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保育活動で楽しめる小麦粉粘土。実習や入職後に役立つねらいや作り方、遊び方

小麦粉粘土は、原料が食品ということから低年齢のクラスでも保育活動に取り入れられるアイテムの一つです。小麦粉からいっしょに作れば、練りあわせや色つけなどの体験もでき、子どもたちもより楽しめるかもしれません。今回は、保育実習や入職後の指導案作成にも役立つ、小麦粉粘土のねらいや作り方、年齢別の遊び方などを紹介します。

粘土を持つ子どもの手

Ilina Yuliia/shutterstock.com




小麦粉粘土遊びの特徴とねらい

小麦粉粘土とは、文字通り「小麦粉を材料にした粘土」のことです。

油粘土よりもベタベタとせず簡単に手作りができて、そのままでも、色をつけても楽しめるので、保育活動において人気の粘土遊びの一つかもしれません。


まずは、小麦粉粘土の特徴とねらいから見ていきましょう。



小麦粉粘土の特徴


小麦粉粘土にはどういった特徴があるのでしょうか。


準備が簡単

小麦粉粘土は身近にあるもので簡単に準備ができるので、雨天時など急な保育活動の変更に対応するときにも取り入れやすいでしょう。


材料もスーパーなどで手に入れやすく、作成の手順も少ないので、子どもたちといっしょに粘土を作るところから楽しめるかもしれません。


誤飲の心配が少ない

保育活動でよく使われる油粘土は、誤飲の関係から1歳児、2歳児クラスでは取り入れることができません。


しかし小麦粉粘土は、原料が食品なので万が一口にいれた場合でも大きな危険がなく、1歳児クラスから扱うことができるのが最大の特徴といえるでしょう。


食育につながる

小麦粉の段階から粘土にするまでを子どもたちといっしょに行なえば、食育にもつながるかもしれません。


材料を入れて混ぜていくと少しずつ固まっていったり、水を入れすぎるとゆるくなったりと形状の変化を体感することで、素材から料理になるまでの工程も学ぶことができるでしょう。


長期保存はできない

小麦粉粘土は食品を原料にしているため、油粘土などのように長期保存することはできません。

基本的に使用するのはその場だけということを子どもたちに伝えておきましょう。


もし作った粘土を各自持ち帰りたい場合は、ラップなどでくるんでからファスナー付のビニール袋などで密閉し、冷蔵庫に保管すれば2日~3日は遊ぶことができるという旨を保護者の方に伝えるとよさそうです。



小麦粉粘土遊びのねらい


次に、小麦粉粘土遊びのねらいを紹介します。

保育活動での小麦粉粘土遊びのねらいとして、以下のようなことが挙げられます。


  • 小麦粉粘土の感触を知る
  • 手先を使う遊びを楽しむ
  • 色彩感覚を養う
  • 創造性を育む
  • 遊びの中で見通す力をつける

小麦粉粘土は柔らかさを調節でき、幼い子どもの手でも扱いやすいため、こねたり、成形したりする中で手指を存分に使いながらその感触を楽しめるでしょう。


また、食紅を利用してさまざまな色の粘土を作れば混色も楽しめることから、「赤と青を合わせたら紫になる!」といった色彩感覚も養えるかもしれません。


決まったものを作ろうと思ったときには「何を、どういう順番で組み合わせればいいのか」を考えながら計画する力が必要になります。


粘土遊びを通して、色の違う粘土を組み合わせたり、適切なタイミングで道具を使ったりと、製作を通して先の見通しを立てる力も備わっていくかもしれませんね。



小麦粉粘土で遊ぶときのポイント

粘土遊びをする子ども

colors/shutterstock.com


では、実際に小麦粉粘土遊びをするとき、どういったことに気をつければいよいのでしょうか。

小麦アレルギーに配慮する


小麦アレルギーのある子どもは、小麦粉粘土でもアレルギー反応が出てしまう場合があります。小麦粉粘土を取り入れる前に、担当クラスの中でアレルギーのある子どもがいないか必ず確認しましょう。


アレルギーのある子どもがいる場合は、その子だけ使わないようにするのではなく、クラス全体で使わないように配慮することが大切です。


また、自分の担当するクラスだけでなく、他のクラスにアレルギーのある子どもがいる場合もあります。粉の成分が飛んでいくことも想定し、他のクラスの保育士さんにも相談をしてから実施するようにしましょう。


アレルギーのある子どもでも楽しめるよう、小麦粉粘土の代わりに米粉でできた粘土を使用するなど、別の素材で粘土遊びを楽しめるとよいですね。



環境を整える


小麦粉粘土を作る工程の中で、粉が飛び散ったり、粘土がテーブルにくっついたりするかもしれません。汚れ防止のため、テーブルにビニールを敷くなどの対策をしておくとよいでしょう。


