0歳児ができること、特徴とは?かかわり方のポイントと保育で楽しめる遊び例

実習や入職後に、0歳児の子どもを担当することもあるかもしれません。寝返りや腹ばいをする時期など、できることの目安や特徴がわかっていると対応しやすいですよね。今回は、月齢別に0歳児ができることの目安とかかわり方の特徴を紹介します。赤ちゃんが楽しめる遊びのアイデアもまとめました。

0歳児の赤ちゃんの写真

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0歳児ができることの目安を知ろう!

0歳児は、身の回りの物事をぐんぐんと吸収し、心も身体も目まぐるしく発達していく時期といえるでしょう。毎月のようにできることが増えていきますが、その分クラス内での月齢差があらわれやすい頃かもしれません。

また、0歳児は歩行が不安定だったり、手に持ったものはなんでも口に入れたりする頃でもあります。誤飲や転倒などの事故にはしっかりと注意を払い、予防していくことが大切です。

実習などで0歳児クラスを担当する場合は、まず、1対1での愛着関係を基本に、ふれあいや応答遊びなどを通して、赤ちゃんが安心して過ごせるようにかかわっていきましょう。

【月齢別】0歳児ができることの目安とかかわり方

0歳児の子どもができるようになることの目安と、保育士さんのかかわり方のポイントを月齢ごとに紹介します。

生後1~2カ月

運動

生後すぐの赤ちゃんは1日のほとんどを寝て過ごすようです。「あー」「うー」など単音を伸ばすクーイングを盛んにするようになります。

おもちゃなど、気になるものを追視する(目で追う)ようになるでしょう。不快な感情は泣いて表現する頃のようです。

かかわり方のポイント

まだ寝たままのことが多い時期ですが、子どもの目を見ながらたくさん話しかけるとよいでしょう。

クーイングや泣き声など子どもの発する声に大人が反応すると、コミュニケーションの素養が養われると言われています。また、この時期の子どもは首が座っていないため、片手で首を支えて、横向きにだっこするようにしましょう。

生後3~4か月

運動

自分の手や足の存在に気がつき、じっと手を見つめたり手足を口に入れて確かめたりする「ハンドリガード」の時期です。おもちゃを握って動かせるようになり、ガラガラなどで遊ぶ姿が見られるかもしれません。

また、腹ばいで首を上げられるようになる子も出始める時期と言えるでしょう。

笑ったり泣いたりと感情表現が豊かになってくる頃でしょう。音のする方向を見たり、興味のあるものを見つめたりする姿も見られるようです。

また、喃語でおしゃべりをする子どもも出てくるかもしれませんね。

かかわり方のポイント

声をかけたり、おもちゃを使ったりして子どもと1対1で関係を結んでいきましょう。音のなるおもちゃを振って見せるなどして、追視を促すとよいですね。

1人で興味のあるものを見つめたり、手足を動かしたりして遊んでいるときはそっと見守り、コミュニケーションを取る時間と1人遊びをする時間のバランスを取ることを大切にするとよいですね。

生後5~6か月

運動

身体をねじって、寝返りができるようになる頃です。首がすわり始め、安定して縦抱っこができるようになる子どももいるでしょう。

また、手と目の協応が始まり、目で距離感を確かめながら手で掴むという協応した動作をする子どもも出てくるかもしれません。

母親や父親など、身近な人の区別がつき始める時期と言われていますまた、認知力が高まり、一度隠れたものが再び出てくることがわかるようになるようです。

また、周りのものをなんでも口に入れて確かめようとする頃とも言えるでしょう。

かかわり方のポイント

寝返りをしやすいよう、子どもの足を交差させたり、背中を支えたりして補助するとよいでしょう。首が座って視界が広がる頃なので、モビールやメリーを飾ると、興味を持って楽しんでくれるかもしれません。

小さな部品や画鋲など、子どもが口に入れると危険なものは、保育室内に持ち込まないことが大切です。

生後7~8カ月

運動

この頃になると、ずりばいがはじまる子どももいるようです。お座りができるようになる時期ですが、まだ不安定と言えるでしょう。

また、睡眠のリズムが整ってきて、夜間の授乳がなくなるなど睡眠時間が長くなるのもこの頃の特徴かもしれません。

意思表示がはっきりしてきて、泣き声や喃語などで要求したことに応答すると笑ったり、なかなか応じてもらえないと泣いたりするようです。

また、周囲の大人と愛着関係が築かれ始め、慣れてない人に対しては人見知りをすることもあるかもしれません。

かかわり方のポイント

ずりばいでの移動を促せるよう、床などにおもちゃを置いて、保育士さんが「おいで」「○○ちゃん」と声をかけて遊んでみましょう。

人見知りをする子どもには、なるべく慣れた保育士さんがついて、安心できるようにかかわれるとよいですね。

生後9~10カ月

運動

ずりばいからハイハイになる頃で、さまざまなものに興味を示して移動するようになるでしょう。

喃語が活発になり、声を出すことを楽しむ様子が見られるかもしれません。

1人遊びを楽しんだり、身近な大人の真似をしようとしたりする頃です。周囲の友だちに気づいて、近づいたりじっと見たりと意識し始める子どももいます。

後追いが始まり、特定の保育士を追って泣くこともあるようです。

かかわり方のポイント

マットや布団などで山を作り、ハイハイの練習をするのもよいでしょう。

人見知りや後追いをする子どもには、慣れている保育士がかかわるようにし、子どもの気持ちを落ち着かせるとよいかもしれません。

生後11~12か月

運動

つかまり立ちや伝い歩きをする子どもも出てくるでしょう。指先の巧緻性が高まり、何かをつまむ動作ができるようになる頃かもしれません。

また、視力が0.1以上になると言われており、周囲のものがよく見えるようになる時期のようです。

「まんま」「バイバイ」など簡単な大人の言葉がわかりはじめ、喃語で真似する姿が見えられるかもしれません。

記憶力や認知能力が高まり、言葉とものが一致する頃だと言われています。大人の模倣をして、指差しをしたり、「ちょうだい」と手を差し出したりしてコミュニケーションが取ろうとする頃とも言えそうですね。

