【7月の月案】1歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

夏本番となる7月。保育園の1歳児クラスでは、水遊びなど夏らしい活動が始まる時期ですが、月案作成に悩む新卒保育士さんもいるかもしれません。今回は、1歳児クラスで使える7月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいや活動内容とともに、安全や健康に関する配慮と月反省の書き方などもまとめました。

7月の1歳児の写真

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7月の1歳児クラスの特徴とは?

梅雨明けを迎え、夏の日差しがまぶしい7月。1歳児クラスでも水遊びや泥遊びなど、夏らしい活動が始まる頃と言えるでしょう。

7月の1歳児の子どもたちには、以下のような姿が見られるかもしれません。

  • 水遊びに参加して、水の感触や玩具を使ったあけ移しなどを集中して楽しむ。
  • 活発に身体を動かすことを楽しんでいるが、汗をかきやすいためこまめに汗をふいてもらう必要がある。
  • 徐々に友だちに対して興味が芽生えてきて、遊ぶ様子をじっと見たり、喃語や指差しでコミュニケーションを取ろうとしたりすることもある。

子どもたちは、夏の遊びを楽しんだり、一緒に過ごしている友だちとのかかわりに興味が湧いたりする頃のようです。

このような特徴を踏まえて、7月の1歳児クラスの月案の作成に活かしていきましょう。

【7月】1歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、7月の月案に記入する1歳児クラスの前月の子どもの姿の例文を紹介します。

  • 午睡のあとやおやつ後など、徐々に排泄のタイミングができ始めている。
  • じめじめとした気候でストレスが溜まったためか、ぐずることやなかなか寝付けないことが増えた。
  • 雨上がりに戸外に出ると、水たまりに入ったり、泥を触ったりと、思い思いに自然遊びを楽しんでいた。

高温多湿となる梅雨の時期ですが、戸外遊びができなかったり寒暖差があったりと、1歳児の子どもたちの体調に変化があったかもしれません。

そうした子どもの生活リズムに加え、梅雨時期の活動内容を振り返って7月の月案に記入しておきましょう。

【7月】1歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

7月の1歳児クラスのねらいや活動内容の文例を見ていきましょう。

今月のねらい

月案のねらいの文例は、養護と教育に分けてまとめました。

養護のねらい

  • 夏季の気候や衛生に配慮してもらい、ゆったりと心地よく過ごす。
  • 保育者に支えられながら自分で着脱をやろうと意欲を持つ。

教育のねらい

  • 保育者に誘われておまるでの排泄をやってみようとする。
  • 水遊びや感触遊びなど、夏ならではの遊びをのびのびと楽しむ。

活動内容

7月のねらいをもとに、1歳児の子どもに経験してほしい具体的な活動内容を月案に記入していきましょう。

養護

<生命>

  • 室温を調整してもらうとともに、沐浴や水遊びで汗を流す心地よさを味わう。
  • 泥遊びや砂遊びをしたあとは爪の間までしっかり洗ってもらい、清潔にする。

<情緒>

  • 保育者に見守られながら、個々のペースで安心して眠る。
  • ズボンや帽子の着脱など、できることは自分でやってみて満足感を味わう。

教育

<健康>

  • 保育者に誘われたり友だちの姿を見たりして、おまるに座ってみようとする。
  • 水遊びを通して、のびのびと開放感を感じながら遊ぶ。

<人間関係>

  • 手を振ったり、指差しをしたりして保育者や友だちとのかかわりを楽しむ。
  • 友だちと同じ遊びをすることをよろこぶ。

<環境>

  • 水遊びの玩具を使いながら、水の感触や性質の面白さにふれて遊ぶ。
  • 暑くすぎない日には戸外に散歩に出かけて、日差しのまぶしさや木漏れ日のきれいさを味わう。

<言葉>

  • 「いいよ」「ちょうだい」など簡単な喃語を発して自分の思いを伝えようとする。
  • 絵本や歌にある簡単なフレーズを繰り返し真似して楽しむ。

<表現>

  • 水遊びや感触遊びの心地よさを保育者と分かち合うよろこびを感じる。
  • 夏の歌や手遊びを通して、季節の自然や食べ物などを表現して楽しむ。

1歳児の子どもたちに身の回りのことへの興味が育まれ始めたら、保育士さんに助けてもらいながらも自分でやってみる機会を作ってみましょう。

また、子どもたちの体調や興味に合わせて、感触遊びや水遊び、夏の歌なども取り入れていけよう月案で計画していけるとよいですね。

【7月】1歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

7月の1歳児の写真

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ねらいや活動内容をもとに、7月の1歳児クラスに適した配慮や援助の文例を紹介します。

養護

生命

  • 身体を動かして汗をかいたら濡れタオルで汗の始末をするとともに、水分補給を促していく。
  • 暑さからくる疲れに配慮し、一人ひとりの食欲に合わせて無理せず栄養を摂れるよう介助する。

情緒

  • 水遊びを実施した日は特に疲れていることが予想されるため、様子を見ながら長めに休息を取れるように配慮する。
  • 子どもの「やってみたい」という気持ちを受け止め、自分でやろうとする姿を見守る。

教育

健康

  • 排泄に誘うときは明るい表情で声をかけ、子どものペースに合わせてかかわっていく。
  • 水の感触を楽しめるよう、おもちゃの遊び方を見せたり、身体に水をかけたりする。

人間関係

  • 並行遊びを楽しめるよう、興味のある子どもを誘い、互いの気持ちを代弁しながら遊びを仲立ちしていく。
  • 子どもの名前を繰り返し呼びながらかかわり、友だちの名前を理解できるようにする。

