新卒保育士の面接で聞かれる「ストレスを感じるときはいつですか?」という質問。なぜ聞かれるのか、またどうやって答えたら好印象かなど気になる保育学生さんもいるでしょう。今回は、面接でストレスを感じるときを聞かれた場合の答え方や回答例を紹介します。あわせて、採用担当者が質問する意図についてもまとめました。
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■目次
新卒保育士の面接で「ストレスを感じるとき」を聞くのはなぜ?
新卒保育士の面接では、多くの場合志望動機や自己PRなどを質問されますが、なかにはストレスを感じるときを聞かれることもあるよう。
まずは園側がこのような質問をする意図を知っておきましょう。
理由①ストレス耐性を知るため
一つ目として、保育学生さんのストレス耐性を知る意図があります。
多かれ少なかれ仕事にストレスはつきもの。保育園側は、学生さんが働くなかでストレスを感じた際に、体調を崩すなどしてすぐに休職・退職する可能性がないかを見極めたいと思っています。
理由②何にストレスを感じるのか知るため
二つ目として、保育学生さんが何に対してストレスを感じるのか把握する意図があるよう。
たとえば、集団をまとめたり引っ張っていったりすることにストレスを感じる場合、リーダーや担任などの業務は向いていないと考えられるでしょう。
保育園側は、学生さんがどのような場面でストレスを感じるかを知っておくことで、人員配置や業務の割り振りの参考にしたいと考えているようです。
理由③ストレスへどう対処するのか知るため
三つ目として、ストレス解消法を持っているのか知る意図があります。
仕事やプライベートで抱えたストレスに対し適切に対処する術を持っていれば、オンオフを切り替えてパフォーマンスを落とさずに仕事に取り組めると判断できますよね。
また、ストレスをため込むと心身の不調が起きやすく、結果として休職や退職につながることも。
そのため、保育園側は学生さんが自分なりにストレスを解消できる人材か確認したいと考えています。
理由④自分たちの園と合うかを見極めるため
四つ目として、自分たちの園と合う人材か確認する意図があります。
たとえば、人間関係でストレスを感じやすい学生さんの場合、「自園の職員とうまくやっていけるか」など懸念を抱きやすいかもしれません。
保育学生さんがストレスを感じる原因や環境を聞くことで、自分たちの園の職員や働き方、施設全体の風土とマッチするかを見極めているようです。
面接で「ストレスを感じるとき」を聞かれたときの答え方のポイント
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では、新卒保育士の面接でストレスを感じるときはいつなのか質問されたときの答え方のポイントを見ていきましょう。
ストレス耐性があることを伝える
「ストレスを感じるときはあるものの、柔軟に対応できる」という旨を伝えましょう。
先ほども説明したように、保育園側は早期退職のリスクを軽減させるため、ストレス耐性がない学生さんを積極的に採用したいとは考えていないのが本音。
ストレスを感じても乗り越えられることをアピールすることで、仕事で困難なことがあってもうまく対処できると評価してもらいやすいでしょう。
ストレスを感じた具体的なエピソードを添える
実際にストレスを感じたときのエピソードを添えて答えましょう。
その際、「〇〇のときにストレスを感じました。」とストレスを感じた場面のみを答えるのはNG。ストレスを乗り越えた方法や解決策もあわせて答えるのがポイントです。
実際に取り組んだ対処法を伝えることで、状況を客観的に把握して物事に対処できる印象を与えられるかもしれません。
日頃のストレス解消法を伝える
日頃からどのようにストレスを解消しているのかも伝えましょう。
生活のなかで些細なストレスを感じる場面は多くあるでしょう。自分なりの解消法を持っていれば、小さなストレスでもため込まずに発散し、うまく気持ちを切り替えられる人物だと評価されやすいよう。
ストレス解消法は人によってさまざまですが、ギャンブルやお酒などはあまりよい印象を与えません。運動やドライブ、映画鑑賞など面接の場に適した回答をしてくださいね。
【回答例】面接で「ストレスを感じるとき」を聞かれたらこう答えよう!
