【8月の月案】2歳児クラスの文例集。ねらいや配慮、援助や反省の書き方

夏らしい遊びがもりだくさんの8月は、2歳児クラスの月案ではどのような計画をするとよいのでしょうか。ねらいや配慮の文例があると、新卒保育士さんも助かりますよね。今回は、2歳児クラスで使える8月の月案の文例を紹介します。養護・教育のねらいに加え、家庭との連携、月反省の書き方などもまとめました。

8月の2歳児の写真

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8月の2歳児クラスの特徴とは?

園庭にセミの鳴き声が響き渡り、夏本番となる8月。2歳児の子どもたちにとって、楽しい遊びがたくさんの時期かもしれません。

そんな8月の2歳児クラスでは、以下のような特徴が見られる頃でしょう。

  • 水・砂・泥の感触遊びを通して、見立てや自然とのふれ合いを楽しんでいる。
  • お盆休み明けには、生活リズムが乱れたり、情緒が不安定になりやすかったりする。
  • 保育者の仲立ちを介して、友だちとのかかわり合いをより楽しめるようになる。

夏らしい遊びを充分に楽しみながら、友だちとのかかわりを楽しめるとよいですね。

このような特徴をもとに、8月の2歳児クラスの月案の文例を紹介していきます。

【8月】2歳児の月案の文例:前月の子どもの様子

まずは、8月の月案に記入する前月の子どもの様子の文例をみていきましょう。

  • 絵本を通して七夕の風習に親しみ、笹飾りの製作を楽しんでいた。
  • 友だちと同じ遊びを楽しみ、言葉でやり取りしながらいっしょに遊ぶ姿が増えている。
  • 排泄の自立が進み、タイミングに合わせてトイレに誘ってもらうことで排尿できる場面が増えてきた。

前月の行事での姿や、子ども同士でのかかわりの広がりに視点を置いてみるとよいでしょう。

また、身の回りの自立など生活面での育ちも記入しておくとよいですね。

【8月】2歳児の月案の文例:今月のねらい・活動内容

8月の2歳児の月案に活用できるねらいや活動内容の文例を紹介します。

今月のねらい

ねらいの文例は養護と教育の2つの視点に分けて見ていきましょう。

養護のねらい

  • 活動と休息のバランスを取り、暑い季節も健やかに過ごす。
  • 保育者に見守られながら身の回りのことを自分でやってみようとする。

教育のねらい

  • 保育者や友だちといっしょに遊ぶ楽しさを味わい、かかわりを深めていく。
  • 夏の遊びを充分に楽しみ、満足感や達成感を味わう。

活動内容

養護

<生命>

  • 静かで心地よい環境で午睡をして、午後も元気に過ごす。
  • 適切なタイミングで水分補給を行い、汗の始末をしようとする。

<情緒>

  • 活発に遊んだあとは、ゆったりとした雰囲気のなかで落ち着いて過ごし、気持ちをクールダウンさせる。
  • 自分でやりたい気持ちや甘えたい気持ちを受け止めてもらいながら、身の回りの自立に意欲を持つ。

教育

<健康>

  • 保育者に見守られている安心感のなか、ゆったりと休息を取る。
  • 水のなかでのびのびと身体を動かして遊ぶことを楽しむ。

<人間関係>

  • ボディペインティングや泡遊びなど、ダイナミックな活動を通して、友だちや保育者と楽しさを共有する。
  • 水遊びの準備や手洗いといった生活の一場面のなかで、約束や順番を守って過ごす大切さを知る。

<環境>

  • 指先を使った遊びを通してじっくりと遊ぶ楽しさを味わう。
  • 夏の生き物や植物に興味をもち、園庭や散歩先などで観察する。

<言葉>

  • 簡単な言葉で自分の思いを保育者や友だちに伝えようとする。
  • 気に入った絵本を繰り返し読み、真似したくなるような絵本の表現などを友だち同士で楽しむ。

<表現>

  • 絵の具やスポンジ、氷などさまざまな素材にふれて、感触を楽しむ。
  • 夏の歌を楽しみ、友だちといっしょに身振り手振りをしながら表現するよろこびを感じる。

お盆休みなどのタイミングで少人数保育になる園も多い8月は、子どもがじっくり遊びに取り組めるよう活動を計画していきましょう。

2歳児の子どもたちが生活や遊びのなかで約束ごとの大切さに気づいたり、夏の自然を発見したりできるよう、内容を考えられるとよいですね。

【8月】2歳児の月案の文例:環境構成と保育者の援助・配慮

8月の2歳児の写真

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ねらいや活動内容をもとに、8月の歳児の月案に記入する環境構成や保育者の援助や配慮の文例を紹介します。

養護

生命

  • 疲れてぐっすり眠っていることが多いので、起こすときには自然に目が覚めるよう徐々に部屋の明るさを調整したり、眠る時間が短い子どもから起こしたりと配慮していく。
  • 小さなタオルを持参してもらい、活動のあとに自分で汗の始末ができるようにする。

情緒

  • 活動の静と動を意識して、メリハリを持って過ごせるよう配慮する。
  • 2歳児特有の自我の葛藤を受け止め、共感したり励ましたりしながら身辺の自立を支えていく。

教育

健康

  • 絵本コーナーなどゆったり過ごせるスペースを確保して、個々のペースに合わせて休息を取れるようにする。
  • 子どもたちが充分に水とふれ合えるよう、ホースやじょうろなどを使って遊びにかかわっていく。