環境

  • 水遊びや戸外遊びでは、子どもの発見に寄り添い、思いを代弁しながらかかわる。
  • 子どもが探索活動を楽しめるよう、見えやすく手に取りやすい位置に玩具を配置する。

言葉

  • 子どもの発語に対しては言葉を補いながら応答的にかかわるようにする。
  • 思わず真似をしたくなるようなオノマトペや発音しやすい言葉のある絵本を選ぶ。

表現

  • 水が怖い子や場所見知りをする子には、個々のペースで水にふれられるようカップや洗面器などを用意し、徐々に水の感触をたしかめられるようにする。
  • 歌絵本やペープサートなどを用意して、音楽に登場する夏の果物や自然について視覚的にイメージを捉えられるようにする。

7月になると、1歳児クラスでも月齢によっては、友だちの存在や遊びが少しずつ気になり始めるかもしれません。
子どもの動きを見守りながら、保育士さんが仲立ちをしていくことなどを月案に書いておきましょう。

また、子どもたちがそれぞれのペースで夏の遊びを楽しめるような配慮を月案で考えておくことも大切ですね。

【7月】1歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、1歳児の7月の月案に記入する、家庭連絡、安全、食育に関する配慮の文例をまとめました。

家庭連絡

  • 水遊びの準備のしかたや、毎日の健康チェック表の記入などについて詳しく説明する。
  • 子どもたちが自分で着脱することを踏まえ、サイズに余裕があり着脱しやすい衣類を用意してもらう。

健康・安全・衛生

  • 室内でもこまめに水分を補給し、体温や顔色を確認して熱中症の予防に努める。
  • 水遊びの前に水いぼやとびひなどの有無をしっかり確認するとともに、保護者に本日の体調を聞き取って、健康に遊べるよう配慮する。

食育

  • キュウリやオクラなど夏野菜の名前を伝えながら、親しみを持って食事できるようにかかわる。
  • 月齢によって食材のカット方法や調理方法が異なることに留意し、誤食がないよう注意する。

7月になって水遊びが始まると、準備の仕方が変わったり、毎朝登園児に健康チェックを実施したりと保護者の方にお願いすることも増えるでしょう。

月案で連携する内容や安全配慮などをしっかり考案しておくことで、1歳児クラスでも健やかに水遊びを楽しめるとよいですね。

【7月】1歳児の月案の文例:反省・自己評価

7月の1歳児の写真

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7月の1歳児クラスの月案の反省や自己評価の例文を紹介します。

養護

  • 水遊びのあとは食事中に眠くなったり、夕寝をしたりする子どもがいたので、個々のペースで休息を取れるよう臨機応変に対応できた。
  • 子どもが自分で身の回りのことをじっくりとできるよう、見守っていった。

教育

  • おまるに座る練習を徐々に取り入れていったところ、最初は怖がる子どももいたが、誘われるとよろこんで座ることが増えていった。
  • 幼児クラスが夏祭りで踊る盆踊りを見学させてもらい、にぎやかな雰囲気を楽しみ、夏らしい伝統行事を味わえる機会を作れた。

薄着になる季節は、1歳児の子どもたちが排泄や着脱などの練習もしやすい頃と言えそうです。

かかわりの内容を振り返って、子どもの育ちにつなげられたか月案の反省に記入していきましょう。

月案に活用できる7月の1歳児保育のポイント

最後に、月案の作成にも役立つ、7月の1歳児クラスを保育するうえでのポイントをまとめました。

戸外活動や水遊びは熱中症に注意

梅雨が開けると、日差しがさらに強まって暑い日が多くなる7月。
戸外遊びはもちろん、水遊びをするときも、熱中症の予防に注意していくことが重要です。

タープなどを張って影になる場所を作ったり、気温に合わせて活動時間を調整したりと配慮を月案で計画しておきましょう。

個々の体調を汲み取り、無理せず過ごせるように

7月の1歳児さんは、外気と室温の差で体調を崩したり、暑さから食欲が落ちたりすることが考えられます。

まだ身体の不調や気分の悪さをうまく言葉で伝えられないので、顔色や様子などをよく観察して汲み取ることが大切と言えるでしょう。

また、家庭での過ごし方についても保護者の方と共有するなど、子どもの健康を守っていけるように月案にも書いておけるとよいですね。

戸外に出られないときは感触遊びを取り入れてみても

7月といっても初旬はまだ梅雨が開けなかったり、晴れていても気温が高すぎて戸外遊びが危険だったりと、室内遊びをする場面もあるようです。

その際は、寒天遊びや氷遊びなどの感触遊びを取り入れてみてもよいかもしれません。

ひんやりとした感触を楽しみながら手指の感覚を刺激して、1歳児の子どもたちが気持ちを発散できるよう月案でねらいなどを考えてみましょう。

文例を知って7月の1歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、7月の1歳児クラスで使える月案のねらいや配慮の文例を紹介しました。

水遊びや感触遊びなど、夏の開放的な遊びが楽しめる7月、1歳児の子どもたちがそれぞれのペースで楽しめるようにねらいや援助を月案で考えることが大切です。

また、自分でやってみたいと意欲を持ったり、友だちや周囲の環境に興味が広がったりする頃なので、ゆったりと見守りながら、1歳児の子どもたちがさまざまな経験をできるよう支えていきましょう。

7月の月案の文例を参考に、1歳児の保育に役立ててみてくださいね。

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