水で溶いた絵の具を息で伸ばして楽しむ吹き絵。保育や実習に取り入れたいけれど、やり方がわからない新人保育士さんや保育学生さんもいるでしょう。今回は、雨や花火のうちわなど吹き絵を活かしたアイデアや、基本的な遊び方を紹介します。また、ねらいや保育に取り入れる際に気をつけるポイントもまとめました。
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保育で行う吹き絵のねらい
吹き絵とは、絵の具を溶かした水をストローなどで吹き、偶然できた形を楽しむ遊びです。
新人保育士さんや保育学生さんが声かけして援助すれば、2歳児や3歳児クラスから楽しめるかもしれません。
まずは、保育に吹き絵を取り入れるねらいについて説明します。
色水に息を吹きかけ、偶然できた形を楽しむ
吹き絵では水で溶いた絵の具に息を吹きかけ、偶然できあがる形を楽しみます。
強く吹くと飛び散り、弱く吹くと伸びるなど、変幻自在な水の様子を味わうことができるでしょう。
複数の絵の具を使い、混ざりあった色合いを充分に味わう
青や赤など複数の絵の具を使うことで、混ざりあって色が変わる様子を楽しめるかもしれません。
「この色が混ざったらどうなるんだろう」など、子どもたちが想像をふくらませながら取り組む姿が見られそうです。
花火や流れ星などを吹き絵でえがき、想像力を養う
どのように吹いたら花火や流れ星のような模様ができあがるのか考えることで、子どもの想像力が養われることが期待できるでしょう。
ストローで吹く方向や強さを変えながら、工夫を凝らす子どもも出てくるかもしれませんね。
基本的な吹き絵のやり方
ここでは、吹き絵の基本的なやり方について紹介します。
用意するもの
- 新聞紙
- 白い画用紙
- 紙コップ
- 好きな色の絵の具数種類
- 筆
- ストロー
- 水
やり方
絵の具が濃すぎると吹いたときに形が変わりづらくなってしまうので、ポタポタと垂れるくらいの濃度に調整するのがポイントです。
色が混ざったときにきれいな仕上がりになるように、ピンクや水色など薄めの色を準備するとよいかもしれません。
また、ペットボトルキャップにキリで穴を空けたものを用意し、ペットボトルの中に色水を入れて押し出せば、筆よりも色水を垂らしやすくなるようなので、試してみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
吹き絵を活かした製作アイデア
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吹き絵を活用した製作のアイデアをまとめました。
花火のうちわ
用意するもの
- 牛乳パック2枚
- 黒い画用紙1枚
- 割りばし1膳
- 好きな色の絵の具数種類
- 筆
- 水
- ストロー
- コンパス
- ハサミ
- テープ
- 接着剤
ポイント
夏の風物詩である花火をモチーフにしているので、夏の製作にぴったりかもしれません。キラキラと光る花火をかきたい場合は、絵の具を溶かした水にラメを混ぜるなど工夫してみましょう。
導入として花火がテーマの絵本を読み、絵本に出てきた表現を使いながら遊んでも楽しめるかもしれません。
しかし、2歳児や3歳児クラスで取り入れる際は、新人保育士さんや保育学生さんがうちわの部分を作るなど、必要に応じて援助しましょう。
(詳しい作り方はこちら)
シャボン玉の吹き絵
用意するもの
- 白い画用紙
- 紙コップ
- ストロー
- シャボン玉液
- 好きな色の絵の具数種類
- ハサミ
遊び方
1.シャボン玉液に好きな色の絵の具を入れ、よく混ぜます。
2.ストローの先に切り込みを入れ、放射線状にしっかり広げます。
3.(2)を(1)につけ、画用紙に向かってシャボン玉をふくらませ、模様ができたらできあがりです。
ポイント
シャボン玉をふくらませながら模様をつけるため、子どもは吹き絵とシャボン玉遊びの両方を楽しめるでしょう。
アレンジとして、紙コップに色つきのシャボン玉液を入れ、ストローでブクブクと泡立ててから紙を押しつけても、きれいな模様ができあがるようです。
他にも、シャボン玉液の泡を画用紙に直接乗せるなど、さまざまな方法を試してみてもよいですね。
メッセージカード
自由に吹き絵を楽しんだ後、白い画用紙をハート型などに切り取って好きな色の画用紙に貼れば、メッセージカードを作ることができます。
ビーズや折り紙などで飾りつけたりマジックで絵をかいたりして、好きなデザインのカードを製作してみましょう。
クリスマスやハロウィンなどの行事のときに、保護者や友だちへ送るプレゼントとして作成してもよいですね。
しかし、2歳児や3歳児クラスの場合ハサミに慣れていない子どももいるかもしれないため、新人保育士さんや保育学生さんが代わりに切るなど、必要に応じて援助しましょう。
雨
青や黄色など好きな色の絵の具で吹き絵を行い、雨に見立てながら遊びます。
雨のようにポタポタと垂らしたり、水たまりをはじいたときのようにパシャっと吹きかけたりすると、いろいろな模様ができあがるでしょう。
より雨らしく見えるように、カエルの折り紙や葉っぱの折り紙を貼って装飾してみてもよいですね。
流れ星
黒い画用紙に白や黄色の色水を多めに垂らし、一つの方向に思いきり吹くと、流れ星のような模様ができあがります。
周りに星の絵をかいたりビーズを貼ったりして飾りつければ、きれいな星空のように仕上がるかもしれません。
七夕のときに壁へ貼ったり、星型などに切り取って笹の葉に飾ったりしてみてもよさそうです。
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吹き絵を行うときの援助のコツ
吹き絵を取り入れるときの援助のコツについて解説します。
子どもに合った声かけを行う
子どもによっては、うまく吹けなかったりきれいな形を作れなかったりすることが考えられます。
そのため、新人保育士さんや保育学生さんは「もう少し強く吹いてみよう」「こっちに向かって吹いてみよう」など声かけし、子どもがさまざまな形を作れるように援助しましょう。
誤飲や事故に気をつける
水で溶かした絵の具はきれいな見た目をしており、子どもの目を引きやすいため、間違って飲んでしまう子どもも出てくるかもしれません。
他にもストローをくわえたまま走り喉に刺さってしまうなど、事故が起きる可能性もあるので、新人保育士さんや保育学生さんは子どもたちをしっかりと見守ることが大切です。
汚れてもよい服装を準備する
吹き絵では基本的に絵の具を使うので、新人保育士さんは事前に保護者へお願いし、汚れてもよい服装を準備してもらいましょう。
また、保育学生さんの場合は、担当の保育士さんから保護者へ伝えてもらえるように、事前に相談しておくとよさそうです。
雨や花火うちわなど吹き絵のやり方を覚え、保育や実習を充実させよう
今回は、花火うちわなどをテーマにした吹き絵のやり方を、ねらいとあわせて紹介しました。
吹き絵は絵の具を溶いた水をストローで吹くことで、偶然できあがった形を楽しむ遊びです。
子どもに合った声かけをしたり誤飲に気をつけたりと、援助のコツを押さえながら製作遊びに取り入れてみましょう。
新人保育士さんや保育学生さんは吹き絵のアイデアを覚え、保育や実習に活かしてみくださいね。