人間関係

  • いっしょに遊ぶ楽しさが味わえるよう、友だちの遊びに気づけるような声かけをしたり、仲立ちをしたりしていく。
  • 「じゅんばんこ」「ゆびきり」などの簡単な言葉を通して、繰り返し約束ごとを伝えていく。

環境

  • トングや紐通しなど指先遊びの玩具を用意して、個々の興味に合わせて取り入れられるようにする。
  • 遊びのなかで夏の生き物や気象に関する話をして、自然への興味を育んでいく。

言葉

  • なかなか気持ちを言葉にできない子どもには、代弁したりスキンシップをとったりしながら思いを汲み取っていく。
  • 子どもの関心や好みに合わせて絵本を選び、日常のなかで繰り返し読んで親しめる機会を作る。

表現

  • 全身を使ってダイナミックに楽しめる感触遊びを取り入れて、身体の感覚を豊かにできるようにする。
  • 手遊びや簡単な身振りのある歌を通して、身体を動かしながら表現する楽しさを伝えていく。

いろいろな遊びができる8月には、友だちと楽しさを共有してかかわりを深めていける時期かもしれません。

より動きが活発になる2歳児クラスでは、泥遊びやボディペインティングなど開放的な夏の遊びを実践してもよさそうですね。

【8月】2歳児の月案の文例:家庭連絡・安全・食育

ここでは、8月の月案に記入する家庭連絡や安全、食育に関する注意点の文例をまとめました。

家庭連絡

  • 泥遊びや絵の具遊びを行うときには、汚れてもよい衣服を用意してもらうようにする。
  • 子どもが自分で衣類の着脱や片付けをすることを伝え、降園時に持ち物の確認などをしてもらうようにする。

健康・安全・衛生

  • 水遊びをする際には職員間で役割を分担し、監視体制をしっかり整えてから実施する。
  • 排泄のあとにはしっかり手を洗うことを伝え、衛生意識を育んでいく。

食育

  • 暑さから食欲が落ちやすい時期であることを踏まえ、体調に合わせて量を調整するなど配慮する。
  • 食材に興味が持てるよう、擬音語を使った声かけをして食べる楽しさを味わえるようにする。

8月の月案では、暑さへの配慮や、水遊びなどに関する注意点について書いてみましょう。

また、お盆休みの前後には出欠予定を確認したり、園での過ごし方について伝えたりといった配慮も大切ですね。

【8月】2歳児の月案の文例:反省・自己評価

8月の2歳児の写真

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8月の2歳児クラスの月案における反省と自己評価の観点となる文例を紹介します。

養護

  • 熱中症に注意しながら、水遊びや戸外活動の時間を設けていくことができた。
  • 着脱や排泄に意欲を持ち、やってみようとする姿が増えた。個人差はあるが、今後も意欲を育みながら援助していく。

教育

  • 夏の昆虫に興味を持ち、絵本を繰り返し読む子どもが多かった。園庭で虫を捕まえたり、歌を歌ったりと遊びのなかで、生き物や自然と親しむことができた。
  • お盆時期の異年齢保育では、年下の子どもとかかわったり、優しくしたりする姿が見られた。今後もタイミングを見て実施していきたい。

8月の保育を振り返り、夏の遊びは充分に楽しめたかや、身の回りのことへの意欲を育んでいけたかなどを月案の反省として記録しておきましょう。

クラスの実態や個別のかかわりをもとに文例を参考に書いてみてくださいね。

月案に活用できる8月の2歳児保育のポイント

最後に、8月の2歳児クラスの月案や保育で活かせるポイントをまとめました。

少人数保育ならではのかかわりや遊びを行う

お盆の期間など、登園数が減って少人数になるタイミングでもある8月は子どもとじっくりかかわるよい機会と言えるかもしれません。

普段はなかなか取り入れられない感触遊びや散歩などを実施してみるのもよいでしょう。

また、異年齢合同で保育をするなどの対応も、子どもにとって新鮮な機会と言えます。
いつもと違う環境に戸惑う子どももいるかもしれませんが、寄り添いながらじっくりとかかわり、関係を深められるとよいですね。

夕方など涼しいタイミングで戸外に出て自然にふれ合う

日差しがいっそう強さを増す8月、熱中症のリスクを考慮して戸外に出られない日もあるでしょう。

日が傾く夕方などに気温を見て戸外に出るようにするのもよいかもしれません。

木陰などを選びながら自然を観察することで、いろいろな生き物や植物に出会えそうですね。

冷房温度の設定などに注意し、身体が冷えすぎないように

動きが活発になる2歳児クラスでは、活動中につい冷房の温度を下げすぎてしまうこともあるようです。

体温調節の機能が未熟な子どもたちは、冷房に当たりすぎると体調を崩してしまうおそれもあります。

外気との気温差に配慮し、気候や子どもの体調を鑑みて室温の調整をしていきましょう。

文例を知って8月の2歳児クラスの月案を作成しよう

今回は、8月の2歳児クラスの月案に使えるねらいや反省などの文例を紹介しました。

夏の遊びを存分に楽しめる機会である8月には、水遊びや自然遊びを積極的に取り入れていきましょう。

登園数が減るお盆時期には、2歳児の子ども一人ひとりとじっくりかかわれるような活動を用意するのもよいですね。

8月の月案の文例を参考に、2歳児クラスの保育計画に役立ててみてくださいね。

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