また、小麦粉粘土遊びをするときは、お菓子の空き容器や紙皿、ヘラ、抜き型などのいろいろな道具を事前に準備しておくのも大切なポイントになります。


さまざまな道具によって遊びの幅が広がることで、見立て遊びやごっこ遊びにもつながっていくかもしれませんね。



小麦粉粘土の作り方

ここからは、小麦粉粘土の作り方を紹介していきます。

導入から作り方の手順、保育士の関わり方についてくわしく説明するので、指導案を書くときの参考にしてみてくださいね。



導入


まずは小麦粉粘土遊びの導入例を紹介します。

導入として、以下のようなことをするとよいかもしれません。


  • パンや麺類など小麦粉を使った食べ物が出てくる絵本を読む
  • 保育士さんが小麦粉に水を入れ、形が変わるところを見せて子どもの興味を引く

小麦粉というものが、普段自分の身の回りでどう扱われているのかやどのような食品となっているのかを知ることで、子どもたちの関心を得ることができるかもしれません。


また、実際に小麦粉の形状が変わるところを見ることで、「なぜだろう?」「不思議だな」という好奇心も湧くでしょう。


子どもたちが実際に「触ってみたい!」と思えるような導入ができるとよいですね。



作り方


次に、小麦粉粘土の作り方を動画に沿って説明していきます。



用意するもの

  • ボウルなどの容器
  • 小麦粉 350g
  • 水 120cc
  • 油 少量
  • 着色用の食紅など 適量

小麦粉と水の量がだいたい3:1の割合であればまとまるようなので、必要な量に応じて準備しましょう。


食紅は、一般的に販売されているのは赤・黄・緑色ですが、青色も用意すると混色の幅が広がるかもしれません。食紅ではなく絵の具でも着色ができますが、その場合は子どもが粘土を口に入れないよう十分注意しましょう。


上記の材料の他に塩を少々入れてもよさそうです。塩には防腐効果があるので、より長く保存できるかもしれません。


作り方の手順

1.小麦粉に水を少量ずつ加えながらこねる

2.油も加えてさらにこねていく

3.ちょうどいい固さになったらできあがり


水が多めだと柔らかくなるので、子どもの作りやすい硬さに調整するとよさそうです。


白い小麦粉粘土ができたら、食紅などを加えてカラフルな粘土も作ってみましょう。 色が混ざりあう様子も楽しめるかもしれません。



保育士の関わり方


小麦粉粘土遊びをするときの保育士さんの関わり方はどのようにすればよいでしょうか。


援助の仕方として、以下のことを意識するとよさそうです。


  • まずは小麦粉粘土をかたまりで提供して、子どもたちがどのように反応するかを見守る
  • 粘土の感触を嫌がる子には無理強いせず、保育者が傍について少しずつ与え、ゆっくりと慣れるよう進めていく
  • 後から道具を出し、基本的な使い方を伝えたあとは子どもたち自身で遊び方を広げられるような援助をする
  • 時間が経つと粘土が硬くなることもあるので、水を足す、一度こね直すなど、子どもが扱いやすい状態を維持できるようにする

このように、保育士さんは子どもの主体性に任せながら見守ることが大切なポイントになります。


偶然できた色や形の面白さにも共感し、「これを使ったらくだもの屋さんができるかもしれないね」などといった言葉かけをして、さらに遊びが深まるような援助できるとよいですね。



【年齢別】小麦粉粘土の遊び方

最後に、小麦粉粘土の遊び方の例を、年齢別に紹介していきます。



1歳児、2歳児


何かを作ることを目的とするのではなく、粘土をちぎったり、こねたり、転がしたりと、手指をたくさん使って、自由に感触を楽しむことが大切です。


そこから引っ張ったり押したりと、行動で形に変化が生まれることを知ることで、イメージするものを造形する楽しさにつながっていくかもしれません。


援助するときは、「こっちの方が大きいね」「伸ばしたら細くなったね」「赤くて丸い、さくらんぼみたいだね」など、比較概念や色・形に関心が湧くような言葉かけを積極的にすることを意識しましょう。



3歳児から5歳児


3歳児以降のクラスでは、テーマを与えるか自分でテーマを決めるよう促し、好きなものを作ってみましょう。

それにより立体的に組み立てる想像力が身につくかもしれません。


そこから、小麦粉粘土を使った見立て遊びやごっこ遊びも楽しめるでしょう。

子どもたち同士で分担して物を作り、レストランや八百屋さん、おもちゃ屋さんなどをしてみても面白そうですね。


粘土で造形したものを、120℃~150℃に熱したオーブンで15分程度焼くと、そのまま作品にもできます。


作品は飾ったり、おもちゃとして使ったりできるので、その場だけではなく長く楽しめるのも小麦粉粘土のよいところといえるでしょう。



保育活動に小麦粉粘土を取り入れて楽しもう

今回は、保育活動における小麦粉粘土の特徴とねらい、遊ぶときのポイント、作り方、年齢別の遊び方の例を紹介しました。


小麦粉粘土は低年齢の子どもでも楽しむことができ、創造力や発想力を伸ばすアイテムの一つです。遊ぶときは、子どもたちの感性に任せて見守ることることが大切なポイントになるかもしれません。


作り方や遊び方を参考にしながら、保育実習や入職後の活動に小麦粉粘土遊びを取り入れて、子どもたちといっしょに楽しんでみてはいかがでしょうか。