スタンプ遊びには、指スタンプや手形スタンプに、既製品のスタンプなどいろいろありますね。
廃材などさまざまな素材でできるので、作り方や遊び方を知ることができれば実習に役立てられるかもしれません。
今回は、保育園で簡単にできるスタンプ遊びについて、素材別の作り方とねらい、手作りするときのポイントを紹介します。
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■目次
保育園で楽しめるスタンプ遊び
保育で楽しめるスタンプ遊びは、乳児クラスから幼児クラスまで、年齢問わずに取り入れられるものですよね。
既製品のスタンプもあるものの、廃材や身近な素材を使って手作りすることも可能です。
具体的に、以下のような身近にあるものを使うことができます。
<スタンプ遊びに活かせる身近な素材>
- ペットボトル
- ペットボトルキャップ
- トイレットペーパーの芯
- 綿棒
- 乳酸菌飲料の空き容器
- 綿棒
- ガーゼ
- ひも など
このように保育園でのスタンプ遊びでは、廃材や身近にある素材を使って楽しむことができるでしょう。
保育でスタンプ遊びをするときのねらい
保育園でのスタンプ遊びには次のようなねらいが挙げられます。
- 指先を使った遊びを楽しむ
- さまざまな形に興味を持つ
指先を使ってさまざまな素材を使うことで、感触の違いに気づいたり、力加減を自分で考えながら行なったりできるようです。
また、「1人でできた」という達成感を感じやすいのもスタンプ遊びならではかもしれません。
このようなねらいをもとに指導案や活動計画を立てていけるとよいですね。
今回は、手作りのスタンプ遊びのアイデアを紹介します。
廃材で作るスタンプ遊びのアイデア
まずは、廃材で作るスタンプ遊びのアイデアを紹介します。
乳酸菌飲料でスタンプ
乳酸菌飲料の容器を使ったスタンプ遊びを見ていきましょう。
用意するもの
- 乳酸菌飲料の容器
- ペットボトルのキャップ
- ぶつかり防止のクッションシート
- テープ
- はさみ
- ペン
- 紙コップ
- スポンジ
- 絵の具(赤・白)
- 筆
援助のポイント
簡単に作れるので、年長クラスの子どもたちであれば初めから自分で作ってもよいかもしれません。
作るのが難しい子どもがいる場合、できないところを手伝うなどのフォローをするとよさそうです。
今回は桜をテーマにしていますが、季節に応じて他の色のスタンプを作るといつでもスタンプ遊びが楽しめるでしょう。(くわしい説明はこちら)
ペットボトルキャップのスタンプ
ペットボトルのふたを使ったスタンプ遊びをしてみましょう。
用意するもの
- 食品トレー 1個
- ペットボトルキャップ 1個
- 水性マジック 各色
- はさみ
- えんぴつ
- 接着剤
- 絵の具
- 絵の具を入れる容器
作り方
1.食品トレーの底の部分を切り取ります。
2.ペットボトルのキャップを(1)に当てて鉛筆でなぞります。
3.(2)でできた円に絵を描きます。(星、ハート、花など)
4.絵をはさみで切り取ります。
5.(4)をペットボトルのふたに接着剤で貼り付けます。
6.(5)に水性マジックで色を付けるとスタンプ遊びをするとできあがりです。
援助のポイント
あらかじめ、食品トレーの底を切っておくことやペットボトルのふたをなぞることなど、細かい工程は保育学生さんがしておくとスムーズに手作りスタンプを作ることができそうです。
絵の具で色をつければ、布などにもスタンプできるでしょう。(くわしい説明はこちら)
トイレットペーパーの芯のスタンプ
トイレットペーパーの芯を使ったスタンプの作り方を見ていきましょう。
用意するもの
- トイレットペーパーの芯 数個
- 絵の具
- 画用紙
- はさみ
- クレヨン
- 色鉛筆
作り方
1.トイレットペーパーの芯の端に切り込みを入れます。
2.切り込みを広げればスタンプのできあがりです。
3.広げた切り込みに絵の具をつければ、スタンプ遊びをするとできあがりです。
援助のポイント
簡単な工程ですが、画用紙に押して見ると模様がわかりやすいので、トイレットペーパーの芯のスタンプから広がった形の変化も感じられそうです。
あらかじめカットする部分に線を書いておくと、子どもたちは線に沿ってはさみで切ることができるでしょう。
