会を作る。
  • 食べるときのマナーや姿勢について繰り返し伝え、意識できるようにする。

この季節ならではの食材や料理について3歳児の子どもに伝えるのもよいでしょう。食育活動の概要も月案に記載しておくことがポイントです。


また、1月頃には個人懇談を予定している保育園も多いようです。保護者が気になることや不安な点を解消できるよう、話を聞いていきましょう。



【1月】3歳児の月案の文例:反省・自己評価

3歳児の1月の月案の振り返りに役立つ、反省や自己評価の文例を見ていきましょう。



養護


  • 寒そうにしているのに薄着でいたり、厚着をして動きにくそうにしていたりする姿があった。こまめに声をかけて着替えを促し、衣類の調整について伝えていった。
  • 年末年始の休み明けは、登園を渋る子どももいた。「今日は○○して遊ぶよ」などと励ますと、自分で気持ちを切り替えられるようになった。


教育


  • 年長児にコマやカルタ、けん玉などの遊び方を教わり、お正月の遊びを楽しむ姿が見られた。
  • 寒さの中でも身体を動かす遊びを楽しみ、充実感を味わう様子があった。

1月の子どもの様子や、自身のかかわりなどを振り返り、月案の反省を記載してみましょう。


養護面では、健康に過ごせたかや休み明けの様子を見ることがポイントです。教育面では、遊びの内容や生活発表会に向けた練習の様子を振り返ってみてもよいですね。



月案に活用できる1月の3歳児保育のポイント

1月の3歳児の写真

Purino/shutterstock.com


最後に、月案にも活かせる1月の3歳児クラスの保育のポイントをまとめました。



お正月遊びを通して新年の雰囲気を味わえるように


1月の保育には、コマ回しやカルタ、けん玉などをお正月遊びとして取り入れてみましょう。


3歳児クラスでは、容易にできる子、難しいと感じる子と分かれるかもしれません。興味のあるものや自分ができる遊びに取り組めるよう、いくつかコーナーを分けておくとよいですね。


遊びを通してお正月の雰囲気を味わい、新年の訪れを楽しめるように配慮しましょう。



生活発表会に向けて表現遊びや劇遊びを取り入れる


1月から2月には生活発表会を予定している保育園もあるようです。園によっては、3歳児さんは初めての参加となるかもしれません。


子どもたちが楽しみながら劇や合唱の練習に取り組めるよう、導入として表現遊び・劇遊びなどを行ってみましょう。


普段から子どもたちが興味を持っている絵本や動物、キャラクターなどを題材に使うとよいですね。



友だちとのトラブルでは個々の思いを受け止めていく


1月頃になると、それまでは自分の世界で好きな遊びをしていた3歳児さんも、友だちといっしょに遊ぶ姿が見られ始めるかもしれません。


かかわりが広がる一方で、言い合いになるなどトラブルが増えてくる頃でしょう。
保育士さんが間に入ってそれぞれの気持ちを受け止めたり、静かな環境で話を聞いたりといった援助を重ねることが大切と言えます。



文例を知って1月の3歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、1月の3歳児クラスの月案に使える養護・教育のねらいや内容の文例を紹介しました。


新年を迎えた1月は、お正月遊びを3歳児クラスで取り入れてみるとよいかもしれません。


また、生活発表会や個人懇談などイベントを予定する保育園も多いため、自園のスケジュールに合わせてしっかり月案を計画しましょう。


月案の文例を参考に、1月の3歳児クラスの保育に活かしてみてくださいね。



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