かかわり方のポイント

つかまり立ちや伝い歩きをする子どもに対しては、転倒したときに支えられるように側で見守ることが大切です。指先が器用になるため、シール貼りや穴落としなど指先を使った遊びを取り入れるとよいかもしれません。

保育士さんたちは、子どもの言いたいことを汲み取り、言葉で補っていくようにしましょう。

0歳児の特徴を活かした遊びの例

このような0歳児の子どもの特徴をもとに、遊びのアイデアを紹介します。

0歳児向けのふれあい遊び

手遊び歌「いっぽんばしこちょこちょ」

子どもの手の平や足にふれながら遊んでみましょう。

静と動のギャップが楽しく、0歳児の子どもたちにぴったりな手遊び歌です。何回も繰り返して楽しめば、子どもも「またこちょこちょがくるぞ」と期待感を持ってくれるかもしれません。

手遊び歌「バスごっこ」

保育士さんはバスの運転手になりきって、ひざに子どもを乗せて歌ってみましょう。

「キキーっ」「ガタガタ」などのオノマトペとともに、身体を揺らして楽しめる手遊び歌です。子どもの手を優しく持ち、ハンドルを握る動きや「ゴーゴー」と手を振る動きをしてみてもよいかもしれません。

手遊び歌「おおきなたいこ」

子どものお腹をたいこに見立てて、優しく叩いてふれあいを楽しめる手遊び歌です。

「おおきなたいこ」と「ちいさなたいこ」それぞれの動きを大げさにやってみると子どもたちも楽しんでくれそうですね。

0歳児向けの運動遊び

0歳児が室内で身体を動かして楽しめる遊びをみてみましょう。

マット遊び

運動用のマットを準備し、子どもたちと身体を動かして遊びましょう。

マットの山を作って坂道をハイハイしたり、マットの下にソフトブロックなどで凹凸を作り、その上に登って楽しんだりとさまざまな楽しみ方があります。転倒しても頭をぶつけないよう、周りのいすや机などはしまっておくことが大切です。

トンネルくぐり

ハイハイでくぐって遊べるトンネルも、0歳児クラスにぴったりな遊びです。

ダンボールや牛乳パックで手作りする他にも、スズランテープのカーテンをくぐるトンネルも面白そうですね。出口がどこかわかるよう、保育士さんは「こっちだよ」と声をかけたり、タンバリンをたたいたりするとよいかもしれません。

ボール遊び

当たっても痛くないカラーボールやゴムまりで遊ぶとよいでしょう。子どもの方に向かって転がしたり、ボールプールに入れて楽しんだりすることができます。

ボールの他にも、風船を使って遊ぶのもよさそうです。ふわふわした動きを楽しめるよう、上に向かって投げたり、手でバウンドさせたりしてみましょう。

0歳児向けの室内遊び

0歳児クラスの室内遊びで楽しめるアイデアを紹介します。

ぽっとん落とし

<用意するもの>

  • ペットボトルのふた 4個
  • 小さい鈴 2個
  • ビニールテープ
  • マスキングテープ
  • 透明なプラスチック箱(市販のタッパーなど)
  • マジック
  • カッター

<ポイント>

子どもが指先でものをつまめるようになったら、ぽっとん落としを使って遊んでみましょう。指を使って押し入れることで、ぽとんとおもちゃが落ちる様子が面白く、指先の発達に効果的かもしれません。(詳しい説明はこちら

小麦粉風船

<用意するもの>

  • 小麦粉 250g
  • ろうと
  • ペットボトル
  • 風船
  • 装飾(目玉や毛糸など)

<ポイント>

0歳児の子どもたちは、感触を楽しみながら遊ぶことで、手の感覚が育まれていきます。身近な材料でできる小麦粉風船で、感触を楽しめるおもちゃで遊んでみましょう。

小麦アレルギーの子どもがいる場合、片栗粉など他の素材で代用することが大切です。(詳しい説明はこちら

マラカス

<用意するもの>

  • おもちゃのカプセル 1個
  • ビーズ 適量
  • ペットボトル 1本
  • トイレットペーパーの芯 1本
  • 新聞紙
  • ひも 10cm 1本
  • ビニールテープ
  • テープ
  • カッター
  • はさみ

<ポイント>

マイクを振ると、カプセルの中に入れたビーズがカシャカシャと鳴ります。月齢が上がったら、インタビューごっこをしたり、歌を歌ったりしてもよいですね。

ビーズがでてこないよう、しっかりとビニールテープでふたをするようにしましょう。(詳しい説明はこちら

0歳児ができることを知って、日々の保育に活かそう

今回は、0歳児の子どもができるようになることや、かかわり方のポイントを紹介しました。

徐々に運動能力が高まったり、周りの人や環境に働きかけるようになったりと、0歳児は日々さまざまなことを吸収し、成長していく段階と言えるでしょう。月齢によってできることが異なる時期でもあるので、子ども一人ひとりをよく観察し、発達に合った遊びやおもちゃを用意することが大切です。

0歳児ができることの目安を参考に、子どもとのかかわりに活かしてみてくださいね。

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