保育士の就職フェアに参加する保育学生さんは、どのような質問をするとよいか気になっているかもしれません。保育園の関係者の方に意味のある内容の質問ができると、就活にも役立ちそうですね。今回は、就職フェアにおける質問の内容と例、質問をするときのマナーなどをくわしく紹介します。
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保育士の就職フェアとは
保育士の就職フェアとは、保育士施設などを運営するさまざまな法人や企業が一同に集まってブースを出展し、運営する園の保育方針や活動などの特色を説明する場です。保育に関する講演会やワークショップが行われることもあるので、保育学生さんにとっては就活のための貴重な機会と言えるでしょう。
保育士の就職フェアには園の運営に携わる方の他に、現役の保育士さんや園長先生なども参加することがあるので、園の様子や仕事内容について質問をすることもできるようです。保育士として働くことに不安を感じている場合、保育士さんに質問に答えてもらうことで不安が軽減するというメリットもあるでしょう。
就職フェアにおける質問の内容と例
保育士の就職フェアでは、どのような内容の質問をするとよいのでしょう。質問のポイントと例を紹介します。
保育方針
就職を希望する保育園の保育方針は、保育学生さんが確認しておく大切な内容かもしれません。
質問のポイント
保育方針について質問するときは、事前にその園の保育方針に関することを調べてから質問内容を考えることが大切です。保育方針のどの部分について知りたいか、焦点を絞った質問をしましょう。
例
「外で元気に たくましく 遊べる子(仮)」という目標がありますが、外での活動にはどのようなことがあるのでしょうか。子どもたちが楽しみにしている遊びについても教えていただけますか?
保育士の業務について
保育士として働くときに、どのような業務があるのかをあらかじめ知っておくと安心かもしれません。
質問のポイント
業務について質問するときは、その園ならではの業務について話を聞くと、特徴がつかみやすいかもしれません。保育学生さんが調べた業務内容で、特に気になる業務について掘り下げて質問してもよいですね。
例
体操のスキルアップ講習会があるそうですが、どのような内容の講習会でしょうか。私は体操が苦手なので少しでも上達するようにがんばりたいと思います。具体的な内容を教えていただけますか?
入職後のスケジュールについて
保育士として入職後、どのようなスケジュールになるのかを聞いておくと、心構えもできそうですね。特に4月当初のスケジュールについて質問すると、保育学生さん自身の計画を立てやすいかもしれません。
質問のポイント
スケジュールといっても年間のものや月間、週単位や一日単位のものまであるので、質問をするときはどのスケジュールを知りたいのかをはっきり伝えましょう。年間計画について質問する場合は、子どものイベントに関することや保育士としての業務に関することなど、保育学生さんが就職を考える際に必要なことを選んで聞くこともポイントです。
例
採用していただいた場合、4月の行事はどのようなスケジュールで行われるのでしょうか。家庭訪問の前に訪問日程などを組むと思うのですが、入園式の後すぐに作るのですか?それとも3月中に作成してしまうのでしょうか。
保育士としてのやりがい
保育士として働こうと考えている保育学生さんにとって、現役保育士の方が感じているやりがいについて教えてもらうと、自分自身の目標が定まるかもしれません。
質問のポイント
保育士としてのやりがいについて質問する場合は、具体的な話をしてもらえるように言葉を選びましょう。
例
- 最近、保育士になってよかったと思った瞬間を教えていただけますか。
- 保育士としてのやりがいを感じるのは、子どものどんな姿を見たときでしょうか。
求める人材
就活中の保育学生さんにとって、志望する保育園の求める人材は気になりますよね。就職フェアは面接と違い、自由に質問できる場でもあるので、園長先生や人事担当の方に直接聞いてみるとよいかもしれません。
質問のポイント
保育園の保育方針や目標について保育学生さんの考えも織り交ぜながら、目標を達成するためにどのような人材を求めているのかを質問してみましょう。
例
こちらの保育園の目標に「絵本を進んで楽しむことができる子」とあり、子どもたちの豊かな感性や思考力、想像力などを伸ばすためにも、絵本の読み聞かせなどに力を入れていらっしゃるのだなと思いました。採用する保育士にも、絵本の知識や読み聞かせのスキルなどが求められているのでしょうか。
以上のように、就職フェアは保育学生さんが疑問に感じていることを質問できるよい機会となっています。採用面接で聞きにくいことは、就職フェアで積極的に質問してみましょう。
就職フェアで質問をするために行うこと
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就職フェアには多くの保育学生さんが参加するので、質問できる時間が限られているかもしれません。就活に役立つ質問をするために行なっておくことをまとめました。
フェアに参加する保育園の情報収集をする
就職フェアにはさまざまな保育施設の運営団体が参加するので、気になる保育園についてできるだけ詳しく情報収集をしましょう。保育目標や日々の活動、保育士の働き方などについても調べることで、保育学生さんが気になることがはっきりしてくるかもしれません。情報を読みながら気になる部分をチェックしておくと、後から読み返したときに疑問点が明確になりそうですね。
事前に質問内容をまとめる
就職フェアは保育士として働くための質問をする貴重な機会なので、聞きたいことが相手にしっかり伝わるように、事前に質問内容をまとめておきましょう。就職フェアでは多くの保育学生さんがさまざまな質問をするので、他の方と同じ質問をしないように、チェックできるメモを作っておくことも大切でしょう。
会場のアドバイザーに相談する
就職フェア当日になっても質問事項がまとまらない場合は、会場にいるアドバイザーに相談してみるのも一つの手と言えそうです。ブースを回る前に、どのような質問をするとよいのか、どこを重視して話を聞くとよいのかなどのアドバイスをしてもらうことで、説明を聞くときのポイントも絞られるかもしれません。
就職フェアで質問をするときのマナー
保育士の就職フェアはアットホームな雰囲気で行われるそうですが、質問をするときには守るべきマナーもあるようです。就職フェアでの質問の仕方を紹介します。
あいさつやお礼の言葉をきちんと伝える
質問をする前のあいさつや答えてもらったことへのお礼の言葉をきちんと伝えることは、社会人としての大切なマナーです。語尾までしっかりと発音して、感謝の気持ちを表すことを心がけましょう。お礼の言葉の中に保育学生さんの感想を織り交ぜることができると、真剣に答えてくれた方も嬉しく感じるかもしれません。
丁寧な言葉遣いで質問をする
就職フェアで質問をするときには、丁寧な言葉遣いを心がけることも大切です。目上の方と話すので、正しい敬語を使うといったマナーも守りたいですね。言葉のほかに、姿勢や目線にも気をつけ、相手に失礼のないようにしましょう。
保育園の職員が答えにくい質問は避ける
保育士の就職フェアはアットホームな雰囲気ですが、保育士の方に質問する場合は、園の職員として答えにくい質問は避けた方がよいようです。残業や有給がどのくらいあるのかや離職率などについての質問は、保育士としてのやりがいでなく労働条件を一番に考えているという印象を持たれてしまう可能性があるので、注意するようにしましょう。
就職フェアで就活に役立つ質問をしよう
今回は、保育士専門の就職フェアにおける質問の内容や、質問の仕方について紹介しました。
就職フェアは、保育学生さんが就職する保育園を選ぶための貴重な機会なので、気になることや不安に感じていることは率直に質問してみるとよいかもしれません。その場で思いついたことを質問するのでなく、質問の例などを参考に事前に考えておくことも大切です。
就職フェアに参加するときには、事前に情報を集めるなどの準備をし、就活に役立つ質問をしましょう。