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続いて、面接で「ストレスを感じるとき」を答えるときに役立つ回答例をケース別に3つ紹介します。
例文①忙しく時間に追われていることにストレスを感じる場合
私がストレスを感じるときは、時間に追われているときです。
私はアルバイトを2つ掛け持ちしており、大学の課題提出の時期やテスト期間に思うように勉強が進まないことがあります。
過去、時間がないなかでレポートを仕上げたりテスト勉強をしたりしなければならず、精神的な負担を感じる経験をしました。
すべて完璧にこなしたいという性格があるため、アルバイトを休むことなく大学と両立させるべきだと考えていたのですが、教授より「学生の本分は勉強ですよ」とアドバイスをいただき、アルバイトのシフトを減らしながら勉強に取り組むようにしました。
その後は自分のなかで優先順位を付けて、時間をかけて取り組むべきものを整理するよう心がけています。
ストレスの原因を客観的に理解し、うまく折り合いをつけるために工夫したことを伝える例文です。
保育士の仕事は業務量が多いため、忙しさに対処できるスキルは重要です。
どういった対策を講じたのかを伝えることで、入職した後でも同じようにストレスに対処しながら仕事に取り組んでくれそうといった印象づけができそうですね。
例文②思うように物事が進まないことにストレスを感じる場合
私がストレスを感じるときは、自分の思うように物事が進まないときです。
私は保育士になると決めてからピアノ教室に通っているのですが、定期講演会の直前にいつもストレスを感じます。
大学とアルバイトの合間をぬって練習時間を確保しているため、思うように上達せず練習の成果を発揮できない日々が続きます。
そのようなときは、まず好きな音楽を聞いてリフレッシュし、練習に集中できる環境を整えるようにしてストレスをため込まないようにしています。
ストレスに対して対処する方法を心得ていることを伝える例文です。
保育士の仕事は計画通りに進まないことも多々あるでしょう。
気持ちの切り替えがうまいことをアピールすれば、ストレスをため込まずに働いてくれそうといった評価につながりそうです。
例文③よくミスすることにストレスを感じる場合
私がストレスを感じるときは、自分の不注意で小さな失敗が続くときです。
飲食店のアルバイトで、忙しさからレジの入力ミスや注文の取り間違いなどをして、お客様に迷惑をかけたときにストレスを感じます。
忙しい時こそケアレスミスを防ぐことが大切になるため、自分の中で繰り返し確認したり、ときには周りのスタッフに確認してもらったりしてミスを減らすよう努めています。
それでもミスをしたときには落ち込むので、友人と食事をしたりドライブをしたりして気分転換をするようにしています。
ストレスの原因となる失敗が起きないよう対策していることを伝える例文です。
確認不足や共有漏れなど、仕事の中でもケアレスミスは起こりやすいでしょう。
しかし、保育現場ではそういった不注意が大きな事故につながる恐れがあるため、小さな失敗であっても見逃さずに改善しようとしている姿勢を伝えると好印象かもしれません。
面接で「ストレスを感じるとき」を答えるときの注意点
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「ストレスを感じるとき」への答え方の注意点を3つまとめました。
「ストレスを感じない」と答えない
まず、「ストレスを感じない」とは言わないようにしましょう。
ストレス耐性がある人の方が採用したいと思われやすいものの、ストレスを感じない人はほとんどいません。
「ストレスを感じることはない」と答えると、嘘だと思われる可能性があるので避けるのがベターです。
「ストレスが多い」と答えない
反対に、「ストレスを感じやすい」と答えるのもNGです。
仕事ではストレスを感じる場面が多いため、ストレスが多いと答えると不満をため込んですぐに辞めてしまうと判断される可能性があります。
先ほども伝えた通り、園側は早期退職しそうな学生を見極めたいと思っているため、ストレスを抱えやすいのはマイナス評価につながりやすいでしょう。
ストレスの原因を周りのせいにしない
ストレスを感じる原因を、人間関係や特定の人・物のせいにしないことを心がけましょう。
たとえば、「部活動で周りのメンバーが思うように動いてくれず、結果が出なくてストレスを感じる」と答えた場合、周囲との協調性がなく他者のせいにする人物だと思われる可能性があります。
保育士の仕事は周りの職員さんや保護者との関係構築が重要になるため、あくまでも自分に原因があると受け取ってもらえるような伝え方が大切です。
「ストレスを感じるとき」を聞かれる意図を理解して、面接の準備をしよう
今回は、新卒保育士の面接でストレスを感じるときを聞かれたときの答え方を、ケース別の回答例とあわせて紹介しました。
面接でストレスを感じるときを聞かれるのは、保育学生さんにストレス耐性があるのかや、ストレス解消法があるのかを知る意図があるよう。
「ストレスを感じるときを正直に答えてもいいの?」と不安になるかもしれませんが、このような意図があるので正直に答えても大丈夫です。
しかし、「ストレスが多い」「周囲のせいでストレスを感じやすい」などの答えはマイナス評価につながる恐れがあるので、答え方には注意してくださいね。
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