病児保育士になるには。資格の取り方や仕事をする上でのメリット、デメリット

病児保育士になるにはどのような資格やスキルが必要なのか知りたい保育学生さんもいるのではないでしょうか。また、病児保育士としての働き方や求人情報、給料なども気になりますよね。今回は、病児保育士の役割や資格のほか、病児保育の事業の種類、仕事をする上でのメリットや大変なことついて紹介します。

熱を出している子どもの写真

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病児保育士とは

病児保育士とは病気や病後の子どもの保育を専門に行う方のことを指します。病児保育士という国家資格はなく、病児保育を行なっている方全般を指しているようです。

病児保育士の役割

病児保育士は病気になった子どもを保育しながら、病気に臨む力を育むことが仕事となっています。医師や看護師、保護者と連携を取りながら、子どもをサポートすることも大切な役割の1つです。
病気が理由で保育園や幼稚園で預かってもらえない子どもを、忙しい保護者に代わって保育する仕事なので、責任と同時にやりがいもありそうですね。

病児保育事業について

厚生労働省「保育環境改善等事業」の資料によると、病児保育事業は保育中に体調不良になった子どもを一時的に預かることで保護者が仕事を休まなくてもよいため、ニーズが非常に高いそうです。

この事業には、以下の4つのタイプがあります。

  • 病児対応型
  • 病後児対応型
  • 体調不良児対応型
  • 非施設型(訪問型)

病児対応型と病後児対応型は、病気にかかった子どもや回復期の子どもを一時的に預かって、保育士や看護師が保育をする事業になります。病院や診療所などの保育所以外で実施されることが多いそうです。

体調不良児対応型は保育中に子どもが体調不良になった場合に、緊急的な対応を行なって保護者の迎えを待つもので、保育所などで実施されているようです。

非施設型である訪問型は、病気にかかっている子どもや回復期にある子どもを、保育士や看護師が自宅に訪問して保育を行う事業になります。

出典:保育環境改善等事業/厚生労働省

病児保育士になるには

病児保育士の場合、国家資格はありませんが、民間で認定する資格があるようです。保育学生さんが病児保育士になるには、資格を取得しておくとよいかもしれませんね。

スペシャリストや専門士の資格を取る

病児保育士の民間の資格には、「認定病児保育スペシャリスト」や「認定病児保育専門士」といったものがあります。それぞれの資格の取り方をまとめました。

スペシャリストの資格の取り方

認定病児保育スペシャリストの資格を取得するには、WEB講座を受講したり試験を受けたりする必要があるようです。対象となるのは高校を卒業した18歳以上の方となっているので、保育学生さんも受講できそうですね。

スペシャリストの資格を希望する場合は、事前に詳細を確認してスケジュールを立てましょう。

専門士の資格の取り方

認定病児保育専門士や医療保育専門士の資格を取得するためには、保育士の資格を所有していることや、病児保育の施設で2年以上勤務をしたことといった条件があるようです。そのため、保育学生さんが在学中にこれらの資格を取得するのは難しいかもしれません。保育士養成校などを卒業後、保育士として働きながら資格取得を目指しましょう。

病児保育士の求人を探す

保育学生さんが病児保育士になるには、病児や病後児対応を行なっている施設や、体調不良児対応を行なっている保育園などの求人を探すとよいようです。病児保育士の求人は公開されていない場合もあるそうなので、幅広く情報を収集してみましょう。

病児保育士の求人には正規の職員のほかに非常勤やパート、アルバイトなどもあるので、待遇や給料などの勤務条件をしっかり確認し、働きやすい職場を選ぶことも大切です。

病児保育士としての働き方

子どもを抱っこしている保育士の写真

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病児保育士としての働き方には、病院や保育園などの施設で保育をする場合と、子どもの家庭を訪問して保育をする場合があるようです。それぞれの働き方について紹介します。

施設型

施設型の病児保育は、病院や診療所、保育園に設置された病児専門スペースなどで保育を行います。伝染性の強い病気や症状の重い子どもを預かる病児保育は、病院や診療所に併設された施設で行われることが多く、常駐している医師や看護師の方と連携しながら保育をすることになります。

保育園での活動中に子どもが体調不良になったときは、保育園の医務室や専用スペースで一時的に預かり保育を行います。保育園内なので比較的症状の軽い子どもを預かるようです。病児保育を行なっている保育園で病児保育士として働く場合は、子どもの気持ちに寄り添い、安心してすごせるように配慮しましょう。

ほかには、民間の企業や法人が運営している病児保育専門施設もあるようです。

訪問型

訪問型の病児保育は、子どもが保育園などでの集団生活に戻れるまで、看護師や病児保育士が自宅を訪問して一時的に保育をするものです。訪問型の病児保育では、保護者の方としっかり連携を取りながら保育を行うことが大切になります。子どもにとって慣れた自宅ですごすことは、病気の回復にもつながりそうですね。

病児保育士として働くメリットとデメリット

保育学生さんが病児保育士として働くことになった場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょう。

メリット

病児保育士として働く場合のメリットとしては、次のようなことが考えられます。

  • 子どもとじっくり向き合って保育ができる
  • 絵本の読み聞かせなど静かにすごす活動が多いので、体力面での負担が少ない
  • 子どもと保護者をサポートすることで、やりがいを感じられる
  • 行事などへの参加がないため、残業が少ない
  • クラスの指導計画作成といった仕事がない

病児保育の場合は担当する子どもが少ないことから、一人ひとりとしっかり向きあうことができそうですね。保護者の方の都合にもよりますが、休日を設定しやすいこともメリットかもしれません。

デメリット

病児保育士ならではの大変なこととして、次のようなことがあるようです。

  • 子どもの体調急変への対応が求められる
  • 預かる子どもが毎日変わることがある
  • 感染症の流行時には気遣いが必要になる

病児や病後児を預かる病児保育では、一般的な保育とは異なる対応をすることになるので、責任も大きくなるようです。訪問型の場合は、保育を行う家庭に対する気遣いも必要になるので、デメリットと感じることもあるかもしれません。

病児保育士の仕事を理解して就活に役立てよう

今回は、病児保育士の資格や役割について紹介しました。

病児保育士になるには、民間の認定資格を取得したり、病児保育を行なっている施設で経験を積んだりするといった方法があるようです。病児保育には保育園で一時的に預かる体調不良児対応型や訪問型などがあるので、病児保育士を希望する場合は、どのような求人があるか探してみるとよいかもしれません。

病児保育士としての働き方や給料などの待遇面においてはメリットやデメリットがいくつか考えられるので、就活をする際は病児保育士の仕事についてしっかり理解しておきましょう。

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