保育園で製作の説明をするとき。導入の仕方やポイント、年齢別のアイデア

保育活動で製作をするとき、どのように説明したらよいか知りたい保育学生さんもいるかもしれません。
子どもたちが「やってみたい」「おもしろそう」と思える導入や伝え方ができるとよいですね。今回は、保育園で製作の説明方法について、事前に準備しておくことや伝えるときのポイント、年齢別のアイデアを紹介します。

製作を教える先生

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保育園で製作をするときどんなふうに説明をするとよい?

保育園では製作活動をする際、子どもたちに対して「今日はどんなものを作るのか」という説明をする機会があります。

そのとき、製作を通して「子どもたちの何を育てたいのか」というねらいをもとに、子どもに経験してもらいたいことや、保育士として必要になる援助が何か、意図をしっかり持ったうえで説明することが大切になるでしょう。

具体的な製作には、「想像力や表現力を育てる」、「クレヨンの使い方を知る」などのねらいが挙げられます。 これらをきちんと踏まえれば、説明のポイントも押さえやすくなりそうですね。

ただし、「最初にこれを切って、ここにこれを貼って……」といった工程だけを話しても子どもには伝わりにくいかもしれません。 完成形を見せて「今日はこれを作ってみよう!」と見通しをもてるようにしたり、保育士さんが手本を見せたりしてから製作活動に移るなど、子どもが「おもしろそう」「やってみたい」という興味を引き出すような工夫が必要になるでしょう。

今回は、保育活動で製作を行うときの説明のしかたについてくわしく紹介します。

保育園で製作の説明をする前に準備しておくこと

まずは、子どもたちに対して製作の説明をする前に準備しておくことを紹介します。

1.製作の流れを把握する

はじめに製作で作りたいもののテーマを決めます。
そのあとに製作の工程を書き出し、全体的な流れを把握しましょう。

2.子どもと保育士の工程をわける

工程を書き出したら、そのなかで「子どもがやる工程」と「保育士さんがやる工程」にわけます。 そのとき、製作を行う子どもの様子をイメージし、どの工程をどんな風に取り組めば楽しめるかを考えるとよいでしょう。

3.子どもへの説明の仕方を考える

次に、子どもがやる工程の部分を説明する内容を考えます。
どんな風に伝えればわかりやすいか、子どもの年齢にあわせて伝えることが大切になるでしょう。

保育士が製作の説明をするときのポイント

続いて、どのような説明の仕方をすれば子どもに伝わりやすいのか、ポイントを紹介します。

はじめに完成形を見せる

製作するものの完成形を一つ作っておき、子どもたちに見せながら説明をしてみましょう。 それにより、子どもたちがどんなものを作るのか具体的なイメージをもつことができ、見通しをもって取り組めるかもしれません。

子どもに問いかけて興味を引く

説明のなかで子どもに問いかける場面を作ると、興味を引きやすいでしょう。

ただ保育士さんが話すだけでは、子どもたちが途中で飽きてしまうこともあるかもしれません。

「今日はみんなでカタツムリを作ろうと思います。カタツムリの目ってどこだったかな?」といった問いかけをすることで、子どもが興味をもって説明を聞けそうですね。

子どもの工程について手本を見せる

子どもがやる工程は、実際に保育士さんが手本を見せて説明するとよいでしょう。 たとえばはさみで切る、のりで貼るなどの手順を保育士がやることで、子どもが材料をどのように使うかも把握でき、扱いやすくなるかもしれません。

【年齢別】製作の説明のアイデア

ここからは、こいのぼりの製作を例に、年齢別の製作の説明のアイデアを紹介します。

乳児クラスでの製作の説明の仕方

まず導入として、壁に一つの完成形のこいのぼりを貼っておき、「見て、あのこいのぼりさん、さみしそうだからみんなで家族を作ってみようか」などと話します。

指スタンプで作る場合の説明

指スタンプをする場合は、「指に絵の具をつけて、チョンチョンとすると色がつくんだよ」と話すなど、子どもの前でやりながら伝えるようにするとよいかもしれません。

このとき、絵の具は口に入れてはいけないということも伝えておくことも大切なポイントです。

ちぎり絵で作る場合の説明

ちぎり絵をする場合は、まず子どもの前で折り紙などをちぎって細かくする工程を見せましょう。「紙をビリビリって破くと、小さくなるね。こいのぼりの体のウロコみたいだね」などと話し、ちぎった紙がどのようにこいのぼりになるのかを見せていくとよさそうです。

そのあとに、のりで貼りつける工程も子どもといっしょに行う場合は、できるだけ一人ずつ、対面で指先にのりをつけるやり方や貼り方などを説明しながら取り組むとよいかもしれません。

幼児クラスでの製作の説明の仕方

「こいのぼり」の意味を話したり、歌をうたったりして子どもたちの関心を集めます。 そのあとに、「保育園やおうちに飾られているこいのぼりは、どんな色や形だったかな?」といった問いかけをするなどして、子どもたちが作ることに対してイメージや意欲が湧くような導入にするとよさそうです。

はじき絵で作る場合

はじき絵の場合は、クレヨンが絵の具をはじくことを保育士さんが実際にやって見せ、はじき絵という技法があることを教えます。

それから、「クレヨンでかいた線が絵の具をはじいておもしろいね!みんなでやってみようか」と、子どもの興味を引く話し方で説明するとよいでしょう。

はさみで切って作る場合

はさみを使う場合は、まずはさみの使い方の説明からすることがポイントです。持ち手と刃先が当たらないように切ることなど、注意点を伝えておきましょう。

そのあとに、「先生がこいのぼりの線をかいた紙を配るので、線に沿って切ってみましょう」と説明し、活動に移るとよいかもしれません。

子どもがわかりやすい説明をして、製作を楽しもう

今回は、製作の説明の前に準備しておくことやポイント、年齢別のアイデアなどを紹介しました。

説明をするときは、やり方を言葉で伝えるだけでなく、問いかけをして興味を引いたり、完成形を見せて子どもがやることのイメージをもてるようにしたりと、さまざまな工夫をすることがポイントになるでしょう。

ねらいをしっかりと定めたうえで、子どもにとってわかりやすく伝え、いっしょに製作を楽しめるとよいですね。

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