スタンプを押してから、クレヨンなどで自由に絵を描くと個性あふれる作品になりそうです。(くわしい説明はこちら)
段ボールスタンプ
段ボールを使ってスタンプ遊びをしてみましょう。
用意するもの
- 段ボール
- テープ
- はさみ
- 絵の具
- 絵の具入れる容器
作り方
1.段ボールを持ちやすい長さで切ります。
2.段ボールを丸めたり、蛇腹折りをしたりしてテープで止めます。
3.(2)で作った段ボールスタンプに絵の具をつけてスタンプすればできあがりです。
アレンジとして、段ボールを丸めずそのままで、持ちやすい大きさに切るだけで違った段ボールスタンプができます。
援助のポイント
段ボールは固いので、保育学生さんがカットしておきましょう。子どもたちに丸めてもらえば、いろいろな形の段ボールスタンプができそうです。
スタンプを重ねて遊んだりスタンプ同士をつなげたりすると変化があって面白いかもしれません。
気泡緩衝材スタンプ
気泡援衝材を使ったスタンプを作ってみましょう。
用意するもの
- 梱包用エアークッション
- 段ボール
- 画用紙
- 色画用紙
- 絵の具セット
- テープ
- はさみ
- のり
援助のポイント
段ボールに気泡援衝材を巻いてテープで止めるだけなので、絵の具の色別にスタンプを用意してもよいかもしれません。
絵の具は筆で付けてスタンプを押すと、仕上がりがきれいになりそうです。(くわしい説明はこちら)
身近な素材で作るスタンプ遊びのアイデア
次に身近な素材で作るスタンプの作り方を見ていきましょう。
ひもスタンプ
段ボールとひもを使ったスタンプ遊びを見ていきましょう。
用意するもの
- 紙ひも
- 段ボール
- 絵の具
- 筆
- 接着剤
- はさみ
援助のポイント
子どもたちは、ひもが細いと接着剤をつけにくいと感じるかもしれません。
その場合は保育学生さんが接着剤をつけるとよいですね。
子どもの発想を活かして、さまざまな形のひもスタンプを作ってみるのも面白いでしょう。(くわしい説明はこちら)
綿棒スタンプ
綿棒を何本か合わせて綿棒でスタンプ遊びをしてみましょう。
用意するもの
- 綿棒 数本
- 輪ゴム
- 画用紙
- 絵の具(3色)
- ペンや色鉛筆
ポイント
綿棒スタンプごとに色を変えると他の色と混ざらないので、好きな色で綿棒スタンプができそうです。
綿棒の本数を少なくしてしまうと押しにくいこともあるかもしれないので、10本~20本など手で持ちやすいかつ、スタンプの押しやすい本数をあらかじめ確認したうえで行うとよいでしょう。
スポンジスタンプ
スポンジでスタンプを作ってみましょう。
用意するもの
- メラミンスポンジ 適量
- 輪ゴム
- 絵の具
- 絵の具を入れる容器
- はさみ
作り方
1.メラミンスポンジを適当な大きさにはさみで切ります。
2.(1)に輪ゴムで十字にとめます。
3.(2)に絵の具をつけてスタンプすればできあがりです。
ポイント
乳児クラスがスタンプ遊びをする場合、メラミンスポンジにペットボトルのキャップを付けると持ちやすくなり、絵の具をつけるところがわかりやすくなりそうです。
スポンジの形をかえるだけでさまざまな形のスタンプ遊びが楽しめるでしょう。
タンポでスタンプ
たんぽを作ってスタンプ遊びをしてみましょう。
用意するもの
- 木の描かれた画用紙
- ガーゼ 1枚
- 脱脂綿 1枚
- 絵の具
- 絵の具を入れる容器
- 輪ゴム
ポイント
年長児の子どもたちなら脱脂綿にガーゼを包む工程もできそうです。
ゴムでまとめるところが難しい場合は、保育学生さんがフォローするとよいでしょう。
今回は木にスタンプを押しましたが、スタンプの色を変えれば桜にもなったり、花の中心を描いておくと花びらにもかいたりできますよ。(くわしい説明はこちら)
保育で楽しめるスタンプ遊びのアイデアを知って実習や入職に役立てよう
今回は手作りできるスタンプ遊びのアイデアとねらいなどを紹介しました。
身近にある素材や廃材を使うと、簡単に手作りスタンプができるので保育活動にも取り入れやすいかもしれません。
どの年齢の子どもでも、1人でできたという達成感を味わえるのもスタンプ遊びよさといえそうです。
さまざまなスタンプの作り方や遊び方を知って、実習や入職の際に子どもたちといっしょに楽しめるとよいですね。